Vol.740 23.Feb.2018

ラズベリーパイの環境設定(3) 3.5インチLCD付ラズパイ用ケース(4) 小型USB有線マウス

R ラズベリーパイ(3) 〜環境設定〜

by fjk

abc738などで、Raspberry_Pi3_BでRaspbianの起動を確認したが、日本語が使えないなど不便である。そこでラズパイの環境を整える。(DHCPなどでLAN接続がなされていると仮定)

1.初期設定

@「Menu/Perfomance/Raspberry Pi Configration」をクリック
A 必要であれば「Pswwword」でパスワードを変更(ユーザー”pi”の初期パスワードは”raspberry”)
B「Localisation」の設定
Set Locate Language: ja(japanese)
Counry: JP(Japan)
Character set:UTF-8
Set Timezone Area: Asia
Location: Tokyo
Set Keyboard Country: Japan
Variant: Japanese
Set WiFi Country Contry: Japan
C 条件変更後、再起動

この先、各種アプリのインストールを小さな画面で作業を進めても良いが、コマンドラインでの文字は小さく、見づらい。そこでLANで繋がったパソコン上で作業できるように「SSH」を利用する。

<SSHのラズパイ側の準備>
クライアントとリモートマシン間の通信を行うSSH(Secure Shell)サーバーは、480*360用raspberian(4.4.19-v7)では自動的に起動していたが、800*480(4.9.17-v7)では起動していなかった。そこで、以下のコマンドをコマンドラインから実行する。
 sudo /etc/init.d/ssh start
ラズパイのIPアドレスが必要なので、以下のコマンドで確認(”hostname -I”でも確認可能)。
 ifconfig    ・・・・(th0:有線ネットワーク、wlan0:無線LAN)
<SSHをパソコンで実行>
SSHが利用できるTeraTermソフトなどを準備し、インストールする。起動後、「ホスト」には「ラズパイのアドレス」を入力。警告が出る場合があるが「続行」をクリック。「ユーザ名」にはラズパイのユーザ名(初期はpi)、「パスワード」はラズパイのパスワード(初期はraspberry)を入力すると、ラズパイのコマンド入力画面が表示され、パソコンのキーボードでラズパイのコマンドを入力できるようになる。
<SSHサーバーを自動起動させるには>
sudo systemctl enable ssh
<SSHサーバーの動作を確認するには>
service ssh status

※jessieではインストール時にSSHサーバーの自動起動を登録することができる
インストール用SDカードに、空の「SSH」(拡張子が無い)というファイルを作成しておくと、インストール時に自動的にSSHが起動するよう設定される。

2.VNCサーバー
 リモート端末でグラフィカルに使いたい場合、Virtual Network Computingが利用できる。

<ラズパイ側の準備>
@最新版の入手
 以下のコマンドを実行し、ラズパイを最新の状態にする。(アプリのインストール前に・・)
  sudo apt-get update
AVNCサーバー (クライアントがwindows7以降の場合、後述のVNCにrealVNCを使う方が便利)
 以下のコマンドを実行する。途中で確認があるが「y」を入力。
  sudo apt-get install tightvncserver
 インストール後、以下のコマンドを実行し、VNCサーバーを起動する
  tightvncserver :1 -geometry 1280x800 -depth 24
 「1:」は(任意の)ディスプレイ番号(複数起動可)、geometryは画面解像度
BVNCの利用パスワードの入力の要求があるので、パスワードを2回入力。
<パソコンで実行>
Windowsで日本語VNCが使えるUltraVNCソフトなどを準備し、インストールする。
起動後、「VNCサーバー」には「ラズパイのアドレス:1」(:ディスプレイ番号)を入力。
「パスワード」はラズパイで設定したパスワードを入力すると、ラズパイのディストップウィンドウが表示され、マウス等で操作することができるようになる。
※VNCの自動起動は、tightvncシェルスクリプト(下記参照)を作成し
  sudo nano /etc/init.d/tightvnc
 その後、以下のコマンドを実行
  sudo chmod +x /etc/init.d/tightvnc
  sudo update-rc.d tightvnc defaults
※vncの動作確認には
  netstat -nlt  ・・・(ポート番号に5901があるか?)
※Jessieでは起動スクリプトが実行されないようで、crontabで自動起動の設定が出来ないようです。

 

PC上のSSH画面


PC上のVNC画面
 

#! /bin/bash
### BEGIN INIT INFO
# Provides: tightvnc
# Required-Start: $remote_fs $syslog
# Required-Stop: $remote_fs $syslog
# Default-Start: 2 3 4 5
# Default-Stop: 0 1 6
# Short-Description: Start VNC Server at boot time
# Description: Start VNC Server at boot time.
### END INIT INFO
# /etc/init.d/tightvnc
USER=pi
HOME=/home/pi
OPTIONS=":1 -geometry 1280x800 -depth 24"
export USER HOME
case "$1" in
    start)
        echo "Starting TightVNC Server"
        #Insert your favoured settings for a TightVNC session
        su $USER -c "/usr/bin/tightvncserver ${OPTIONS}"
        ;;
    stop)
        echo "Stopping VNC Server"
        su $USER -c "/usr/bin/tightvncserver -kill :1"
        ;;
    *)
        echo "Usage: /etc/init.d/tightvnc {start|stop}"
        exit 1
        ;;
esac
exit 0exit 0

VNCにRealVNCを使う場合
 JessieにはRealVNCがインストールされているので、「ラズパイの環境/インターフェース」でVNCラジオボタンを"有効”にするとVNCが使えるようになる。
 しかし、パソコンのultraVNCまたはwindowsのリモートディスクトップではVNC接続ができず、パソコンにRealVNC(windows7以降)をインストールすると、問題なく接続でき、ラズパイのディスクトップと同じ画面でVNCを使うことが出来た。
 また、RealVNCではVNC画面のコマンドラインから”sudo leafpad”が利用できる
ラズパイの環境/インターフェース

3.日本語化

日本語フォント  以下のコマンドを入力しフォントを入手する。途中で確認があるが「y」を入力。
  sudo apt-get install fonts-takao  ・・・・(インストール後再起動)

4.日本語入力環境

以下のコマンドを実行する。途中で確認があるが「y」を入力。
  sudo apt-get install ibus-mozc
インストール後再起動し、画面上のJPまたはUSをクリックし「日本語Mozc」を選択すると、日本語の入力が可能となる。日本語入力の切替は「半角/全角」キー。
※ HDMIディプレィ表示解像度の変更は、
@ グラフィカルユーザーインタフェース(GUI)の場合
  sudo leafpad /boot/config.txt
A キャラクターユーザインタフェース(CUI)の場合
  sudo nano /boot/config.txt
B /boot/config.txtのhdmi_cvt行を修正し(abc739参照)、保存。
   例えば、”hdmi_cvt 720 480 60 5 0 0 0”など
C 再起動するとディプレィ表示解像度が変更できる。


R ラズベリーパイ(4) 〜3.5インチLCD付ラズパイ用ケース〜

by fjk

ラズパイ用ケースのstlファイルはネット上で探せば沢山見つかる(例えばyeggiなど)。しかし、ラズパイ本体だけのケースで、3.5インチHDMIディスプレィを含めたものは無い。とりあえずラズパイ用ケースのstlファイルをダウンロードし、stlファイルの編集が出来るmeshmixerやshadeでの修正も考えたが、正確な場所にコネクタ穴などを開けるのが難しい。仕方が無いのでAutodesk123Dで最初から作ることにした。なお、タッチペンも本体に格納可能とした。
 3dプリンタ用ラズパイケースのstlファイル(zip)

ケース本体 ケースの蓋
ダビンチで作成したケース
(印刷倍率101%)
ラズパイ+LCDを
ケース(黒)にセット

それにしても、ダビンチ1.0Aioはヒーターや温度センサの配線の接触不良がよく発生し、印刷不能(エラー0011など)となることが多く、コネクタにヒーター配線などを強く押し込むなど、何とかごまかして動作させている(そのうちに配線のオーバーホールが必要かも)。


U 小型USB有線マウス

by fjk

ラズパイでは、OSによっては初期設定時には有線マウスしか使えないので、持ち運びにも便利なマウスとして小型USB有線マウスを探したところ、Y電気でミヨシ製のSRM-MB01(1,480円)が見つかった。このマウスはコードリール式で、USBコネクタの先端部が変形し、USBおよびmicroUSBの両方のコネクタに対応する。type-Cにも対応するSRM-MC01もあり、こちらは更にtype-C変換アダプタが付属している。
 マウスのサイズは、縦67mm、幅38mm、高さ36mm、重量30gと、掌より小さいので親指と小指・薬指でつかんで操作する格好になる。リール式のケーブルがいやなら、通常のUSB−microUSBケーブルを使うことも出来る。

SRM-MB01マウス(左)、
普通のマウス(右)
変形するコネクタ
(金具を跳ね上げる構造)



ラズベリーパイの環境設定(3) 3.5インチLCD付ラズパイ用ケース(4) 小型USB有線マウス