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| 千保川さくらクルーズ/「歴史と魅力」アピールを | 平成24年2月5日 |
高岡市の「千保川を語る会」が中心になり、4月に咲き誇る桜を眺めながら川下りを楽しむ「千保川・さくら・クルーズ」を実施する。実行委員会の設立総会には市民団体や川沿いの連合自治会、まちづくり協議会などの代表約40人が参加しており、その熱い意気込みがうかがえよう。
市中心部を流れるこの川は、高岡開町以来、水運を通して商工業を育み人々の暮らしや文化、行事と深く関わってきた。いわば「高岡の母なる川」だ。その歴史と魅力を大いにアピールし、観光客を引きつけるステップにしてほしい。
実施日は4月第1週か第2週の土、日曜日で、川沿いは県の「とやま桜の名所」に選定されている。鐘紡町の一文橋から横田橋までの約2キロメートルを笹舟で下るのは優雅で楽しかろう。
既に2回、試験的に舟を出し実施のための調査を行っている。万全の準備で臨んでもらいたい。
語る会の発足は2007年である。2年後の開町400年記念に向けて、川と人々の暮らしをつづった『千保川の記憶』出版の構想が持ち上がったのがきっかけだ。
これまで「千保川通信」を11号まで発行している。市内を中心に県内各地で明治、大正、昭和の今昔写真展を開き、町の偉人を取り上げる講座を催すなど活発な活動を続ける。
自らの足元を見つめ直し、そこから学んだことを未来のまちづくりに生かそうという精神を貫いている。長崎から講師を招き講演会も開いてきた。観光振興先進地の取り組み事例を、高岡の地でも生かせないかという試みである。こうした民間のパワーは貴重であろう。
人々の関心が高まったのは、1999年に木津小学校の児童たちが水質調査をし、汚染が進んでいる実態を学校新聞に載せてからである。南星中学校の生徒たちもその汚れぶりを訴え、沿岸の住民たちが浄化運動に乗りだした。
戦後、護岸工事が行われ、高度経済成長の60年代には工場の廃液や生活排水で川底はヘドロ化し、汚染度は隅田川の2倍ともいわれるほどだった。
いま、「千保川をきれいにする連絡協議会」が児童たちとともにサケの稚魚を放流しているのは風物詩になっている。土手の清掃や草刈りなど住民総ぐるみで環境浄化に取り組んでいるのは、昔のように緑生い茂る美しい川を復元しようという願いからである。
県の河川海岸功労賞を受けた語る会も、こうした大きな流れの中で生まれたと言えよう。8月には「たなばた・クルーズ」、10月には「親水フォーラム」も計画している。多くの市民、県民を巻き込んで通年の行事としたい意向だ。
高岡市は昨年、国の歴史都市に認定された。風流な川下りは千保川の存在を輝かせ、市民にも新しい発見をもたらすことになるのではないか。
「川は人と人とをつなぐ」。会のモットーである。実践的な取り組みは、身近な川のありようを考えさせるものである。