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| 高齢者宅の除雪/助け合いの輪もっと広がれ | 平成24年2月7日 |
あすから寒波が襲来し、県内はまた大雪になるという。一人暮らしのお年寄りや高齢夫婦だけの家庭で雪下ろしできるのか心配だ。
こんなとき頼りになるのは除雪ボランティアである。高齢化が進む県内でますます必要になろう。困っている人を助けたいという善意を、除雪に結び付ける仕組みを整えたい。
雪かきは危険な重労働だ。この冬も、雪の重みによる住宅の損壊や作業中の人身事故が相次いでいる。
富山市大山地域で今月3日、隣合う80代の一人暮らし老人の家2軒の屋根が抜け落ちた。黒部市宇奈月町では4日、親せき宅で屋根雪を下ろしていた70歳の男性が転落とみられる事故で亡くなっている。富山市だけでも今冬1月末までに、屋根やはしごから落ちたという事故は10件を数える。
若者や中年世代でもきつい大仕事である。まして体力や運動神経が衰えた高齢者にとってはなおさらだ。安全を確認できるよう一人では作業しないのが鉄則だが、単身住まいでは難しいだろう。
県内の65歳以上の一人暮らし老人は3万人を超え、夫が65歳以上で妻が60歳以上という高齢夫婦世帯は4万世帯以上ある。一人暮らしを含め高齢者だけの世帯は県内全世帯の2割近くを占める。積雪が多い山間部は、この割合が一層高くなる。
県内市町村の社会福祉協議会に除雪ボランティアの登録制度ができたのは、死者4人、重傷者44人を出した「平成18年豪雪」が契機だった。
その2006年に迫る今年の大雪である。共助による除雪をさらに普及させよう。
立山町は5日、町内各地で初めて一般ボランティアを募り、消防団員らも含め65人が22世帯で作業に取り組んだ。舟橋村は小型除雪車などを貸し出す制度を昨年度新設し、仏生寺地区の住民が「除雪おたすけ隊」を結成し、高齢者を支えている。
人手の確保と同時に、安全で効率のよい作業技術を広めることにも力を入れるべきだ。県は新潟県長岡市のNPO法人中越防災フロンティアに依頼し、「越中雪かき道場」を毎年開いている。服装や道具、作業前の建物周りのチェックポイントなど豪雪地の中越で蓄積されてきたノウハウが学べるという。
4日に宇奈月で開かれた道場には、東京など県外からも除雪ボランティアに関心のある人たちが参加した。スノーダンプを使った実習などの講義を受け、技量を高めた。
近所同士や地区内での助け合いが第一だが、いつかは限界がこよう。「道場」のような催しを縁に県外の助っ人たちとのつながりを育み、県境を超えて臨機応変に援助を受けられるシステムづくりを官民で考えたい。
雪かき道場は18日にも南砺市の城端地域で行われる。作業に精通した人材が一人でも多く育ち、各地の中核となるよう期待する。
まだ冬は長い。自治体はいざというときすぐ援助できるよう、あらためて高齢者世帯の情報把握に努めてほしい。