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平成21年12月21日

 −「毛三本」の差−

 「猿も木から落ちる」「弘法も筆の誤り」は、その道の達人でさえ時には間違いや失敗を犯すの例えである。ましてや我(われ)ら俗人ときたら「猿も筆の誤り」「弘法も木から落ちる」ほどだから、間違いや失敗も相当年季が入っている。

 もちろん、猿と一緒にされた弘法様は心外であろうが、「空や海」のように心の広い方なれば「カッカッ」と笑って許して下さるだろう。

 その時は良かれと思って選んだ道が、悪い結果を生む例はいかに多いことか。予知能力に欠ける人間の限界である。しかし「人生に失敗はつきもの」とはいいながら、同じ過ちを何度も繰り返していいわけでは決してない。

 これが一個人の人生に限らず、政治の過ち、ひいては人類の歴史の過ち、例えば世界大戦、核兵器開発、環境破壊、地球温暖化など後戻りが極めて困難な状況にまで自らを追い込んでいる姿を見るならば、さすがの弘法様でも「カッカッ」ですまされるはずがない。

 猿と人間との差は「毛三本」と自嘲(じちょう)している暇はどこにもない。その三本の値打ちはとてつもなく大きいのだ。

 鳩山首相、オバマ大統領、金総書記の毛三本を祈るような気持ちで見つめながら、新型インフルエンザ予防接種の順番が、いつ自分に回ってくるのか分からない不安な日々を過ごしている俗人の師走の雑感である。駄文ご愛読感謝。

 県ナチュラリスト協会長 泉 治夫


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