2005/4/30(土)
 
『ウルトラマンネクサス』第29話

憐。
登場シーンが変身するところだけとは(苦笑)。
もちろん、この作品の主役は孤門くんなので、文句は一切ありません。
昔から脇役を好む傾向があるせいか、オープニングのテロップでも、ウルトラマンに変身する人がナイトレイダー隊員よりも扱いが下っぽいのが妙に気に入っているのです。
それどころか、26話冒頭の憐のモノローグについては「孤門くんのモノローグで進んでいた構成からみるとNGだ」などと思っているくらいです。(もっとも、憐が大好きという感情面から「これもアリ」と受け入れているわけですが(^-^;)

溝呂木。
生きてました。記憶を失って。
心底歪んだ性格の態度の悪い奴や、心の弱さが悪い態度に現われる人は、記憶を失っていても悪い態度が出て来ると思うんですが。彼はそうじゃなかったな。
怯えて心許ない様子がなんとも魅力的やなぁ。理子ちゃんに同情していたけど(第三者的には、苦笑する場面やな)、もし全てを思い出した時にこの時のことを憶えていたとしたら、この時の自分の感情をどう思うんだろう。

和倉隊長。
また、知らせて欲しかった情報をもらえませんでした。
それならいっそ何も知らないままでいればいいものを、鉢合わせしちゃうんだなぁ、溝呂木に。
ストレス溜まるよね。組織への反乱とまではいかないまでも、いつか爆発しちゃうんだろうか。

瑞生ちゃん。
初めての記憶消去の仕事で、なんちゅう失敗を。
そりゃ、理子ちゃん側の要因の方が強かったって考えてもいいんだけど、レクチャー通りにやればいいってな感じで先輩のフォローも無しだったのか…?
うーん。理子ちゃんが落ち着いた様子で、さらに何か言ったとしても周りに「子どもの言うことだから」とゆーことで(さらに、消去のやり直しは危険だからってことで?)ことさら重要視されなかった失敗だったとか。うん、今のところはそういうことにしておこう。
それにしても、この子が加わる前のM.Pの印象は思いっきり非情で、そこが良かったのにな。なんだか瑞生ちゃんが在籍してるってだけで、遂行する任務の割には存在がぬるくなってるなぁ。
見えないクロムチェスターの音を聞き付けるところはよかったです。
M.Pの記憶を消去する光、一瞬パッと光ってるだけのようでいて、数万分の1秒とかの光の点滅の組み合わせだったりしてね。消去する相手に合わせて点滅パターンを変えるとか。って、シークレットファイルでとっくに出てたらお間抜けですね、私(^-^;
確認してるヒマが無いんで先、続けます。
25話の根来さんは、自分の記憶が消されたってことにも気付いていないようだったから。彼のように疑いを持ちながら長期間関わった人の記憶を虫食い状に消すなんてこと、つい数時間前にビーストに襲われた人の数時間分をごっそり消すのとはワケが違いますよね。首藤さんは、上手くやったんだ。
何か、糸のほつれみたいなところから、根来さんが「自分の記憶が消されたかも」と気付いてくれないかなー。姫矢くんにはもちろん、根来さんにも、やっぱりまた関わって欲しいのよ。(これを希望するにつけ、短縮される1クールが重い・・・(;_;)

理子ちゃん。
メタフィールドは、ああいう現象なのに、そこでの戦いが理子ちゃんだけに見えたってのは何故かな。ファンタジックではない理由を模索中。
憐がエピソードに絡んで、やっつけられるビーストを見せてやったほうがいいと判断したってのならなぁ。(あああ、また儚い願望をっ)
孤門くんを恐れたけれど、自分を助けようとしてくれたのかも、と心の隅で思っていてくれたんだね。
自分を助けてくれる人の存在を信じられたことと、思い出の両親の姿がビーストでなくなったことが理子ちゃんの救いになったわけで。

さて、孤門くん。
救われたのは、理子ちゃんだけじゃないね。
理子ちゃんに信じてもらえたことが孤門くんの救い。
そして、何よりも。かつて「おまえを絶対許さない」と言った少年と目を合わせて理子ちゃんを助けると約束したこと、それをちゃんと実行できたことが、孤門くんにとっての大きな救い。
・・・故に、理子ちゃん兄妹の再登場は、なんだかすごく重要なエピソードだったと思います。
憐編になってから、お話が癒しの方向に向かってますね。孤門くんの成長が著しい。
だからといって、孤門くんがたくさん悩んだ、暗くて重かった姫矢編が悪かったってわけじゃない。弓矢のようなもんで(もしかして→)最終的に向かうつもりの的に思いっきり矢を飛ばすつもりで、姫矢編で弦を引くだけ引いてたんじゃないの?
お、例え話が食べ物じゃない。
そーいえば、やたらカッコいいジュネッスブルーの必殺技。自分が射手座だってことがなんだか嬉しいんだよねぇ。

予告。
シークレットファイルの枠は、次回作の予告に奪われる(笑)
笑いごとじゃない。見て、ちょっと、ヤな予感。
放送打切りの決定に影響を受けていない構成は29話までという気がしてならなくなってきた(汗)
前に、DVDが最終話まで収録される場合のパターン1、2を書いたけれど、まだこういうのがあった。
パターン3 テレビでの残り話数は、展開上の主なシーンを抜き出した総集編状態で最終話まで。DVDは、本来の放送枠でのノーカット版状態で最終話まで。
うわぁぁぁ(大汗)!無意識に考えるのを避けていたのか、自分!?
DVDを見るつもりなら、これはいっっっちばんヤなパターンじゃないか!!
孤門くんのモノローグをナレーションにして端折れば、総集編なんて充分可能。謎解きってことでイラストレーターくんのナレーションにでもなっちゃったら、私的にはかなり最悪!
もし、こうなるんであれば、テレビ放送を録りっぱなしで見ないでおいて、DVDで最後まで見た後に見ることにしないと〜。でもでも。毎週楽しみにしている今日この頃、これをやるには相当の精神力が必要。かなり無理っぽいよぅ(涙)

この際、ちょっと冷静になって、これから先はあまり入れ込まないように踏んばっていかないといけないな。
まずは、感想文を短くするところから始めないとならないってか(苦笑)
 



 
今でも錯綜している情報に触れてますが、放送予定分収録の完全版DVDは無さそうですね。
とりあえず、ディレクターズカットとかスペシャルストーリーとかでテレビ未放送分がどれだけか収録されるみたいですが。これはこれで楽しみにしています。

結局、パターン1、2、3のどれにもあてはまらなかったですね。
駆け足感、凝縮感はあったものの、総集編的な感じはしなかったし、あの最終話がテレビで放送されてほんとに良かったと思います。
ただ、やはり、完全版への未練は残ります。
そして、もしもしもしも完全版が出たとしたら、やはり、「これをテレビでの初見にしたかった」とか思っちゃうんでしょう。
そんな自分にやれやれです。
 

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2005/9/3(土)
DVD Vol.8 収録 Episode29 幽声−コーリング− ディレクターズカット版(45分)

テレビ放送に追加、再編集したとの注釈が。
追加…。これが本来の姿なのにね?と、思ってしまう。

見た覚えのあるシーンの合間に、初めてのシーンが入っている。
その後の流れも最終話も見てしまった後に、見ていなかったシーンを初めて見るなんて。
謎絡みの続き物で、やっぱ、これはちとつらい。先のコトを知らないからこそどきどきできるシーンを逃した。
見ることができて嬉しいのに、悲しいと思う。

見ていなかったシーンを、前後の流れの中にちゃんと馴染ませたい。

確かに、憐の出番が変身シーンだけだったのには唖然としたけど、テレビ放送の29話からは端折られていた印象を少しも受けなかった。
まるごと1話分の長さをカットしていたなんて思えないくらい、ちゃんとしたストーリーになってた。
骨組みに当たる要所をしっかり押さえていたからだと思う。
その上で肉付けの部分があると、より一層、いいお話になるんだな、と感じ入りました…。

テレビ放送を全然見てなくて、DVDで初めて見る方には、29話はまずディレクターズカット版のほうを見ることをおすすめ。
って、そういう方がここを読むわけないか(苦笑)。

完全版は、いっそのこと求めなくていいかもしれない。
また同じ気持ちになるのが目に見えてる。
テレビ放送分で、十分おもしろい作品だった。
でも。
やっぱり、未放送分のシーンがあるなら見たい。
端折られてない話をじっくり見たい。
もっと活躍してるみんなが見たい。
うぅ、でも。
…でも。
どっちだ。どっちなんだよぅー。(涙)
 

…さて。
ここからがディレクターズカット版の内容についての感想。

私ってば、瑞生ちゃんが特に落ち込みも反省もしていないというのに、理子ちゃんの記憶処理が上手くいかなかったのは瑞生ちゃんの初心者ゆえの失敗だと思っていました。

>そりゃ、理子ちゃん側の要因の方が強かったって考えてもいいんだけど

「いいんだけど」どころか、その可能性もあることが示唆されてます。
来訪者から授けられたオーバーテクノロジーのメモレイサーは、使いこなすのにそれほどの技術はいらないようで、ベテランも新人もないのでしょう。瑞生ちゃんに対して失礼な誤解をしておりました。
でも、理子ちゃんだけに表れた記憶処理の反転現象(とでも言っとくか)の本当の原因は不明。このぼかし加減がまたいいな。

メタフィールド内での戦いが理子ちゃんだけに見えたのは何故か?については、お話の中ではやはりわかりませんでしたが、作品解説書のエピソードガイドで「彼女にもデュナミスト的な素質があるのか?と想像させる…」と書かれてました。
目からウロコじゃ。そういうことはまるで思い付かなかった。なるほど〜。
私のイメージでのデュナミスト的素質って、他の人には無い能力というかポテンシャルとでもいうか、そういうものよりも、精神的な部分に因るところが大きい、と思っていたものだから。
もし、理子ちゃんがウルトラマンになったら…?
いやん、可愛いv 憐の最年少記録が破られますね(笑)。

で、バンニップ!
26話でそれっきりにするネタじゃなかったのねー♪
もっともっと話に食い込んでたネタだったのねー?(涙)
女の子の気を引く為のツールにしている尾白くんも良かったし、理子ちゃん兄妹と従姉妹のシーンの続きも深みがありました。
バンニップから逃れられた人の記憶を奪うという「一つ目の鳥」のほうはどっかに行っちゃってます。人を食うバンニップが記憶も奪うことになってる。こういうのも、口伝されるうちに省略や付け足しされていく噂ならでは、って感じでおもしろいですね。尾白くんも、しょっちゅう女の子たちに話をしてるうちに簡略化しちゃったんだな。
何も知らない尾白くんのおしゃべりに、瑞生ちゃんの様子を気に掛けてる憐も良かったよーv

溝呂木と理子ちゃんのほうに重点が置かれている話だっただけに、どちらにしろ憐の出番は少なかったけれど、とってもいいシーンがありました。
幽声に気付いて彼方を見る姿が、下から見上げるアングルで撮られてます。これ、かっわいい〜!
マイナスの数値が思っていたより悪くなっていないことに少し安堵してたり。この表情がまた、なんともv
そうそう、二度、変身してるんじゃん。
バトルシーンも軽やかだし、苦戦となって凪さんが活躍するし、ビーストに姿をくらまされて悔しがってたりするし、見どころ満載じゃあございませんか。

んで、イラストレーター。
「それはどうかな」って、きみ、そこで登場してたんだね〜v
松永さんの言葉の後に間髪入れずに口出し。ひとこと言ってからホログラムで登場。盗撮盗聴甚だしい。
こういうことにならしっかり口出しする。やっぱ自分の領域をきちっとわきまえているんだなぁ。
松永さんの疑いをはっきり否定。自分にはその気配を感じられなかったから溝呂木は力を使ってない、と。力を失っているのでは?とまで。確かに、その通りだったんだけど。
ええと。
ビースト振動波がキャッチされなかったのは、得体の知れない霧のせい。
それと同じく、「霧の影響で、溝呂木の力が察知できないこともあり得る?」なんて可能性をこれっぽっちも考えてなかったようね。
機械的に感知する振動波と自分が感じる力の気配は別物だとか思ってるとしても、さ。
普通に目の見える人が、目に見えるものしか「ある」と認識できないのと同じく、その能力で察知できたものしか「ある」と認識できないわけだから、レーテを狙った力に気付けても、ダークザギの出現を予知できても、石堀隊員との繋がりには気付けなかった、ってのはしょうがないね。
ぁ…また捏ねくってしまった…もう、いい加減、嫌味なんで、この後の数行は割愛しました…(.. )

それにしても石堀隊員さぁ。最終話でしっかり正体を見たってのに、なんだかそうとは思えないシーンばっかりだよ。すごい真面目に仕事に取り組んでるって感じ。
うーん。
まあ、ビーストの進化の凄さを言い立てるのは、その進化が自分の狙い通りにいっているのが嬉しくてのことかな、とも思えるけど。平木隊員、真摯に聞いてくれるし。

まあ、とにかく。
1話分の長さが増えてるんだから(違う、減らされて放送されたんだから。←しつこい)、そしてこの作品は『ネクサス』なんだから、それはもう、深みが出るのは当然で。
理子ちゃんが溝呂木に出会ったのも、溝呂木が隠れている場所に行くきっかけがあった。単なる偶然になってないのがいい。
理子ちゃんがみかんを差し出すところまでで場面転換されてたのが、みかんを受け取って食べる溝呂木のシーンが続いている。もらったものを食べるって、相手を信用したって証しになるわけで。(腹が減ってたんだろうけど、ものすごい食べ方(^_^;)
溝呂木が生きてるってことは、姫矢くんも?という視聴者の気になるところ、和倉隊長も「姫矢も生きているのか?」と言っている!
孤門くんが、あんなピンチになってたとは。テレビで2話分に別れていたなら、時間的にここらあたりでTo be continuedってことになりそうですね。
白い部隊(ホワイトスイーパーというんですね)が踏み込んだところだけで終わらず、しっかり溝呂木をボコにして麻酔銃みたいのを撃って捕らえるところまである。脳に直接いってんなぁ。怖ぇv

もう、ホントに、いろいろあって。

うぅ。テレビで見ておきたかったよ。悲しい。

でも、見られて嬉しいよ…。やっぱり、嬉しい。うん。おもしろかった。
 

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