2005/6/20(月)
 
もぅ、やーねー。散々、おもしろいつって楽しんでたくせに、最終話を見るのが怖いってさ。
登場人物に結構シビアな作品だけに、容赦の無いラストになってしまうこともあり得るんだもの。
サブタイトルからはそれなりにいい方向に落ち着く予感もするけれど。そこに希望をかけるっきゃないか。

んじゃ、改めて。
『ウルトラマンネクサス』第36話

松永管理官。
いずれ処分があると知らせつつも、和倉隊長たちに待機を命じてたり。結局のところ、ビーストを放ったらかしにして逃亡してしまうとは考えていないわけで…。信頼関係で結ばれているわけでないTLTの中にあって、それはある種の信頼なのかもしれない。想いはみんな一緒だってことは分かっているんだろうけどなぁ。

和倉隊長。
孤門くんに、すっごくいいことを言ってくれました。「人は人と絆を結ぼうとする」のとこで「心を尽くして」って言葉を入れてるのがまたいい。ほんと、心に染みます。
隊長って攻撃部隊の人だけど、ビミョーに文系だなぁ。
優しすぎると指摘されたことのある孤門くんにしても…TLT、適材適所じゃないのかも(苦笑)。

憐と瑞生ちゃん。
かなりハラハラさせられました。
「憐が好き」と瑞生ちゃんが言った後の沈黙の時間がけっこう長かった。ほんとに憐ってば、いざとなると何も言えなくなってしまう子なんだなぁ。
憐がさり気なさを装ってメモレイサーの話題を持ち出した時、「わー」って焦っちゃいましたよ。イルカのストラップを外したってのがまたなんとも(;;)
特に、一番焦ったのは、瑞生ちゃんのセリフにエコーがかかった時!これ、ドラマ(ほとんどアニメと特撮?)見過ぎの者の感覚だと、メモレイサーを瑞生ちゃんに向ける憐(めちゃくちゃいい表情だった!!)とフラッシュでシーンが変わって、「ああ、忘れさせられちゃった〜」ってな流れになるんだよ。
でも、よかったぁ。瑞生ちゃんは自分がそうしていただけに、ものすごく反応が早かった。
もみ合いのシーンもなんとなく長めでした。後でだけど、この長さ、上手いと思いましたよ。体力を消耗していながらも瑞生ちゃんの為だと思っている憐と、憐を忘れたくなくて必死の瑞生ちゃん、ふたりの気持ちのぶつかり合いだもの。白熱して当然とゆーか。瑞生ちゃん、頑張ったね。
「一緒にいる時間」の大切さ、それを覚えていることの大切さ。憐にしっかり伝わったようです。
瑞生ちゃん。よく言ってくれた。そして。あんたが言うのか、それを。
M.Pがやっていた記憶消去については、その根本的な理由から、お話の最初の頃より肯定するようになっていたけれど。
キーワードにまつわる記憶の中に、大切な人との大切な時間があった人たちがいる。無くしたことに気付かないまま、生きている。
そう思うと、なんか、泣けてきちゃうよ。
って、いかん。こんなふうにトリップしてしまうクセがいかんのだ(苦笑)。
瑞生ちゃんがどういういきさつでM.Pに配属されたのかはわからないけれど、物語上、他人の記憶を消去する仕事をしていた彼女が「記憶の大切さ」を訴えたのは、すごく意味深いことだと思います。
それにしても、憐って刹那的だったなぁ。
アカデミーから出てきた理由の中に、人に心配をかけて悲しませることが嫌だったこともあったというのにね。(註1)
幸せな人をただ見てるだけ、と言いつつ、新たに知り合った人たちと結構深い関わりを持ったりして。瑞生ちゃんの時なんか、めちゃくちゃ積極的でさ。いずれ悲しませる日が来るって考えてもいなかった感じでした。
ぎりぎりのところで、また姿を消すつもりだったのかな。と、ゆーより、そんなことも考えられないくらい、いつか必ず訪れる死を忘れていたかったのかな。
憐からは、それっぽいことは聞けなかったけれど、怖かったんだろうな。
登場したばかりの頃から、誰かと一緒にいるシーンと、部屋でひとりきりでいるシーンの落差がけっこう効いてました。
誰も悲しませたくないけど、ひとりぽっちでもいられないから、自分の死を知らない人たちの中で居心地の良さを感じてたんだね。

孤門くんと憐。
憐と会う回数を重ねていく孤門くんには、自然な会話の流れの中で、いつか姫矢くんやリコさんのことを話して欲しいと思ってました。
ここぞ、というところで姫矢くんの話をしてくれて・・・嬉しかった。
それを聞いた憐も、人為的に作られた自分も誰かとちゃんと繋がってるって実感が湧いたかも。なーんてね。(註2)
何かと作品のテーマを前面に押し出してるような回だったな、と冷めたコトも思ったりしてー。

(註1・2)
私の好みのツボから少しズレたというのは、このあたりに関してです。
「プロメテの子は皆、天涯孤独」とイラストレーターは言いました。私もその時はそう思ったけど、話が進むうちに、私の持っている「天涯孤独」のイメージがプロメテの子たちにまるで当てはまらなくなったの。
プロメテの子は父親と母親の存在が無いだけ。それが気にならないくらいの同胞がいる。遺伝子情報を提供した人から慈しみを受けてる。仲間意識があって、ひとりの為に徒党も組める。
そして憐は、自分を心配し、自分の為に何かをしてくれる人がいることを知っていて、さらにその人たちを悲しませていることをつらく思っていた。
これって、他者との繋がりをしっかり認識してる…。
憐が小さな逃避行をして連れ戻された時には、無感情なアカデミーの人たちに束縛されてる雰囲気を感じたんだけどなー。それだけいろんな人たちがいたってことか。
「孤独」は、本人が感じるもの。自分たちを「天涯孤独」と表現したプロメテの子のほうに問題あり。(←あっ(^^;)
組織が、不自然な命を量産しておきながら、たったひとりに現われた欠陥にプロジェクトを一時凍結したってのも、やっぱり解せなくて〜。
「人為的な生」があまり問題にならず、その「死」だけが重く扱われていたのが(あくまで個人的に)バランスが取れていない気がしたの。

36話に戻ります(苦笑)。
海本さんってば、重要人物なのに、ホントに出番が少ないなぁ(^_^;
なんだって、こんなタイミングでラファエルのことが憐に伝わるんだろうね。憐の意志はわかっていたけど、この二者択一にはドキドキものでした。
伝えたのはイラストレーター。ふーん。きみの優先順位はそーなのか。同じ境遇に陥っているのが昔馴染みじゃなくても伝えたかな。今度戦ったら助からないぞ、なんてことを言ってまで病院に行かせようとしたかな。
「光を信じろ」とテレパシーを送っちゃったりもして。そういうキャラだったのか。ほんとに、たくさん誤解してて、ごめんねー(←わざとらしいなぁ)。
この時の目を閉じてた憐も可愛かった…v
ただでさえ壮絶になってきていた憐の変身シーン。足の力が抜けて転んでしまうなんて、息が止まりそうになった。
バトルシーンも、いつどうなっちゃうかと気が気じゃなかった。(手前に公園のブランコが見えるカットがピンポイントお気に入り)
それもこれも、姫矢くんがあんな最期だったから、憐だってどうなるかわからなくて。「さよなら」なんて言われた日にゃ、つい「うそっ!」って叫んじゃったよ。
瑞生ちゃんのキスには「また乙女チックなシーンにしちゃって〜」とは思ったけど、憐が目を覚ましてくれた時には本当に嬉しかった。もう、ホントに良かった。指輪をはめた左手でのVサインなんて、もう…言葉にできないくらいの気持ち。
エンディングは、憐編の総集でした♪

↑明かされていない謎をいっぱい残しながらも、このへんでハッピーエンドになったほうが良かった。と、思うようなことになっちゃわないだろうな!最終話!!
予告を見て、好みに走った想像をしてしまうことは多々ありますが。今、思い浮かぶのは怖いことばかり。
凪さん、親の仇と遭遇したの?姫矢くんを疑い、溝呂木を憎み、憐に説教したけど、力を得たあなたはどうするの?
イラストレーター、そこはどこ?ホログラムじゃなくて、そこにいるの?初めて自分自身に迫った危険に焦ってるような…って考え過ぎ?いつもはきっちりしている衿元が開いてるのが気になる…。(←怖いとか言って、どこ見てんだか)
フォートレスフリーダム、ぶっ壊れたりしないよね…?

やっぱし、見ないことにはなんとも・・・。
 



 
複雑な乙女ゴコロを持て余していた一週間でありましたことよ。(^_^;
 
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