古い友人O君が訪ねてきた。
彼は、単身アメリカに渡り、
某大学で研究をするバイオテクノロジーの研究者である。
正確には研究者であった。
(事情があって研究者としての道を断念。
事業を始めるとのこと。)
久しぶりの再会に、 “いっしょにどこか行こうか” という話になった。 O君は、海へ行きたかったらしいが、 強引に山に誘った。
白木峰は、私にとって2度目。 1度目は、母、妻とともに登ったのだが、 登山道のずいぶん下の方から歩き始めたため、 へとへとになったのをよく覚えている。
今回は、1300m地点の駐車場まで
車で上がり、歩き始めた。
車道を歩けば楽なのは分かっていたが、
あえて登山道の急登を選んだ。
この山が初めてのO君にとっては、
かなりきつかったらしいが、
2度目の私には、余裕があった。
ある本で読んだ
“同じ山を何度も登ることで、
その山が分かるようになる。
そして、山歩きの自信がつく”
という言葉を思い出した。
登り切ったO君は、 “すばらしい”の言葉を連発。 ガスで視界が今ひとつだったが、 真夏とは思えない高原の涼しさ、 平原に点在する池塘、可憐な花々に、 だれだって感動せずにはいられない。
白木峰山荘のそばで弁当を広げ、
ビールで乾杯。
昔の話で盛り上がった。
(山荘の荒れようと、
そこから漂う悪臭には閉口したが…。)
一人歩きの山もよいが、
友と登る山の楽しさを実感した。
正月とお盆には、 必ず帰省し、顔を見せてくれていたO君なのだが、 ここ1年以上、音信不通である。 アメリカから戻ってから、 どこで何をしているのやら、 ちょっと心配である。
O君元気か? たまには、連絡してくれよ。 今度こちらに帰ってきたときには、 またいっしょに山を歩こう。 今度は、小白木峰あたりまで、足をのばそうじゃないか。