●石綿(asbestos:アスベスト)

石綿は「かんらん石」や「輝石」などが地熱で溶けて地中で凝結する際に、
地下水や炭酸ガスで変化し繊維状に結晶した鉱石。絶縁・ 断熱性に優れているため、
煙突・タイル・電気製品・自動車部品と用途が広い。これが粉じんとなって大気にまざると汚染物質となり、
呼吸器障害の一種である石綿症や肺がんを起こすので、外国ではキラー・ダストとも呼ばれる。
1987年、ベビーパウダーにアスベスト が含まれていることが分かり回収される事件があった。
これがきっかけとなり、学校などの公共施設の建築物に吹き付けられていた石 綿の存在が問題化し一斉に撤去工事が始まった。
しかし、行政による処理のためのしっかりしたガイドラインはなく、
工事の労働者の 安全や周辺地域への飛散にまで十分に配慮された工事は、
全体の中ではむしろ少数で、「アスベスト隠し」「撤去工事隠し」も見受けられた。
89年からは大気汚染防止法の中に特定粉じんとして盛り込まれ、工場などからの排出が規制されることとなった。
阪神大震 災で壊れたビルやガレキの解体により石綿の飛散が報告され、防じんマスクの支援が行われた。
また、労働省は95年4月から、特に毒性の強いクロシドライト(青石綿)・アモサイト(茶石綿)の製造・輸入・使用を禁止するなど規制を強化した。




ベビーパウダーとアスベスト
Posted by chunri
(ショックです。頑張っていっぱい書いた文、ちょっとした操作ミスで消えてしまいました。かなりやる気なくしたけど再チャレンジです。)
ここ数日、アスベスト関連の検索でウチへおいで下さる方が急増(この盛り上がりが持続せず、すぐ消えてしまうのが日本らしいのだけどね)。もちょっと詳しく見たい方はページ左上の訪問者数「累計」のところをポチっとな、してみてくださいね。

さて、その後「ベビーパウダーとアスベスト」については気になったので、いろいろ検索をかけてみてました。どうやら主成分である「タルク」が問題のよう。
タルク(滑石、蝋石)はもっとも軟らかい鉱物で、これを粉状にしたものはとっても細かくてすべすべとした感じが出せるために(片栗粉がすべすべなのと同じ感じ?と想像)ボディーパウダーやデオドラントパウダー、ファンデーションなど「粉系」の化粧品のほか、手術用手袋(今は使われていない?)やコンドームの潤滑剤などに使用されているらしいです。食品添加用のタルクも発見。「タルク」だから「タルカム」パウダーなのね、とも発見。
そいでもってこのタルクとアスベストが、化学組成的には同じになるようなのです。

ここまできてハタと思い当たったのが、今使っているフェイスパウダー。
私はいつもファンデーションではなくフェイスパウダーを使っています。アイシャドウと口紅は確実にアレルギー反応が出るので使えず、それ無しでファンデーションだけ塗るとなんとものっぺりと、厚ぼったく見えるし、ファンデーション自体にもいつ反応が出だすか不安だったのでやめました。
それから自分なりになるべく肌に負担の少ない、安全「そう」なものを選んでのフェイスパウダー。
絶対入ってたな〜と再確認するとやっぱし「タルク」の表記。とりあえず早速、販売元に「取り沙汰されているアスベストと、製品に含まれているタルクが同じ化学組成って聞いたけど、安全性はど〜なの?」と問い合わせてみました。帰ってきた回答が↓です↓
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一般の化粧品や天花粉などに広く使用されているのは、天然の滑石を原料としたタルクです。
タルクは化粧品の原料として認可されており、化粧品として使用する範囲では安全性が確認されているものであると認識いたしております。
体質や肌状態の違いにより、合う合わないといったことはあるかと存じますが、私どもでは国内の法規に則り、製品として取り扱っている次第でございます。

なお、タルクの皮膚からの吸収による発がん性という点につきましては、実際にそのようなことがあるかは、申し訳ございませんが私どもでは確認をいたしておりません。
今後、国内外での研究を待つことになるかと存じます。
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うん。対応は良かったし返事も早かった(次の日に商品担当者が確認中でもう少し待ってください連絡/その次の日に上記返答)し、よかってんけど、返答内容としてはこんなもんかな?と言う感じ。化粧品や食料品の原料・添加物として法的に認可されているかどうかってのはウチにとってはあまり重要なことではないんですよね。や、大事ですけど、イコール安全ではないって意味で。

例えばちゃんと認可された成分から作られていても、化粧品や医薬部外品の「表示指定成分」のように「使う人の体質によってごくまれにアレルギー等の肌トラブルを起こす恐れのある成分として、薬事法によって製品への表示を義務づけられた成分」もあり、現時点で明らかに分かる悪影響が出ていないから認可成分やけど、危ないで〜なんていうのはネットでも本でも山盛りてんこ盛り探せる。
それを知らないのは別として、あとは危険性やあれこれを知った上で、尚且つそれらの商品を食べたり使ったりするかどうか、のそれぞれの人の判断によるわけで。
完璧に選り分けて摂取しないのはこの時代ほぼ不可能でしょうし、気にし始めたら怖くて寝られなくなっちゃった、という友人もいたし(^^;)

危険度1〜10の幅を持つ意見があったとして、ウチは誇張しすぎなのかもしれない危険度10を聞いた上でどうするかの判断を下したいけど、作り手側は当然、1の危険度しか(若しくは1すら)ないと思ってやってる
or 危険度5ぐらいあるかも知らんけど現状で確認されている危険度は1までだから危険度1
or 危険度10あるの知ってるけどバレてないから危険度1(これは悪質な時ですね)という返答になるわけで、まぁ予想もしてたし仕方ないです。
ほんで結局そのまま自力検索続行。

寄せ集めでなんとなく分かってきたこと達は以下のとおり。
 ■アスベストに発ガン性と言われているのはじん肺とかと一緒の感じ。細かな粒が呼吸と一緒に吸い込まれて肺へ、アスベストは繊維状になっているので肺にひっかかって体外へ排出されない=吸い込みつづけると蓄積されてゆく。その異物が刺激・きっかけとなって回りの細胞に突然変異(=癌)が出る。
 ■こまかーい粒なので、服などに付着してもまたふわふわ空気中を漂う(→アスベストを取り扱う工場勤務者本人以外にも家族や近隣の人の被害に)。
 ■直接肌に触れたり、目や口から入る分には、肌から直接体内へ進入できないから(?)/涙や食物と一緒に流れて体外へ排出されるので、大丈夫?
 ■タルクには天然タルクと化学タルクがある。化学タルクはアスベストを含む?
 ■通常のタルクは、主成分が同じでもアスベストと違ってその形状が針状や繊維状でない(引っかかって留まらない)ので、今のところ人間に対する発ガン性はないという意見が多数。
 ■ただし「アスベストを含まないタルク」の中にもいくらかの割合でアスベストに似たような形状のものを含んでおり、これに対しては、発ガン性が予想されるという意見も大丈夫という意見もある。

…こんな感じでした。
とりあえず私は、現在使用中のフェイスパウダーの使用継続を決定。ただし、香りがお気に入りでよく嗅ぎながらつけていたのを、できるだけ息を止めつつ付ける事にする。今度は逆にその香りを、できるだけ吸入しないための目安として利用。完璧にはムリだし、フェイスブラシなんかからパラパラと舞い散るのも防げないけど。
手づくり化粧品として、コーンスターチをタルク代わりに使用したのもできるようなので、また機会があれば作り方等詳しく調べてみたい。
ベビーパウダーにも、タルクではなくコーンスターチなんかを使ったのがあるらしい。安全度は高め?赤ちゃん相手だとちょっとでも!と思いますものね。

因みに我が家で天花粉(うちでは「てんかふ」と発音)が採用されなかった理由は「汗疹よけにパタパタはたくけど、初めはサラっとしていいけど、汗をかいて粉が水分吸収してしまうとかっちり皮膚をふさぐ(小麦粉の水溶きを想像して下さい)ので、空気も汗もこもって逃がせなくなってしまい、よけいにあせもが出来るから」でした。
保育園児(ぐらいだと思う。たぶん)相手にいちいちこんな解説付きで説明してくれた親に、感謝(かわいげのない子・理屈っぽいヤツに育ったのも無理はなし?!)。
は〜、疲れた。




それと、もうひとつ警告しておきますが、
ベビーパウダーの主成分であるタルク(滑石)は、
発ガン性の認められている「アスベスト」(石綿)と化学組成は同じ物質です。
いま建材会社の肺ガン・中皮腫(ガン)問題がニュースになっていますが、
このガンは潜伏期間が20〜50年くらいと長いらしいので、
未来にガンになる危険性・可能性が、
一般(使っていない人)より、そのリスクが高まるという訳。
因みに香りが分かるのであれば、鼻の粘膜からも吸収されています。
粘膜はバリア機能が無いので皮膚と比べて10倍以上の吸収能力を持つため、
危険性は更に高まります。
「赤ちゃんに使う為のものだから肌に優しい」とは限らないんですよ。
アメリカのチャンドラー博士は、1995年アメリカ医学会誌で、
タルクは卵巣ガン・卵管繊維症・不妊の原因となる可能性がある。と発表しています。

これらを信じる・信じないは勿論個人の自由です。
「肌の上に異物を乗せるリスク」を伴うのはコスメの宿命ですしね。

全成分:タルク・香料。