北海道ツーリング2003・1日目

7/19(土)曇りや霧 51km
苫小牧東港〜支笏湖
 汽笛の音で目が覚めた。秋田下船でなくて本当によかった。甲板に出ると秋田タワーと護衛艦と潜水艦が見えた。

みょうこう
こんごう型イージス艦「みょうこう」

 苫小牧東港行きは、敦賀〜新潟〜秋田〜苫小牧東の航路なのだ。新潟〜秋田を宿代わりに使えるためどちらかと言うと北海道より東北向けの航路と言える。新潟〜小樽の航路もあるが、新潟発が10:30のため朝4時ぐらいに出発してもぎりぎり。新潟ローカルか前泊ならともかくちょっと使えない。

竜飛岬の風車群
竜飛岬の風力発電所

 島とか岬の奇岩とか撮るか、寝るか、海を眺めるかぐらいしかすることがない。新潟港を出て16時間が経過、予定より30分早く到着するとアナウンスがあった。50分前から苫小牧の灯が見えはじめた。苫小牧東港は厚真町にあり西港とは15km程離れている。工場と草原風景しか見えない寂しい港だった。

Ladies & Gentleman, Start Your Engines.
北の大地へ解き放たれるのを待つ漢たち

 17:10上陸、R235を苫小牧へ向かう。荒涼とした草原に立派な道路。典型的北海道的風景が広がる。道端に転がる錆びた廃車が異国情緒をかもしだす。すれ違うライダーがピースをくれる。あ、おれは今北海道を走っているんだ。本州、いや少なくとも北陸では絶滅したコミュニケーション手段「ピースサイン」登山者が山道で会ったときの「こんにちは」みたいなものだ。やり方は簡単だ。すれ違うライダー&チャリダーに指で数字の2を表現するサインを示す。注意すべき点は、スロットルじゃないほうの手で行うこと、返すのではなく送ること(でないと間に合わないことが多い)だけである。慣れてきたら、振るとかハーロック風にしてみるとかアクションをつけてみるのもいいかもしんない。何らかの要因で手が放せない場合、おじぎで代用可能だが矢張りピースの送り合いが一番気持ちいい。本州では返ってくる確率の低いアメリカン達も北海道では積極的に送ってくる。ただしチョッパーさんは片手運転が苦手なのかまずしない。あと、明らかに無視する人もいるようだが、恐らく景色に見とれているのだろう。寛大な心で許すがよい。
 苫小牧市内に入った。R276へ曲がった所で給油。スタンドの女性店員に「今日は特別寒いんですか」と聞いた。特別寒いとのことだった。最高気温が16度とか…。「BMWにバイクがあるんですね」おいおい、日本一BMWが走ってるビーエムランド北海道のGS店員にしちゃ面白いこと言うなー。見たことないのかよ。セイコマで食料調達。今回食べ物の類は一切持参してない。セイコマブランドの茨城県産コシヒカリ1kg、むぅ北海道らしくきらら397とかじゃないのね。おかずにイワシの蒲焼缶と牛乳。今年こそセイコマカードを作ろうと思っていたが後ろに他の客がいたので断念した。店を出るとK1200RSの人がヘルメットを脱いでいた。「こんにちは〜」と挨拶。だが怪訝そうに頷いただけだった。(-_-)
 樽前国道を駆け登り今年も来ました樽前荘

樽前荘
苫小牧市営ライダーハウス樽前荘

「ん〜、君は去年も来たね」うおっ、すげぇ記憶力だ。伊達に8307人のライダーを覚えてないなぁ(謎)。でもこの人、常連さんの一人なんだよね。他にも去年居たような人が数人。大将はお出掛けのようですね。部屋に荷物を運ぶ。先客というか連泊というか住んでるらしきシュラフが一組。最終的に6人部屋に3人で泊まることになった。
 夕食は自炊。と言っても手の込んだ料理は作れないので、飯を炊いて、あさげにお湯を注いで、缶詰めを開けるだけである。アウトドアフリークでもなんでもなく、ただ必要に迫られて自炊している人。いちおう装備品書いとく。
ストーブ…OPTIMUS 8R、コッフェル…UNIFLAME シェルパS、カトラリー…スノーピーク チタンFS 2点+箸、コップ…スノーピーク チタン300
 夕食のあとは歓談タイム。苫小牧夜着組が4名ほど来て賑やかになった。今日の豆台風は、自称北海道のために仕事しているVツインマグナ乗り2*才女性ライダーですた。面白かったがはっきり言って独壇場。口挟む隙を与えてはくれなかった。
 ツーリングマップルが2003年版とそれ以前とではページが違って「何ページのどこそこ」という会話が成立しなくなった。ライダーのためにライダーが作った旅風ツーリングガイド、ネット販売の他は道内5ヶ所のライダーハウスでしか入手できない上に高い(一冊1500円)。しかし短所を補ってあり余る情報量。これはゲットするしかない、北海道に居るうちに。これに0円地図があれば鬼に金棒だが、今年も0円地図をゲットし損ねたので羊の皮を被った猿ぐらいだろうな(謎)。

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