Vol.559 5.Dec.2008
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メディア変換(5->3)
by fjk
仕事用の市販パソコンの始めはNECの8801シリーズで、漢字変換も一字ずつ変換するという物でした。それまでは和文タイプライターで文書を作成していたことに比べて格段に便利になった。そしてデータの保存には320Kバイト(2D)の5インチフロッピーを使っていた(PC8001では1S、1D、2D)。その後、フロッピー容量は640K(2DD)、1.2M(2HD)となり、MSDOSに対応するため、720K(2DD)、1.4M(2HD)へと拡大していった。メディアも5インチから3.5インチが主流となっていった。そして、現在はこれらのメディアを全て読めるマシンはほとんど無くなった。そこで、古い5インチメディアの内容を3.5インチメディアに変換できないか試みた。
【PC9801RX+FD33-W】
まず、最初に行ったのはPC9801RX(5インチ2ドライブ)仕様に外付けの3.5インチドライブを取り付けて「マジックコピー」でメディアコピーを行った。最初はスムーズにコピーを行っていたが、何枚目かで突然内蔵ドライブで5インチメディアが読めなくなった。読めなくなった5インチFDDを分解してみると、接着されていた部品が取れていた。両面テープで再度接着し、ドライブを組み立ててみたところ、また何とか読めるようになった。しかし、それも何枚かコピーしているうちに読めなくなり、不安定である。他の5インチドライブを搭載した98マシンでも試みたが、いずれも同様で、壊れるところも同じであった(製品の寿命らしい)。ということは5インチドライブ内蔵マシンの中古を手に入れても同じように思える。
【PC-486SE+CRC-FD5】
そこで、今度は3.5インチ内蔵9821マシンに外付け5インチFDDの組み合わせをと思って、市販されている98用の5インチ外付けFDDと9821パソコンのFDD接続コネクタを調べると合わないことが解った。3.5インチ内蔵の9801マシンはFDDが壊れていたので、諦めかけていたところ、エプソンPC-486SE+CRC-FD5の組み合わせマシンをKAMEさんが所有しており、快く貸していただけるとのことで、このマシンでメディア変換を行うことにした。
ケーブルを接続し、マジックコピーをドライブに挿入し起動すると、N88BASICシステムを挿入するよう指示がある。エプソンマシンではNECのN88BASICが動作せず、マジックコピーを使えない。そこで、EpsonのDOS(v3.3)を立ち上げ、DOS上でウィーザード(WIZ.EXE)を立ち上げてみると無事起動し、外付けドライブも認識しているので、コピーできそうである。
5インチの1.4M、1.2Mおよび720kはウィーザードでは問題なくコピーできたが、外付けドライブでは640k(NEC-2DD)は読めなかった。ということで、全てのFDというわけにはいかないが、大抵の5インチFDを3.5インチFDに変換できることが解った。また、通常のデータであればFD.EXEやFM.EXEを使えばコピー出来そうだが、FDやFMでは1.4Mは読み書きできなかった(1.4MはDOS-v5.0より対応)。98用FDはほとんど1.2Mなので3.3インチFDへのコピーは問題ないが、1.4Mが標準の最近のWindowsマシンでは読めないので、3モードFDDのお世話になることになる。