Vol.624 19.Aug.2011
G
GORILLA(NV-SB540DT)で動画を見る
by fjk
ポータブルナビゲーションのGORILLA(NV-SB540DT)をアナログテレビ付きの車のナビとして使っていた(abc-581)が、地上デジタル放送への切り替えに伴い、それまで使っていたアナログテレビをナビ付きの地デジテレビ(CN-HW860D)に交換した。GORILLAはバス旅行や観光地での歩行ナビなどにも使っているが、車から取り外したことで、普段の出番は少なくなってしまった。そこで、多機能なGORILLAを有効に使おうと、動画再生機にすることにした。GORILLAで再生できるファイル形式はMP4のみであり、mpeg2やWMV形式ファイルはMP4形式ファイルの変換する必要がある(音楽はMP3で、こちらはコピーのみで、GORILLAで簡単に再生できた)。
既に持っていたConvertBoxでWMVファイルをMP4ファイルに変換してみたところ、VGA(640 ×480)を変換したものはGORILLAで再生することが出来たが、WXGA(1280×768)は変換すら出来なかった。そこで、フリーソフトであるXMedeaで変換を試みたところ、変換自体は可能であったがGORILLAでは認識してくれなかった。同じくフリーソフトであるHandBrake ver.0.9.4(最も定番のソフト。日本語化されたもの)で試みたところ、今度はうまく変換され、GORILLAで見ることが出来た。
●日本語HandBrakeの使い方など。
- HandBrakeの設定は(以下の項目以外はデフォルトのまま)、
- @「変換元」で変換したいファイルを指定(フォルダーも指定可能)。
- A「保存先」に変換後のファイル名を入力(オプションの「一般」「出力ファイル」で「MP4ファイルの拡張子をM4Vにする」のチェックを消去)。拡張子をMP4にする。
- B「出力画像」のコンテナは「MP4 File」を選択。
- <サイズタブ>
- C画像サイズ: 幅=480、高さ=274 (WXGA、VGAでは480x368)
- Dアスペクト比を維持: チェックを付ける
- <フィルタータブ>
- E ブロックノイズ軽減: 通常はoff。場合によってはスライダーを移動。
- <動画タブ>
- F コーディック: MPEG-4(FFmpeg) (「H.264」も利用可能)
- G フレームレート: 29.97
- H 品 質: 平均ビットレートで指定、 500(変更可能)、
「2-passエンコード」を行うと画質が良くなるが時間がかかる
- <音声タブ>
- I ソース: 自動
- J ビットレート: 128
- <チャプタータブ>
- Kチャプターマーカーを作成: チェックを消去(これを忘れるとGORILLAで認識されない)
これらの設定後、「変換開始」ボタンをクリックすると変換が開始される。
変換条件は「プリセット」で「追加」を選び、登録しておくと、次回からは同じ設定値で変換することが出来るようになる。
変換ファイルが出来たら、SDにコピーし(フォルダーを作って、その中に記録しても良い)、GORILLAにSDを差し込み、「動画再生」を選択すると再生される。複数のタイトルがある場合は「リスト」をタップし、表示されるタイトルの中から選択すれば良い。
パソコンでは綺麗に再生されるのに、GORILLAで再生するとブロックノイズが出るなど画質があまり良くないシーンがある場合、「品質」の設定条件でフレームレートを上げると、改善されることもある(当然、変換時間は増えます)。しかし、フレームレートは1000以上に設定しても見た目の画質はほとんど変わらない(500以下では画質が良くない)。この場合、「フィルター」タブの「ブロックノイズ軽減」のスライダーを最大にするとノイズが軽減されるが、変換時間が倍以上に増える。さらに、2passエンコードと併用しても良いが、かなり時間がかかることになる。また、H.268(ファイルサイズは小さくなる)を選ぶと、画質が少し良くなることもあるらしい。変換時間は当然のことであるが、高スペックマシンの方が早い。
なお、GORILLAで再生できる最大ファイルサイズは512Mバイトとなってるが、もう少し大きくても再生できることがある(ファイルサイズが大きくて再生できない場合は、「動画」タブで「ファイルサイズを指定」を選び、500以下の数値を入力する)。画面サイズもQVGA以外でも、表示されることもあるので、解像度を上げたい場合など、いろいろと試してみると良い。
超ワイド画像(780x480)を変換すると縦に延びた画像となるが、サイズで「アスペクト比を固定」とし、さらに「切り抜き」で、「カスタム」をチェックし、top=bottom=7 (780x586)とすると、上下に黒帯が出来るが縦横比が正しくなる(「自動」の数値を参考に、元画像の縦横比がQVGAの比率である1.33に近い値になるようにする)。
さらに、変換前に、DVD DecryperやDVD Fabを使うともっと多くの動画の変換が可能となる。
<<おまけ>>
- GORILLA(NV-SB540DT)で再生できるMP4動画ファイルを確認しておくと(マニュアルより)、
- @ ビデオトラック: MPEG4 Simple Profile Level 3まで
- A 画面サイズ: QVGA(320×240)・・・・・・480×274も表示可能です
- B フルサイズ最大容量: 512MB
- C ビデオフレームレート: 15/30fps
- D ビデオビットレート: 216k〜1.0Mbps
- E オーディオトラック: AAC-LC形式
- F 音声サンプリングレート: 24/48kHz
- G 音声ビットレート: 64〜128kbps