Vol.625 30.Sep.2011
K
人名の漢字が出てこない(JIS第4水準フォント)
by fjk
年賀はがきの作成に筆王zeroを使っているが、筆王をインストールしていたXpマシンの調子が悪くなり、はがきの作成をWin7マシンで行うことにした。しかし使っていた筆王zeroはそのままではWin7に対応しておらず、有料でバージョンアップをしなければならない・・・が、ネットで調べると筆王のWin7版は余りよい評判ではなさそうである。また、人名でよく使う旧漢字や補助漢字(JIS_x_0213:2004の第3・4水準漢字)を毛筆体で印刷したいので、それらが可能な年賀状作成ソフトがないか調べてみた。
市販ソフトでは、「筆まめ」「筆グルメ」・・・などがあり、これらの中には旧漢字が使えるものもあるが、補助漢字は使えない。WinXpまではJIS 第2水準漢字が標準で、補助漢字はVista以降で対応している。しかし、補助漢字は従来のパソコンでは表示できない場合があり、環境依存文字とも呼ばれている。とりあえず、Win7用のハガキ作成ソフトとして「筆グルメver.19」を購入し、どこまでの漢字が使えるか調べてみると、旧漢字は使えるが補助漢字は表示されない。ついでにと「筆王ver.16」も入手して試してみたが、やはり補助漢字は表示されない。これらはunicodeには対応していないらしい。
さらに調べていると、ルートプロの「ADL祥南行書V」(Vista/Win7用、Xp用は”X”)はサロゲートペア領域(4バイトで表現される漢字)を除く第4水準までの毛筆フォントを収録していることが判った。早速フォントをVector PC Shopで購入(\1,260)しインストールしてみると、Wordや一太郎では候補の選択でも漢字が正しく表示され、文書にも綺麗に表示されたが、筆グルメではFEPで漢字の選択はできるが印刷画面にはミッシング・グリフで表示され、正しく表示されなかった。
一太郎2011「創」に付属の「楽々はがきセレクトfor一太郎」では、ハガキの編集画面でも補助漢字が正しく表示され、ハガキにも印刷することが出来た。しかし、楽々はがきセレクトでは裏面作成機能などが弱く、少し物足りない。
さて、ルートプロではハガキ印刷用のプログラムとして「はがき作家profesional」(\1,869)も販売しており、これを再びVector_PC_Shopで入手した(最初からこれを買えばADL祥南行書フォントも一緒に付いていたのに・・)。当然といえば当然だが、補助漢字フォントは問題なく表示された。次に、筆王zeroの住所録をCSVファイルでエクスポートし、ハガキ作家にインポートすることで、住所録の引っ越しは終了である。送受履歴や裏面の編集など前述の宛名作成ソフトの機能とほとんど変わらず、価格を考えると超お勧めソフトである。
ちなみに、WindowsXpでJIS_x_0213:2004対応フォントを使うには、「Windows XP および Windows Server 2003 向けJIS2004 対応 MS ゴシック & MS 明朝フォントパッケージについて」で入手できる。ただし、フォントが変わると字形が変わることもあるので注意!。また、新フォントを正しく表示できないマシンがあることにも注意!(宛名書き専用フォントとした方が良さそうです)