Vol.668 21.Nov.2014

3Dプリンタ【2】(制御ソフトと造形テスト) Windows7で画面キャプチャー

3 3Dプリンタ 【2】 (制御ソフトと造形テスト)

by fjk

3DプリンターBS01が組み上がったので、調整と造形を行う。ボンサイラボのHP/community/BS01Wiki/にある以下のファイルを参考にした。

1.制御プログラム(Repetier-Host、http://www.repetier.com/download/ )
バージョンにより違いがある。付属のスライサー(3Dデータを積層造形が可能なデータに変換するソフト)はver0.95ではSlic3r、Skeinforgeが、ver1.0.5ではSlic3r、CuraEngineが選べる。今回はSlic3rおよびCuraを使った。パソコンのOSはwindows7。
  1. @接続:パソコンとUSBケーブルで接続すると、プリンタが自動的に認識される。その後、制御プログラムを起動し、ポート番号をパソコンで認識された番号にする(例えばCOM3)。
  2. Aデュアルヘッド用iniファイル(BS01 DUAL CA.ini)のインポートする。
  3. Bプリント設定:ホットエンド数=2
  4. Cエリア設定:X=150、Y=130、Z=102(ABSモデルの場合)
  5. D動作テスト:「プリンタ接続」クリックしパソコンと接続する。接続が正常に出来ると表示が「通信切断」から「待機中」になる。画面のアイコンをクリックし、XYZの各軸が(全移動範囲で)スムーズに移動するか確認する。
  6. E加熱ヒーターをONにし、温度が設定温度で安定するか確認。
  7. F各軸の原点へ移動し、表示が正しいか(X,Y=0、Z=102)確認。
  8. G5mm厚のMDFスパナを使ってテーブルとノズル間の4隅の高さを調整ネジで調整。(ノズルに軽く触ってスパナが動かせる状態、移動は以下のGコードを使って指示)
        	右手前隅へは G1 X150 Y0 F1000   	右奥隅へは G1 X150 Y130 F1000
        	左奥隅へは  G1 X0 Y130 F1000     	原点へは  G1 X0 Y0 F1000
    
2.スライサー(Slic3r、http://www.weekend-makers-lab.com/など)
ver0.95で最初の起動時にはsimpleモードになっており、画面がマニュアルと異なる。そこで、File/PreferencesのmodeでExpertに変更し、Slic3rを再起動すると、マニュアルと同じ画面になる。また、Slic3rで条件設定後にPrintSetting、FilamentSettings、PrinterSettinngの3つの条件ファイルを保存しないとRepetier-Hostに設定データを反映できない。

3.樹脂の押し出しテスト
  1. @ノズルの加熱を開始する(170℃以下ではフィーダーが動作しない)。
  2. APLAフィラメント(PolyPlusPLA)は意外と堅くチューブやノズルへの挿入がなかなかうまくいかない。ヘッドのチューブを外して、フィラメントが奥まで差し込まれているのを確認(ノズルの下から溶けた樹脂が出てくる)後、チューブを取り付けるとよい。
  3. Bストッパーを外し、制御画面の送り出しボタンをクリックすると、樹脂が送り出される。
  4. Cノズルから垂れ下がった樹脂は綿棒で拭き取る。

4.テーブルの水平と隙間を最終確認・調整
  1. @テーブルをz=0mmになるまで上昇させる(ぶつかるようなら調整ネジで下げる)。
  2. A1mm程度の厚紙をテーブルの上に置き、ノズルと接触する(紙は動かせる状態)よう調整ネジを回す。
  3. Bこれを4隅で繰り返す(1カ所のネジを回したら、全ての箇所でも再度確認)。
  4. C厚紙を名刺(約0.3mm)に変えてABを繰り返す。
 テーブルとノズルの加熱後にもう一度調整するようマニュアルに書いてあるが、とりあえずそのままでも成形することができた。

5.造 形(「操作編」を参照)
  1. @デュアルモード用テストサンプル(DualSample.STL)を呼び出す。
  2. Aデュアルサンプル設定ファイル(BS01 DUAL CA.ini)をLoadconfigで読み出し、マニュアルに従い条件設定し、3つのファイルを保存後、Slic3rでスライス実行
  3. B温度が設定値で安定していることを確認後、造形開始
  4. C最初は樹脂の出が悪く、糸くずの塊のようになった。フィーダーが滑っているようだ。芋ネジをきつく締め直すと、しっかりと樹脂が送られるようになった。
  5. D樹脂がテーブルに付着するか心配だったが、文句なくきれいに付着した。
  6. Eデュアルヘッドの位置ずれを調整(2ndノズルで:x=1.4、Y=-0.4)
  7. F成形品の剥離は、少し温度が下がった状態で、横に少し力を加えると綺麗に剥がれた。 デュアルヘッドの場合、使わないヘッドから樹脂が漏れ出ることがあり、造形品にゴミがくっつくことがある。

6.デュアルヘッド用モデルの造形(「デュアル造形CURA」を参照)
  1. @デュアルモード用モデルサンプル(twoColo1_2_7_10_53.stl、twoColo2_2_7_10_53.stl)の2つのファイルを呼び出す。
  2. Aマニュアルに従いモデルのサイズを0.6倍、位置(前向き、中心合わせ)を設定。
  3. B設定ファイル(CURA_DUALCOLOR_SAMPLE1.rcp)をインポートする。
  4. Cプリント条件設定後、”PLA”という名前で保存。
  5. DCuraEngine(Repetier-Hostはver1.0.5)でスライス実行
  6. E温度が設置値で安定していることを確認後、造形開始
  7. F順当に造形が進んでいたが、途中でノズル2から樹脂が出なくなった。フィーダー2の芋ネジが緩んだためと思われ、造形を中止し、ネジを締め直した(結構振動するのでネジは緩みやすい)。
  8. G再トライの造形はうまくいった(約50分)。時間がかかるがタワーの造形時に樹脂の出具合を確認できるので、しばらくは「タワーを作る」設定にしておいた方が良さそうです。

 下の写真のようにデュアルヘッドでの造形ができましたが、PLAフィラメントのスプールの内径(54mm)がスプールホルダーの径(8mm)と大きく異なり、シングルのようにパイプも無いので、スプールがほとんど回転せず、フィラメントが引っかかって送り出しが行えず、樹脂切れを起こすことがある。そのため手動でフィラメントを余分に引き出して造形した。
  −>専用のフィラメントロールアダプターを作る必要がありそうです。

Dualsampleを造形中 TwoColorCatを造形中 出来上がったサンプル
後ろのタワーはノズル清掃用


S Windows7で画面キャプチャー(Snipping Tool)

by fjk

  Windows 7では単に(Alt+)PrintScreenボタンを押しただけでは画面のキャプチャーが出来ないことがある(Fn+PrintScreenで出来ることもある)。この場合はWindows7に標準搭載されている「Snipping Tool」を使います。Snipping Toolは「アクセサリ」の中にありますが、右クリックして「タスクバーに表示する」を選択しておくと、タスクバーにあるアイコンをクリックすることでいつでも使うことが出来ます。使い方は、起動後に「新規作成」をクリックし、キャプチャーしたい領域を指定すると、Snipping Toolにキャプチャーした画面が表示され、コピーやセーブが出来るようになります。

Snipping Tool キャプチャー画面例


3Dプリンタ【2】(制御ソフトと造形テスト) Windows7で画面キャプチャー