Vol.704 4.Nov.2016

ポラリエで星夜写真を 星座表で星を探す

P ポラリエで星夜写真を)

by fjk

夜空で上を見上げると天の川が見える、・・はずであるが、何故かぼんやりとしか見えない。小さい頃は世の中が今より暗かったせいか、もっとはっきりと見えていたような気がする。
 そこで、デジタルカメラで星景撮影することにした。暗い星空を撮影するには露光時間を長くする必要があるが、そうすると地球の自転により被写体が流れてしまう。これを防ぐためには赤道儀を使う必要がある(経儀台は中心星の周囲が回転する)。一般的には赤道儀は高価で入手しづらいが、デジタルカメラと組み合わせるのであればポラリエなどの星景雲台が安価で便利である。
 ポラリエでは、太陽追尾モード、月追尾モード、星景撮影モード、星追尾モードの4つが選べる。星追尾モード(天の川撮影はこのモードを利用)では日周運動を追尾し、星は点に見えるが、風景は動いて見えます。電池またはUSB電源でどこでも使うことができます。実際に撮影を行うにはポラリエの他、カメラ三脚、カメラ自由雲台、カメラが必要で、極軸を合わせるにはポーラメーターや極軸微動雲台があれば便利です(ポラリエ極軸望遠鏡は必要ないか?)。カメラはタブレット(Regza)のOI.ShareでWiFiリモコン制御することによって、カメラに触らずに撮影した。

セットの手順は
 @ 三脚(EX-640、ベルボン)の固定(天面をほぼ水平に)
 A 極軸微動雲台(Vixen)の取り付け
 B 星空雲台ポラリエ(Vixen))の取り付け
 C カメラ雲台(QHD-33M、ベルボン)、カメラ(E-P5+14-150mm・F4.0)の取り付け
 D ポーラメータ(Vixen)の取り付け(緯度をスマホのGPS等で確認しセット)
 E 極軸微動雲台を使って極軸を合わせる(北極星が見えるか?)
 F 星座図を見ながら、カメラを撮影したい方向に向けピント(∞)を合わせる。
 G 撮影条件を設定(Mモード、ISO=400〜1600、F=4〜10、ShaterSpeed=1〜60sなど)
 H ポラリエの星追尾をONにし、撮影する(OI.Shareのリモコンモードを利用)
 I 撮影条件を変えて撮影する(主要パラメータはOI.Share画面で変更できる)

ピント合わせは、ちょうど出ていた(満)月に合わせたが、明るすぎるため結構難しい。
 ほぼ天頂に近いところにいたベガに狙いを定めて、星追尾機能のテストを行った。ポーラメータでセットしただけであったが、60秒露光で追尾機能をONにすると星のほぼ静止画を撮ることができた。ただし、60秒より長い露光時間では、もっと正確に極軸を合わせる必要がある。
 白鳥座付近では天の川も見えるはずであるが、この夜はほぼ満月に近い月が出ていたので、写っていない(撮影条件が悪いのかも・・)。月夜で無い時に再チャレンジしたい。
 長時間露光を行うには、OIShareでLiveTimeモードを使うと、手動でシャッターのON/OFFができ、露光経過時間も画面に表示されるので、所定の時間でシャッターを閉じることが出来る。

三脚を固定し極軸微動雲台
の取り付け
ポラリエ・カメラ(雲台)
の取り付け
ポーラメータを取り付けて
緯度を合わせる
方位を合わせる
(西7.4度補正)
カメラを取り付けて
準備完了
撮影用に揃えたパーツ
カメラを取り付け撮影中け タブレットでカメラを
無線リモコン操作
撮影例(星追尾OFF)
(流れています)
撮影例(星追尾ON)
(ほぼ静止)
(ベガ付近、ISO:400、F:8.0、SS:60秒、L=75)
撮影例(F:8.0、SS:120秒) 撮影例(F:10.0、SS:180秒)
(白鳥座付近、ISO:400、L=150、星追尾ON)


S 星座表で星を探す(星夜の撮影時の便利グッズ

by fjk

「星座表」はスマホのGPS機能と向きを利用して、デバイスを空にかざすだけで、眼の前に見えている星座について教えてくれるフリーアプリです(GooglePlay又はAppStoreで入手可)。星夜写真を撮る時に、どの方向にカメラを向ければ良いか参考になります。
 暗闇で撮影を行うには、赤色ライト(白色と切り替えできるヘッドタイプがベター)が必須である。レンズの前にさえ行かなければ、ライトを点けたままでも写真に影響なく撮影ができる。
 夜中の撮影を長時間行っているとレンズに露がついてくる。USBのレンズヒーターを準備していたが、USB電池の容量が不足し、この夜は使えなかった。このヒーターは必須アイテム。

星座表を利用して撮影方向にカメラを向ける
レンズヒーター
(PROTAGE)
赤色LEDヘッドライトとフォーカス
リング固定用のメンディングテープ


ポラリエで星夜写真を 星座表で星を探す