A FINE CURVED LINE
How to draw a fine curved line (a fine circle) in red colored lacquer,the width of which is under 1mm,has been quite a difficult problem.
I tried some ways , but I couldn't find out how to do.
So I asked Mr Sakashita about it.
He taught me how to do it. He uses an instrument for turning a thing and an acute angle URUSHI brush.
I havn't tried by now , but I made two acute angle URUSHI brushes for it.
I think it also needs high skill.
*2001年10月25日
棗でしてみたのがうまくいかなかったのを見せ、どうするのか尋ねた。使う刷毛を見せてもらい、自分で2本それ用の刷毛を作ってから、1年以上何もしないで過ぎてしまった。数日前、ガラス板の上で細い線が引けるかやってみた。刷毛の両側に付いた漆をガラス板で拭うようにして取り、刷毛を垂直に立て、刷毛の先端で線を引いてみると割合細い線が引けた。轆轤で中心さえ正確に出せば、何とかできるのではないかと思った。
轆轤は林先生から買った、非常に便利なのを持っている。品物を取り付ける器具の軸をはめ込む孔にちょうど収まる大きさだったので、両面テープで留め、中心を出し、上下のぶれもないように、塗る品物を固定した。
直径2センチほどの円の中で、1本細く、きりりと締まった線の円を引いてみようとした。
平面全体に透き漆を塗り、外周より3mmほど内に朱の線で円を描いてみようとした。
透き漆は5分刷毛で塗る。朱の線は2分刷毛に本朱をつけ、両側の余分の漆を拭う。少しだけ刷毛先に朱を付け直す。轆轤を回して線を引いていこうとしたが、刷毛先がふらつくし、そのうちに朱の色が付かなくなった。
朱を付け足したりしているうちに、線はガタガタ、その上太く、どうしようもない。
クジラ箆でさらえ、何度かやり直す。うまくいかない。まず朱のきれいな線の練習だと、どうすれば力強い円が描けるかやってみた。
3分刷毛のほうが少し柔らかい(先は細い)から良いかと取り出してみたが、うまくいかない。
刷毛を立ててみたり、斜めにしたり、、、刷毛の先端だけを使ったり、刷毛先全部を使ってみたり、、、
慣れれば少しはうまくなるが、太すぎるし、スッキリした線でもない。暈しは、大体できた後、それぞれの側から境に向けて必要以上はみ出た暈しを消すように均す。
そのことをヒントに、太い朱の線を透き漆で塗りかけるようにして、細い線にできないかとやってみた。
少しは誤魔化せるが、境に山ができたりする。結局、塗り分けるのが一番良いように思えてきた。
朱の円を描くには、肘を固定する必要がある。刷毛も立てる必要がある。刷毛の先端で塗る必要がある。
轆轤を立てたとき、支えの木の板に肘を当てて、刷毛先を一定にした・・・この轆轤は90°の範囲で調整できる。
まず朱の線だから、少し漆を補給しても濁らない(透き漆と)。ずれても浚え取ればいい。
朱の内側に、2分刷毛で透き漆を渡しながら、境を作っていく。それから中央も透き漆を塗る。
少し朱に掛かったので、3分刷毛の朱で円の上を描きなおす。
朱の外側も、2分刷毛で境を決めるように透き漆を渡す。この場合、刷毛の尻で境を決めるようにするとやりやすかった。内の境を決めるときは、刷毛を立てていたが、外の境は寝かせて塗ることができた。段段出来るようになって来たが、全部浚えて、何度かやり直す。
外側から塗り、また朱の部分の線を描き重ねるという修正をしたりもする。
何とか許せる朱の線になった気はするが、結果はどうなっているか。
19℃、60%・・・1時間たって、65%(下に濡れたスポンジがおいてある)
*2001年10月26日
朝15℃、67% 朱が少し乾き不足の感じだが、漆の艶は落ちていた・・・同じ朱で、朱だけ塗ったのは全く乾いていなかった。
塗りの結果は無残なものであった。線はフラフラしているし、中心軸がずれていた。
(小さいので直接スキャナーで取り込みました)
一日でまともに塗れるようになるなんてことは有り得ないということだろう。
*2001年10月28日
昨日、失敗した部分を静岡炭で研ぐと、朱の線は同心円的な位置にあったが、1.5mmほどの太さで太すぎた。
後から透き漆が被った時に朱の線が狂ったのだろう。乾くまでの間に垂れていったこともあるだろう。まず朱の線を描こうと、少しずつ漆をつけて、線を描いていった。3分刷毛にあまり漆をつけすぎると、線が太くなってしまう。
厚すぎないよう気をつけて、朱の線で円を描く。ぶれたところはクジラ箆で浚えた。
前回と同じやり方で、内に透き漆を塗り、朱の線が乱れたところで朱の円を描きなおした。
どうもすっきりとしない。何回かやり直す。まず一番内の透き漆部分を塗ったらどうだろうかと考え、2分刷毛で円形の面を塗る。
その円の外側に朱の線で円周を描くのだが、3分刷毛を向こう側に置くか、手前に置くか、二通りの方法でやってみた。
向こう側のほうが、刷毛を垂直に近いように立てて使用できるし、轆轤の動きに引きずられない。
もう一度、内の透き漆側から直す。
外の透き漆部分を塗る。境の狂いを朱の線を塗り直す(朱漆を補給することはしない)ことで直す。クジラ箆で何度か浚え、やり直す。
坂下先生のように、数本の円周を極めて細い線で描く、独楽塗りを塗り立てで仕上げる技は、自分には無理なことは承知している。
せめて一本でもできないかと、やってみているのである。
内の透き漆、朱の細い線、外の透き漆をそれぞれ塗り上げながら、順に塗っていく。
目的は朱の線だから、最後の仕上げは朱の線を轆轤で数回回しながら塗り上げる。
刷毛の位置が動かないように、刷毛の先が少しだけつき力の加え具合が変わらないように。
1時間余りの間に数回上下の向きを変える(返しを取る)。
20℃、60%。
*2001年10月29日
朝18℃、68% 本朱はかなり黒っぽく乾いていた。本朱だけを塗ったものは光ったままだった。
スッキリした円にはなっていないが、前回よりは進歩していると思う。
実際の大きさより拡大した画像だから、余計乱れが目立つとは言える。
*2001年10月30日
蝋色研ぎを少し足りないくらいにし、胴擦りすると、予想通り朱の線がガタガタになり始めた。
朱の線自体で細く、勢いがあるように仕上げておかないと、蝋色仕上げは無理ということだ。
それができないから苦労しているのだが、、、
本朱の蝋色仕上げが難しいように、細い線の場合も難しい。
両方とも、塗り立てで仕上げるのが正しいのかもしれない。
*朱の線を乱さないように蝋色研ぎを不足気味にしたため、研ぎ潰してない刷毛筋に摺りが残った。
⇒セーム皮で摺りをおとした(11/1)。
これは、第19回日本伝統漆芸展『乾漆水指』のつまみでした。
2003年
8.24(日) あまり説明はありませんが、、、
2004年