URUSHIの仕事W

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8.8(金)

〔木魚の修理〕朝27℃、57%、光ったまま。下のスポンジに水を含ませると、暫くして60%。
     夕30℃、67%、しまっていた。2ヶ所に縮み、削り、朱を薄くわたしておく。

薄貝をポンチで抜く・・・径3ミリ、5ミリ、10ミリ。あまりきれいに抜けない。小さいのは、上から押し回すだけの方が良いようだ。
*デザインが決まっていないので、あまり作業をしなかった。

8.9(土)

〔木魚の修理〕薄く朱を渡し、ツヅクリしておいたところを研ぎ、生正味漆をめすっておく。
*上塗りには返しをとらざるを得ないので、上向きに支える事が出来るような道具を作る。
板に棒を二本取り付け、その間で支えるだけのものです。

薄貝を形に抜く・・・桜の花びら(ハート形)、昨日のポンチ抜きの続き
*釘でハート形に作ってあったのを、鑢で少し斜めに削ってかかると(貝に接する面が狭くなる方向)、よく抜けた。
昨日、糊で貼っておいた貝に白漆で名前、足跡の形、モミジなどを書く。

8.10(日)

〔木魚の修理〕*盆の間、木魚を使いたいというので、暫くの間、近所の家に戻しました。

*漆で書いた以外の貝を希硝酸で溶かす。
 水で糊を緩め、指で糊を溶かしながら、貝を貼り付けた板から動かし、剥がれるようにする。
 小皿の水につけて置き、貝の裏の糊を取る。ティッシュの上に置き、水分を取る。
椀3個…内底を静岡炭で研ぐ。布の段を#360で研ぐ。炭粉で艶を消す。
丸盆(8寸、9寸、1尺)…見込み、裏底を静岡炭で研ぐ。布の段、腰を#360で研ぐ。炭粉で艶を消す。
椀3個、9寸丸盆…生正味漆+透き漆を塗り、暫く乾かしておく。粘りが出た頃、貝を貼る。

薄貝を形に抜く・・・桜の花びら(ハート形)、ポンチ抜き。

8.11(月)

白漆で残った貝(字)の上の漆を剥ぎ取る。
一部、貝のなくなったところに貝を貼る。
*少し浮いている感じのところがある。漆を重ねれば、貝の下へ入っていくはずだが、、、
体調が良くないので、これだけまで。

8.12(火)

椀3個…貼った貝の付近の艶を消す。静岡炭、炭粉胴擦り。
*下の子が帰ってきていました。

8.13(水)

椀3個…貼った貝の周りをもう少し研ぐ。
内側(端まで)に赤口朱を塗る。

8.14(木)

*椀3個、僅かに息がかかる程度。外が雨なので、窓を開けておく。
*湿度計が信用ならないので、DIYタテヤマ高岡駅南店へ行き、シンワのを買いました。
今までのより、10−8%高く表示され、差が一定しない!
ついでに洗濯干し、屋根のペンキなども買いました。

丸盆の貝のデザインを考え、菊の花弁を切るため、アルミに穴をあけ、外型を作りました。
上手くいかなかったので、アクリルを切って、切るのと同じ形の型を作りました。
針で薄貝を切る。
*切り出しで直線を切り、頭だけを丸く切っても、同じだったのではと思う。

〔乾漆F〕ずっと外に出しっ放しだった石膏雌型−天気が良くないし、熱処理も上手くいかない。
黒ビニール袋に穴があいているし、雨で石膏が湿っていた。
雨の中に石膏側を上に置き、水を吸わせる。
石膏原型を壊す。
身…裏の三つ合わせが割れてしまっていて、底が浮いていた。すぐ素地を取り出せた。
蓋…これもすぐ三つ合わせが割れてくれた。
懸け子…石膏に金箆を打ち込んで、底との間に隙間を作ると、何とか分離できた。
*洗い、水分を拭き取り、ガラス板の上に置く。
身の底は大きく、内側に膨らんでいる!直しようがない感じ。

8.15(金)

椀3個…まだ少し湿っぽいので、湿り風呂へ。

刃物を研ぐ・・・塗師屋刀、丸ノミなど。

〔乾漆F〕#80(ガラス板上)で端と裏底の水平研ぎ。蓋の狂いがひどい!
内脇、外脇なども空研ぎ。
研いだところにリグロインで薄めた生漆を吸わせる。
蓋…簀の上に置き、端が下にキチンとつくよう、硝子板と石膏原型を重石として置く−内側に板・その上に厚紙を何枚か重ねて、必要以上に甲が凹まないようにしたが、、、
*大きなクランプを2個買ってきた。熱処理をすべきか?

丸盆(尺)…菊の蕊−薄い紙にアラビア糊を薄めたもので貝を貼ったが、割貝にするとき剥がれてくる。
 ひとつは、縦割りだけにし、もうひとつは縦・横に割る。
 黄漆を練り、暫くしてから、貝を貼る。縦割りのは、一つ一つ並べる。
 縦・横割のは、置き、紙に水を含ませ、暫くしてティッシュで水を吸い取り、和紙を剥ぎ取る。貝を並べ直す。
広めに朱漆を箆で貝を並べる付近にわたす。時間を置いて、
千両の実を並べる。
サクラソウの花びらを並べる。
丸盆(8寸)…朱漆を渡しておく。
ガクアジサイの玉を適当に並べる・・・5mm径、3mm径。
丸盆(尺)…菊の花弁を10mmぐらいの長さに揃える。

8.16(土)

〔乾漆F〕久し振りに晴れたので、ガラス板に蓋を挟み、熱処理。
夕、茶箱の中で、蓋の熱処理開始。

〔椀〕3個…貝剥き。内側のゴミを潰し、艶消し。
〔丸盆〕貝を貼った付近の漆を研ぐ。
*久し振りの好天で、ペンキ塗り・・・車庫の屋根、玄関の屋根、車庫の側面など。7リットルを塗り尽くす。
伸びすぎ、建物にかかった日光ヒバを切る。
草刈機で刈り始め、斜面に足を取られ、右耳を橋にぶつけ、出血。中止。
サンバイザー、安全めがね(UVカット)、サングラス(UV99%カット)で目を守ったのは、ペンキ塗りまで。
後はサンバイザーを外す。

8.17(日)

〔乾漆F〕(雨時々曇り)茶箱の中で、蓋の熱処理。

〔丸盆〕千両の葉…貝に鉛筆で書く。針を倒しぎみにして切る。アラビック糊を同量ぐらいの水で薄め、和紙に貼る。乾いてから、針で主葉脈をなぞる。片側ずつ竹箆で割を入れる。
ガク…貝に書く。隣り合うのは、先に切ったのに合わせる−書くときor切る時。
緑漆を練る。箆で葉を貼る付近にわたす。
白漆を箆で渡す−ガク、菊を貼る付近。
湿度が高い日なので、少しして貝を貼る・・・菊は隙間が開きすぎ、間を逆三角形の貝で埋める・バランス的に一ヶ所追加。
葉は場所に置き、水で糊を緩め、ティッシュで水分を吸い取り、和紙をはぐり、位置を微調整。

〔椀〕3個…内側に透き漆で小中塗り。
湿度が高すぎる(29℃、75%)ので、エアコン除湿−シンワの表示の方が正しい感じ:28℃、66%。

8.18(月)

〔椀〕3個…裏(外)側の艶消し−目立つところは静岡炭、全体炭粉胴擦り、不足部分は磨きテープ
〔丸盆〕目立つところは静岡炭、全体炭粉胴擦り。菊の花弁がひとつ取れたので、付け直す。

8.19(火)

〔椀〕3個…裏(外)側の上塗り。能作日本産黒漆。
〔丸盆〕3枚…表側、小中塗り。赤口朱漆。
29℃、73%・・・エアコン除湿:26℃、67%。

8.20(水)

〔乾漆F〕茶箱の中で、蓋の熱処理を夜間だけしていたが、久し振りに晴れ。
外で天日干ししようと取り出すと、端が一部浮き上がっていた!
*クランプで押さえてあるので大丈夫だろうと確認していなかった所為だ。
浮き上がった側を直接クランプ2個で押さえて、天日干し。
*手遅れだろう・・・どう直す?切れ目を入れる?

〔椀〕3個…貝剥き。内側を静岡炭で少し研ぐ。炭粉胴擦りで艶消し。
裏に朱漆で銘を入れる−完成していないが、乾く時間を取るため。
〔丸盆〕3枚…夕には手で持つ事ができるぐらいには乾いていた。
蒔絵筆を出していたついでに、裏に銘。上から透き漆を塗る予定。

8.21(木)

〔椀〕3個…内側を透き漆(遅口を混ぜる)で上塗り。
31℃、70%・・・エアコン除湿で27℃、63%。

8.22(金)

〔乾漆F〕朝から晴れたので、天日干し-クランプで固定・・・蓋と身。

〔丸盆〕3枚…貝剥き。
〔椀〕3個…夫婦椀の方は大丈夫だったが、1個は字(貝)の谷間に縮み。

夫婦椀

8.23(土)

〔乾漆F〕朝から晴れたので、天日干し-クランプで固定・・・蓋と身。

〔丸盆〕3枚…静岡炭研ぎ。炭粉で艶消し。
〔椀〕*拭き漆状態の椀10個+3個(少し大きめ)を購入していた。
艶消し・・・ペーパー#360水研ぎ、炭粉胴擦り。

8.24(日)

〔乾漆F〕朝から晴れたので、天日干し-クランプで固定・・・蓋と身。

〔丸盆〕3枚…上塗り。9:30am−4:45pm
30℃、61%・・・エアコン除湿28℃、58%。
〔椀〕端周りに貼る麻布を切る・・・大2、少し大きめ3、普通10

8.25(月)

〔乾漆F〕朝から晴れていたが、天気予報では雨も降るらしいというので、家の中に置く。
昼過ぎまで暑く、段々曇りがちになり、夜から雨。

〔丸盆〕3枚…朝、透き漆は乾いていたが、朱は光ったまま。下のスポンジに水を含ませる。
夜、32℃、68%で乾いていた。下のスポンジの水分を多くする。
〔椀〕端周りに麻布を貼る・・・大2、少し大き目3、普通10
端を中心にして、内に皺がよらないようにし、外に浮きが出来ないように貼る。

8.26(火)

〔椀〕高台周り・裏底に貼る麻布を切る・・・大2、少し大き目3、普通10
内底に貼る麻布を5枚切る。
*麻布屑をミルサーにかけて、刻苧綿を作る。
長い繊維が残るので、挟みで切り刻み、何度かミルサーにかけ直す。

8.27(水)

〔椀〕内底に貼る麻布を切る・・・普通10
〔木魚〕*盆の間戻していたのを、今朝持ってこられました。
持ち手の感じのところを研ぐ(#700、針状砥石)、艶消し。
透き漆を塗る−彫刻部分は、隅等を浚えたので塗る。
〔丸盆〕3枚…裏側の艶消し、透き漆で上塗り。30℃、65%。

8.28(木)

〔乾漆F〕クランプで固定したままで、南の窓辺に置いてあった蓋の甲が凹んで見えたので、クランプを外す。(身も)
今のところ端は硝子板に付いているが、また歪むかもしれない。
甲の凹みをどう直す?布を貼り足せば、また内に動き出すのでは?(身の凹みは尚ひどい)
乾漆素地は一体として動く−素地作りとは何?
クランプで固定しながら、布を貼ればどうなる?切れ目を入れるという悪事はしなくて済みそうだ。

〔椀〕端に貼った布の重なりを切り取る。
  内底・裏底に麻布を貼る。
〔木魚〕一部、垂れて、縮み。
〔丸盆〕朝には乾いていた。

8.29(金)

〔丸盆〕貝剥き−刃物がなかなか漆膜を破ることが出来ず、苦労する。
*貝の輪郭がきれいに出ない。蝋色仕上げにすると、布貼りがどう映か?
〔乾漆F〕*凹みを石膏で埋め、布を貼る?作り直すしかない?

8.30(土)

〔椀〕高台に麻布を貼る。
*麻布二枚貼りの精密作品は無理なのかもしれません。

8.31(日)

日華水銀朱赤口(11g)+本朱(5g)を木地呂漆で練る。
〔木魚〕持ち手の感じのところを砥石で研ぐ。
〔乾漆F〕また動き出した感じなので、蓋と身を合わせ、隙間の部分をクランプで固定。
*平面は垂直方向の動き(力)に耐える構造をもっていない−バイアスに貼り重ねる、枚数を増やす。

9.1(月)

〔椀〕高台の麻布の重なり、余分なところを切り取る。
*貼った後、風呂に置く間に布に触れたのか、ズレているのもあった。
*ミラの本を読んでいて、時間が経ってしまいました。
*狂う(歪む)とはどういうことか、考えていました。漆は乾くと、縮む。
乾漆素地は、どこを芯と考えれば良いのか?同じ布同士、厚い布と薄い布。

9.2(火)

布の動きを知る為、二種類の麻布を貼り合わせ、上下反対のを二つ作る。
目の違い、厚みの違い、
目の粗い側が、強い?糸の太さは隙間に余計の漆を含むから、強い?
*申請書類のことなどで時間が経っていました。

9.3(水)

布の動きを知る為、二種類の麻布を貼り合わせた結果。
まだ足りないので、13通り(各二種類)を貼り合わせる。
〔乾漆F〕クランプで固定したまま、蚊帳布を甲の凹んだ感じの所に貼る。

9.4(木)

布の貼り合わせについて纏めていました。

9.5(金)

布の貼り合わせについて纏めていました。

9.6(土)

〔木魚〕黒漆で持ち手の感じのところに中塗り。
〔乾漆F〕*蚊帳布を甲の凹んだ感じの所に貼ったのは、貼り合せ試験に照らせば、誤り。
固い、目の詰まった糊付けの麻布(駕籠)を甲の中央に貼る。

9.7(日)

*今日もあまりやる気がありませんでした。
午前中、ミラのワックスがけ。
午後、高岡市美術館での講演会。

布の貼り合わせる向きで、狂い方が違う気がして、それを確かめる試験をする。

9.8(月)

〔木魚〕黒塗りのところを砥石で研ぐ−隅はかなり縮んでいた。
布一枚を糊漆で固めたらどう変化するか、の試験をする。
*このところ、「漆ヅカレ」という日々が続いている。

9.9(火)

*乾漆Fが狂っていないのなら、仕事は十分あるはずだが、ハッキリ言って直しようがない。
通常の乾漆造りなら、蓋は直せるが、身の見込みの膨らみはどうしようもない。
*下地刷毛が擦り減りすぎていたのを、切り出す。
先に少し残った毛も利用(塗師屋刀で大体真っ直ぐに直してかかる)。
自作の一分刷毛が長すぎたので、5mmほどに切り出し直す。
泉清吉1寸刷毛の根本が固くなっていたのを叩くー少しだけしか直らない。

9.10(水)

〔乾漆F〕クランプを外し、端の水平研ぎ(#80空研ぎ)。
甲の布の出過ぎを部分を切り、水平研ぎ少々、甲の布目摺り。
裏底も水平研ぎ・・・直しようがない内側への膨らみ。
アクリル水平定規に合わせ、身の足りないところに下地−身が楕円形に歪んでいたのだ

〔椀〕内側に高野のカヤ布を貼る(部分的)。
*布の歪み試験継続中。

9.11(木)

〔乾漆F〕下地が硬化していたので、空研ぎ。
〔木魚〕もう少し研いでから、持ち手の感じのところに黒塗り。
*布の歪み試験継続中。

9.12(金)

〔乾漆F〕身…アクリル平面定規を当てて、足りないところに下地。。
〔椀〕内側に高野のカヤ布を貼る(部分的)。

9.15(月)

〔椀〕布の重なりを切り取る。空研ぎ。
内側に蚊帳を貼る(部分的)。
*午前中、一週間でまたミラにワックスがけ。
所謂事務処理、イオン高岡搬出etc

9.16(火)

〔木魚〕持ち手の感じのところを静岡炭で研ぐ。
錆をみる。

9.18(木)

*昨日は、名古屋から来てくれたH氏と飲みました。
列車で降りる駅を間違え、歩き回っていて転倒。
今日はまた高い眼鏡の注文。手と顔に傷。

9.19(金)

〔木魚〕持ち手の感じのところの錆を砥石で研ぐ。
黒漆塗り。
〔乾漆F〕甲の凹み、身の側面の下地付けの凹みにこくそ。

9.20(土)

〔椀〕内側に蚊帳を貼る(部分的)。
焼き漆について・・・

9.21(日)

〔木魚〕朱塗り(本体部分)を静岡炭で研ぐ。
8.31に練った漆とそれまでの漆を混ぜ、漉す。
朱の上塗り。返しを取る。22℃、65%。
*乾かない感じがしたので、下のスポンジに水分。68%に。

9.22(月)

〔木魚〕朱塗り・・・朝20.5℃、69%光ったまま(上向きに置く)
夕24℃、73%光ったまま(下向きに吊るす)
*時々加湿し、80%ぐらいになるようにする、、、11pm頃まで。

〔乾漆F〕こくそ部分を空研ぎ。
〔椀〕内側に貼った蚊帳の余分なところを切る取る。
内側を空研ぎ。埃は掃除機で吸う。
*焼き漆の結果は9.20のリンクから

9.23(火)

〔木魚〕朱塗り・・・朝70%光ったまま。加湿シートに電気を通し、80%。
9am頃やっと艶が落ち始める。一日、80%前後になるよう、電気を入れたり、消したり。

〔椀〕内側の残りに麻布を貼る−増村先生の布の細かい方(浮き易いので、注意して貼ったが、、、)。15個。
〔乾漆F〕蓋の甲の中央、身の裏底の中央に、一番厚く硬い麻布を貼る。
〔手板〕変わり塗りの手板にしようと、ポプラ板を切り、拭き漆がしてあった(仕事で余った生正味漆などで)板14枚。
中国麻布を一度に全体に貼る−布一枚を木目にバイアスに。

9.24(水)

〔木魚〕朱塗り・・・夕、取り出し、手に取ってみると、持ち手付近に大きな垂れ、縮み。
全体的に黒っぽく、厚めのところが少し黒い。
乾く前に返しを取っている時に、板か何かに触れたのか、漆が5センチほどえぐられていた。

*がっくりと来た。返しも戸を開けないでする工夫が必要だ。
*アリ溝に棒を通し、それと今までの返し用支えを固定するべきだ−アリ溝に通す棒を1本にするか2本にするか?
*湿度も75%ほどに維持して乾かすべきだ。
*塗りは、もう少し薄くてもよいようだ−下の色が透けて見えるので不安になって少し厚くしてしまうのだ、朱の場合。

9.25(木)

〔木魚〕朱塗り・・・昨日に続いて、ちぢみのところを軽く研いでおく。

〔手板〕布の重なりを切り取り、全体を空研ぎ。浮いているところは取り除く。

9.26(金)

〔木魚〕朱塗り・・・縮みのところを軽く研いでおく。
返し用台に生漆を吸わせ、拭き取る。
〔手板〕下地を一面に付ける。小さい板なので、持ちにくい。
〔乾漆F〕蓋の甲の布目摺り。身は下地がなくなったので、少しだけ。
〔椀〕内側に貼った麻布の余分なところを切り取る。

9.27(土)

〔木魚〕朱塗り・・・静岡炭で研ぐ。#1200ペーパーで滑らかにする。
*午前中、片付け。眼鏡受け取り。100円で土鍋(サンキュウにて)など。
土鍋の目止めをしてから、高岡市美術館(座談会「私が出会った人間国宝」)。
「特別展 金森栄井智の偉業を偲んで」etc.天気予報が全く外れ、大雨。

9.28(日)

〔木魚〕拭き掃除、掃除機。返し用台に木魚を紐で固定etc
朱に木地呂漆を少し足して、垂れ漉し。
朱の上塗り−八分刷毛、五分刷毛、2分刷毛。
30℃、60%から徐々に湿度が上がり、70%(3時間後)。
*下のスポンジには、たっぷりと水分を含ませてある。
(7時間後)27℃、70%余り(湿度を落とすため、隙間をあけている)。

昨日、土鍋の目止めをする為の、とぎ汁を取る為に使った米を水に浸けたままにしていた。
それをミルサーにかけ、土鍋で煮て米糊を作る。
糊漆を作る。
*昼下がり、索引に参考図書を付け加えた後、屋根にかかるヒバや檜の枝を下ろしたり、いろいろとしていました。

9.29(月)

〔木魚〕*昨晩は11:40頃まで返しを取る。
*今朝は22℃、73%ほど。色が落ち始めている感じ。
*夕、25℃、72%ほど。かなりしまっている感じ。
失敗しているかどうか分からないが、80%ほどまで加湿。

〔乾漆F〕身の裏底に固い麻布を貼る。
〔手板〕下地を裏側に付ける。
〔椀〕外脇に部分的に中国麻布を貼る。5個。

9.30(火)

〔木魚〕*割合上手く塗り上がったようだ。
〔手板〕空研ぎし、側面2面に下地付け。布の浮きがかなりあった。
〔椀〕外脇に部分的に中国麻布を貼る。10個。

10.1(水)

〔手板〕空研ぎし、側面2面に下地付け。
〔椀〕5個−余分な布を切り取る。
*疲れがたまったのか、余り仕事をしませんでした。

10.2(木)

〔乾漆F〕身の裏底に固い麻布(かなり小さい)を貼る。まだまだ凹みがひどい。
〔手板〕空研ぎし、平地片側(表?)に下地付け2回目。
〔椀〕10個−余分な布を切り取る。
外脇に2種類目の布(蚊帳)を部分的に貼る。9個。

10.3(金)

〔手板〕平地のもう片側(裏?)に下地付け2回目。
〔椀〕外脇に2種類目の布(蚊帳)を部分的に貼る。6個。

10.4(土)

〔木魚〕返し用板から外す。
持ち手の感じの黒塗り部分を研ぐ−名倉砥、静岡炭。
〔椀〕余分な布を切り取る−蚊帳なので厚く、糊漆の乾き不十分。
〔乾漆F〕身の裏底に固い麻布(かなり小さい)を貼る。まだまだ凹みがひどい。
*昨晩、木魚の修理のページを一つに纏めました。   
木魚の修理へ

10.5(日)

〔木魚〕掃除をする(掃除機、水拭)、シートを吊るす。
朱以外のところに黒漆(能作日本産)で上塗り。
26℃、45%。戸を閉めると55%。(昼過ぎ)
(7pm)23℃、62%で、もうしまっていた。

〔手板〕空研ぎ。

10.6(月)

〔手板〕板として買った時の側面(自分で切ったのでは無い面)に下地付け。
〔椀〕高野漆行で買ったカヤ布を外脇の3種類目の布として貼る。5個。
〔乾漆F〕身の裏底に貼った麻布の段埋め、布目摺り。
〔木魚〕*黒に僅かの垂れ縮み一ヶ所。愛嬌か?→CDに保存した写真を見ると、金箔を貼る場所だった。

10.7(火)

〔手板〕残りの二側面に下地付け。
〔椀〕高野漆行で買ったカヤ布を外脇の3種類目の布として貼る。7個。
*30年近く自治会長をしていた方の通夜に行って来ました。

10.8(水)

〔木魚〕彫刻部分で朱だったところに、蒔絵筆で朱を塗る。一部、つづくり。
*黒塗りの別のところにも縮み−研いでおく−これもつづくりで大丈夫か?
〔椀〕高野漆行で買ったカヤ布を外脇の3種類目の布として貼る。3個。これで布貼り完了。
〔乾漆F〕身の裏底に貼った麻布の段埋め−これでだいぶ直る。
〔手板〕荒砥で全体を水研ぎ。

10.9(木)

〔椀〕余分の布を切り取る。空研ぎ。掃除機で埃を吸っておく。
〔乾漆F〕身の裏底に貼った麻布の段埋めを空研ぎ。
〔手板〕リグロインで薄めた生漆を吸わせる。

10.10(金)

〔手板〕平面を空研ぎ。
〔椀〕内側から端の外少し−糊漆刷毛付け。
*布のなくなっている部分に布を貼る…浮いていたor刃物で切り取ってしまったので。
〔乾漆F〕身の裏底に固い麻布を貼る−凹みは段々なくなったが、内側を削ればまた凹むのだろう。

10.11(土)

〔手板〕錆を合わせ、下地を合わせ、切り子地を作る。
平面の片側に切り子地箆付け。
〔椀〕裏側(端付近を除く)−糊漆刷毛付け。

10.12(日)

〔木魚〕透き箔下漆を黄軸で塗り、金箔を貼る。

〔手板〕平面のもう片側に切り子地箆付け。

10.13(月)

〔木魚〕一ヶ所触ってしまっていたので、金箔貼り直し。
砥石を滑らせて傷つけていた部分を研ぎ、黒漆塗り(黄軸)。
〔椀〕全体を空研ぎ。全体にリグロインで薄めた生漆を吸わせる。
〔手板〕全体を空研ぎ。側面二面に切り子地箆付け。
*昨日から腰痛。久し振りの雨。構想(?)。}
〔乾漆F〕布を貼った段を埋める。布目摺り。

10.14(火)

〔手板〕側面を空研ぎ。別の側面二面に切り子地箆付け。
〔椀〕内側から端外まで艶消し。消し不足なので、内側を#360で水研ぎ。
〔乾漆F〕布を貼った段を埋める。
*腰痛、少しはよくなったが、治らない。

10.15(水)

〔乾漆F〕布を貼った段を埋める−蓋・身とも。
〔手板〕空研ぎ。平面に切り子地箆付け。2回目。
〔椀〕内側から端外まで、リグロインで薄めた生漆を吸わせる。

10.16(木)

〔手板〕錆を合わせる。下地を合わせる。使う分の切り子地を合わせる。
反対の平面に切り子地箆付け。2回目。
*輪島式の箆の持ち方で付けると、箆境が目立たなくなった。
自然に圧が加わり、薄めに付く所為かもしれない。
*木魚のつづくり。ここ数日、パソコンの最適化、スキャンディスクをしていました。
腰痛は治りません。

10.17(金)

〔手板〕空研ぎ。側面二面に切り子地箆付け。2回目。
〔椀〕外側艶消し。
〔乾漆F〕布を貼った段を埋める−蓋・身とも。

10.18(土)

〔手板〕空研ぎ。残りの側面二面に切り子地箆付け。2回目。
〔椀〕外側に糊漆+錆(+地の粉)を刷毛でつける。
*布貼りの隙間や布目が深いところがあるので。
〔乾漆F〕空研ぎすると、身の一部、不硬化−爪で削っておく。

10.19(日)

〔手板〕荒砥で水研ぎ。凹みが目立つところを切り子地で埋める。
〔椀〕艶消し。布の段など、目立つところに切り子地。
〔乾漆F〕削った所や凹みの目立つところに切り子地。
*木魚を近所のお宅に届けました。
外出はdigicameのページ。
車庫に反射材を貼ったり、枝をおろしたりしていました。

10.20(月)

〔手板〕キング#1000で水研ぎ。リグロインで薄めた生漆を吸わせる。
〔椀〕切り子地(内・外側)を#360水研ぎ。リグロインで薄めた生漆を吸わせる。
〔乾漆F〕切り子地をキング#1000水研ぎ。リグロインで薄めた生漆を吸わせる。

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