6 昼見えていないところがあると初めて気付く
2002年版でも書いたが(*)、5月に右斜め上方向からのビール瓶が見えなかった気がした。
単にボンヤリしていた所為かもしれないが、見えているとは意識されなかった。
それで不安になり、見えない視野部分を探し出した。
正面を見ているとき、右斜め上の時計が見えないことに気付いた。
別の場所でも、同じ方向を見ると、かなり目立つものでも、確かに消えてしまう。
棚の角にぶつかるのは、左上方向に視野が無い所為だとも分かった。
暫くはそれぐらいだろうと思って過ごしていた。
5月31日夕、少しは薄暗かったが、交差点数百メートルのところで前方100mあたりの人が見え、よく見えている気がしていた。
交差点で止まり、安全を確認したつもりで交差点を抜け、ふとバックミラーを見ると横方向に進む自転車の高校生が写った。
木と重なって見えにくかったのか(不注意だったのか)、本当に見えなかったのか分からないが、兎に角、見落としたことになる。
また不安になり、見えないところが無いか探し出した。
道路沿いの電柱が一瞬消えることに気付いた。
左45°あたりで、運転中に見えなくなる。
国道8号線の二車線の所を走っている時、左車線の車が、電柱が消えるあたりで、透明になっていくのに気付いた。6月10日頃である。
視点を移動すれば見えるが、その方向ばかりを注意しているわけには行かない。
普通車やトラックはすっぽりと消えてしまう。
ボンヤリしていれば、大型ダンプにさえ気づかないことがある。
左斜めでもっと正面に近い所でも、見えない所があると気付いた。
こうしたことを泉先生に話したとき、珍しく相談に乗って下さった。
気づくことはよいことで、視点を動かすようにして、見えない部分をカバーするようにとのことだった。
夏の日差しを避けたいのに、次々を外での用事を言ってくる。
病気が進行している気もするし、単に精神的に落ち込んでいるだけなのかもしれない。
検査する時だけ、ひどい状態なんだなと思うだけで、生活上は普通に見えている気がする。
この病気では、まだ軽い方だとは、患者の方々の文章で分かる。
「とうとう(遂に)その時がやってきた」…