URUSHIの仕事 ](2005.6.15−)

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6.15(水)

〔乾漆食籠―雄型〕身…立ち上がりの高さを鉛筆で書き、はさみで切る。
空研ぎ。切り子地で布目摺り。

〔乾漆縄胎盛器―雌型〕下地が付いているところを荒砥、キング#1000などで地研ぎ。
紐目のところ(見込みと外脇)は粗粗と研ぐ。端と高台はガラス板に山科地の粉を撒いて水研ぎ。
全体にリグロインで薄めた生漆を塗り、布で拭き取る。

6.16(木)

〔乾漆食籠―雄型〕身…立ち上がりを軽く研ぎ、薄めた生漆を吸わせ、拭き取る。

〔乾漆縄胎盛器―雌型〕下地をつけている面を砥石で水研ぎ。紐目は艶消し。
内側から外脇まで黒漆で中塗り。26℃、55%。(雨は降らないが、外の湿度は高い)

6.17(金)

〔乾漆食籠―雄型〕身…立ち上がりの内側の厚紙を取り除く。
*なかなか取れず、斜め刃の彫刻刀で削る。
内側に中目の麻布を貼る。

〔乾漆縄胎盛器―雌型〕外側(裏側)を砥石で研ぐ。紐目を炭粉で艶消し。
内側の凹みに錆。

6.18(土)

〔乾漆食籠―雄型〕身…立ち上がりの麻布を空研ぎ。余分の麻布を切り取る。
内側の布目摺り。端にも切り子地を付ける。
蓋…内側の山(入り隅の反対側)が高すぎるので研ぎこむ。生漆を吸わせる。拭き取る。
懸子…端を水平研ぎ。生漆を吸わせる。拭き取る。

〔乾漆縄胎盛器―雌型〕外側(裏側)を黒漆で中塗り。

6.19(日)

〔乾漆食籠―雄型〕身…立ち上がりに内側、空研ぎ。少し薄めの麻布を内側に貼る(4枚目)。
蓋…蓋が身に被らないので、端幅定規に合わせて内側を研ぎ込む。生漆を吸わせ、拭き取る。
*画像は
u_ru_4のホームページ参照用画像2005年の2を見てください。
懸子…端を水平研ぎ。端に切り子地箆付け。

〔乾漆縄胎盛器―雌型〕(朝)腰から高台にかけて凹みが目立つので、切り子地で直す。
(夕)内側をキング#1000、静岡炭で研ぐ。紐目は炭粉で艶消し。(朝の切り子地、乾きよくない)
内側(端まで)に黄漆+白漆+透き漆を塗る。

*縄胎椀の底用に石膏を渡し、アール定規550oで形を作る。

6.20(月)

〔乾漆食籠―雄型〕身…立ち上がりから出ている布を切り取る。端の水平研ぎ。
立ち上がりの出入りを定規で確かめ、ほとんど外に出過ぎの感じなので、鉛筆で書いておく。
立ち上がりの内側の布目摺り。

〔乾漆縄胎盛器―雌型〕外側をキング#1000などで研ぐ。静岡炭で研ぐ。紐目の艶消し。
外側を黄漆+白漆+透き漆で塗る(クリーム色の感じ)。

6.21(火)

〔乾漆食籠―雄型〕身…立ち上がりの端の内側に幅1cm程の麻布を貼る。
蓋…内脇を研ぐ砥石を形に合わせる。

〔乾漆縄胎盛器―雌型〕内側を静岡炭で研ぐ。紐目は炭粉で艶を消す。
小さい穴に錆。高台の底の揺らぎに錆。

6.22(水)

〔乾漆食籠―雄型〕身…立ち上がりの外側で出ているところを丸のみで削る。
立ち上がりの内側の布目摺り。(最初に端から出ている布を切りとってかかる)
蓋…内脇を形に合わせた小さい砥石で研ぐ。生漆を渡し、拭き取る。

〔乾漆縄胎盛器―雌型〕内側の錆を研ぐ。
見込みをクリーム色(の感じの色)、内脇・端を透き漆で小中塗り。(間は暈し)

6.23(木)

〔乾漆食籠―雄型〕身…立ち上がりの外へ出過ぎているところの内側に麻布(幅1cmほど)を貼る。

〔乾漆縄胎盛器―雌型〕外側を静岡炭で研ぐ。紐目は炭粉で艶消し。
小中塗り・・・裏底を黒、紐目(外脇)を透き、境の腰で暈す。

6.24(金)

〔乾漆食籠―雄型〕身…立ち上がりの外へ出過ぎているところを定規で見ながら、削る。
*布1枚とか2枚を削り取ることが多かった。
立ち上がり内・外を空研ぎ。
切り子地を、内側箆付け、外側箆渡し後定規を引く。
蓋…内隅に切り子地を渡し、凹みを直す。

6.25(土)

〔乾漆食籠―雄型〕身…立ち上がりを定規で見て、大きく足りないところに布(内1、外2)。
外側の削り過ぎの目立つところに切り子地(箆渡し、定規引き)。
蓋…内隅に切り子地を渡し、凹みを直す。

〔乾漆縄胎盛器―雌型〕外側を静岡炭で研ぐ。紐目は炭粉で艶消し。
透き漆で外側を上塗り。32℃、52%。

6.26(日)

〔乾漆食籠―雄型〕身…立ち上がりの内に錆付け。外側の錆を渡し、引き箆を引く。
蓋…内脇に錆箆付け。
懸子…端の水平研ぎ。端に錆箆付け。

〔乾漆縄胎盛器―雌型〕*朝、乾いていず、湿りへ。夕、乾き不十分で作業中止。

6.27(月)

〔乾漆食籠―雄型〕身…立ち上がりの外側・端に錆を渡し、引き箆を引く。
懸子…端に錆箆付け。

〔乾漆縄胎盛器―雌型〕内脇を静岡炭で研ぐ。見込みを炭粉で艶消し。
見込みをクリーム色、内脇・端を透き漆(間を暈す)で上塗り。28℃、52%。

6.28(火)

〔乾漆食籠―雄型〕蓋・身…重ね合わせたときは動かない状態。
回し研ぎ、上下研ぎを順に繰り返し、少しずつ動くようにする。
擦り合わせ研ぎに水に溶いた砥の粉をつけて続けると、どうにか動くようになる。
身…外脇の膨らみ過ぎのところなどを研ぐ。
立ち上がり端の幅を定規で測り、広いところを削る。端幅が揃うように引き箆を引いて錆で作る。

〔乾漆縄胎盛器―雌型〕(朝)29.5℃、50%で光ったいた。下のスポンジに水分を与えると55%
(夕)28℃、65%。乾いていた。そのまま湿りの中に。

6.29(水)

〔乾漆食籠―雄型〕昨晩、今までの作図に中心線をイラストレーターで入れる。
蓋を合わせると、大体合っている感じだが、入り隅がずれている。鉛筆で書く。
蓋に合わせ、身のずれを見る。山はそんなに狂ってないような、、、
山から谷(入り隅)までの合わせ定規を作る。作図に合わせたり、、、
結局、谷の深さを揃えない限り、合わせようが無い。作図に合わせ、蓋。蓋に合わせ身。
立ち上がり端幅を揃えるよう、錆を渡し、定規を引く。見た目に足りない面にも錆。

〔乾漆縄胎盛器―雌型〕(朝)包み、搬入を頼みに行く。「となみ野美術展」

6.30(木)

〔乾漆食籠―雄型〕作図に蓋を合わせると、深すぎ2箇所、山の低いところ1箇所。
山の稜線を境に垂直定規を当て、右の面と入り隅までの形を錆で作るよう定規(アクリル箆)を引く。
蓋12辺と隅、身も12辺と隅を錆を渡し、定規を引く。
懸子…端水平研ぎ。裏返し、作図に合わせ、山と谷、辺の出入りをチェック。
谷を少しだけ削る。辺の足りないところに錆。
端の凹み(主に内半分に)に錆。見込みに錆箆付け。

7.1(金)

〔乾漆食籠―雄型〕垂直定規が垂直かスコヤで確かめると、狂っていた!削って直す。
軽く空研ぎし、作図に蓋を合わせ、蓋に身を合わせ、狂いを見る。削る。
昨日と反対の面(入り隅まで)に錆を渡し、垂直定規に沿わせてアクリル箆定規を引く。
懸子…図に合わせ、出過ぎを削り、足りないところに錆。

〔縄胎杯〕石膏をブリキの蓋の中に広げ、紙コップを押し込む。紙コップを回す。
乾ききる前に、ブリキの蓋を歪めて石膏を浮かす。石膏の蓋ができるようにする(素地では底になる)。

7.2(土)

〔乾漆食籠―雄型〕蓋・身…作図に合わせ鉛筆で書き、研いだり削ったり。
アクリル箆を当てて鉛筆の線のずれを確かめてから、錆をつける。
垂直定規の右側の面(入り隅まで)、2回目。
懸子…作図に合わせ、入り隅を削ったり、研ぎ込んだり。
アクリル箆を隅に合わせて、渡した錆を削り取り、形を作る。

〔縄胎杯〕紙コップの補強用の丸い輪を鋏で切り取る。
口を広げるため、ビニール紐を巻く。
面白くないので、ビニール紐を捩り、それをテープで貼る。

7.3(日)

〔乾漆食籠―雄型〕蓋・身…作図に合わせ鉛筆で書く。垂直定規の左側の面を錆で作る(2回目)。
*身の入り隅がずれるので、垂直定規を入り隅付近に置き、入り隅作りを主にアクリル箆を引く。
懸子…前日の反対側に錆付け。(掛の外側)

〔縄胎杯〕麻布を貼り、その上から麻紐を巻いていく(側面)。
底にかけて巻いていくも、石膏の底が少し内に下がり、段ができていた!
何とか1個巻き終える。(別の方法を考えねばならない)

7.4(月)

〔乾漆食籠―雄型〕…身込みを荒砥で研ぐ。作図に合わせ、鉛筆で書く。
内隅から身込みにかけて錆付け。
入り隅付近に垂直定規を当て、アクリル箆を引く(垂直定規を右・左と置き、2回引く)。
…見込み、内隅、内脇を荒砥で研ぐ。立ち上がり外を引き箆でみて、出過ぎ2ヶ所を研ぐ。
蓋に合わせ、山と入り隅の位置を鉛筆で書く。埋まっている入り隅を鑢で削って作る。
内隅付近に錆付け。内脇の凹みに錆。
入り隅付近に垂直定規を当て、アクリル箆を引く(垂直定規を右・左と置き、2回引く)。
山(稜)の線が見た目にずれているところを錆で作る。
懸子…端水平研ぎ。身込みを荒砥で研ぐ。内隅を研ぐ。
内隅付近に錆をつける。

〔縄胎杯〕*昨日のは離型用に何も貼っていなかった!
サランラップを型に巻き、セロテープで固定。(6個)

7.5(火)

〔乾漆食籠―雄型〕蓋・身…蓋の端を水平研ぎ。合口擦り合わせ研ぎ、上下研ぎ。
作図に合わせ、鉛筆で山と谷の位置を書く。身にも書く。
合わせたまま(横の山と裏側の山が合っていることを確かめてから)、山の線が連なるように研ぐ。
谷(入り隅)は、楕円柱の形の砥石の細い側面で、鉛筆の線に合わせて研ぎ、後から蓋と身の合い具合を見る。
*結局、谷は全くうまく研げず、位置までずれたので、作図に合わせ直す。
入り隅付近に垂直定規を当て、アクリル箆を引く(垂直定規を右・左と置き、2回引く)。
*一番深いところの合口端に鉛筆で印をつけ、それに合わせアクリル箆を引き始める。
身の立ち上がり端に錆付け。

7.6(水)

〔乾漆食籠―雄型〕(朝)…立ち上がり端の幅を錆で揃うよう定規を引く。
懸子
…掛の厚みを錆で揃うよう定規を引く。

蓋・身…入り隅研ぎ用に小さい砥石を作る。
合わせたまま研ぐ―鉛筆で位置を書いてかかる。
*下方向からと上方向からと研ぐ方向を変える。
内側を荒砥で研ぐ。凹みなどに錆。
身…端幅の段を埋める。立ち上がり外の凹みすぎの隅を錆で埋め、定規を引く。
懸子…掛の厚みを作った段を埋める。

〔縄胎杯〕*離型用に何も貼っていなかったのを型から抜く。
刃物で削ったりして紙を取り除く。石膏は丸のみで削ると取れた。
底の紐がずれたりしたのを、内側に麻布を貼って直す。

2個分、麻紐を巻いて素地を作る。(1個当たり1時間15分ほど)
*朝、側面用と底用の麻布を切る。

7.7(木)

〔乾漆食籠―雄型〕(朝)…立ち上がり端に錆箆付け。
懸子
…アルミ片で辺の形を作り、錆+こくそを盛り、定規(アルミ片)を引く―掛の外縁と裏。

蓋・身…側面の合わせ砥ぎをするために、アクリル板で側面の形に合う定規を作る。
定規に合わせ、膨らみ過ぎの面を中目の人工砥で研ぐ(合わせ研ぎ)。
欠けなどに錆を見る。

〔縄胎杯〕帝国繊維の孔雀印の麻紐の太いので1個素地を作る。
*細かい作業がし難いので、時間の節約にはならず。

〔縄胎椀〕裏底に麻紐を巻く。(1個は孔雀印の中ので、もう1個は荷造り用ので)

7.8(金)

〔乾漆食籠―雄型〕(朝)懸子…錆+こくそを盛り、定規(アルミ片)を引く―掛の外縁と裏。

蓋・身…側面の合わせ研ぎ。*昨日と180度回転した面同士で。
合口の角や入り隅の形の狂っているところに錆。

〔縄胎杯〕*7.3に巻いたもの…裏底の紐の隙間の目立つところに錆+刻苧。
*7.6に巻いた2個…裏底から腰あたりにかけて極薄の和紙を貼る。
*7.7に巻いたもの…1箇所浮いていたので刻苧でくっ付けておく。
*孔雀印の中の太さの麻紐で1個素地を作る。

7.9(土)

〔乾漆食籠―雄型〕(朝)懸子…錆+こくそを盛り、定規(アルミ片)を引く―掛の外縁と裏。

蓋・身…合口付近を研ぎ合わせる。
身…立ち上がり端幅を錆で揃える。立ち上がり隅の凹み過ぎに錆。
合口角の欠けに錆。入り隅に錆を渡し、先の丸い箆を引く。
蓋…肩付近の形を錆で揃える。入り隅に錆を渡し、箆を引く。

〔縄胎杯〕4個を型から抜く。*和紙を貼ってなかった2個は、底が一部剥がれる。
*サランラップを固定していた輪ゴムがなかなか取れず、刃物でやっと掘り出す。
4個…内底に麻布を貼る。
1個…裏底に和紙を貼る。

少し高さが高くなるように巻く。
孔雀印の中の麻紐で1個。荷造り用麻紐で1個。

〔縄胎椀〕裏底に麻布を貼る(麻紐を巻いた部分よりは少し広めに)。

7.10(日)

〔乾漆食籠―雄型〕蓋・身…入り隅を合わせ研ぎするが、どう見ても垂直でないし、形が狂っている。
*どうするか考え、入り隅を半分ずつ作るしかないのでは?と思いついた。
ステンレス0.3o板で、入り隅の半分から辺・稜までの形定規を作る。
垂直定規も狂っている感じがしたので、ステンレス0.3o板で両側で垂直になるように作る。
それを垂直に固定するため、棒に打ち付けたが、どうしても少しずれる、、、どうする?

〔縄胎杯〕1個、孔雀印の中の麻紐で作る。

〔縄胎椀〕1個、バインダー用麻紐を巻いて作る。

7.11(月)

〔乾漆食籠―雄型〕ドリルで穴をあけ、ネジで固定(少しずれたので、釘の先で穴を削り、固定位置を移動させる)。
垂直の狂いを見ながら定規部分が直線になるように削っていく。(これで約1.5h)

作図にを合わせ、位置を書きこむ。
*合わせて鉛筆で書いているときズレたり、確認の為に合わせる位置をずらして置いてみると合ってない!
何度もやり直し、やっと合う(山の高さが低い部分も見つかる)。

蓋に合わせて、の山と入り隅の中央の位置を鉛筆で書き込む。
*合わせ位置を180度回転すると、かなり狂っている!山の位置が極端にズレているところもあった。
何度もやり直し、これぐらいかというところで合ったことにした。

蓋・身…重ねたときの遊びが少ないので、立ち上がり外の出過ぎの部分を研ぎこむ。
垂直線を定規に合わせ、鉛筆で書きこむ。
それを目印に片側に錆を渡し、定規を引く。(垂直定規に合わせ、形定規を引く)

懸子…刻苧+錆で作った山などに錆を渡し、形を整える。

〔縄胎杯〕1個、孔雀印の中の麻紐で作る。
7.9に荷造り用麻紐で作った1個…紐目を刻苧で埋める。(途中で糊漆がなくなり、上の方は作業出来ず)

7.12(火)

〔乾漆食籠―雄型〕(朝)蓋・身…入り隅のもう片側に錆を渡し、定規を引く。
懸子…掛の端(上)に錆箆付け。
*垂直定規の直線&垂直が正確でないので、金尺にあてがいながらヤスリで削って直す。

(夜)を作図に合わせてみると、大体合った状態、昨日の鉛筆の線に合った状態。
昨日と同じ側(今朝の反対側)に錆を渡し、定規を引く。
懸子…掛の外縁周りに錆箆付け。

〔縄胎杯〕2個、孔雀印の中の麻紐で素地を作る。
5個…裏底から腰にかけて和紙を貼る。
3個…口周りに和紙を貼る。
荷造り用ので作り、昨日刻苧付けが途中までだったのに、刻苧で紐目埋め。

〔縄胎椀〕1個…一番太い麻縄を巻いて作る。*巻きにくく、手で押さえたりして浮かないようにしたが、、、
7.10に作った素地…刻苧で縄目を埋める。

7.13(水)

〔乾漆食籠―雄型〕(朝)蓋・身…入り隅のもう片側に錆を渡し、定規を引く。*各2回したことになる。
懸子…外腰に錆を引く(アクリル薄板で形定規を作る)。

(夜)…端幅の太すぎる部分を削る。生漆を吸わせる。端に錆付け。入り隅の形の欠けにも錆。
…内脇の幅の段などを埋める。

〔縄胎杯〕3個…孔雀印の中の麻紐で素地を作る。
4個…型から抜く。内底に麻布を貼る。
2個…口周りに和紙を貼る。

7.14(木)

〔乾漆食籠―雄型〕懸子…(朝)掛の幅(厚み)を、間に目指す厚みのアクリル板をはさんで研ぐ。
端に載せるとガタがあるので、擦り合わせ研ぎ。布が出たので生漆を吸わせる。
(夜)掛の裏に錆付け。

蓋・身…端と高台底を擦りガラスで水平研ぎ。
合口、擦り合わせ研ぎと上下研ぎ。
入り隅を合わせ研ぎ。合口の外を合わせ研ぎ。
定規で見ながら、外脇の膨らみを研ぐ(蓋の場合、身の場合)。
内側を荒砥、キング#1000などで研ぐ。
外側の残り(甲とか裏側、腰など)を研ぐ。
全体にリグロインで薄めた生漆を吸わせ、布で拭き取る。

〔縄胎杯〕5個…空研ぎ。隅の布の皺を切り取る。
リグロインで薄めた生漆を吸わせる(内側から外側の半分ぐらいまで)。

7.15(金)

〔乾漆食籠―雄型〕懸子…立ち上がり端と擦り合わせ研ぎ。幅を決めるアクリル板をはさんで研ぐ。
やはり少しガタがあるので、掛裏に錆付け。
蓋・身…擦り合わせ研ぎ。入り隅の角が強すぎるので、名倉砥を調整して入り隅を研いでみる。
山も名倉砥で研いでみる。
端(蓋・身とも)に錆付け。凹みなどにも錆。

〔縄胎杯〕5個…型から抜く。口周りを鋏で切って作る。

〔縄胎椀〕1個…型から抜く。石膏に漆桶がくっつき、水を入れたりする。
石膏も内底にくっ付いたままなので、水を入れて、刃物で削ったりして取り除く。

7.16(土)

〔乾漆食籠―雄型〕蓋・身…端水平研ぎ。
懸子
…立ち上がり端と擦り合わせ研ぎ。途中、砥石で研ぎ、また擦り合わせ研ぎ。
蓋・身…入り隅合わせ研ぎ(名倉砥)、合口付近合わせ研ぎ。外脇を研ぐ。内側を研ぐ。
懸子…裏側を研ぐ。
中塗り・・・懸子(裏側)、身(内側から外脇)、蓋(内側から外脇)。

7.17(日)

〔乾漆食籠―雄型〕*細かい縮みがいっていた。温度?、60%ほど。
蓋・身…入り隅の角付近を名倉砥で丸く落とす。
内脇など凹みが目立つところを静岡炭で研ぎ、凹みが目立つようにする。
錆を見る(凹み。合口角や入り隅も)。
懸子…掛の端幅が広すぎるので、荒砥で研ぐ。水分が抜けてから、ペーパー#180で空研ぎ。
リグロインで薄めた生漆を吸わせる。

〔縄胎杯〕4個(5個の内1個、湿りの水分を吸い上げていて中止)…リグロインで薄めた生漆を全体に吸わせる。(内側は2回目)。
4個…リグロインで薄めた生漆を全体に吸わせる。(1回目)
5個…内底に麻布を貼る。

〔縄胎椀〕1個…内底の麻紐の段を刻苧で埋める。紐のズレが目立つところを刻苧で埋める。
1個…紐目を刻苧で埋める。

7.18(月)

〔乾漆食籠―雄型〕蓋・身…入り隅を名倉砥で合わせ研ぎ。合口付近も。
外側をキング#1000、三和#600、名倉砥などで研ぎ上げる。
懸子…名倉砥などで艶を消す程度に研ぐ。
中塗り…懸子(表側)、蓋(外側)、身(外側―立ち上がり外まで)。30℃、57%(ガラス板の黒漆はもう締まりかけていた)。

〔縄胎椀〕1個…型から抜くために石膏部分に水を入れておく。約2時間後、水が漏れていた(一番太い麻縄だから隙間が残ったのだろう)。簡単に石膏が剥がれる。
余分の布を切る。空研ぎ。

7.19(火)

〔乾漆食籠―雄型〕蓋・身…入り隅を名倉砥で合わせ研ぎ。
内側を研ぐ。外脇を研ぐ。
蓋と身を重ねてみると、山の位置がずれているところがあった。
作図に合わせると、蓋の方がずれていたので、研いで直す。
懸子…裏側を研ぐ。
錆を見る・・・懸子(内隅、外腰etc.)、蓋(内側、入り隅、外脇、角etc.)、身(内腰、内脇、立ち上がり外、合口角、入り隅、外腰etc.)

〔縄胎椀〕1個…内側の麻紐との境の段を刻苧で埋める。縄目の目立つところにも刻苧。

7.20(水)

〔乾漆食籠―雄型〕蓋・身…端水平研ぎ。合口、擦り合わせ研ぎ、上下研ぎ。
入り隅を名倉砥で合わせ研ぎ。外脇を研ぐ。内側を研ぐ。
懸子…擦り合わせ研ぎ。裏側を研ぐ。
中塗り(2回目)・・・懸子(裏側)、蓋(内側−外脇)、身(内側−外脇)。31℃、57%(ガラス板の黒、締まり速い)。

〔縄胎杯〕*端と裏底を空研ぎで、ガタがいかない程度まで直す。
5個…裏底に極薄の和紙を貼る。*紐目が凹んでいるので、和紙が凹みに入るように貼る。

〔縄胎椀〕端にガタがいかない程度まで空研ぎ。太さの変化したところを空研ぎで直す。
縄目など、凹みの目立つところに刻苧。(昨日の刻苧には重ねない)

7.21(木)

〔乾漆食籠―雄型〕蓋・身・懸子…静岡炭で中研ぎ(蓋の内側を除く)。
錆を見る・・・蓋(入り隅や肩など)、身(内隅、内脇、合口角、入り隅、外脇、裏底など)、懸子(外腰、内隅など)。

7.22(金)

〔乾漆食籠―雄型〕蓋・身・懸子…端水平研ぎ。擦り合わせ研ぎ。入り隅合わせ研ぎ。
錆が固いので、名倉砥、三和#800などで研ぐ。研ぎ切れないときは静岡炭。
中塗り(2回目)・・・懸子(表側)、蓋(外側)、身(裏から立ち上がり外まで)。31℃、58%。

*縄胎の型になりそうなものにサランラップをかけたり、ビニール紐を巻く。

7.23(土)

〔乾漆食籠―雄型〕蓋・身・懸子…端水平研ぎ。擦り合わせ研ぎ。
蓋と身を重ねると、山がまたズレている。作図に合わせると、蓋は合っている感じなので、身が狂っていることになる。
ずれているところを研いで直す。凹みに印をつける。
錆を見る。
*内隅に箆付けできるように削り直す。今までは先から5mmほどを同じ厚みになるようにしていたが、10oほどにして厚みを少し残すようにしてみた。

〔縄胎杯〕黄口の箱2個を重ねた型…麻紐を巻いて素地を作る。
蜂蜜入れの型…麻紐を巻いて素地を作る。
*紐の玉が崩れ、絡み合っていたので、引き出すのに苦労した。
5個…端周りに和紙を貼る。

7.24(日)

〔乾漆食籠―雄型〕蓋・身・懸子…端水平研ぎ。擦り合わせ研ぎ、上下研ぎ。入り隅、合わせ研ぎ。
錆をキング#1000や名倉砥で研ぐ。静岡炭で研ぐ。
中塗り(3回目)・・・懸子(裏側)、蓋(内から外脇)、身(内から外脇)。29℃、57%。外脇は5回目。

7.25(月)

〔乾漆食籠―雄型〕蓋・身・懸子…静岡炭で研ぐ。
古い朱の分離した漆を集め、不乾漆の桶に入れておく。同じ位の木地呂漆を足す。
朱漆塗り(1回目、塗り3回目)・・・懸子(表側、外縁まで)、蓋(外側、合口端まで)、身(裏側から立ち上がり外まで)。29℃、58%。
朱塗りの間に全く締まらなかったので、下のスポンジに湿り。63%ほど。

7.26(火)

〔乾漆食籠―雄型〕蓋・身…*朝、28℃、68パーセント。締まっていたが、触ると少し湿っぽい。
(夜)重ねると、また少しずれている。作図に合わせると、蓋が2箇所少しずれていた。
身に重ねると、身も3箇所ずれていた。名倉砥で研いで直す。
静岡炭で朱を研ぎ始める。

◎米糊を作る。糊漆を作る。
〔縄胎杯〕缶コーヒーの型…麻紐を巻いて素地を作る。
楕円の菓子缶の蓋の型…平地が多いので2時間かかって素地を作る(型から抜いた後、内側にも紐を巻く必要がある)。
7.23の素地(2個)の裏付近に和紙を貼る。残り部分に糊漆。
7.20の端のガタ直しで紐が顔を出したので、端回りに和紙を貼る。(9個)

〔縄胎椀〕一番太い麻縄によりをかけ、真中で折り曲げ、二つを捩り合わせて太い縄にする。
底に貼って高台を作る。(2個)

7.27(水)

〔乾漆食籠―雄型〕蓋・身・懸子…朱塗りを静岡炭で研ぐ。炭に絡む感じでなかなか研げない。5h以上。
内脇の黒を静岡炭で研ぐと、凹みが目立ち、錆を見る。
朱塗り(2回目)・・・懸子(表側、外縁まで)、蓋(外側、合口端まで)、身(外腰、外脇、合口端―外腰付近で裏底からの黒とボカス)。28℃、65%(下の湿りスポンジを取り除く―黒は乾きが異常に速い)。

〔縄胎杯〕黄口を重ねた型と蜂蜜入れの型から素地を抜く。端から出ている余分の布を切る。
サランラップの芯、蜂蜜入れ、紙コップを利用して、型を4つ作る。

7.28(木)

〔乾漆食籠―雄型〕(朝)60%。光っている(かなり締まってはいるが)。下に湿りのスポンジ。
(昼前)加湿シートに通電し、75−80%までもっていく。
蓋・身・懸子
…黒塗り部分(主に内側)を静岡炭で研ぐ。錆は三和#800などで研いでかかる。
小中塗り・・・身(内側から立ち上がり外まで=合口との境まで)、懸子(裏側)、蓋(内側)。31.5℃。湿度は60%ほどに調整(湿りを外に出す。戸の隙間をあける)。
(夜)55%ほどで、少し光っていた。スポンジを入れ、戸を締め切る。

〔縄胎杯〕7.26の缶コーヒーの型から素地を抜く。和紙の補強をしていなかったので、底が抜ける。糊漆で付ける。
(麻紐そのものは繋がっている。回っている隣と剥がれた場所があるという意味)。

7.29(金)

〔乾漆食籠―雄型〕朱を静岡炭で研ぐ。なかなか研げず。
*蓋の入り隅角に目立つ研ぎ破り(黒が出る)をしてしまい、塗り直すことにした。
朱塗り・・・蓋(外脇)、身(外脇と合い口端―裏底から腰は透き漆、朱との境をボカス)、懸子(表側)。

〔縄胎杯〕7.26の楕円の菓子缶の蓋の型から素地を抜き、少し隙間ができたが、また缶の蓋に素地をはめ、天日干(ただし、あまり晴れていない日だった。昨日は1日、天日干)。

〔夫婦椀〕(高台を除く)外側と端に朱漆塗り。

7.30(土)

〔乾漆食籠―雄型〕(午前中)懸子…裏側を研ぐ。
蓋・身…内側を研ぐ。身の内脇の穴、研ぎ潰せず錆。
(夕)黒漆に透きを混ぜて小中塗り・・・懸子(裏)、蓋(内側)、身(立ち上がり端と内側)。32℃、60%(湿り)
*昨日の朱や透きは塗っている間に乾き始めることはなかったが、今日は締まり始めていた。

〔夫婦椀〕高台に黒漆+透き漆を塗る。

7.31(日)

〔乾漆食籠―雄型〕朱塗りを研ぐ。
小中塗り(蓋の甲は5回目、他は6回目)・・・懸子(表:透き漆)、蓋(甲:朱、肩・外脇・合い口端:透き漆、肩で暈し)、身(裏側から立ち上がり外:透き漆)。30℃、62%。

〔夫婦椀〕内側の艶消し。内側に透き漆を塗る(貝貼り後、初めての塗り)。

8.1(月)

〔乾漆食籠―雄型〕裏(懸子)、内側(蓋・身)を研ぐ。
上塗り・・・懸子(裏)、蓋・身(内側)。32℃、60%。(7.30にさらに透き漆を足す)

〔縄胎椀〕高台の麻縄の隅を刻苧で埋める。

〔縄胎杯〕型が黄口の箱、蜂蜜、缶コーヒーの素地3個の内底に麻布を貼る。

〔夫婦椀〕外側の艶消し。

8.2(火)

〔乾漆食籠―雄型〕蓋(甲から合い口端)、身(裏底から立ち上がり外)、懸子(表側)を研ぐ。
上塗り・・・蓋(甲朱、肩暈し、外脇・端透き)、身・懸子(透き)。33℃をエアコンで落とし30℃、63%(湿りをして)。

〔縄胎杯〕型が黄口の箱、蜂蜜、缶コーヒーの素地3個の内底に貼った麻布の側面の布の重なり、浮きを削り取る。
内側の空研ぎ。端を水平に近づける。

〔夫婦椀〕外側透き漆塗り。 *上塗りになるか小中塗りになるかは結果次第。

8.3(水)

〔乾漆食籠―雄型〕*朝、65%。朱は少し光っている感じ。戸を締め切る。
*夕、蝋色研ぎ開始(静岡炭)。内側(黒)はかなり研ぐ。透きはゴミを潰す程度(懸子はよけいに研ぐ)。
朱はゴミが目立つが何もせず。

〔縄胎椀〕リグロインで薄めた生漆を吸わせる(全体)。

〔縄胎杯〕素地3個の端に和紙を貼る。缶コーヒーからのは、裏底にも和紙。
リグロインで薄めた生漆を吸わせる(空研ぎ後)。
  4個…3回目。
  5個…2回目。
  5個…1回目。
紙コップを重ねた型・・・麻紐を巻いて素地を作る(側面部分は、内側に麻布)。

8.4(木)

〔乾漆食籠―雄型〕蝋色研ぎ(静岡炭、蝋色炭、クリスタル#1500or2000)
朝、蓋の朱のゴミを軽く潰しておく。
全体に灯油で薄めた生正味漆を吸わせ、拭き取る。

8.5(金)

〔乾漆食籠―雄型〕油砥粉で胴擦り・・・懸子、蓋(内側と甲)
甲に灯油で薄めた生正味漆(かなり薄い)を吸わせ、拭き切る。

8.6(土)

〔乾漆食籠―雄型〕(朝)甲に灯油で薄めた生正味漆(昨日よりは濃い)を吸わせ、拭き切る。
身…油砥の粉で胴擦り。
*側面の溜め塗りムラが目立つので塗りなおすことにした。
上塗り直し・・・懸子(表)、蓋(側面と端)、身(高台から合い口端まで)
*透けが良すぎるので、少しヤナセの朱合い呂色漆を混ぜてみる。エアコン使用。
リグロインで胴擦りの油分を拭いたり、炭粉で艶消し、不足のところはペーパーで。

8.7(日)

〔乾漆食籠―雄型〕(朝)乾いていた。ゴミ山を軽く潰し、湿り強化。
甲に灯油で薄めた生正味漆、拭き切り。(3回目)

蝋色研ぎ(静岡炭、蝋色炭、クリスタル#1500の順)・・・昨晩の透き漆塗り。
灯油で薄めた生正味漆を吸わせ、拭き切る。(朱、4回目)

〔縄胎杯〕8.3の素地を型から抜く。空研ぎ。内底に麻布を貼る。
今までの素地・・・空研ぎ。

〔縄胎椀〕空研ぎ。高台隅に刻苧。

8.8(月)

〔乾漆食籠―雄型〕(早朝)甲(朱)、灯油で薄めた生正味漆、拭き切り。(5回目)
油砥の粉で胴擦り(モスリン、脱脂綿)・・・懸子(表)、身(高台から外脇)、蓋(外脇)の順。
もう一度、油砥の粉・脱脂綿で全体を磨き直すと、磨き残しがかなりある。
超微粒子コンパウンドで軽く磨き、リグロインで油分を拭き取る。
灯油で薄めた生正味漆で摺り渡し(朱6回目)。

8.9(火)

〔乾漆食籠―雄型〕(午前)全体の摺り落とし。
洗剤で洗ってから、全体に摺り渡し。2回目。

(夕)外側の摺り落とし。
洗剤で洗ってから、外側に摺り渡し。3回目。
*紐、布の準備。箱書き(もう一つの箱のに書き直す)etc.

〔縄胎杯〕リグロインで薄めた生漆を吸わせる。
  4個…4回目。
  5個…3回目。
  5個…2回目。
  8.3に和紙を貼った3個…1回目。
蜂蜜入れの型・紙コップの型(上が広い形に)・・・麻紐を巻いて素地を作る。

〔縄胎椀〕空研ぎ後、全体にリグロインで薄めた生漆を吸わせる。2回目。

8.10(水)

〔乾漆食籠―雄型〕摺り落とし・・・内側、裏側(懸子)2回目。外側3回目。
拭き上げ、荷造り、、、

〔縄胎杯〕昨日の素地を型から抜き、余分の布を切る。

〔夫婦椀〕内側に透き漆塗り(上塗り)。

*刃物研ぎ。欠けている部分が、荒砥を使っても研ぎきれない!

8.11(木)

〔乾漆食籠―雌型〕天気もあまり良くないし、天日干だけでは弱いので、500w熱処理開始。

〔縄胎杯・椀〕空研ぎ、少々。

8.12(金)

〔縄胎杯〕空研ぎの続き。
リグロインで薄めた生漆を吸わせる。
  5個…4回目。
  5個…3回目。
  3個…2回目。
8.3の素地の裏底付近・端に和紙を貼る。
蜂蜜入れの型・紙コップの型(上が広い形に)からの素地・・・内底に麻布を貼る。
リグロインを4回吸わせた素地…内側と端外、裏底との境などに錆下地刷毛付け。

〔縄胎椀〕全体にリグロインで薄めた生漆を吸わせる。3回目。

〔縄胎皿〕身込みに細い麻紐を貼る。

8.13(土)

〔乾漆食籠―雌型〕*昨晩で熱処理を止める。
和紙を貼ったままだったので、切り子地刷毛付け。

〔縄胎杯〕空研ぎ。生漆、かなり乾き悪い。
錆付けした4個…内底に切り子地付け。
穴が目立つのも、切り子地を付ける。

〔縄胎椀〕空研ぎ。乾き悪し。
*古い生漆に少しだけ新しい(古いには変わりないが)のを混ぜたが、希釈が少ないこともあり、乾き悪い!

〔縄胎皿〕底方向に膨らみが目立つのでガラス板で挟み、天日干。

8.15(月)

〔縄胎杯〕2個…和紙貼り(裏底、端)。
1個(8.3の素地)…外側の紐目に下地付け。
5個…切り子地付け(内側、端付近、底との境)。
リグロインで薄めた生漆を吸わせる。
  5個…4回目。
  3個…3回目。
  4個(錆下地をつけたもの)…5回目。

〔縄胎皿〕中央のあたりに和紙を貼る(内、外とも)。側面の紐の巻き始めにも。
・・・8.16かなり歪む!

8.16(火)

〔乾漆食籠―雌型〕下地刷毛付け(2回目)。

〔縄胎杯〕空研ぎ。
和紙を貼った2個…内側から外側面の半分ぐらい、下地付け。
1個(8.3の素地)…内底に下地付け。

〔縄胎椀〕内側から外脇半分強に下地付け。

8.17(水)

〔縄胎杯〕リグロインで薄めた生漆を吸わせる。
  和紙を貼った2個…内側から外側面の半分ぐらい。
  1個(8.3の素地)…内側から外側面の半分強。
  3個…4回目。
  5個(錆下地をつけたもの)…5回目。

〔縄胎椀〕内側から外脇半分強にリグロインで薄めた生漆を吸わせる。

8.18(木)

〔乾漆食籠―雌型〕下地刷毛付け(3回目)。

〔縄胎杯〕空研ぎ。
和紙を貼った2個…裏側から外側面の下半分ほど、下地付け。
1個(8.3の素地)…裏底から外側面の下半分ほどに下地付け。
5個…内側と端付近、底角に下地付け。

〔縄胎椀〕裏底から外側面の半分強に下地付け。

8.19(金)

〔乾漆食籠―雌型〕天日干。
夕立になったので、水に浸すことにした。

〔縄胎杯〕空研ぎ。
遅れている3個…全体にリグロインで薄めた生漆を吸わせる。
3個…全体にリグロインで薄めた生漆を吸わせる。5回目。
5個(下地を付けたもの)…全体にリグロインで薄めた生漆を吸わせる。5回目。

〔縄胎椀〕空研ぎ後、全体にリグロインで薄めた生漆を吸わせる。4回目(内側は5回目)。

*縄胎皿は歪んでいるので、作業はしているが、書いていない。

8.20(土)

〔乾漆食籠―雌型〕石膏雌型を割って素地を取り出す。約2時間。
*雄型のとき同様、離型剤のアラビアゴムが薄すぎたようだ。
*狂わないよう室内の温度変化の少ないところに置く。

〔縄胎杯〕内隅がきれいでないので、下地を指で渡す。

8.21(日)

〔縄胎杯〕3個…内側に下地をつける。
内隅がきれいでないので、下地を刷毛でつける。

8.22(月)

〔乾漆食籠―雌型〕ガラス板にペーパー#180を水で貼り、端の水平研ぎ。裏や甲も。
端などにリグロインで薄めた生漆を吸わせる。

〔縄胎杯〕6個…空研ぎ。紐目に生漆が光っているところは、山科地の粉で艶消し。
全体にリグロインで薄めた生漆を吸わせる。

8.23(火)

〔縄胎杯〕11個…全体を研ぐ(砥石、ペーパー、炭粉)。

8.24(水)

〔縄胎杯〕9個…全体を研ぐ(砥石、ペーパー、炭粉、ボンスターで磨く)。
〔縄胎椀〕研ぎ、ボンスターで磨く(艶を消す)。
*昨日3h、今日4hかかる。

8.25(木)

〔縄胎杯〕20個〔縄胎椀〕2個…黒漆で中塗り(内側から外側面の半分強)。

8.26(金)

〔縄胎杯〕5個〔縄胎椀〕2個…外側の艶消し。

8.27(土)

〔縄胎杯〕10個〔縄胎椀〕2個…外側の中塗り。
*杯5個の艶消しをしてかかる。

8.28(日)

〔縄胎杯〕10個〔縄胎椀〕2個…内側から外側面まで艶消し。(円錐状の細棒砥石、先丸棒状砥石、炭粉)
内側から外側面の4/5中塗り、2回目。

8,29(月)

〔縄胎杯〕2個〔縄胎椀〕2個…外側の艶消し。
*縮みが少々あるようだ。

8.30(火)

〔縄胎杯〕10個〔縄胎椀〕2個…外側の中塗り。2回目。
*杯8個の艶を消してかかる。

8.31(水)

〔縄胎杯〕5個〔縄胎椀〕2個…内側から外側面まで艶消し。縮み少なくない!
*細長い砥石の先を斜めにおろす。多少隅に近づくぐらい。

9.1(木)

〔縄胎杯〕10個〔縄胎椀〕2個…内側から外側面3/4ほど、黒漆で中塗り。3回目。
*杯5個の艶を消してかかる。

9.2(金)

〔乾漆食籠―雌型〕狂いは無いようだ。高台を作ろうかと思ったが,面ができてない。
身・懸子の裏底,蓋の甲の周辺近くに下地を付ける。

〔縄胎杯〕3個…外側の艶消し。

9.3(土)

〔乾漆食籠―雌型〕下地をガラス板上で水平になるよう研ぐ。研げない所を荒砥で研ぐ。
イラストレーターの雄型用の図を、結局97.4%に縮小した図で印刷。

〔縄胎杯〕7個〔縄胎椀〕2個…外側の艶消し。
〔縄胎杯〕10個〔縄胎椀〕2個・・・外側の上塗り。3回目。

9.4(日)

〔乾漆食籠―雌型〕身…裏底の平面がまだまだできていないので、下地つけ(中央付近を除く)。
蓋…昨晩印刷した図に合わせ、足りない感じのところをチェック。肩付近に下地付け。足りない感じのところにも。
懸子…これも中央付近が膨らみ過ぎなので、裏底の周囲に下地付け。

〔縄胎杯〕8個…貝のデザインを決め、貝を切る[形に切ったのを集め、和紙に貼る方法][和紙を貝に貼り、鉛筆で図を書き、針で切る方法]。*アラビック糊は薄めないで使う。

針で切ってから美濃紙に貼る。

内底の艶消し。黒漆を塗る。乾きが速く、すぐ貼り始める。
和紙側ではなく、
貝側を上に向け(下にゴム板を置く)、竹箆でを入れる
和紙側を上に向け、
竹棒の先にアラビック糊をつけ、和紙にくっ付けて貝を内底まで運ぶ
竹棒の先で和紙の上から貝を押しつけてくっ付くようにする。
ティッシュを水でぬらし、貝の上に置く。
少ししてから尖った竹の先で和紙を集め、ピンセットで取り除く。
貝のズレや浮き上がりを直す―つもりだったが、乾きが速すぎ、効果ほとんど無し。
*実際は、乾く前に全部貼る必要があり、慌てまくる。
*下の凹凸(紐目と布貼りによるもの。下地が上手くつけられず、直しきれない)が残り、空気が見えるところも多いし、剥がれてきたところもある。
*工芸士会展用、祝い用、礼用。

9.5(月)

〔乾漆食籠―雌型〕下地をガラス板にペーパー#360を水貼りし、水平研ぎするも、中央以外研げない。
付近を荒砥で研ぐ。

〔縄胎杯〕8個…内側の艶消し(貝の縁は入念に)。ゴミ山などは先の尖った円錐状の砥石で少し研ぐ。
*花びらが一つ剥がれ、貼り直す。

9.6(火)

〔縄胎杯〕8個…内側に朱漆で小中塗り。30℃、63%。

9.7(水)

〔縄胎杯〕8個…朝光っていたので、下のスポンジに水を吸わせる。
夕、乾いていた。〔台風14号でフェーン現象)

〔乾漆食籠―雌型〕身・懸子…裏底の周囲に下地をつける。

9.8(木)

〔縄胎杯〕8個…貝剥き。外側の紐目を先の尖ったで研ぐ。

9.9(金)

〔縄胎杯〕8個…外側を炭粉で艶消し。
外側を透き漆で上塗り。30℃、63%。

9.10(土)

〔乾漆食籠―雌型〕裏底の水平研ぎ。研げない所は荒砥で。
錆を合わせ、地の粉下地と混ぜて、切り子地を作る。
蓋…甲の周辺部につける。
身…裏底全体につける。
懸子…裏底の周辺部に付ける。

9.11(日)

〔縄胎杯〕8個…内側を炭粉で艶消し。
内側を透き漆で上塗り。29℃、60%。

9.12(月)

〔縄胎杯〕8個…裏底に記銘
夫婦椀の裏底にも。

9.13(火)

桐箱に墨書。落款。丸鉢の拭き上げ(昨年仕上げたもの)。

9.14(水)

〔乾漆食籠―雌型〕下地をガラス板にペーパー#180を水貼りし、水平研ぎする。
身の裏に高台を作る(円形の厚紙を両面テープで貼り型にする。麻紐を轆轤の上で巻く)。
*1p幅ほど巻いたところで紙型を外し、内側の紐の乱れを貼り直す。
外脇の痩せこんだ感じのところに切り子地。

9.15(木)

縄胎杯を紙に包み、桐箱に入れ、展覧会毎に分けるなど。

9.17(土)

〔乾漆食籠―雌型〕作図に合わせて、足りない感じのところに切り子地。
凹み気味の面に切り子地。

9.19(月)

〔乾漆食籠―雌型〕作図に合わせて、蓋・身それぞれチェック。
蓋と身を重ね合わせて、ズレを見る。また作図に合わせ、より狂いの程度が分るようにする。
足りないところに切り子地を盛る。

9.20(火)

〔乾漆食籠―雌型〕作図に合わせて、蓋・身それぞれチェック。
重ねて確かめた後、足りないところに切り子地付け。

9.21(水)

〔乾漆食籠―雌型〕作図に合わせて、蓋・身それぞれチェック。
足りないところに切り子地。 高台の紐も埋める。

9.22(木)

〔乾漆食籠―雌型〕作図に合わせて、蓋・身それぞれチェック。
足りないところに切り子地。身の端の内側にも付け、厚みを作る。

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