URUSHIの仕事 21 (2009.8.2−2010.6.5)
8.2(日)
*乾漆水指・・・朱は摺り計6回、黒2回で完成したが、予想より大きく、木箱に入らなかった。
昨年の木箱に何とか入れる。
*紐杯・盃の型に離型用のビニール紐を巻く。
いつまでも気泡が発生した失敗を反省し、新しいのを使う。
8.3(月)
〔乾漆箱〕石膏雄型・雌型に下地刷毛付け1回目。
*紐杯2個・紐盃2個・・・内側に麻布を貼り、上からラミー紐を巻く。
8.5(水)
〔乾漆箱〕石膏雄型・雌型・・・昨晩2回目、今日3回目の下地付け。
*紐杯・・・新しく素地3個を作る。
〔棗〕合口の擦り合わせ研ぎ。
(うち2個)合口の角が少し凹み気味なので、合わせ錆。
(うち1個)蓋の外脇に立ての亀裂があったので、横方向(端に平行な感じに)に彫りこみ、細いラミー紐を埋める。縦の亀裂を彫りこみ、刻苧。
8.8(土)
〔乾漆箱〕石膏雄型・雌型・・・木・金と、欠けなどをしたじでうめていた。
(今日)麻布貼り1回目。
*雌型の内脇に貼る時、1/4ほど毎に作業をすることにして、下まで切れ目を入れ、貼ってみた。
*紐杯・・・1個(素地作り)、1個(内底に麻布を貼る)。
8.9(日)
*紐杯・・・2個(素地作り)、1個(内底に麻布を貼る)。
〔乾漆箱〕石膏雄型・雌型・・・布の重なりを持ち上げておいたところを切り取る。
荒砥で空研ぎし、布の重なりが見えてきたところを削り取る。
浮きは研ぎ破り、刻苧で埋める。
*午後から、地区の排水路に防草シートを張る作業に出なくてはならなくなり、石川県立美術館(大西先生の映像関係)へは行けませんでした。
午前中も、庄川美術館へ行きたい気はありましたが、、、
8.16(日)
〔乾漆箱〕石膏雄型・雌型・・・布目摺り、14日に目の細かい麻布貼り2枚目。
(今日)空研ぎし、布の重なりを見つけながら、それを削り取る。
浮いているような音がしても、削ってみれば下が顔を出したり、、、?
布目摺り。
*紐杯5・盃4・・・内底に麻布を貼っていなかったのに貼る。
(今日)全体を空研ぎする。
内側から外側少しまで、下地刷毛付け。
*この1週間、夏風邪が治らず、体に力が入らないし、咳は出るし、、、
8.22(土)
〔乾漆箱〕石膏雄型・雌型・・・昨日まで、目の粗い麻布貼り(3枚目)、布目摺り。
(今日)雄型(蚊帳布貼り4枚目)、雌型(空研ぎ)。
*紐杯約10・盃4・・・昨日まで、内側から外側は下地付け2回、外側は1回。
(今日)外側の残り(空研ぎ粉入り糊漆)。
*まだ夏風邪が治らず、医者へ行く。高熱にはなっていないし、インフルではない。
ご要望があったセンサーライトを998円で買い、木片に取り付けたり、アルミサッシに穴をあけたり、、、
昼食後、昼寝。久し振りに腹回りが膨らんだ感じになっていた。体の動きは遅いまま。
8.29(土)
〔乾漆箱〕石膏雄型・・・目の粗い麻布貼り5枚目。布目摺りまで。
雌型・・・目の粗い麻布貼り5枚目まで。
*紐杯約10・盃4・・・端幅揃えの作業。
*今日は少し軽くなった感じだが、まだ夏風邪が治らない。
8.30(日)
*乾漆箱の雄型・雌型・・・空研ぎなど。素地全体に薄めた生漆を吸わせる。
*紐杯約10・盃4・・・端付近を空研ぎ。素地全体に薄めた生漆を吸わせる。
8.31(月)
〔乾漆箱〕石膏雄型・・・艶消し。目が細かめの麻布貼り6枚目。(側面と甲面を別々に貼る)
雌型・・・艶消し。布目摺り
*紐杯約10・盃4・・・艶消し。内側に下地付け。(一部は内腰付近のみ)
9.2(水)
*糊漆を作る…昨日届いた生漆をかなり使う(糊漆が鼻につんと来るぐらいを目安に生漆を足している)。
〔乾漆箱〕石膏雄型・・・(昨日)空研ぎ。浮き跡に布片。(今日)布目摺り。
雌型・・・(昨日)空研ぎ。布目に深い穴が目だったので、下地箆付けで埋める。
(今日)空研ぎ。目が細かめの麻布貼り6枚目。
*紐杯約10・盃4・・・内側を研ぐ。全体に灯油とリグロインで薄めた生漆を吸わせる。(2回目)
*法事の記念品ができないかと来客がある。
紐杯・盃を見せると見栄え(大きくない)が気になるが、軽いし使いやすそうとのこと。
丸盆の大きさは気に入った感じだが、布目を見せる仕上げが気になるような感じだった。
希望があればどんなふうにでも仕上げることはできるが、日用的には木地で仕上げるしかないだろう。
安いほうの生漆代だけでも負担が大きいのに、それを大量に使う乾漆は作品として残るだけ。
9.5(土)
〔乾漆箱〕石膏雄型・・・昨晩空研ぎすると、浮いている音がしたので、削り、下地+刻苧で埋める。
(今日)空研ぎ。目の細かい麻布貼り7枚目。
雌型・・・木曜に布の重なりを取ったり、空研ぎ。
(今日)布目摺り。
*紐杯約10・盃4・・・内底がガタガタしているところに下地付け。端のガタガタにも下地付け。
*風邪気味の感じが抜けず、また医者に行く。
検査の結果、風邪は治っている。気管支などが弱っていて、いつまでも咳や痰が続くらしい。
9.6(日)
〔乾漆箱〕石膏雄型・・・空研ぎ。布目摺り。
雌型・・・空研ぎ。目の細かい麻布貼り7枚目。
*紐杯約10・盃4・・・内底がガタガタしているところに下地付け。端のガタガタにも下地付け。
*紐胎湯呑・・・水曜日に来た人が、家で使っている大きめのが湯呑に丁度良いと仰っていたので、作ってみる。
テレピンのガラスの瓶を型に利用してみる。
9.11(金)
〔乾漆箱〕石膏雄型・・・もう一度、灯油とリグロインで薄めた生漆を吸わせ、今日、下地付け。
雌型・・・灯油とリグロインで薄めた生漆を吸わせ、今日、布目摺り。
*紐胎湯呑・・・灯油とリグロインで薄めた生漆を吸わせ、今日、下地で内底に麻布を貼る。
内側から外側半分くらいにも下地を付ける。
*紐杯約10・盃4・・・昨日まで、細長い砥石で内側を研ぎ、ボンスターで艶消し。
*それぞれの品に応じて適切な作業をしているというより、メインに何かをしたついでに、他のものに同じ作業をしている傾向がある。
今のところ主役は、石膏雄型だろう。
*明日は名古屋から旧友が来る予定です。
9.13(日)
〔乾漆箱〕石膏雄型・・・(蓋)下地付け2回目。(身)高台が曖昧になったので、中の太さのラミー紐、途中から細いのを巻いて作る。
雌型・・・(蓋)下地付け1回目。(身)高台部分が外側に出ている分、内側が面の形として凹んでいることになるので、ラミー縄、太いラミー紐で埋める。
端の内側に太いラミー紐を3周ほど巻く(立ち上がりをつけるための準備)。
*紐胎湯呑・・・外側の残り(裏底と外側の下半分ほど)に下地入りの糊漆を刷毛で付ける。
9.14(月)
〔乾漆箱〕石膏雄型・・・凹みとの境が素地作りでずれたり、曖昧になっていたので、アクリル平面定規を置き、垂直定規を凹み側に合わせ、その両側に下地をつけて、位置が分かるようにする。
雌型・・・空研ぎなど。
*紐胎湯呑・・・内底と隅付近に下地をつける。端幅を下地で揃えるようにする。
*紐杯12個・盃4個・・・内側から外側少しまで、黒で中塗り(1回目)。
*内脇を塗るために、以前、持ち手を作った刷毛の角度を直すため、持ち手を作り直す。
9.16(水)
〔乾漆箱〕石膏雄型・・・蓋と身を重ね合わせ、合口付近に下地を合わせ付け。
(暫くして)左右に軽くゆすり、切り分ける。
雌型・・・(身)高台の位置に貼った麻縄・紐の内側に段差を弱くするため、中のラミー紐、続いて細いラミー紐を貼る。
麻縄・紐の外側に中の太さのラミー紐を貼る。
縄・紐目は下地で埋める。
端の内側の麻紐の下に中のラミー紐、続いて細いラミー紐を貼る。
(蓋)内側に下地刷毛付け。
*紐胎湯呑・・・空研ぎし、内側から外側2/3ほどまでに下地刷毛付け。
*持ち手をつけなおした刷毛の形を整え直してから、麻布を貼る。
9.18(金)
*軽く空研ぎし、石膏雄型・雌型・湯呑に灯油とリグロインで薄めた生漆を吸わせる。
9.19(土)
*空研ぎし、凹み気味のところを下地で埋める。
9.20(日)
〔乾漆箱〕石膏雄型・・・蓋と身を重ねて空研ぎ。下地付け3回目。
雌型・・・(蓋)下地付け3回目。 (身)縄・紐目付近を下地(木の粉を混ぜる)で埋める。
*紐胎湯呑・・・リグロインで薄めた生漆を吸わせる(2回目)。持ち手をつけなおした内脇用刷毛にも。
*紐杯12個・盃4個・・・内側を研ぐ。外側をスチール束子のようなもので艶消し。
外側に黒漆で中塗り(1回目)
9.21(月)
〔乾漆箱〕石膏雄型・・・蓋と身を重ねて空研ぎ。見た目に凹み気味のところに下地を盛る。
雌型・・・(蓋)隅に先の丸い箆で下地をつける。 (身)縄・紐付近を下地で埋める。
*杯・盃・湯呑に熱湯を注ぐ・・・・・杯4個、湯呑から気泡が発生。
杯4個(気泡)杯2個(内底がガタガタ)、湯呑・・・内側に切り子地を刷毛付け。杯2個は内底に箆付け。
☆キメを細かくするため錆を多めに混ぜる。
☆毛先が減った鎌刷毛を下地用に回し、使ってみると、上手く下地が付くようだ。
杯6個・盃4個・・・内側に黒漆塗り2回目。
☆持ち手をつけ替えた内脇用刷毛は何とか使えそうな感じ。
9.22(火)
〔乾漆箱〕石膏雄型・・・蓋と身を重ねて空研ぎ。見た目に凹み気味のところに切り子地を盛る。
雌型・・・(蓋)隅に先の丸い箆で切り子地を見込み側からつける。内脇の凹み気味のところにも。
(身)縄・紐付近を下地(木の粉入り)で埋める。内脇の凹み気味のところに切り子地。
*砥の粉を直接生漆で練ってみる・・・(一部)水を足して金沢の桐工芸で使うと言っていたトントン錆にしてみたが、、、?(使う予定はない)
(残り)下地と合わせ、切り子地にして使用。
杯4個(気泡)杯2個(内底がガタガタ)、湯呑・・・空研ぎし、内側にリグロインで薄めた生漆を吸わせる。
9.23(水)
〔乾漆箱〕石膏雄型・・・蓋と身を重ねて空研ぎ。(蓋)甲面に厚めの和紙を貼る。
(身)高台付近に薄い和紙を貼る。凹み面に切り子地をつける。
雌型・・・(蓋)切り子地付け。4回目。(身)内底に薄めの麻布を貼る。内脇に切り子地付け。
*紐胎にまた熱湯を注いでみる・・・杯2個・湯呑から気泡。場所をチェックし、切り子地付け。
残りは内側を研ぐ。凹みの目立つ所に切り子地。
9.27(日)
〔乾漆箱〕石膏雄型・・・昨日までに和紙の上に下地(切り子地)2回付ける。
今日窓越しに日光に当て始める。
雌型・・・内隅の形の定規を使って、隅の形を下地(木の粉混)で少しずつ揃うように作っている。
*紐胎・・・熱湯で湯呑の方の内底の布が膨らんだので、切り取る。
杯は端のすぐ下でまた気泡(切り子地をつける。今朝、生漆を摺りこむ)。
杯10数個・盃4個の内側を研ぎ直し、黒で中塗り(2回目、3回目、それ以上)。
9.28(月)
〔乾漆箱〕石膏雌型・・・内隅付近に切り子地を引き箆で付ける。
*雄型・・・サーモスタットで35度設定で熱処理開始。
*紐胎・・・内側と研ぐ。外側の艶消し。杯(4個、内底がガタガタなので切り子地付け)。湯呑(布目摺り)。
外側に黒漆塗り(杯10数個、盃4個、湯呑)
*クジラ箆の調整にキング#1000で研ぐ。刃物をいくつか研ぐ。
*取材の話があり、布貼り用に、使ってなかった石膏原型を探してきて、欠けているところにつづくり。
9.30(水)
〔乾漆箱〕石膏雌型・・・昨日まで、空研ぎ、リグロインで薄めた生漆を吸わせる。
今日、空研ぎ。凹み気味のところ(特に身の見込み回り)に切り子地をつける。
*紐胎・・・昨日、内底に切り子地をつけたものなどを研ぎ、リグロインで薄めた生漆を吸わせる。
今日、内側を研ぎ直し、湯呑の内底に切り子地付け、その他穴などを埋める。
*残りの紐胎(杯10個・盃4個)内底に黒漆を塗り、1時間後ぐらいにアワビの微塵貝か錫粉を蒔く。
*布貼り見本用石膏原型・・・昨日、今日と2回ずつ、離型用のアラビアゴムを塗る。
入り隅が深すぎるので、小麦粉を水で練り、約1/4ほどの生漆を足し、山科地の粉を混ぜたもので埋める。
10.3(土)
*乾漆箱・・・雄型は側面中心に熱処理。雌型も熱処理用の茶箱に入れる。
*布貼り見本用石膏原型(乾漆花弁鉢という名にする)・・・下地付け3回。
*紐胎・・・熱湯を入れてみると、発生していなかったはずの3個から気泡。切り子地を内側全体につける。
湯呑は発生しなくなった。
残りはシュロ毛のブラシで艶消しなど。
10.4(日)
〔乾漆花弁鉢〕目の細かい麻布貼り。1枚目。
〔紐胎〕*杯10・盃4・・・外側に白漆を塗る(上塗り?)
*杯4個・湯呑・・・内側にリグロインで薄めた生漆を吸わせる。
*午前中に取材にお出でたが、カメラ故障とのこと。
*体調(肺付近など)、相変わらず悪い。
10.5(月)
〔乾漆花弁鉢〕余分の布を切る。空研ぎ。
入り隅に浮きはなかったが、その間の膨らみに小さい浮きがあり、切り取り、布片を下地で貼る。(昨日は糊漆で)
〔紐胎〕*杯4個・湯呑・・・内側を空研ぎ。
10.7(水)
〔乾漆花弁鉢〕昨日、布目摺り。
今日、少し目の細かい麻布貼り。2枚目。
〔紐胎〕*杯10個・盃4個・・・内側に透き漆塗り。青貝粉を蒔くつもりだったが、2時間後にはしまっていた!
*杯4個・湯呑・・・内側に透き漆で中塗り。
10.10(土)
〔乾漆花弁鉢〕昨日布目摺り。今日、中の目の麻布貼り。3枚目。
*糊漆を作ってかかる。
〔紐胎〕*中塗り段階の5個に熱湯を入れてみる。湯呑の端のすぐ下から小さい気泡、下地で埋める。
数個、内側を砥石で研ぐ。
10.12(月)
〔乾漆花弁鉢〕昨日、布目摺り。
(今日)粗めの麻布貼り、4枚目。
*布が固すぎ、糊漆で柔らかくなるまで入り隅が浮いてきて何度も押さえ直す。
〔紐胎〕(昨日)杯10個・盃4個・・・内側に透き漆塗り。2時間後ぐらいに青貝粉を粉筒で薄く蒔く。
杯4個・湯呑・・・内側に透き漆で中塗り。
10.14(水)
〔乾漆花弁鉢〕昨日、余分の布を切る。空研ぎ。2箇所浮いていたので、切り取る。
(今日)こくそで布目摺り。また2箇所に浮きが見つかり、切れ目を入れ、こくその中に押し込む。
*浮きは今のところ平地だけで、入り隅は大丈夫だったようだ。
〔紐胎〕内側の透き漆塗りがあまりきれいでなかったので、塗り直すことにした。
内側を細長い砥石で研ぎ、内隅など研ぎ残しを下地用2分刷毛と水溶き砥の粉で艶消し。
外側を胴刷り刷毛と水溶き砥の粉で艶消し。
10.16(金)
〔乾漆花弁鉢〕昨日、空研ぎ。
(今日)中の目の柔らかい麻布を貼る。5枚目。
10.17(土)
〔乾漆花弁鉢〕余分の布を切る。空研ぎ。
〔紐胎〕杯10個・盃4個・・・外側に白漆で上塗り。
杯4個・湯呑・・・外側、白漆で中塗り。
*今日は夕方から祝賀会へ行きます。
10.19(月)
〔乾漆花弁鉢〕昨日、こくそで布目摺り。
(今日)目の細かめの麻布貼り。6枚目。
〔紐胎〕杯10個・盃4個・・・内側に透き漆で上塗り。
杯4個・湯呑・・・内側に透き漆を塗り、暫くして錫粉を蒔く。
10.23(金)
〔乾漆花弁鉢〕布目摺り、高台に昨日、中の太さのラミー紐1センチ幅以上巻く。
今日、その外回りに細いラミー紐を少し巻く。棗のような形式の底になる。
*このところ帰宅も遅く、休みも平常に戻りつつあり、漆の方は停滞気味。
10.24(土)
〔乾漆花弁鉢〕目の細かめの麻布貼り。7枚目。
*高台の外隅に段が残ったままだったので、裏底と高台の内半分・高台の外半分と裏腰・外脇回りの3つに分けて貼る。
〔紐胎〕杯4個・湯呑・・・内側に透き漆を塗り、暫くして青貝片を蒔く。
10.25(日)
*乾漆花弁鉢は空研ぎ。
紐胎は、空風呂に入れていたためか、乾いていず。湿り。
〔乾漆小箱〕昨日作り始めた石膏雌型から粘土を取り出そうとすると、一部割れてしまう。
その付近に石膏を厚めに渡し直す。
雄型取り、雌型を割って、雄型を取り出し、つづくり。
10.26(月)
〔乾漆花弁鉢〕ラミー紐で作った段の外側をこくそで埋める。
布の切れ目や凹み気味のところも。
10.27(火)
〔乾漆花弁鉢〕布目摺り。
10.28(水)
〔乾漆花弁鉢〕下地付け1回目。
11.2(月)
〔乾漆箱〕昨日、午前2時半頃石膏に水をいれ、午前11時頃から石膏を壊し始める。
ドライバーの先で溝をつけてブロックを作る感じにし、ブロック毎に取り外す感じにした。
*蓋の甲に厚めの五箇山和紙を貼ったのに数か所の膨らみ(浮き)があり、削り取る。
今日、中厚の美栖紙を穴に貼る。
〔乾漆花弁鉢〕入り隅の形が不揃いなので、形定規を作り、出過ぎを削る。
足りないところはかなり大きいので、細いラミー紐を入り隅に横方向に5,6本貼る。
翌日、定規に合わせ、出過ぎになったラミー紐を削る。
線定規と膨らみ定規を作り、膨らみの半分ずつを下地で作る。
今日、全体に下地付け(裏底と高台は箆付け、腰と側面は刷毛付け)。
〔紐胎〕杯4個・湯呑・・・昨日、白漆で上塗り。
*小物・・・3日間ほど、(時間をおいて別々に鉛筆で線を描いてみたりして、良さそうなのに決めたのを)側面を削って模様をつけているところ。
11.3(火)
〔乾漆花弁鉢〕(朝)空研ぎ。
(夜)下地付け2回目。(裏底と高台は箆付け、腰と側面は刷毛付け)
〔乾漆箱〕身…内底の周辺部(高台が外に出ている分、素地が凹んでいる)に、太いラミー紐を巻く。
*蓋は貼り直した和紙のところを空研ぎのみ。
〔紐胎〕裏底に銘(朱で)。
*盃2個・・・素地を作る。(需要が少しあるようなので、久しぶりに作る)
*小物・・・少し削り直してから、石膏雌型取り(蓋・身とも、半分に割れるよう金貝を挟む)。
雌型を合わせ直してくっつける(継ぎ目の裏に麻布片を貼りこむ)。
11.7(土)
〔乾漆花弁鉢〕昨晩までに切り子地付け。3回目。
今日から熱処理開始。
*熱処理とともにすぐあちこちで膨らみが発生。浮きではなく、下地の乾き不十分の所為と思われる。
*錆下地を水を混ぜない、生漆で砥の粉を練って作り、3辺地の下地と混ぜて、切り子地を作ったため、少し漆分が強すぎたようだ。
裏底と高台付近を箆付けし、外脇の花弁の重なり部分は刷毛付け・平らな部分は刷毛付けor箆付けを一度にするという無謀な作業を続けた。
〔乾漆箱〕身…内底の周辺部や凹みの目立つ内脇などを埋める。
今日は空研ぎ。端の水平研ぎの後、切り子地箆付け。
蓋…内脇などの凹みを埋めたのを空研ぎし、端に切り子地付け。
*盃2個・・・昨晩内底に麻布貼り。
今日空研ぎするも乾き不十分。端に切り子地付け。
11.8(日)
〔乾漆箱〕身…内底の周辺部を切り子地で埋めるetc
端の内側下に細いラミー紐を2周巻く。
蓋…見付きと甲に切り子地付け。
〔紐胎〕*杯10個・盃4個・・・熱湯注ぎで臭気抜き2回。 杯1個から気泡→浮きの下にセロテープが残っていた。
*盃2個・・・内側から外側少しまで糊漆刷毛付け。
*N漆器で買ったチューリップ形のグイノミ(木地から漆が浮き剥がれてきていた)を型にして盃を巻いて作る。
→抜き型にするため、離型材にゴム紐で厚みをつけてからビニール紐を巻いてみた。
11.11(水)
〔乾漆花弁鉢〕9日(月)朝に熱処理をやめる。
入り隅付近や高台、端などの形を切り子地で修正中。
〔乾漆箱〕身…見付きの周囲に薄い和紙を貼る。
内側に入り込んでいる面の段を埋める。
紐の段をこくそで埋める。
端(紐との隙間やずれ)や高台のひくいところなどにこくそ+切り子地。
〔紐胎〕チューリップ形のは太く不格好になってしまった。内底に麻布貼り。
11.14(土)
*形の狂いを直していた。
昨晩、石膏原型に水を吸わせ始め、朝方全体を水の中に沈める。
夕から石膏原型を壊し始め、素地を取り出す。
〔乾漆花弁鉢〕端幅が見た目に広すぎるところを削る。入り隅の端に切りこみを入れ、ヤスリで整える。
布が出たところなどに切り子地をつける。
〔乾漆箱〕(雌型)離型剤のアラビアゴムが適量付いているように見えるのに、石膏がなかなか取れなかった。
ノミなども利用してどうにか終わり、水洗いし、布で水分を拭き取る。
11.15(日)
〔乾漆花弁鉢〕大体素地の形に合った、小さい砥石で地研ぎをする。
研ぎ切れないところや凹みなどを切り子地や錆下地で埋める。
*地研ぎの取材がありました。
〔乾漆箱〕(雌型)下地が剥がれてしまったところやガタガタの目立つ所に錆下地付け。
(雄型)身の紐巻きで端幅を作った段を埋め、端に錆下地付け。
*昨日は、完成した紐胎杯・盃に熱湯注ぎ(計3回目)。
今日は、湯呑のみ、4回目の熱湯注ぎ(臭い消し)。
11.16(月)
〔乾漆花弁鉢〕(午前)凹みを埋めたところを重点的に研ぎながらも、全体の地研ぎをし直す。
下地の漆分が弱すぎる感じなので、リグロインで薄めた生漆を十分吸わせ、布で拭き取る。
(夕)完全には乾いていなかったので、まだ残る凹みに錆を見るために軽く研いでおく。
〔乾漆箱〕(雌型)蓋と身を合わせ研ぎ(空研ぎ。合わせ方を順に変えて)。
蓋と身を合わせたまま、合口回りに切り子地をつける。凹みがひどすぎるので、うめる。
20分後ぐらいに蓋と身を切り分ける。
(雄型)ついていた下地を空研ぎ。内隅に丸みを作るため、錆箆付け。
*朝、アミカル展用の作品を集め、包装。
*チューリップ形のぐい飲みを石膏雌型で取ってみる。
何とかできたので、後日、画像をアップロードするつもり。
11.18(水)
〔乾漆花弁鉢〕線の乱れを研ぎ直し、角を落とし、艶消しをして、黒漆で中塗り。
*漆の保存法が悪く、皮がかなり張っていたので、寒冷紗と漉し紙で漉してかかる。
*昨晩は9時過ぎに帰宅、夕食、風呂、寝るで、凹みの錆を忘れていた!
*ファンヒーターの熱が漆風呂に伝わったのか、2時間後には乾いていた。
〔乾漆箱〕(雌型)蓋と身を合わせ空研ぎし、合わせ切り子地。目立つ凹みに切り子地+刻苧。
約30分後に切り分ける。
(雄型)内隅を空研ぎし、切り子地を丸い箆で付ける。
*チューリップ形の石膏型の半分型ずつに、彫塑用粘土を8ミリほどの厚みに押し込み、一度取り出し様子を見る。
渡っていないところに粘土をつけ、また押し直したりして、何とか石膏の形をとる。
石膏型を合わせ、内側の粘土をくっつけようと、内側を押す。
(一つ目)すぐ石膏多型から粘土を取り出してみる。うまくつながっていなかったが、何とかくっつける。
(二つ目)貼り合わせる前に少し水で両側を濡らしてかかる。約2時間後に石膏型を分け、粘土を取り出す。
くっ付いていたが、合わせ目に隙間が残るところがあったので、埋める。
11.22(日)
*昨日、今日と午後からアミカル展で富山市のエルフ富山へ出かけていて、あまり漆の作業はしていません。
花弁鉢の研ぎ直しと、錆の見直しを少々していただけです。
今日は午前中、長岡神社の飾りつけ、雪吊りで、漆は全くしていません。
11.23(月)
〔乾漆花弁鉢〕砥石で研ぐ。
黒漆で内から外脇、高台まで中塗り。
〔乾漆箱〕(雌型)蓋と身を合わせ空研ぎ。
*午前中、少々。午後から、長岡神社関係で過ぎました。
アミカル展最終日には行けませんでした。
11.25(水)
〔乾漆花弁鉢〕砥石で線を決めるように研ぎ直す。
黒漆で内側から高台まで中塗り。
11.28(土)
〔乾漆花弁鉢〕昨日まで、線の端がまだ乱れているので、名倉砥で少し直す。錆を見る。
(今日)名倉砥であらあらと研ぐ。外側を研ぎあげる。
外側を黒で中塗り。
〔乾漆箱〕(雌型)一昨日まで、アクリル平面定規に合わせ、出過ぎのところを空研ぎ。
合わせ切り子地をし、暫くして切り分ける。
(今日)端に、合わせ切り子地でかなり段ができていたので、錆付け。
11.29(日)
〔乾漆花弁鉢〕内側から高台まで、名倉砥で研ぎあげる。
朱で内側から高台まで中塗り。
11.30(月)
*昨日の朱塗り・・・朝50%ほどで全く乾いていなかったので、暫く加湿。少し後で見ると70%。
夕見ると乾いていたが、平地などに細かい縮が少々。
*紐盃3個・・・内側に糊漆刷毛付け。
*紐杯1個・紐盃2個・・・新しく素地を作る。
*彫塑用粘土型2個(盃)・・・麻布貼り1枚目。
*乾漆箱2組・・・端と高台の水平研ぎ。錆少々。
12.5(土)
〔乾漆花弁鉢〕(今週)名倉砥で形のできていない部分を研ぎ、直そうとする。
下の黒が出たところには朱を薄く塗っておく。
(今日)静岡炭で全体を研ぐ。二つ穴があったので、錆。
*紐盃3個・・・(今週)裏底から腰にかけて下地付け。内側に糊漆刷毛付け。
*紐杯1個・紐盃2個・・・(今週)内底に麻布を貼る。
*彫塑用粘土型2個(盃)・・・(今週)麻布貼り2枚目。
12.6(日)
〔乾漆花弁鉢〕錆をしたのを研ぐ。掃除少々。
朱で小中塗り・・・内から外脇、高台まで。
*黄口主と赤口主の朱を使い、中間色はその二つを混ぜたが、黄口主の比率が高すぎ、黄口主との違いがはっきり出ず。
*右から左上にぼかすときの手の動きが上手くいかず、内側から内腰に向けて左から右下に手を動かすようにした方が良いかも、、、
*最後の取材でした。
*紐杯1個・紐盃2個・・・内側から外の半分くらいまで糊漆刷毛付け。
*彫塑用粘土型2個(盃)・・・(昨晩)端付近だけ布目摺り。(錆がある分だけ)
(今日)ガラス板に上下逆に置き(端を下に)、中の太さのラミー紐(麻紐)をほとんど隙間を残さずに裏底まで巻く。
*木地に巻くのと同じ感じに巻くことが出来た。時間はかかる。
12.7(月)
*昨日の塗り・・・朝10℃、55%で光ったまま。時々加湿シートに通電し、60%−70%ほどにしている。
*紐盃3個・・・内から外側半分ぐらいまで下地刷毛付け。
*紐杯1個・盃2個・・・裏底から外側半分ぐらい、下地刷毛付け。
*乾漆箱2組・・・端と高台底の水平研ぎ。蓋と身の合わせ研ぎ。
蓋と身を合わせて、合口付近に下地箆付け。暫くして切り分ける。
凹みの目立つところを下地で埋める。
*乾漆小箱の石膏原型(雄型・雌型)にアラビアゴムを離型剤として塗る。
12.12(土)
〔乾漆花弁鉢〕今週中に2回、端幅などを研ぎ直し、朱漆で端付近を塗り直す。
今日は金髪刷毛を使ってみる。角も透けにくく、毛先の長さの割に不都合はないようだ。
*紐胎・・・下地をつけたりしていた。
今日は、裏底の紐巻きの終わりのところに和紙を貼る。
*特にチューリップ形は裏底が直接接するので補強が必要なので。
*乾漆箱・・・今週は縦の線の隅がきたなすぎたので、埋めたりしていた。
12.13(日)
〔乾漆箱〕(二組)蓋と身を重ねて、谷部分を合わせ研ぎ。
下地をつけたところを空研ぎする。
12.14(月)
〔乾漆箱〕(二組)内隅付近などの凹みに下地付け。
外側の縦の線(谷)がガタガタなので、縦方向に下地を箆付け。
あちこちに凹みなどがあるので、下地で埋める。
〔乾漆花弁鉢〕端付近の赤口主の朱塗りはうまくいったが、端幅の不揃いが目立つので、錆で幅を揃える。
*端付近だけの塗りでも何とかなりそうなので、悪足掻き(?)のように修正を続けている。
*紐胎・・・内側から端まで下地刷毛付けし、端回りの幅を揃えるよう定規を引く。
*チューリップ形(粘土原型)・・・糊漆刷毛付け2回目。
*乾漆小箱(雄型・雌型)・・・下地刷毛付け1回目。
12.16(水)
〔乾漆花弁鉢〕昨晩、端幅を作った段を錆で埋める。
今朝、空研ぎ。 夜、生漆を吸わせ、拭き取る。
*紐胎・・・昨晩、外側などに下地付け。
今朝、端幅を揃えた段を埋め、同時に端幅揃えをする。
今夕、空研ぎするも、一部乾き不十分。
*乾漆小箱(雄型・雌型)・・・昨晩、下地刷毛付け2回目。
今晩、下地刷毛付け3回目。
〔乾漆箱〕(二組)外側の谷のようなところに下地を渡し、箆を引く。凹みの目立つ所にも。
*基本的な形がまだできていないので修正ばかりでだんだん重くなる。
12.19(土)
*16日(水)に、赤口朱25gを練る。今までのと混ぜる。
今日、黄口朱35グラムを練る。今までのと混ぜる。
今日、米糊を作り、糊漆を作り、今までのと混ぜる。
〔乾漆花弁鉢〕木曜に端付近に赤口朱を塗っておいたのが、昨晩はかなりしまっていて、今日は乾いていた。
かなり濃い感じに乾いていた。
*紐胎・・・リグロインで薄めた生漆を吸わせる。
12.20(日)
〔乾漆花弁鉢〕静岡炭で朱(小中塗り)を研ぐ。
12.21(月)
〔乾漆花弁鉢〕研ぎ不足のところを静岡炭で研ぐ。
裏底を除く全体を朱3色で上塗り。(塗りの作業だけで2時間半ほど)
*紐胎(粘土原型にくっ付いたまま2個)・・・朱で中塗り。
*漆椀数個・・・朱を塗る。(外側が多い) *中間色として混ぜた朱を使いきるため
〔乾漆箱〕身の見込みの周辺部に凹みが目立つので下地箆付けなど。
(一組)蓋と身を合わせ、合口付近に下地箆付け。 暫くして分離。
*乾漆小箱(雄型・雌型)・・・麻布貼り1枚目。
*紐胎(杯1個・盃5個)・・・端幅を揃えた段を埋め、端にも下地付け。
12.23(水)
〔乾漆花弁鉢〕昨晩は、赤口はしまっていたが、黄口は光ったままだった。
今朝見ると黄口も乾きかけていた。加湿を少々すると、少し暗めの感じになる。
今日も一日付くにつけたまま、手回しの回転風呂の中に置く。
*椀や盃の朱も、同じ感じで乾く(今朝まで、入れていた風呂は違うが)。
〔乾漆箱〕見込みの周辺部の下地が厚すぎた感じで、どことなく乾き悪そうな感じがあるので、荒砥で水研ぎし、厚みを減らしておく。
甲面・裏底なども荒砥で水研ぎ。
*蓋と身の合口付近はまだまだ合わない。
*紐胎(杯1個・盃5個)・・・全体にリグロインで薄めた生漆を吸わせる(2回目)。
*乾漆小箱(雄型・雌型)・・・余分の布を切り取り、空研ぎ。
*デザインが浮かばず、結局、パソコンを使って裏面を作成。それに数時間。
12.26(土)
〔乾漆箱〕見込みの周辺部に下地箆付け。
*ほとんど一日、パソコンの前で過ごす。
郵便局に行きはがきの交換、名刺のデザインなども。
12.27(日)
〔乾漆花弁鉢〕ファンヒーターの前に置いて鬢付け油を柔らかくし、付くから外す。
膜のアラビック糊を水で溶かしてから、裏底を研ぐ(キング#1000→名倉砥→静岡炭)。
裏底を黒漆で小中塗り(寒く粘り過ぎたまま塗ったが、温めて柔らかくしてかかるべきだった)。
*粘土原型にくっ付いたままの紐盃2個・・・黒漆で2回目の塗り。
*いろいろと修正のための下地などを研ぐ。
*時間をかけて掃除や片付けをしてから天神様を飾る。
12.28(月)
〔乾漆花弁鉢〕午前中約2時間、加温湿。
裏底を静岡炭で研ぎ、黒漆で上塗り。
*紐盃(粘土原型)2個、螺旋紋椀2個、縄胎椀1個・・・黒漆塗り。
*乾漆小箱(雄型・雌型)・・・柔らかめの麻布を貼る(2枚目)。
〔乾漆箱〕蓋の一個の内隅付近を荒砥とキング#1000で研ぐなど。
*紐胎の端などに生漆を吸わせるなど。
昨日熱湯を入れ、気泡が出た杯(修理中のと作りだしたのと)につけた下地のところにも生漆。
12.29(火)
*昨日の黒塗り・・・夕方見ると乾いていたので、暫く、加温湿。
塗る前に多少ファンヒーターの前に漆を置いて温めてかかったのだが、かなり刷毛が漆の粘りに負けていた。
*昨日の麻布貼り・・・空研ぎなど。乾きはあまり良くない。
紐胎の空研ぎなど。
*2時過ぎまで勤め先でそうじなど。
帰宅後、買い物のつきあいいろいろ。名刺用紙も買う。
12.30(水)
〔乾漆箱〕見込みの周辺部の凹み気味のところに下地箆付け。
*紐胎・漆椀・・・艶消し後、黄口朱で外側を塗る。
〔乾漆花弁鉢〕蝋色研ぎ開始(静岡炭)。大きなゴミと刷毛筋を消し始める。
12.31(木)
*昨日の朱塗り・・・光ったまま(注意しながら、少し湿度や温度を与えたり、消したり)
*乾漆小箱・・・布目摺り。
乾漆箱の見込み周辺部を地研ぎ。外側の凹みに下地。
〔乾漆花弁鉢〕蝋色研ぎ(静岡炭→蝋色炭で少々)。
*午後は神社の大祓いの準備と式など。
一時帰宅し、午前0時より元始祭に行く予定。
2010年
1.2(土)
〔乾漆花弁鉢〕蝋色研ぎの続き(蝋色炭→クリスタル砥石#1500or2000)
生正味漆を灯油で薄め、全体に摺り漆、拭ききり。
*刃物を少々研ぐ。
1.3(日)
*乾漆小箱(雄型・雌型)・・・柔らかめの麻布を貼る(3枚目)。
*紐盃(粘土原型)2個・螺旋文椀2個・・・外側の朱の艶消し、透き漆塗り。
*乾漆箱・・・見込みの周辺部に下地箆付け。
1.4(月)
*紐胎や箱の内側や下地付け部分を研ぐなど。
1.6(水)
*紐盃(粘土原型)2個・漆椀・紐胎6個・・・艶消しなど。
透き漆塗り―紐盃(外側)、その他は内側。
*乾漆小箱(雄型・雌型)・・・布目摺り。
*乾漆箱(一組)・・・見込みの周辺部の凹み気味のところに下地付け。
蓋と身を合わせ、上下を逆に置き、合口付近に下地をつける。
〔乾漆花弁鉢〕油砥粉で胴擦り開始。
黄口を塗った端が少しはげたので、黄口を塗り直す。
1.9(土)
*花弁鉢の黄口朱がまだ乾かず、少し長めに加温湿。
〔乾漆箱〕素地を雄型から作った方が、作図と合わなくなり、だいたい合うように修正する。
蓋・身ともそんなに図と狂っていないが、合わせてみるとピタリとはしていない。
見込みの周辺部の凹み気味のところに下地付け。
蓋と身を合わせ、合口付近に下地をつけ、暫くして切り離す。
〔乾漆小箱〕(雄型・雌型)蚊帳布を貼る。4枚目。
*紐盃(粘土原型)2個・・・ファンヒーターの前に置き、少し熱処理。
1.10(日)
〔乾漆花弁鉢〕朝、端の黄口朱がやっと乾いていたので、ゴミをクリスタル#2000で軽くはつっておく。湿り。
夕、胴擦りの続き(大体は外側)。砥石粉というのを初めて使ってみると、磨けているかどうかは見易い。
夜、生正味漆を灯油で薄め、摺りの拭ききりをしたが、見込みに胴擦り不足が見えてきた。(油砥粉磨き)
*端の磨きも残っているし、明日、胴擦りをし直すことにする。
〔乾漆箱〕蓋と身を合わせ、谷のところを合わせ研ぎetc.
〔乾漆小箱〕(雄型・雌型)余分の布を切り取り、空研ぎ。乾き非常に悪い。
*紐胎・漆椀・・・内側を研いだり、艶消しをしたり。
*紐胎盃(粘土原型)2個・・・水を粘土にしみ込ませながら、粘土を取り出す。
古い歯ブラシなどで粘土を流し取る。
空研ぎ後、リグロインで薄めた生漆を吸わせる。
1.11(月)
*紐胎・漆椀・・・内側に黒漆を塗る。
〔乾漆箱〕CADで作図をし直し、素地の位置のチェックする場所に鉛筆で印をつける。
谷の片側に下地を渡し、定規を引き、形作り(揃え)を始める。
*乾漆小箱(雄・雌)、紐胎盃(粘土原型から抜いたもの)・・・布目摺りや下地付け。
〔乾漆花弁鉢〕磨き不足のところと端の胴擦り。
灯油で薄めた生正味漆の摺りの拭き切り。1回目(黒の裏底は2回目)。
1.12(火)
〔乾漆花弁鉢〕朱塗り部分、灯油で薄めた生正味漆の摺りの拭き切り。2回目。
*朱の下が透けているところがあるし、いろいろ欠陥が見える。
*紐胎盃(粘土原型から作った)2個・・・昨日内側に箆で下地付けしたのを空研ぎし、今日は指で下地をつける。
1.16(土)
〔乾漆花弁鉢〕昨晩までに摺り拭き切り5回。
摺仮落とし。全体に摺り渡し。
〔乾漆箱〕一昨日に、谷のもう片側を下地で作る。
〔紐盃(粘土原型より)〕2個・・・昨晩までに下地付け2回目、素地固め。
内側を研ぎ、黒で中塗り。
*他の紐杯1・盃5・・・内側に黒で中塗り。
*漆椀2個・・・外側に黒漆を塗る。
〔乾漆小箱〕(雄型・雌型)目の細かめの麻布貼り。5枚目。
1.18(月)
〔乾漆花弁鉢〕昨日午前、摺り落とし。セーム皮をかなり利用する。
*多少艶不足だが、完成とする。
〔乾漆箱〕今日までに、谷の片側の形作り、左右に分けて作業したが、2回する。
〔紐盃(粘土原型より)〕2個・・・朱で内側の中塗り。
*他の紐杯1・盃5・・・内側に朱塗り。
〔乾漆小箱〕(雄型・雌型)布目摺り。
1.22(金)
〔紐盃(粘土原型より)〕2個・・・昨晩、内側に透き漆塗り。
*朝まで少し加温湿したのに、夜見るとまだ少し粘っこい状態で乾いていない。
*乾漆箱は、昨日まで、谷の形作り3回目
*小箱(雄型)は、昨日まで、合口付近の合わせ下地付け2回。
1.23(土)
*紐胎杯2個・盃5個+2個(粘土原型より)・・・艶消し(炭粉)後、透き漆を塗る(内側)。
漆椀の外側も塗る。
*小箱(雄型)の合口付近、合わせ下地3回目。
1.24(日)
*紐胎杯1個・盃5個+2個(粘土原型より)・・・艶消し(炭粉)後、透き漆を塗る(外側・・・2個は上塗り)。
漆椀の内側に透き漆を塗る。
*小箱(雄型)の合口付近、合わせ下地4回目。
*箱を作図に合わせ、足りないところをチェック。下地を盛る。
1.25(月)
〔紐胎〕杯1・盃(粘土原型より)2・・・艶消し後、内側を透き漆で上塗り。
杯1・盃5・・・細長い砥石で艶消し後、内側、透き漆で中塗り。
〔漆椀〕2・・・外側を3MのFineで艶を消し、透き漆で上塗り。
*小箱(雄型)の合口付近、合わせ下地5回目。
*箱を作図に合わせ、足りないところをチェック。下地を盛る。
*午前中は天神様をしまい、郵便局でお年玉切手シート3枚、桐箱受け取り、漆器を包む布と真田紐と回る。
1.27(水)
〔乾漆小箱〕(雄型)合口付近を空研ぎ。合わせ下地付け6回目。暫くして切り分ける。
(雌型)下地箆付け。
〔乾漆箱〕(雄型より)内隅を研ぐ。まだまだ形が決まらない。
見付きを研ぐ。外側は軽く研ぐ。
作図に合わせ、狂いをチェックしているうちに、プリンターの印刷がずれている気がしてきた。
*素地を順に移動させても、作図の同じところで隙間が出来てしまうから。
蓋と身を合わせ、2か所ガムテープで固定し、合わせ下地付け。最後にガムテープを取り除き、そこにも合わせ下地。
少しして切り離す。
*紐胎(粘土原型より)2個・螺旋模様椀(内側の上塗りはまだだが)2個・・・裏底に朱で銘。
桐箱数個に箱書きなど。
1.30(土)
*紐胎に熱湯注ぎ3回・・・気泡は発生せず、上塗りの盃2個は臭気抜き。
*螺旋模様椀2個・・・熱湯を注ぐと1個から少し気泡が発生。
水分を出してみると、亀裂が発生していた。
木地のときかなり高いところから落下させ、亀裂が走り、彫って刻苧をしていたもの。
ラミー紐のところ(螺旋模様)は変化がなかったが、間の木地のところに亀裂が出てきた。
彫って、ラミー紐を短く切って、亀裂に垂直方向に並べて下地(糊漆分が強め)で貼る。
瘠せ込みで亀裂跡が映っているところも彫り、ところどころにラミー紐を貼る。
〔乾漆箱〕(雄型より)作図に合わせ、足りないところをチェック。
蓋と身を重ね、合うはずの(修正の必要ない)ところをガムテープで固定。
合わせたまま、足りないところに(チェックしたところ)に下地付け。暫くして切り離す。
*作図でチェックしても、実際に合わせると、狂い方が違うので、なかなか合わない。
〔乾漆小箱〕(雄型)合口付近を空研ぎ。
蓋と身を重ね、足りないところをチェックし、足りないところだけに下地をつける。
少しして切り離す(切り分ける)。
1.31(日)
〔乾漆箱〕(雄型より)作図に合わせ、ズレをチェック。
内側の凹み、内隅回りに下地をつける。
蓋と身を重ね、足りないところに下地をつける。少しして分離。
〔乾漆小箱〕(雄型・雌型)下地刷毛付け。
*雄型の合口付近がほぼ合ったので。
*螺旋模様椀1個・・・ラミー紐付近を空研ぎし、紐目埋め・彫った跡埋め。
2.1(月)
〔乾漆箱〕(雄型より)蓋と身を重ね、足りない側に下地をつける。
*合口付近だけでなく、見た目に瘠せて見えるところにも。
*小箱や椀は空研ぎまで。
*昨日新しく作り始めたチューリップ形の粘土原型・・・
昨日持ち手にしようとカレンダーの紙を折りたたんだのを押し込むと、一部割れ、そのまま下地付け。
今日は、欠けた所や亀裂の跡、穴などを下地(木の粉を少し混ぜる)で埋める。
2.6(土)
〔乾漆箱〕(雄型より)今週は、辺と谷の形定規を作る。
定規に合わせ、狂いの目立つところをヤスリで削る。
作図に合わせ、辺と谷の中央を鉛筆でチェックし、蓋と身を合わせてみる。
かなりズレが目立ったので、再度作図と合わせてみると、片側が0.5oほどのズレでも反対側にズレれば、1mmのズレになると気付く。
内側の隅に下地を渡し、定規を引く。
外側の谷の片側に下地を渡し、定規を引く。
*チューリップ形の粘土素地・・・今日まで、麻布貼り2回目。
*数日前、問い合わせ、送ってもらった資料からの発想で、ラミー紐から縄を作り、箸を作ってみようとする。
紐の太さを組み合わせたり、捩じる本数を変えたりして、結局、中の太さのを3本捩じり、撚り戻しを2回したのにした。
リグロインで薄めた生漆を十分吸わせる。
万力に吊るし、下に重しを吊るして直線になるようにしてみる。
*螺旋模様椀の中でリグロインで薄めた生漆を合わせたので、ついでに2回目の下地固め。
*紐胎の素地を作る型数個を、離型用のビニール紐を巻いて作る。
*乾漆箱をファンヒーターの前に置いて、熱処理を開始する。
2.7(日)
〔乾漆箱〕(雄型より)引き箆(形定規)を作る・・・(蓋)肩付近用、(身)下側の谷部分用、外腰付近用。
外脇の出過ぎのところをヤスリで削る。
谷のもう片側に下地を渡し、引き箆を引く。
身の外脇の足りないところに下地をつける。
*チューリップ形の粘土素地・・・(午前)余分の布を切り、空研ぎ。(夜)布目摺り。
*縄胎箸・・・リグロインで薄めた生漆を吸わせる(昨日より、濃いもので)。
かなり固くはなっていたが、使用できるようになるかどうかは分からない。
*紐胎・・・素地を作る(杯1、盃2、小さめの湯呑1)
2.8(月)
〔乾漆箱〕(雄型より)谷付近に下地を渡し、引き箆を引く。
*半分の作業をし、暫く別の作業をしてから、残りの半分の作業をする。
*縄胎箸・・・先の形を空研ぎで直そうとすると、紐が少し顔を出す。
艶消し後、先に生漆を吸わせ、湿りの中へ。
(約4時間後)糊漆を混ぜた下地は刷毛で付け、谷以外の下地を布で拭き取る。
*チューリップ形の粘土素地・・・端の水平研ぎ。空研ぎ。少し乾き悪そうなので湿りへ。
(約3時間後)ガラス板に端を接して置き、中の太さのラミー紐をガラス板にキチンと合うように巻き始める。
幅2センチほど巻いてから、粘土に持ち手を挿しこみ、手で持って最後まで巻き終える。
*紐胎・・・素地を作る(盃1個)。
*螺旋模様椀(亀裂)・・・昨日、薄い和紙(たぶん美濃紙)を紐貼り部分に貼った。
今日は、それを覆うように薄く下地を箆付け。
2.11(木)
〔乾漆箱〕(雄型より)肩や腰の形直しなどをしていた。
今日は、また谷付近の形直し(片側)。
*螺旋模様椀(亀裂)・・・今日、熱湯を入れて欠陥検査をすると、大丈夫だった。
リグロインで薄めた黒漆+生漆を吸わせ、拭き取る。
*縄胎箸・・・火曜日に下地を箆でめすりつけ、余分のを布で拭き取る。
今日、固くなっていなかったし、ラミー紐を周囲に巻いてみる。
*紐胎・・・型から外し、水平研ぎ。艶消し。外側に糊漆刷毛付け(裏底に和紙)。
盃1個の素地を作る。
2.14(日)
〔乾漆箱〕(雄型より)昨日まで、谷付近の形直し。
今日、蓋の肩付近、身の腰付近の形直し。
*縄胎箸・・・紐目を下地で埋めてもあまり固くならなかった。
今日、先を1センチほど残して和紙を貼る。
*紐胎・・・内底に麻布を貼る(杯1個・盃4個)
内底に麻布、外側に糊漆付け、裏底の中央あたりに和紙(盃1個)
杯1個の素地を作る。
2.19(金)
〔乾漆箱〕(雄型より)毎日ではないが、形直しを続けている。まだまだガタガタというところ。
*縄胎箸・・・500Wの投光機で熱処理をしたり(熱硬化しないかと)、生漆を吸わせたり。
固くはなったが、不格好。縄目を生かしていない感じ。
*紐胎・・・内底に麻布を貼った後、作業休止中。
連日帰宅が遅く、今週はあまり漆が出来ていない。
2.20(土)
〔乾漆箱〕(雄型より)昨晩半分だけ錆下地で形を作っていた残りを錆下地で作る。
(夕)空研ぎ。今朝の錆下地付けで厚すぎのところに一部不硬化があった。凹みの目立つところを埋める。
*縄胎箸・・・米粒をつまもうとすると、箸の途中がぶつかり上手くいかないと気付く。
麻紐で太さを作った始まりのところがぶつかっているので、空研ぎで減らす。
更に先から8.5センチと9センチのところに亀裂が入る。
一番力を受ける部分なのかもしれないと思う。
彫り、刻苧。空研ぎで縄が出たところなどに生漆を吸わせる。
*紐胎・・・(杯1個)内底に麻布を貼る。
(杯1個、盃5個)内側を空研ぎ後、糊漆を刷毛付け。
*透き漆塗り・・・水指の身の裏底から腰にかけて(前回より少し上まで)。
亀裂修理椀(内側と外の補修部分)、もう一個あった螺旋文椀(外側2回目)。
チューリップ形(1回目)。
2.21(日)
〔乾漆箱〕(雄型より)辺の定規を当て、谷付近の出過ぎなどを空研ぎする。
辺に切り子地を渡し、辺の定規を引く。
*縄胎箸・・・(朝)空研ぎ。
(夜)亀裂が入ったところの補強に麻布を貼る(先から5センチほどは除く)。
*紐胎・・・(杯1個)外側に糊漆刷毛付けし、裏底の中心あたりに和紙を貼る。
*(杯1個+1個、盃5個)内側を砥石で空研ぎ、乾き良くない。外側をボンスターで艶消し。
*昨日の透き漆塗り・・・朝乾いていなかったが、下の方に移すと少し締まる。
加湿中の風呂に移し、少しして戸をあけたり、湿度が強くなり過ぎないよう調整しながら乾かす。
2.22(月)
〔乾漆箱〕(雄型より)空研ぎすると、厚すぎのところ乾き悪く、取れてくる。湿り強化。
*縄胎箸・・・空研ぎすると、乾き非常に悪い。湿り強化。
*紐胎・・・(杯1個+1個、盃5個)端幅を下地で揃えるように作る。
*水指(静岡炭研ぎ)、椀(3Mで艶消し)、杯・盃(細長い砥石)を研いでから、漆塗り。
透き漆・・・水指の身(腰から下)、杯2個・盃5個(内側)
黒漆・・・水指の蓋(裏側)、亀裂修理中の椀(内側と外の補修部分)、螺旋文椀(外側3回目)。
*杯1個の内側に青貝粉を蒔く。
2.24(水)
〔乾漆箱〕(雄型より)硬化不十分だったところを金箆で削ると、取れてくるところがあり、削ってしまう。
木の粉を混ぜた下地(漆分を弱めに)で凹み気味のところを薄めに埋める。
*縄胎箸・紐胎(杯2個、盃5個)・・・研いでからリグロインで薄めた生漆を吸わせる。
箸の先3センチほどと紐胎の内側に蒔き地(輪島3辺地)。
*水指の身(静岡炭で研ぎ、裏底から外脇半分ぐらいまで透き漆塗り。
椀の内側に透き漆塗り。(かなり前に、端の外回りの麻紐巻きの段を下地で埋める)。
亀裂の入ったのの修理椀、内側に黒漆塗り。
*乾漆小箱(雄型・雌型)・・・石膏原型を壊し、素地を取り出す。
2.27(土)
〔乾漆箱〕(雄型より)錆多目の切り子地で形直し(肩と腰付近)。
*縄胎箸・紐胎(杯2・盃5)・・・灯油とリグロインで薄めた生漆を吸わせる。
*水指の身の透き漆を静岡炭で研ぐ。
*螺旋文椀・・・端の外側のラミー紐を巻いたところの段を錆多目の切り子地で埋める。
2.28(日)
*水指の身・・・裏底から外脇の下2/3ほどに透き漆塗り。
椀に黒漆塗り(内1個、外2個)。
〔乾漆箱〕(雄型より)昨日と同じ切り子地で、肩付近と腰付近の形直し。
*紐胎(杯2・盃5)・・・端の水平研ぎなど。端に切り子地をつける。
乾漆小箱(雄・雌)も端の水平研ぎ、端に切り子地。
3.1(月)
*昨日の塗り・・・透き漆(風呂の下段においておいたが、うまく乾いていた。
黒漆は中段に置いておいたが、十分乾いていた。
〔乾漆箱〕(雄型より)蓋と身を合わせ水研ぎ(位置を順に変えて)。辺は軽く研ぐ。
肩付近と腰付近の形作り(切り子地)。
*紐胎(杯2・盃5)・・・端の水平研ぎ。低いところに切り子地付け。
*粘土で片口の原型を作る。
石膏雌型取り。粘土原型の底にサランラップを貼り、その皺が残りガタガタになったので修正。
石膏雄型取り。
雌型を壊し、雄型を取り出す。荒砥などで修正。
3.3(水)
*静岡炭などで研いで、漆塗り。
透き漆・・・水指の身(端より1.5cmほど下の外側)。紐胎杯2・盃5(内側)。椀(内側)。
黒漆・・・椀2(内・外)。
〔乾漆箱〕(雄型より)昨晩、谷付近の形を下地で作る。
今日、空研ぎ後、肩付近(蓋)と腰付近(身)に下地を渡し、定規を引く。
*紐胎(杯2・盃5)・・・端の水平研ぎ。まだ凹みが目立つのは、部分的に下地付け。
他は端幅の段を埋め、定規を引き、幅揃え。
*小箱(雄型・雌型)・・・端の水平研ぎ。凹みが残るところに下地付け。
面のガタガタのところに下地をつける。
*片口・・・石膏原型修正に足りない部分と穴に石膏でつづくり。
形を紙に写し、それを半分に折り、採用する側の線に沿ってはさみで切り、広げて合わせ型とする。
合わせ型を石膏原型にのせ、削る側に鉛筆で線を書き込む。
切り出し刀で削り、後は荒砥で水研ぎし、形を作る。
また穴が開いたり、足りないところに石膏でつづくり。
3.5(金)
*昨晩、片口の石膏原型のつづくりなどを研ぐ。
紐胎・小箱・箱などを空研ぎ。
今晩、凹みなどを下地で埋める。
3.6(土)
〔乾漆箱〕(雄型より)蓋と身の合わせ研ぎ。合わないので、出ているところを研ぐ。
谷の片側の半分の形を下地で作り直す。
〔乾漆水指〕外側を静岡炭で研ぐ。乾き切っていないので、途中で湿りの中へ。
〔乾漆小箱〕(雄型・雌型)下地を研ぐなど。凹みに下地。
〔紐胎〕(杯2・盃5)下地を研ぐ。
(杯2・盃5)外側を炭粉で胴擦り(艶消し)。
3.7(日)
〔乾漆箱〕(雄型より)谷の片側の残り半分を下地で作り直す。
(数時間後)谷の反対側の半分を下地で作り直す。
(数時間後)谷の反対側の残り半分を下地で作り直す。
〔乾漆小箱〕(雄型・雌型)凹みに下地など。
〔紐胎〕(杯2・盃5)全体に灯油とリグロインで薄めた生漆を吸わせる。
〔縄胎箸〕上の箸を持つところが少し細いので、細いラミー紐を巻く。
3.8(月)
〔乾漆水指〕蓋…合口になる端に朱塗り。
身…外側の小中塗り(裏底から端から少し下まで朱、端まで透き漆、間をぼかし)。
*紐胎杯2・盃5・・・外側に朱塗り。
*螺旋文椀・・・2個(外側を透き漆で上塗り)、1個(内側を透き漆で中塗り)。
〔乾漆箱〕(雄型より)作図に合わせ直すが、実際に重ねたときの狂いと違う感じがする理由がはっきり分からない。
明らかに出過ぎの部分を研ぎ落とす。
足りない部分に下地をつける。
〔乾漆小箱〕(雄型より)凹み気味のところに下地。
(雌型より)作図がないままの制作だったので、外形を紙に写し、ハサミで切り抜く。
縦・横の中心線で折り重ね、適当だと思う側に合わせて、出ているところを切り取る。
最初から足りないところは、足りないと記入しておく(別の紙を貼り足し、合わせて切り取ればよいのだろうが)。
素地の出過ぎを削り、足りない側に下地をつける(合わせ付け―少しして切り分ける)。
〔縄胎箸〕箸の先がものを持つのに適していないので、削ったりして修正(後から生漆を吸わせる)。
ラミー紐を巻いた段付近を木の粉を混ぜた下地で埋める。
3.10(水)
〔乾漆箱〕(雄型より)昨晩、今朝、昼、夕と、谷の片側の半分ずつを切り子地で作る。
〔乾漆小箱〕(雄型・雌型)端の水平研ぎを何度か、ガラス板上にポリネットを置いてしていたのだが、合わない!
よく見ると長辺側が減りすぎていると気づく。
(雄)端の長辺側に下地を付ける。
(雌)外回りも合っていないので、合わせ下地付け。30分後位に切り分ける。
*螺旋模様椀・・・細い麻紐(ラミー紐)を、目安に彫った溝に少し埋まるように巻く。
*刃物を研ぐ。箆先を作る。
3.12(金)
〔乾漆小箱〕(雄型・雌型)端の水平研ぎを擦りガラスに砥の粉を水で溶いた上でする。
縦長の方向に擦るようにして、長辺が減らないようにした。
(雌)合わせたまま下地を付け、暫くして切り離す。
(雄)端のまだ低い長辺に下地付け。
3.13(土)
〔乾漆小箱〕(雄型・雌型)擦りガラスの上で端の水平研ぎ。
まだ凹みが残るので、切り子地付け。他の凹みにも。
〔乾漆箱〕(雄型より)蓋と身を重ねあわせ、合わせ研ぎ。出ているところに注意して。
谷の合口を遠いところがガタガタなので、その付近を重点的に切り子地付け。
*片口、箸、椀などに切り子地つけ。
3.14(日)
〔乾漆水指〕身の外側を昨日の続きで、静岡炭で研ぐ。
まだ乾きが十分でないのか、炭にかすのようなものがくっつく。
蓋と身の合口の擦り合わせ研ぎ(水で溶いた砥の粉をつけて)。
*透き漆塗り・・・椀3個(内側)、紐胎杯2個・盃5個(外側)
〔乾漆小箱〕(雄型・雌型)擦りガラスの上で端の水平研ぎ。
端に低いところが残るので、切り子地付け。凹みが目立つところにも。
〔乾漆箱〕(雄型より)蓋と身を重ねあわせ、合わせ研ぎ。谷のところと出ているところを中心に研ぐ。
昨日の切り子地付けのところも。
肩と腰付近の谷部分がガタガタなので、また切り子地をつける。
〔乾漆片口〕切り子地付け2回目(昨日の刷毛付けの目を埋める感じに箆付け)。
*椀の紐の段埋め(今日は先の丸い箆で)。
3.17(水)
〔乾漆片口〕昨晩、3回目の切り子地付け。(なぜか、離型用のアラビアゴムが一部ゆるんでいた)
今日爪を立てると、半乾き状態。
竹箆で削り取り、灯油で残る漆分を拭き取る。
麻布貼り1枚目。(3回目の下地付けは省略する)
〔乾漆箱〕(雄型より)合わせ研ぎなど。
身に立ちあがり用の壁を厚紙でつくる(jusen)。
それに麻布1枚目を貼る。
〔乾漆小箱〕(雄型・雌型)擦りガラスの上で端の水平研ぎ。
荒砥で少し研ぐ。
身の端の内側に太い麻紐を1周巻く(立ち上がりをつけるための幅作り)。
*縄胎箸はまだ持ちにくいので、上のほうにまた細い麻紐を巻く。
きれいにはならないし、試作品と呼ぶしかない。
*椀を研いだり、、、
3.20(土)
*透き漆塗り・・・螺旋文椀(内1個・外1個)、紐胎杯1・盃5(内側) *紐胎は、後で青貝片を蒔く。
*白漆塗り・・・紐胎杯2・盃5(内側)、縄胎箸 *縄胎箸は、午前中に全体を空研ぎ、生漆を吸わせておく。
〔乾漆片口〕昨晩、布目摺り。 今朝、空研ぎ。乾き不十分。
(夕)麻布貼り2枚目。(目の細かい)
〔乾漆箱〕(雄型より)昨晩、前日の布目摺りを空研ぎ。
立ち上がり端、麻布貼り2枚目。
〔乾漆小箱〕(雄型・雌型)昨晩、端の下の太い麻紐の下に、中の太さの麻紐を下地で貼る。
今晩、中の太さの麻紐の下に、細い麻紐を貼る。
*縄胎耳かきを3個作ってみる。
灯油で薄めた生漆を吸わせてから、乾燥のため重石をつけて吊るす。
3.21(日)
*昨日の塗り・・・透きは締まってはいたが、まだ少しくっつく感じ(椀の外側にハジキがあった)。
白はまだ乾いていなかった。 発色の関係で湿りは特別与えない。
〔乾漆片口〕(午前)空研ぎ。余分の布を切り取る。加湿。
(夜)布目摺り。
〔乾漆箱〕(雄型より)身の立ち上がり…(午前)鋏で上に出ている布を切り取る。空研ぎ。
(夜)布目摺り。
蓋…(午後−夜)立ち上がりがまだまだ狂っているとはいえ、蓋を被せると嵌らないので、内側を削り始める。
丸ノミ2種、切り出し刀、塗師屋刀、空研ぎペーパー、荒砥などを利用し、何度かやり直して、何とか嵌るようにはなった。
生漆を吸わせる。
3.22(月)
*一昨日の塗りは乾いていた。
*米・小麦糊を作り、糊漆を作る。
*糊の利きすぎの感じの麻布を風呂などに浸しておいたのを、好天の下、干す。
*縄胎箸置き何かができないかと少しやってみたが、、、
〔乾漆箱〕(雄型より)身の立ち上がり…(午前)空研ぎ。
(夕)定規を当て、足りないところにだけ麻布片を貼り足す。
蓋…軽く空研ぎし、削り跡を下地+こくそで埋める。
〔乾漆小箱〕(雄型・雌型)身の端の内側に段を下地+こくそで埋める。
*片口は朝空研ぎ、夕まで湿りの中だったが、まだ湿っぽい。
昨晩の布目摺りが早すぎた(つまり、その前の麻布貼りの糊漆が十分乾いていなかった)のかも、、、
熱硬化できればよいが、装置を持っていないので、乾くのを待つしかない。
3.26(金)
〔乾漆箱〕(雄型より)昨晩、足りない側に麻布を貼る(入り隅のところは内側も)。
今晩、空研ぎ。厚紙の壁も剥がす。
*連日帰宅が遅いし、下地関係の乾きもあまりよくないので、漆の仕事が進んでいない。
3.27(土)
〔乾漆箱〕(雄型より)立ち上がり…内側・外側に布目摺り。
蓋…端幅を揃えるため、定規を当て、太い内側を削る。
下地を渡し、定規を引く。
〔乾漆片口〕麻布貼り(中の目)、3枚目。
〔乾漆小箱〕(雄型・雌型)身の端の内側に段を下地で埋めるetc
3.28(日)
*空研ぎ・・・立ち上がり・蓋の端の内側。片口(余分の布を切ってから)。小箱。
乾きはあまりよくない。
*艶消し・・・紐胎杯・杯。縄胎箸など。
紐胎の端幅を下地で作ったところに亀裂(杯1個・盃1個)。彫ってラミー紐片を貼る。
*午前中は、地区の江浚い。
3.29(月)
〔乾漆箱〕(雄型より)立ち上がり…定規で確かめてから、入り隅の内側に麻布片を貼る。
外側は一箇所のみ麻布を貼る。残りの足りないところは、刻苧をつけ、定規を引く。
*作業中に立ち上がりの1辺分ほどがはがれ、糊漆で接着し直し、洗濯ばさみ2個で固定。
〔乾漆片口〕布目摺り。
〔乾漆小箱〕(雄型・雌型)身の端の内側に段を下地で埋める。
3.31(水)
〔乾漆箱〕(雄型より)立ち上がり…昨晩、空研ぎ。
今日、布目摺り、下地付け。
蓋…入り隅の内側の幅を狭くするため、丸ノミで削り、空研ぎ。下地付け。
〔乾漆片口〕昨晩、空研ぎ。今日、麻布貼り4枚目(厚手)。
〔乾漆小箱〕(雄型・雌型)身の端の内側の空研ぎ。端の水平研ぎ。
端の内側の段を埋める。水平の出来ていない方の端に下地付け。
〔乾漆水指〕蓋…裏の合口に朱塗り。
身…外側の上塗り(朱と透きのぼかし)。
*椀の外側1個、紐胎杯・盃の外側に透き漆塗りなど。
4.1(木)
〔乾漆箱〕(雄型より)立ち上がり…空研ぎ。
入り隅の内側に当たるところに麻布片を貼る(立ち上がりが、外に出すぎているのを内に移すため)。
外側の足りない部分に下地を付け、定規を引く。
〔乾漆片口〕空研ぎ。余分の布を切り取る。
*昨日の塗りは、回転風呂の下に湿らせたスポンジを置いた方は乾いていた。
上に湿らせたスポンジをおいたプラスチックロッカーに置いたのは、中段のは湿っぽく、下段のは乾いていた。
4.2(金)
〔乾漆箱〕(雄型より)立ち上がり…空研ぎ。内側に目立つ段を埋める。
〔乾漆片口〕こくそで布目摺り。
4.3(土)
〔乾漆箱〕(雄型より)立ち上がり…(朝)空研ぎ。
(夕)内側に幅2.5cmほどの麻布を貼る。
蓋…内脇を3辺ほどを研ぐ。下地を薄くつける。
〔乾漆片口〕(朝)空研ぎ。
(夕)蚊帳布貼り(5枚目)。
〔乾漆小箱〕(雄型・雌型)端の水平研ぎなど。 端に下地をつけるなど。
*螺旋文椀の螺旋のところを研ぎ、生漆を吸わせる。
縄胎箸置きに、薄めた生漆を吸わせる。
4.4(日)
〔乾漆箱〕(雄型より)立ち上がり…(午前)余分の布を切る。空研ぎ。
(夜)外側の足りないところに下地を付け、定規を引く。
蓋…内脇の残りを研ぐ。下地を薄く付ける。
〔乾漆片口〕余分の布を切る。空研ぎ。乾き悪し。
〔乾漆小箱〕(雄型・雌型)端の水平研ぎ(なかなか研げなかったので、ポリネット、後、擦りガラスで)。
凹みなどに下地。
*チューリップ形の盃の粘土原型を水で緩め、取り出す。内側を研ぐ。
灯油で薄めた生漆を吸わせ、吸い込まないのは布で拭き取る。
*午後は、支部展のポスター配布などのことで美術館で委員会。
古城公園の桜は白っぽく咲いていたが、市役所付近のはまだ濃いピンク色。
ポスター掲示を頼んだ後通った地元の長岡神社のは色づいてさえいない。
4.5(月)
*朱塗り・・・水指の蓋の表側(静岡炭で研いでから)。螺旋文椀(紐目を下地で埋めたもの)の内と外のかなりの部分。縄胎箸置き。
*透き漆塗り・・・螺旋文椀の内1個・外2個。紐胎杯・杯の内(約10個)。縄胎箸(先部分に緑の乾漆粉を蒔く)。
〔乾漆箱〕(雄型より)立ち上がりの内側の布貼りのところ、こくそで布目摺りなど。
蓋・・・内脇を研ぐ。灯油で薄めた生漆を吸わせる。
〔乾漆片口〕こくそで布目摺り。
〔乾漆小箱〕(雄型・雌型)下地で埋めた付近などを研ぐ。灯油で薄めた生漆を吸わせる。
*チューリップ形の盃、別に作った縄胎箸置きにも。
4.6(火)
*昨日の塗り・・・大体乾いているようだが、(湿りを強化しないで)そのまま乾かし続けることにする。
〔乾漆箱〕(雄型より)定規を当て、出過ぎが目立つところを削ってから、蓋を被せてみるも、きつすぎる。
蓋の内側に擦り傷のような跡が見えるところを削ってみる。
どう合わせるか、明日まで考えることにする。
〔乾漆片口〕空研ぎ。乾いている感じ。
4.7(水)
〔乾漆箱〕(雄型より)立ち上がり・・・定規を当てて入り隅の出過ぎを、丸ノミや切り出し刀で削る。
蓋を被せると少し遊びが出来ていた。
入り隅の内側が薄くなりすぎた2箇所に麻布片を貼る。
端幅を揃えるため、下地を渡し、定規を引く。
外側に下地をつけ、定規を引く。
蓋・・・端幅を定規で確かめ、削るなど。幅を揃えるため、下地を渡し、定規を引く。
*円弧の中心に向けて定規の方向を向けるのが幅を一定(最大)にすると分かる。
〔乾漆片口〕目の細かい麻布貼り(6枚目)。
〔乾漆小箱〕(雄型・雌型)端幅を見るため、アクリル板で定規を作る。
太いところを削り、空研ぎ。
身の端に下地を渡すなど。
*水指の内側(身)、裏(蓋)を静岡炭で研ぐ(途中まで)。
4.8(木)
〔乾漆箱〕(雄型より)立ち上がり・・・空研ぎ後、外側に下地を付け(渡し)、定規を引く。
蓋・・・空研ぎ後、幅を作った段を埋めながら、また下地で幅揃えを定規でする。
〔乾漆片口〕余分の布を切り、空研ぎ。
4.9(金)
布目摺り・・・片口、箱の身の立ち上がりの内側付近。
4.10(土)
〔乾漆箱〕(雄型より)立ち上がり・・・内側のこくそを空研ぎするも、朝・夕とも乾き不十分。
端幅の太いところを削る。
*片口の乾きも悪い。
*朝、倶利伽羅駅まで車で行き、列車で金沢へ。
金沢城、兼六園、石川県立美術館(現代美術展)、昼食(一風どう)、金沢21世紀美術館(現代美術展)、兼六園、金沢城と回りました。
4.11(日)
*水指の蓋の裏側を静岡炭で研ぎ上げる。
身の内側と蓋の裏側の上塗り。
*椀2個の外側の上塗り(何度もゴミが付きすぎたりで、塗り直しばかり)。
〔乾漆箱〕(雄型より)蓋を被せるときつくなっていたので、横方向・垂直方向の擦り合わせ研ぎ。
蓋と立ち上がりの端幅揃えをする。
〔乾漆小箱〕(雄型・雌型)端の水平研ぎ。
凹み部分もあるので、端に下地付け。
〔乾漆片口〕こくそ+下地を付ける。
*午後、支部の総会。
4.14(水)
*透き漆塗り・・・螺旋文椀2個(内側)、螺旋文椀1個(内から外側半分強)、縄胎箸、紐胎杯3個・杯5個ほど(外側)。
*薄めた生漆吸わせ・・・縄胎箸置き2個、チューリップ形盃、箱の立ち上がり付近。
*紐結びが思い出せず、1時間ほどやり直す。先に作ったのを見たりして、何とか出来たような、、、
〔乾漆箱〕(雄型より)昨日まで、蓋と身の被り具合を調整するための擦り合わせ研ぎ(横方向・垂直方向)を少しずつしていた。
4.16(金)
*透き漆塗りの結果・・・昨晩は光ったまま。多少湿りを与え、ファンヒーターで室温をあげたり、、、
今晩、乾いていた。
〔乾漆箱〕(雄型より)立ち上がりの端幅揃え、蓋の端幅揃えなど。
〔乾漆片口〕昨晩、下地付け。
今晩、空研ぎ。乾いてはいるようだ。
4.17(土)
〔乾漆水指〕静岡炭で蝋色研ぎ開始。
〔乾漆箱〕(雄型より)端の水平研ぎ。蓋と身の擦り合わせ研ぎ。
身の立ち上がり端幅揃えなど。
〔乾漆片口〕下地箆付け。
*午前は市報などを班内に配る。床屋。叔母にDVDなど。
夕方、自転車の後輪のチューブ、ノートなどを買いに外出。
4.18(日)
〔乾漆水指〕静岡炭での研ぎの続き。蝋色炭で研ぐ。クリスタル#1500で研ぐ。
灯油で薄めた生正味漆+生漆を吸わせ、拭き取る。
*螺旋文椀3個の外側のゴミを研いだところにも。
*片口をビニール袋に入れ、天日の下に置き、熱処理。
*自転車の後輪のチューブを入れ替え、また組み立てる。4時間ほど。
4.25(日)
〔乾漆水指〕(この1週間)身が胴擦り不足で傷が残っていたので、磨き直す。
蓋の摘みの根元に亀裂が走り、ラミー紐を巻いて固定。それに朱の塗り重ねなどをしていた。
*昨日から今日、アミカル会総会・研修会。
4.29(木)
〔乾漆箱〕昨日まで、立ち上がりの端幅直し。 内脇の入り込んでいる両側の段埋めなど。
〔乾漆水指〕蓋や身の胴擦り不足のところを磨きなおす。
摺り渡し1回目。
*胴擦り不足どころか、磨いてないところさえあるのに気づき、摺り渡し中に部分的な胴擦りを何度もせざるを得ず。
〔紐胎杯〕作ってあった素地3個を型から抜く。
*内底の空研ぎに、ポリネットを板に縛っていたのが利用できた。
新たに素地3個を作る。
*秋までに15個の注文が入ったので、素地作りをしなければならないが、型が3個しかない。
4.30(金)
〔乾漆水指〕摺り渡し2回目。
5.1(土)
〔乾漆水指〕(朝)摺り渡し3回目(朱)。 (夜)摺り渡し4回目(朱)。
〔紐胎杯〕素地3個を型から抜く。
新たに素地3個を作る。
5.2(日)
〔乾漆水指〕(朝)摺り渡し5回目(朱)。 (夕)摺り渡し6回目(朱)。
〔乾漆箱〕蓋・身・・・内脇を地研ぎ。
身の内脇の段を下地で埋める。
〔紐胎杯〕素地を3個、型から抜く。
新たに素地2個を作る。
5.5(水)
〔乾漆水指〕昨日、摺り落し。摺り渡し。
今日、摺り落し。
〔紐胎杯〕素地1個を作る。(12個目)
5.8(土)
*木曜日に、紐胎杯の素地を2個作る(14個目)。
*花弁鉢の線が乱れているので、名倉砥、静岡炭で研ぎ直す。
生漆を吸わせる。
5.9(日)
*花弁鉢・・・艶消し後、朱で塗り直す(裏底以外)。
〔紐胎杯〕素地を2個作る。(計16個目)
空研ぎ後、内底に麻布を貼る(14個)。
〔乾漆箱〕身の内側の縦方向を少し研ぐ。
5.10(月)
〔乾漆箱〕身の内側の縦方向を研ぐ工夫で、研ぐ位置に砥石を置き、それに手作りの垂直定規を当てる。
そのステンレスの線に、黄色のアクリルか何かの板の直線部を合わせ、下まで届くようにした。
その黄色の直線に合わせて、砥石を動かすことで、縦方向に垂直に研ぐことが出来るようになる。
身の外腰付近の形に合うよう砥石を調整し、研ぐ。
蓋の肩付近の形に合うように砥石を2個調整し、研ぐ。
段や凹み、顔を出した麻布のところなどに下地。
*昨日の黄口朱は、朝には触ることが出来るほどまでは乾いていた。
*乾漆片口の石膏原型に溝を掘ることで石膏を切り分け、素地を取り出す。
*午前中の半分は、明日持っていく品の箱の準備、包装など。
5.11(火)
*花弁鉢・・・静岡炭で朱を塗ったところを大体研ぐ。乾きは完全ではない。
*紐胎杯2個・・・内底に麻布を貼る。(計16個目)
〔乾漆箱〕身の内側の縦方向を研ぐ。まだ残る段を埋めたり、麻布の上に下地。etc.
*朝から夕まで美術館で準備作業、鑑査など。
5.15(土)
*花弁鉢・・・朱が研ぎにくかったので、途中で薄めた生正味漆+生漆で固めてかかる。
今日、朱3色の上塗り直し。
5.16(日)
*花弁鉢・・・朝には、もう暗い発色で乾いていた。縮み!
別の風呂(プラスチック戸棚で下にステンレス皿に水)に置いたチューリップ盃などは光ったままで、夜も同じ状態。
〔紐胎杯〕(16個)内側と外側の半分強に糊漆刷毛付け。
*午前中、糊を作り、糊漆を作り、古いのと混ぜてから、漉す。
*午後は、美術館へ行く(研究会など)。
5.17(月)
〔乾漆箱〕蓋と身の擦り合わせ研ぎ。
内側の下地で直したところを研ぐ。
ズレ防止に立ち上がり外に紙を挟み、蓋と身の外側の合わせ研ぎ。
入り隅が上下に線が出来るよう定規を当てて、それに沿わせて小さい砥石で研ぐ。
全体に灯油で薄めた生漆を吸わせる。
5.21(金)
*乾漆箱の入り隅の形をどう揃えるか、その方法が思いつかない。
盛るか削るかしかないだろうとは思うが、、、
5.22(土)
*花弁鉢・・・静岡炭で研ぎ、不足のところは艶消し。
上塗り直し。隅だしはしたし、縮みはないはず。
5.23(日)
*花弁鉢・・・夜見ると光ってはいるが、徐々に乾き始めている状態。
〔乾漆箱〕漆桶の蓋紙押さえを利用してみる。
溝にそれを置き、その両側に下地を渡してみたり、、、
〔紐胎杯〕(16個)全体の艶消しなど。
*一日、美術館の当番(午後、列品解説)。
5.28(金)
*花弁鉢・・・蝋色研ぎを始めたが、力を抜いて研いだつもりの静岡炭の研ぎ跡が深く残っている。
*紐胎杯・・・一昨日まで、内・外とも糊漆付け2回。
*乾漆箱・・・入り隅付近の形作りに、漆桶の蓋紙押えのプラスチックを削って利用してみている。
5.29(土)
〔乾漆花弁鉢〕蝋色炭研ぎ、クリスタル#1500研ぎ。
生正味漆+生漆を灯油で展ばし、摺り込み。
〔乾漆箱〕入り隅を研ぎ、端に下地を渡す。
5.30(日)
〔乾漆花弁鉢〕油砥粉で胴擦り。
灯油で薄めた生正味漆+生漆による摺りの拭き切り1回目。
〔紐胎杯〕(16個)内側を、棒の先につけたポリネット(#80)で空研ぎ。外側の上の方もスチールたわしで空研ぎ。
端より内側に灯油とリグロインで薄めた生漆をわたし、暫くしてから輪島3辺地の粉を蒔く。
〔乾漆花弁鉢〕一昨日までに摺り拭き切り5回。
セーム皮で摺り仮落とし。
摺り渡し。
〔乾漆片口〕一昨日まで、麻縄で端の上に盛り上がりを作る。
縄目を埋めたり、、、(一昨日まで)。
*石川の伝統工芸展、高野漆行、金沢百万石祭り見学。