乾漆0310の2 ( −2004.5.20− )

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5.20(木)

〔雌型〕(朝)空研ぎ。乾き余りよくない。
(夜)身の内側、端回りに幅1cmほどの麻布を貼る。蓋は錆少々。

5.21(金)

〔雌型〕(朝)布の上を空研ぎ。端から出ている布を鋏で切り取る。
(夜)身…端水平研ぎ。こくそで布目摺り。
蓋…端水平研ぎ。端に錆箆付け。

5.22(土)

〔雌型〕こくそを空研ぎ。アクリル定規を当てると、蓋が全体的に膨らんでいる。
蓋…甲を荒砥でで研ぎ込む。定規を当てると、中央が狭すぎる。

蓋・身…端の内側周りに1センチ幅の麻布をバイアスに貼る。
蓋…甲の中央部分の周囲に錆箆付け。

5.23(日)

〔雌型〕(朝)はみ出た布をはさみで切り取る。空研ぎ。

(夜)高台用にダンボールをサークルカッターで切る(感じを見るだけ)。
*底が丸くなりすぎているのでかなり内に位置せざるを得ない。
こくそで布目摺り。(蓋・身)
蓋…甲の周囲に錆箆付け。(荒砥で水研ぎし、昨日より少し外に)

5.24(月)

〔雌型〕(朝)こくそを空研ぎ。

(夜)布貼り部分に錆下地付け。
*古くなってきている錆に生漆を足し、固めるつもりで。

5.25(火)

〔雌型〕(朝)空研ぎ。端に錆下地箆付け。(蓋・身)

(夜)空研ぎ。布貼り部分に錆下地箆付け。(蓋・身)

5.26(水)

〔雌型〕…アクリル定規をガムテープで3箇所固定。
入り隅を定規に合うように研ぐ。(楕円の柱のような砥石、先の尖った丸棒砥石)
辺も合うように研ぐ。(ほとんど出過ぎていた)
ガムテープで貼る場所を隣(研いだ辺)に変え、残りの3辺を研ぎ合わせる。
足りない入り隅の山を錆で作る。(1箇所)
*端幅が太すぎる状態だが、狂いを避けるため、暫くこのままにしておく。

身…蓋と同様の作業。辺の足りないところにも錆。

5.27(木)

〔雌型〕(朝)空研ぎ。蓋・身…端に錆下地付け。

(夕-夜)蓋・身…重ねてみると大体合っている感じ。
擦りガラスで端水平研ぎ。(まだ低いところがある)
もう一度、アクリル定規をガムテープで3箇所固定し、研ぎ合わせる。
内側を研ぐ。甲・裏底を研ぐ。
素地にリグロインで薄めた生漆を吸わせ、拭き取る。

5.28(金)

〔雌型〕(朝)空研ぎ。蓋・身…端に錆下地付け。

(夜)端水平研ぎ。重ねてみると合ってない。
…アクリル定規を固定し、入り隅を研ぐ。
*かなり外に出ていた。順に研いで来て戻ると、また外に膨らんでいたり、、、
布が出たところなどに生漆を吸わせる。
…*アクリル定規と大体合っている感じ。
甲を触ると、緩い凹みがある感じ。荒砥で研ぐ。
膨らんできた感じ。生漆を吸わせる。

5.29(土)

〔雌型〕(朝)空研ぎ。身…端に錆下地付け。

(夜)…アクリル定規に合わせると、かなり狂っている。
固定して、定規に研ぎ合わせる。
甲をガラス板上で水砥の粉で研ぐ。
端幅の広すぎるところを荒砥で研ぐ(内側)。
端の両側の研いだところに生漆を吸わせる。
…端水平研ぎ。
アクリル定規に合わせ、少し狂ったところを研ぎ合わせる。
端幅の広すぎるところ(見た目)の内側を研ぐ。
端とその両側の研いだところに生漆を吸わせる。

5.30(日)

〔雌型〕蓋と身を重ねると、今のところ合っている感じ。
見た目に端幅が広すぎるので、空研ぎペーパーで研ぐ。
*水研ぎをすると、今の状態では狂いをもたらし易いので。
身の方は、3mm幅ぐらいにする。
*立ち上がりを付けるための余裕として。
生漆を吸わせる。

5.31(月)

〔雌型〕蓋と身を重ねると、まだ狂い方が少ない感じ。
に立ち上がりを付けるための厚紙を切り、貼る。
*立ち上がり15mm+貼りしろ5mm幅にカッターで切り、入り隅間で切り分ける。
時間を置いて、貼った時固定に利用した洗濯バサミを外す。
の甲を擦りガラスで研ぐ。周辺に錆下地付け。

6.1(火)

〔雌型〕…厚紙に切れ目を入れ、定規に合わせ、斜めに押し曲げる。
*古い立ち上がり用の引き箆(定規)を少し直す。
少しずつセロテープで固定。
麻布を厚紙に貼る。
*側面の模様を先に作るべきだと思うが、また素地が動く可能性が高いし、、、

6.2(水)

〔雌型〕
(朝)端からはみ出ている布を切る。合い口に出ているのは、先の丸い刃物で。 空研ぎ。
(夜)空研ぎ。立ち上がりに布目摺り(刻苧にて)。
懸子…内底を荒砥で研ぐ。錆をみる。

6.3(木)

〔雌型〕(朝)刻苧空研ぎ。乾き悪い。
(夜)刻苧もう一度空研ぎすると、乾いているようだ。
薄い麻布を立ち上がりに貼る。
懸子…擦りガラスで裏底と端を研ぐ。内底も研ぐ。錆をみる。
*原型の狂いが大きいのが分かる。

6.4(金)

〔雌型〕の立ち上がり…(朝)はみ出ている布を切る。空研ぎ。
(夜)もう一度、空研ぎ。錆で布目摺り。
*身の合い口幅がかなり狭くなってしまった。
懸子…擦りガラスで裏底と端を研ぐ。内底も研ぐ。内底と端に錆をみる。

6.5(土)

〔雌型〕(朝)錆をみる―懸子の裏底、身の裏の周辺部。
(夜)懸子…端・裏底を擦りガラスで研ぐ。内底を荒砥で研ぐ。
低いところに錆。

6.6(日)

〔雌型〕懸子…端・裏底を擦りガラスで水平研ぎ。内底を荒砥で研ぐ。
研いだところに生漆を渡し、拭き取る。
…立ち上がり部分を砥石で水研ぎ。生漆を渡し、拭き取る。

*外に出しっ放しだった雄型を家の中に入れる。
明日から雨になるらしいし、熱処理後、原型に付けたまま平温に保つことも大切らしいから。

6.7(月)

〔雌型〕(朝)懸子…端に錆箆付け。低いところに錆。
(夜)…立ち上がりの内側の厚紙を外す。
紙が糊漆にくっ付いて剥がれない―刃物、空研ぎで削るも、残る。
*紙を間に貼ったと考えるしかない。
立ち上がりと素地を繋ぐように幅20mm余りの麻布を内側に貼る。
*中国麻布をバイアスに。糊漆、通常比―この布は糊漆とくっ付いても強い。

懸子…端・裏底を擦りガラスで研ぐ。内側、荒砥で研ぐ。低いところに錆。
*懸子を立ち上がりに載せると大きすぎた。もともと雄型用の懸子だったから、そちらに回すしかないだろう。

6.8(火)

〔雌型〕(朝)立ち上がりからはみ出ている布を切り取る。空研ぎ(乾き悪い)。
(夜)…立ち上がりの内側を空研ぎすると、乾いている感じだったが、、、
高台をつけるために裏底にキチンとした面を作る必要があるので、錆を付ける(轆轤使用)。
…少しガタがでていたので、擦りガラス(砥の粉)で端を水平にする。生漆。

懸子…擦りガラスで端と裏底を研ぐ。内底も研ぐ。端などに生漆。

6.9(水)

〔雌型〕…(朝)立ち上がりの内側に刻苧で布目摺り。
(夜)裏底を研ぐ。側面も少々。
裏の中心を出す。
*トースカンで大体の位置を書き、それを円周上にもつ円の中心を円形分度器で見つける。
*入り隅を目印に中心線を3本書いたが、目印が正確に書けなかった。
底が丸すぎるので刻苧を盛って弱める。

6.10(木)

〔雌型〕(朝)…裏底に盛った刻苧を空研ぎ。厚過ぎ、余り乾いていなかった。
立ち上がりを定規で確かめると、高い部分がある―鑢で削る。
(夜)立ち上がりの内側に幅20mm余りの中国麻布を貼る。(4枚目)
…甲の周辺部分から肩にかけて、錆箆付け(轆轤使用)。

〔雄型〕蓋…甲の周辺部に錆箆付け(轆轤使用)。
*どうも中央が膨らみすぎているので。

6.11(金)

〔雌型〕(朝)…端からでている布を鋏で切る。空研ぎ。
高台を作る辺りに、錆+刻苧を付ける。余ったのを布の段を埋めるのに使う。
(夜)身…外脇の端から1センチほどおりた辺りから下が膨らんでいる(=端から1センチぐらいの間は、蓋と研ぎ合わせて、減っている)ので、荒砥で研ぎ込む。
立ち上がり内の布目摺り(下地+錆)。
外側の凹みを埋める。

6.12(土)

〔雌型〕(朝)…立ち上がり内を空研ぎ。
高台を作る付近に錆下地箆付け(轆轤使用)。
…肩近くの甲の周辺部に錆下地箆付け(轆轤使用)。
(夕)…高台付近の錆下地厚過ぎ、不硬化―荒砥で水研。湿りへ。
立ち上がり内、布目摺り。

〔雄型〕…甲の周辺部に錆箆付け(轆轤使用)。

6.13(日)

〔雌型〕(朝)立ち上がり内を空研ぎ。
(夕―夜)蓋と身を無理にはめ込んで、外形の余分な膨らみを荒砥で研ぐ。(はめかたを数回変える)
砥粉と水をつけ、蓋と身の上下研ぎ、左右回し研ぎ。身の位置を次々変えて、一通り。まだまだキツイ。
*
乾漆fとの違いはどこにあるのだろうか?多分蓋の端幅がまだ広すぎる。
…端幅が広すぎるので、見た目で研ぎこんで揃うようにする。内脇も研ぐ。
内脇、端、外脇、甲に生漆。
…外脇に生漆。
立ち上がり内に錆箆付け。
高台を作る辺りに錆箆付け。
*この前厚過ぎて硬化しなかったところ。

6.14(月)

〔雌型〕(朝)立ち上がり内を空研ぎ。端に錆箆付け。
(夜)蓋と身をはめ込んで、外形の余分な膨らみを荒砥で研ぐ。(はめかたを数回変える)
*蓋の外脇の上側が膨らんでいるのが多いし、身の外脇の中央辺りに膨らみが残っていた。
砥粉と水をつけ、蓋と身の上下研ぎ、左右回し研ぎ。身の位置を次々変えて、一通り。まだまだキツイ。
…端幅を狭くする為、荒砥で水研ぎ。空研ぎ。まだキツイので、内側の布を切り出しで切り取る。
*蓋の狂いをなくするために内側に貼った麻布(幅2センチほど)。
空研ぎ。生漆を刷り込む。
…立ち上がり定規を当てると、かなり狂っている。出過ぎ部分の布を剥ぎ取る。
空研ぎ。生漆を立ち上がり内から外脇まで刷り込む。
*やっとゆとりが出て来た。狂いすぎている時に合わせ研ぎをしても無駄だということだ。

6.15(火)

〔雌型〕(朝)蓋の端幅の広そうな所を削り、空研ぎ、錆付け(内側)、幅定規を引く。
立ち上がりの両側を空研ぎ。錆を両側に付け、幅定規を引く。

(夜)蓋をアクリル定規に合わせ、出ている所を研ぐ。入り隅にも注意。
蓋と身を重ね、身の出ているところを研ぐ。
砥粉と水をつけ、蓋と身上下研ぎ、左右回し研ぎ。身の位置を次々変えて、一通り。
蓋と身を合わせたまま、身の足りない側に錆をつける。
それを裏返して、高台の位置にダンボールを切り抜いた円を両面テープで貼る。
麻紐をその周りに巻いていく(端13ミリほどか?)。
合わせ錆が何時の間にか切れていたので、蓋の内脇に錆。
身の立ち上がり端に錆付け。

6.16(水)

〔雌型〕(朝)蓋・身、それぞれの外脇の膨らんでいるところを荒砥で空研ぎ。
錆をしたところを空研ぎ。立ち上がりの内と外に錆。蓋の内脇に錆(幅定規)。

(夜)衣文線の位置を揃える定規を作り始めたが、3本目を作っているとき、作図の間違いに気付く!
中心の線から曲線を引き出していた。その右の線から始めるべきだった。
…立ち上がりの内と外、空研ぎ。立ち上がりの端幅を錆で揃える(幅定規)。
高台に、2段目の麻紐を巻く(細いラミー糸を使う)。
…端幅を錆で揃える(幅定規)。
衣文線用の定規に作図を始める。

6.17(木)

〔雌型〕(朝)…2段にあげた麻紐の高台と裏底の隙間が少ないので、底を空研ぎ。
立ち上がりの端幅を揃えた段と布貼りで出来た段を錆で埋める。その他も。
…端幅を揃えた段を埋める。
身の衣文線定規…残りの作図。1本目の切り込み。2本目少々。

(夜)身の衣文線定規…6本とも作るも、切る時歪んでしまい、元に上手く戻らない。
*出だしと終わりが狂ってないから、それを基準に、元々アクリル片で作っていた定規に沿わせて、鉛筆で素地側面に作図。
身…鉛筆の線に沿って、ハンドルーターに紡錘形の回転刃をつけて削る。刃が擦り減り、削りにくくなる。
蓋の衣文線定規…出だしと終わりに錐で穴をあけ、アクリル片の形定規を当て、鉛筆で作図。(1箇所のみ)
線に沿って、紡錘形の砥石をハンドルーターにつけて削ってみると、1箇所だけでだが、削り易かった。

6.18(金)

〔雌型〕(朝)…端幅を揃えた段・布貼りの段を埋める。端に錆付け。高台に刻苧。
…鉛筆で衣文線の作図(4箇所)。
木を端に沿わせる。青色がアクリルで作った定規。

(夜)…作図1箇所。身と合わせてハンドルーターで削る(紡錘形砥石)。
蓋・身…衣文線をもう一度作図。
合わせてハンドルーターで削る(紡錘形砥石)
…端、擦りガラスで水平研ぎ。内脇を研ぐ。内脇、端、削った衣文線、外脇に生漆。
…高台の内の線をサークルカッターで決め直す。空研ぎ。高台用定規を作る。
端を擦りガラスで水平研ぎ。高台も少々。
立ち上がりの内と外を研ぐ。
立ち上がりの内−合い口端−削った衣文線に生漆。

6.19(土)

〔雌型〕(朝)楕円の形の棒状砥石の先を丸くしたのを使って研ぐ・・・蓋・身(合わせたまま)の衣文線
錆をみる。高台に刻苧。

(夜)衣文線を研ぐ砥石を人工砥で作る―中央からの向き用、外からの向き用。
*中央からの向きは、少し急に線が立ち上がる感じの砥石。
*外から線を決めるように研ぐ砥石は、緩い盛り上がり方になる形。
*一つの砥石の両端に作る。
蓋・身を合わせたまま、
中央側から研ぐ
合わせ方を変え、蓋・身を合わせたまま、外側から線を決めるように研ぐ。
外側をいろいろな砥石で研ぐ。
*高台の刻苧はガタガタのまま。
外側を黒漆で塗る。

6.20(日)

〔雌型〕(朝)乾いていた(28℃、53%)が、湿り風呂へ。
(夕)立ち上がりの高さを3mm低くする―毛引きで目印を付け、鋏で切り取る。

蓋と身の外脇の繋がり方が狂っているので、金尺を当てて確かめながら、荒砥で研ぎ込む。(2辺分)
研ぎ込んだところに生漆。
立ち上がり端に錆箆付け。
高台に錆付け。

6.21(月)

〔雌型〕蓋と身の外形の繋がりを直すため、金尺で確かめ、荒砥で研ぎ込む
残りの4辺。 180°回して、6辺とも研ぎ込む。
生漆を吸わせる。
*アクリル平面定規に合わせると、蓋がまた少し大きくなっている。
身に被せると、大体あっているので、このままにする。
まだ合い口付近が少し凹み気味(その付近でだけ、外形を研ぎあわせた所為だろう)。

6.22(火)

〔雌型〕(朝)高台を棗型にするため、麻紐(荷造り用)を底の端まで巻く。
(夜)衣文線の流れがスムーズでないので、素地に鉛筆で書いて感じを見る。
薄いアクリル板の定規を修正する。ひどいのは作り直す。
軽く空研ぎ。位置を作図する。感じを見る。
両面テープで貼り、錆をつけてみる。
*一箇所の一方のみ。
結局、錆で作り直すことになるから、雄型での仕事と同じになってしまう。
石膏原型をしっかり作ることが出来ないから、無駄な仕事をしなくてはならなくなる。

6.23(水)

〔雌型〕(朝)蓋のずれ方(内・外方向に)が一部足りないので、刃物で立ち上がりを削る。
蓋の内脇の出っ張りも削る。
入り隅の形がキチンと合ってないので、蓋と身をガムテープで固定。
足りない側に錆が付くように箆付け。身の方が外に出ている場合は、付けない。
麻紐(荷造り用)の巻き終わりの段、巻き始め付近に刻苧+錆。

(夜)蓋のずれ方が、まだ不十分なので、向かい側の立ち上がり外を削る。
やっと
内・外方向にずれるようになる。
入り隅の形がまだ合っていないので、ガムテープで固定し、足りない側に錆をつける。
その他、目立つところに錆―肩付近、入り隅付近など。

6.24(木)

〔雌型〕(朝)蓋と身を分離し、擦り合わせる。合わせ方をずらして、空研ぎ。
入り隅の形が合っていないので、足りない側に錆。

(夜)入り隅の合い具合を確かめると、同じ隅が凹み気味。
*アクリル平面定規に合わせると、蓋はほとんど狂いはない。
ガムテープで固定し、足りないところに錆・・・入り隅、辺、合い口の隙間。

*棗の蓋が少しきついのを、上下研ぎ・左右回し研ぎ(水と砥粉)で研ぐも、あまり緩くならず。
立ち上がり、蓋の内脇とも、同じ個所が出ていたらしく、擦り減る場所が何箇所かあった。
上下研ぎは、全く思いもしない研ぎ方だったが、役には立つ。

6.25(金)

〔雌型〕(朝)空研ぎ。入り隅が身の一ヶ所で凹み気味なので、錆。
高台付近に刻苧―段を埋めるなど。

(夜)*入り隅が合っているような、合っていないような・・・
軽く空研ぎし、衣文線を作図。
*鉛筆の線は離れてみると全然見えない。
蓋と身を合わせて、線の両側を研ぐ。
*研ぐと何とか流れが見える。
錆をみる―内側の段、削ったところ、凹みなど。
*立ち上がりに浮きがあり、削る。十分遊びがある。

6.26(土)

〔雌型〕入り隅の山の位置を鉛筆でチェック。
位置定規で衣文線の反対側の位置を鉛筆で書く。
入り隅を楕円柱の砥石で研ぐ。線用の砥石で衣文線が出るように研ぐ。
内脇などを荒砥で研ぎ込む。
*布の段が残るところはかなり研ぎ込む。
合い口を擦り合せ研ぎ(水と砥粉)。
内側から入り隅、外脇、肩(蓋)、高台(身)などにリグロインで薄めた生漆を吸わせ、拭き取る。(湿りへ)

(夜)錆を見る。

6.27(日)

〔雌型〕入り隅の山の位置を鉛筆でチェック。
位置定規で衣文線の反対側の位置を鉛筆で書く。
作図しながら、目立つ狂いは研ぐ。
蓋と身を合わせ、軽く衣文線を研ぐ。
盛り上がりが足りない線を、アクリル薄板定規に沿って、錆で作る。
定規が使い難いときは、目測で錆を箆渡しし、盛り上がりを作る。
高台の段や目を、残っている錆を使い埋める。

(夜)錆をあわせる。

6.28(月)

〔雌型〕(朝)入り隅の山の位置を鉛筆でチェック。
*合っているような、合っていないような、、、
蓋の
内・外へのずれ方が不十分なところがまた見つかる。
立ち上がりが外に出すぎているのかと考えたが、位置をずらすと、そこは緩くなる。
蓋の内側の入り(入り隅の内側の出)が多すぎると考えるしかない。
見た目にも膨らみすぎなので、丸刀で削る。錆。
衣文線の見た目に足りないところにも錆。

(夜)衣文線を鉛筆で作図。
作図しながら、出すぎやガタガタを荒砥で研いで直す。
線の足りないところ、線の間の凹みすぎに錆。
高台にこくそ+錆をつける。

6.29(火)

〔雌型〕(朝)錆を空研ぎ。目立つ凹みに錆(線にも)。

(夜)入り隅の山を鉛筆でチェック。
衣文線を位置定規、アクリル片定規で作図。
蓋と身を合わせ、
ガムテープで6辺を固定
入り隅を砥石で研ぎ合わせていく。3箇所。錆。

6.30(水)

〔雌型〕(朝)入り隅を砥石で研ぎ合わせていく。2箇所。錆。

(夜)入り隅を砥石で研ぎ合わせていく。1箇所。
一通り終わったので、位置をずらして入り隅の山の位置を鉛筆で書く。
衣文線を位置定規、アクリル片の線定規で作図。
*先の尖った丸い砥石で線を修正しながら。
蓋と身を合わせ(立ち上がりに紙6枚分挟んで)、ガムテープで辺を固定。
足りない側(主に身)に錆。線の足りない部分にも。

7.1(木)

〔雌型〕(朝)入り隅を砥石で研ぎ合わせていく。錆少々(高台にも)。

(夜)残りの入り隅を研ぎ合わせる。
合い口を擦り合せて、隙間をなくす。
*一日で合い方が余にも変わるし、またアクリル平面定規に戻ることにした。
蓋を合わせ、ガムテープで固定し、出過ぎの所を刃物で削る。

錆を見る。
身…立ち上がり端と高台を擦りガラスで水平にする。
高台に錆付け。端の足りないところに錆。

7.2(金)

〔雌型〕(朝)蓋…削ったところを空研ぎ(定規に合わせたまま)。錆。
身…立ち上がり端に錆箆付け。高台付近にも錆。

(夜)蓋…アクリル平面定規に合わせると大体合っている。
出ているところを研ぐ。山の位置をアクリル平面定規を基に鉛筆で書く。
身…蓋を被せると、ほとんど狂いがなかった―結局、蓋の方が動いたということになる。
山の位置を蓋の作図に合わせて、書き込む。
蓋・身…位置定規と線定規で、衣文線を鉛筆で書く。
蓋…前日、出過ぎで削り、薄くなった端幅の内側に錆を付ける。錆少々。
身…1本研ぎ過ぎて、減り過ぎていた線を錆で作る(アクリル線定規を当てて)。
高台内の線が乱れすぎていたので、厚紙で径14センチの円を切り抜き、当てる。
高台と厚紙の円の隙間にこくそを詰める。 錆少々。

7.3(土)

〔雌型〕(朝)蓋と身を合わせ、ガムテープで固定。
外脇の出過ぎの部分を研ぐ(また合い口付近が凹み気味になっていた)。
高台内に厚紙を置き、隙間に錆を薄めに渡す。

(夜)蓋・身…合わせ研ぎ。
足りないところなどに錆。
高台…内に厚紙を当て、錆で隙間を埋める。
そのまま高台全体に錆箆付け(轆轤使用)。

7.4(日)

〔雌型〕(朝)高台隅に錆を渡し、引き箆を引く―隅とその立ち上がり部分と、裏底側付近を揃えるため。

(午前)蓋を研ぐ―荒砥、中目、キング#1000。内脇、外脇が荒砥=形が出来ていない。

(夕)身を研ぐ。
蓋と合わせると、合わせる場所によって合わない組み合わせがある―アクリル平面定規で確かめると、7/1に削った側が狭い。
蓋と身を合わせ、入り隅をガムテープで固定し、足りない側に錆(蓋・身とも)。
高台…錆箆付け(轆轤使用)
*リグロインで薄めた生漆を吸わせて、固める予定だったが、出来なくなった。

7.5(月)

〔雌型〕(朝)蓋と身を合わせ、出ている身側を研ぐ。
蓋と身の合わせ方を変え、一番ずれている組み合わせで、足りない側に錆(蓋・身とも)。
身の立ち上がり端に錆箆付け。

(夜)蓋と身は、何となく合っている感じだが、、、
蓋とアクリル平面定規も何となく合っている感じ。
…立ち上がり端・裏底を擦りガラスで水平研ぎ。
錆などを研ぐ。裏底隅を砥石で研いで、円に近づける。
立ち上がりを定規でみるとかなり狂っている―少し削り、後は錆を渡し、引き箆を引く。
腰の痩せている感じのところ、高台の幅の足りないところ(大部分)に錆。
…端幅を定規を引いて揃える(錆で)。

7.6(火)

〔雌型〕(朝)身…立ち上がりの形の足りない感じのところに錆、端の上に錆(引き箆)。
蓋…端幅を作った段を生め、幅定規を引く。

(夜)端の水平研ぎ。
蓋・身…合わせ研ぎ(上下研ぎ・左右回し研ぎ)。
*かなりきつくなっていたのが、かなり緩くなる。
錆などを研ぐ―立ち上がり外・蓋の端幅を作った内側も。
蓋・身…リグロインで薄めた生漆を吸い込ませる。布で拭き取る。

7.7(水)

〔雌型〕(朝)身…立ち上がり端の幅を錆で揃うように作る。
入り隅の形が決まっていないところに、先の丸いプラスチック箆で錆を渡す。
蓋…端幅の段を埋める。幅定規も引く。

(夜)…内底の歪みの凹み部分に錆。内脇の凹みにも。
立ち上がり端の幅の段を埋め、引き箆を引く。
錆を合わせる。
高台に錆箆付け(轆轤使用)。
…見込みを砥石で研ぐ。
歪みというか、凹みが目立つので、錆。

7.8(木)

〔雌型〕(朝)蓋…見込みの凹み、端幅の段埋めに錆。
身…内底の凹み、立ちあがり端幅の段を埋める。
高台の水平研ぎ―幅の足りない側に錆。腰の痩せているところに錆。
蓋…(身の作業後)端に錆箆付け(外角作りに注意して)。

(夜)見込み用、肩用、高台用定規箆を作る。
*今頃作るのだから、遅れていると言うしかない。
(左上)蓋 (右下)身
蓋…見込み、肩に定規で錆を付ける。
身…見込み(内底)、高台に定規で錆をつける。

7.9(金)

〔雌型〕(朝)蓋と身を擦り合わせ研ぎ。
蓋…見込み、肩に錆。(定規)

身…見込み(定規で錆)、立ちあがり内に錆、高台(定規で錆)。
(夜)端・高台の水平研ぎ。蓋と身の擦り合わせ研ぎ。
名倉砥などで内側を主に研ぐ。
蓋…見込みに錆(定規)。内脇の凹みにも錆。
身…内腰用の定規を作り、錆をつける―凹みが目立つので。
見込みに錆(定規)。内脇の凹みにも錆。
高台に錆(定規)。

7.10(土)

〔雌型〕(朝)錆を研ぐ。リグロインで薄めた生漆を吸わせ、布で拭き取る。

(昼)身…見込み、内脇の目立つところに錆。湿りへ。
…入り隅を小さい砥石などで研ぐ。
*線が余り滑らかでないので。
甲面を研ぐ。外脇を研ぐ。目立つところに錆。

(夜)…入り隅を研ぐ(途中まで)。
*山の間の面の流れが底に向かうように。
見込みの凹み、目立つ狂いに錆。

7.11(日)

〔乾漆03.10雌型〕(午前)身の入り隅の残りを研ぐ。錆を研ぐ。
黒漆で中塗り・・・蓋(内−外脇)、身(内−外脇)。29℃、58%。

(夕)3時間後には乾いていた―縮みなし。
軽く研いで(手の脂分を取り除くため)、黒で中塗り・・・蓋(甲)、身(高台と裏底)。28℃、58%。

7.12(月)

〔雌型〕(朝)合い口付近(入り隅が主)をチェックし、足りない側に錆。
見込みの、目立つ凹みに錆。
立ち上がり端に錆。

(夜)入り隅付近を合わせて、狂いを研ぐ。
見込みを研ぐ・・・生漆を摺り込む。
線を小さい砥石で研ぐ。所々に浮きを発見し、削る。
*大きい部分は刻苧。その他は錆。
立ち上がり端の水平研ぎ・・・生漆を摺り込む。
*中塗りをすると、線がまだまだガタガタだと気付く。

7.13(火)

〔雌型〕(朝)身…見込み、内隅、立ち上がり端などに錆。
蓋…線を研ぐ(途中まで)。見込みの凹みに錆。

(夜)身…内側を研ぐ。外側は主に錆研ぎ。端・高台の水平研ぎ。蓋と擦り合わせ研ぎ。
蓋…線を研ぐ(残り)。内側を研ぐ。
*研ぎは砥石研ぎ(人工砥、名倉砥)。
中塗り・・・身(内側−外脇)、蓋(内側−外脇)
*見込みの面はまだガタガタ。一応2回目の塗り。

7.14(水)

〔雌型〕(朝)錆を合わせる。
見込み、削った穴、角などに錆。

(夜)蓋…線を研ぐ。見込み、外脇、甲などを研ぐ。
また浮きを見つけ削る。錆をみる。
身…線を研ぐ(途中まで)。見込み、外脇などを研ぐ。
深い穴は下地+錆で埋める。錆を見る。
*見込みの面が上手く出来ない!

7.15(木)

〔雌型〕(朝)身の線2箇所を研ぐ。錆を研ぐ。
蓋・身の見込みを名倉砥で研ぎ、生漆。
浮いたところに粉を混ぜた錆。 錆をみる。

(夜)錆を研ぎながら、研げていない部分を研ぐ。
高台の内(裏)底が出過ぎているので、荒砥で研ぎ落とし、キング#1000で研ぐ。
端の水平研ぎ、合い口の擦り合わせ研ぎ。
黒で
中塗り・・・蓋(外側)、身(裏底−立ち上がり外)。30℃、62パーセント。
*甲・高台は2回目。外脇は3回目。
*1時間後、もう手で触っても良いくらいに乾いていた。

7.16(金)

〔雌型〕(朝)蓋の線を研ぐ。身の線を研ぐ(途中まで)。
蓋の外脇に浮き。錆を見る。
*身の立ち上がり内に段が残っていた。内脇の凹みなどにも錆。

(夜)身…線の残りを研ぐ。内側から外脇まで砥石で研ぐ。
蓋…内から外脇まで研ぐ。浮きがあった―削るまで。
黒で
中塗り…蓋(内から外脇)、身(内から外脇)。29.5℃、65%。内3回目、外脇4回目。

7.17(土)

〔雌型〕(朝)身の線の浅い(目立たない)ところ・決まっていないところ(乱れ)を中目の人工砥で研ぐ。
錆をみる。見込みにまだ凹みが目立つ。
蓋の内隅は指で渡す。

(夜)見込み(蓋・身)を名倉砥で研ぎ込む。身に残る凹みに錆。
蓋…線も含め、外側を名倉砥で研ぐ。
身…外側を研ぐ(一部、キング#1000など、ほとんど名倉砥)。
黒で
中塗り…蓋(外側)、身(裏底−立ち上がり外)。28℃、65%。外3回目、外脇5回目。

7.18(日)

〔雌型〕(朝)線の合わないところを研ぎ合わせる。
見込みや削ったところ(浮いた跡)に錆。

(午後−夜)身…内側を名倉砥で研ぐ。研ぎ切れないところに錆(内隅など)。
蓋…内側、線、外脇を名倉砥で研ぐ。一部、錆。
蓋…線、外脇を研ぐ(主に名倉砥。一部、中目の人工砥)。内側を研ぎ上げる。立ち上がりの角を落とす。
合い口、擦り合わせ研ぎ。
黒で
中塗り・・・蓋(内−外脇)、身(内−外脇)。30℃、65%。内4回目、外脇6回目。

7.19(月)

〔雌型〕(朝)錆をみる(少しだけになる)。線に錆が残っていたところを研ぐ。
(午前)日華淡口朱30gを高野木地呂7g程で練る。約1.5時間。木地呂23gと混ぜる。
古い朱(淡口・赤口・本朱、混)と混ぜ、漉す。

付け(約7時間後の写真)

(左)湿り風呂下…約4時間後、かなりしまっていた。
(中)湿り風呂上…約9時間後、かなり締まり始める。
(右)空風呂上段…(下の3つ―厚さが違う―が今日の付け―立てた状態で)下に溜まっただけで、光っている。

(午後−夜)蓋…外側を名倉砥で研ぐ。外脇にまた小さな浮き(削り、錆)。
身…外側を名倉砥で研ぐ。立ち上がり外まで。
*裏底・高台をキング#1000などで研ぎ、名倉砥で研ぎ上げる。
蓋・身…合い口の擦り合わせ研ぎ。合い口外の角を名倉砥で落とす(初めて)。
朱で
小中塗り・・・蓋(外側−合口端)、身(裏底−合口端)。30℃、65%。
下のスポンジに水―70%に。下段に置く。

7.20(火)

〔雌型〕(朝)72%ほどで、朱が締まり始めていた。
*空風呂上段の付けはまだ光ったまま。

(夜)70%ほどで朱は乾いていた。上段の付けも乾いていた。
内側を名倉砥で大体研いでから、静岡炭で研ぐ。
*身の内隅にかなり大きな浮きを発見。削り、錆(2箇所)。・・・結局、黒塗りを中止。
外脇の朱を静岡炭で軽く研いでみる。
*朱と黒の乾く条件がこんなに違うと、どう上塗りするか見当もつかない。

7.21(水)

〔雌型〕(朝)蓋の入り隅を静岡炭で研ぐなど。
身の削った内隅に錆(空研ぎ粉をまぜる)。

(夜)蓋の朱塗り部分を研ぎ上げる。
身…内隅の錆を研ぎ、生漆を吸わせる。
朱塗り部分を静岡炭で研ぐ。
*薄塗りで刷毛筋だらけなのに、固くて研ぎにくい。
内隅に錆。
朱で
小中塗り(2回目)・・・蓋(外側−合口端)、身(裏底−合口端)。29℃、70%。

7.22(木)

〔雌型〕(朝)29℃、70%。光ってはいるが、しまり始めている。
少しして73%(下のスポンジを湿らす)。立ち上がりをもって、内隅の削ったところに錆。

(夜)錆と火曜日に研ぎ残したところを研ぐ。
黒漆を漉す(今までのものに、能作日本産、高野遅口などを混ぜる)。
*漆の乾いた皮などが混ざっていたので、寒冷紗で漉してかかる。
黒で小中塗り・・・蓋(内側)、身(内側−立ち上がり外)。30℃、63%。

7.23(金)

〔雌型〕(朝)朱を軽く静岡炭で研ぎ始める。

(夜)朱を静岡炭で研ぐ。(身は立ち上がり外まで)
*研ぎ切れないところはペーパー#1200で。
*合口の朱が無くならない程度に擦り合せ研ぎ―少し剥げたが、、、
身…透き漆(裏底−立ち上がり外)塗り、1回目。
蓋…暈かし(甲朱、肩・外脇・合い口端透き)塗り、1回目。
*30℃、67%をエアコンで26℃、55%。 1:10am

7.24(土)

〔雌型〕(朝6時)27℃、63%。透きは光っているが、締まり始めている。朱は光ったまま。
下のスポンジに水を吸わせる。
(昼)朱が光ったままなので、加湿強化(72%)。

(夕−夜)内側の黒塗り部分を研ぐ。
*朱の乾きが悪く、多少くっ付く感じがある。
黒の上塗り・・・蓋(内側)、身(内−立ち上がり端)。
*34℃、60%をエアコンで30℃、48%・・・55%・・・58%。

7.25(日)

〔雌型〕朝、朱の乾きが不十分なままなので、強い湿りへ。
身…外側を静岡炭で研ぐ。内に一ヶ所小さい縮み(多分、消せる程度のはず)。
蓋…(昼頃、朱はほぼ乾いていた)外側を静岡炭で研ぐ。
朱は、まだ研ぎきれず、ペーパー#1200で研ぎ重ねる。
蓋の合い口端のみ、擦りガラスに水を渡し、朱が残る程度に水平研ぎ

上塗り準備・・・掃除、漆漉し、刷毛洗いなど。
身…裏底−立ち上がり外に透き漆で上塗り。
蓋…甲朱、肩で暈かし、外脇・合口端透き塗り。
*7.23より暈かし位置を外にしたが、外過ぎたか?
*晴れで高温から、急に風雷雨で、一時作業中止。
*空風呂(35℃、68%)をエアコンで30℃、60%(最初は55%)。返しを取る。

7.26(月)

〔雌型〕朝、28℃、65%。朱は光ったまま。下のスポンジに水補給。

(夜)33℃、67%で、朱は光ったまま。下のスポンジにたっぷり水を吸わせる。70%に。
*丸一日たって乾かないのは失敗といえるが、透き漆との関係で朱に必要な湿度に出来なかった。
身…付くを外し、ビンツケ、アラビック糊を取る。大き目のゴミをペーパー#1200で軽く潰しておく。

7.27(火)

〔雌型〕朝、28℃、70%。少し光っているが朱が締まり始めている。
付くを外し、ビンツケを箆で浚え、湿り風呂中段へ。

(夜)朱は乾いていた。ビンツケの残りを灯油で洗い、アラビック糊を水で洗う。湿り風呂へ。
身…小さめの静岡炭で刷毛筋を研ぎ始める。
蓋…朱のゴミをペーパー#1200で軽く潰す。
*乾きが遅かった割に朱の流れが良くない。

7.28(水)

〔雌型〕(朝)蓋の蝋色研ぎ(静岡炭で)を始める。

(夜)蓋の蝋色研ぎ(静岡炭−蝋色炭)
*蝋色炭の切れが悪かったので、瓶に水に浸して保存してあったのを取り出す。
傷もつきにくく、切れも良かった。
甲(朱塗り)に生正味漆を摺り込み、拭き取る。

7.29(木)

〔雌型〕(朝)身の見込みの蝋色研ぎ。内隅、蝋色炭で少々。

(夜)蓋の朱(甲)の蝋色研ぎ。胴擦り。薄めた生正味漆拭き切り、1回目。
*胴擦り、油砥粉でする(極細コンパウンドは古くなっていて使えない状態)。
*蝋色研ぎも下手で、ペーパー#2000を利用したりもする。

7.30(金)

〔雌型〕(朝)身…内隅、内脇、蝋色研ぎ。
蓋…甲(朱)に灯油で薄めた生正味漆拭き切り2回目。
*見込みに余った漆を摺り込んでおく。

(夜)身…外側(裏底−外脇、立ち上がり外)、蝋色研ぎ。
*砥ぎ切れず、ペーパー#2000も利用。内側も。
蓋…甲(朱)に灯油で薄めた生正味漆拭き切り3回目。
*余った漆を蓋・身の研いだところに摺り込んでおく。

7.31(土)

〔雌型〕(朝)蓋…朱に磨き残しがあるので、研ぎ・胴擦りし直し。
外脇の上半分ぐらいを胴擦り。
甲(朱)に灯油で薄めた生正味漆拭き切りし直し1回目。

(夜)甲(朱)に灯油で薄めた生正味漆拭き切りし直し2回目。
身…胴擦り(裏底、高台、外脇3面)。
*油砥粉胴擦り。モスリンでほとんど磨き上げる方が良いようだ。

8.1(日)

〔雌型〕3:30am-4:30am甲(朱)に灯油で薄めた生正味漆拭き切りし直し3回目。
身…胴擦り、少々。
5:30am-7:35am身…胴擦り(外側の残り、内側をかなり)。
8:50am-11:50am蓋…胴擦り(内側、外脇の残り)。摺り渡し1回目・朱拭き切り4回目。
-1:30pm身…胴擦り(内脇の残り)。摺り渡し1回目。

*必要な準備をいろいろしている・・・輸送関係、箱関係、、、

6:45pm-7:50pm蓋…摺り渡し2回目・朱拭き切り5回目。
身…摺り渡し2回目のはずが、外脇に磨き不足10ヶ所ほど。
部分的に胴擦りし直し、摺り渡し。
*磨き残しになかなか気付かない。指の太さが半分の子でさえ胴擦りしているのだから、力はそんなに必要ないはずだが、、、
*灯油:生正味漆=4:1ほどの比なので、摺り重ねは大丈夫なはず。

8.2(月)

〔雌型〕(朝)摺り落とし・・・身(外側―溜塗部分と立ち上がり外)、蓋(外脇)
摺り渡し・・・身(外側―溜塗部分と立ち上がり外)、蓋(外側―朱と外脇)。

(夜)摺り落とし・・・蓋・身の全体。
*朱は、力を抜いて光るまで磨き、それ以上磨きこまないように注意した。
摺り渡し・・・蓋・身の全体。
*かなり灯油で薄める。

8.3(火)

〔雌型〕(朝)摺り落とし・・・蓋・身の全体。
*拭き上げ、荷造り、、、

 

8.5(木)

雄型〕石膏に水を吸わせる。

8.6(金)

〔乾漆0310雄型〕蓋の石膏原型を壊す。約30分。
身の原型は端周りを壊すまで(暗くなったので)。
*素地と石膏はキレイに分離した。身の原型に水を吸わせておく。

8.7(土)

〔雄型〕(朝)身の原型を丸ノミで削って一側面ずつ壊し、型から抜く。

石膏原型まで出てしまったところ。平には、なっている。

8.14(土)

〔雄型〕身の内側端周りを空研ぎ。細い麻紐を巻く(2周まで)。

8.15(日)

〔雄型〕身の内側の紐の段を刻苧で埋める。
身の入り隅の山が欠けてい、浮いていたので削る。ほとんど全部なので刻苧で埋める。
蓋の石膏まで出た部分の凹みに刻苧。(8.7の写真の灰色?にみえるところ)

8.17(火)

〔雄型〕蓋・身の見込みの凹みを切り子地で埋める。
身の内側の紐の段を切り子地で埋める。
身の入り隅の内側を少し埋める―石膏原型の模様が写っている。

8.18(水)

〔雄型〕内脇などを空研ぎ。
蓋…入り隅の内側を切り子地で埋める。
身…端に切り子地箆付け。内側の目立つところにも少々。

8.19(木)

〔雄型〕端・内脇などを空研ぎ。
身…端に切り子地箆付け。内の凹みにも。
蓋…端に切り子地箆付け。

8.20(金)

〔雄型〕(朝)端・内脇などを空研ぎ。
蓋・身…端下の内側の段を埋める。

(夜)空研ぎ。
蓋…見込みの凹みに錆。端に錆付け。
身…内脇・隅などの凹みに錆。端に錆付け。

8.21(土)

〔雄型〕端の水平研ぎ。
蓋と身を合わせると(アクリル平面定規に合わせても)、身の一対辺が狭い。
合わせ、ガムテープで固定し、身の足りないところに錆。少しして分離。

8.22(日)

〔雄型〕入り隅の位置が、緩くなりすぎた形のためハッキリしないので、作図。
*アクリル平面定規から出ている辺の厚みが同じぐらいに見える位置に鉛筆で記入。
蓋と身を重ね合わせ、ガムテープで固定。足りない側に錆。

8.23(月)

〔雄型〕重ね合わせてみても、どう直せばよいか見当がつかない。
アクリル平面定規で確かめたり、蓋と身を重ね合わせたりして、出ているところを荒砥で水研ぎ。
まだまだどう合わせるか、見当がつかない状態。
内脇を含め、研いだところに生漆を摺り込む。
*外側の形が緩くなり過ぎているし、新しいデザインを考えるべきだろう。

8.24(火)

〔雄型〕重ね合わせたり、アクリル定規に合わせたりして、出ているところを研ぐ。
かなり合ってきた感じはするが、、、 素地はフラフラ動く!
内脇、内隅辺りを研ぐ。
錆を合わせ、内側の錆をみる。
*身は見込みの凹み、内隅、内脇の凹み。
蓋は内隅に凹みが目立った。
蓋と身を合わせ、足りない側に錆をみようとしたが、身の出ているのを直したはずのところがまた出ている!

8.25(水)

〔雄型〕(朝)身の外に出過ぎの辺の内側に錆下地を付ける。

(夜)重ね合わせたり、アクリル定規に合わせたりして、出ているところを研ぐ(身)。
内側を荒砥で研ぐ。錆をみる。
蓋の外側の足りない辺にも錆付け。
*少し曲面になっている平面(に近い面)を研ぐために、青色の荒砥(少し細か目)を調整し、二つ用意する。
 身込み用・身の内脇用

8.26(木)

〔雄型〕(朝)身の外に出過ぎの辺の内側に錆下地を付ける。
蓋の端幅が狭過ぎる辺の内側にも錆付け。

(夜)蓋と身を重ねたり、アクリル定規に合わせ、出ている身の辺を水研ぎ。
蓋・身…内側を荒砥で水研ぎ。
入り隅に先に尖った砥石で線をつける。
リグロインで薄めた生漆を吸わせる。(全体)
*内側にはたっぷりと吸わせる。

8.27(金)

〔雄型〕(朝)身の外に出過ぎの辺の内側に錆下地を付ける。
蓋の端幅が狭過ぎる辺の内側にも錆付け。

(夜)確かめてまだ出過ぎの辺を研ぐ(身)。
蓋・身…端幅の狭いところを、幅定規を引いて錆で太くする。

8.28(土)

〔雄型〕(朝)端幅を作った段を錆で埋める。

(夜)合わせたり、計ったりしても、身の同じ対辺が出過ぎているので、研ぎ込む。
*研いで直すのは無理?
*定規が衣文線の位置を表したままなので、緩くなった形とは上手く合わないのだ!
布が出たところの内側にまた錆を渡す。布に上に生漆。
懸子…見込みを研ぎ込む。膨らんでいたところは、布が出たので生漆。低い感じのところに錆。

8.29(日)

〔雄型〕(朝)身…端幅を作った段を錆で埋める。

(午前)懸子…蓋の中に嵌め、形の狂いをチェックし、研いで直す。
 見込みを研ぎ、布が出たところに生漆、その周りに錆。

(夕)いろいろ測り、明らかに出ている身の対辺を鉋で削る。

その内側に麻布を貼り、削ったところに切り子地。

8.30(月)

〔雄型〕*昨日、蓋の外形を紙に写し、隅の位置を変えて外形を写すと、ほぼ一致していた。
蓋の方がほぼ正確と考えることにした。

身の余分の布を切り、空研ぎ、布目摺り。
蓋と身を重ね、ガムテープで固定、身の出ている所を刃物で削り落とす。
身の足りない所に錆。 約30分後、分離。
*錆を身に付けていると、まだ身のほうが出ている部分がかなりあった。

8.31(火)

〔雄型〕蓋と身の、合い具合を見ながら、入り隅の位置をもう一度決め直す。
外脇にペーパー#180を沿わせ、荒砥を形に合うように研ぎ落とし、外脇用の荒砥(青)を作る。
*腕が悪い所為かもしれないが、多少大きめの
荒砥による研ぎを繰り返すしか、面を作る方法はない気がする。
外脇を軽く研ぐ。
合っている感じのところで3箇所ガムテープで固定、出ている身の部分を削る。
蓋を基準に、身の足りない部分に錆を付ける。

9.1(水)

〔雄型〕蓋と身がだいたい合っている感じなので、内側を荒砥で研ぎ込む。
*見込みの平面はまだまだというところ。
外脇は軽く研ぐ。
懸子…見込みを荒砥で研ぐ。裏は研いであった。
蓋・身・懸子…リグロインで薄めた生漆を吸わせる。

9.2(木)

〔雄型〕(朝)目立つ錆を見る。

(夜)蓋と身の外形がそんなに狂っていないようなので、内側を荒砥で研ぐ。
端水平研ぎ。外脇は少々。
錆をみる・・・蓋(内側の凹み。端)、身(内側の凹み。外脇の削った跡)。

9.3(金)

〔雄型〕(朝)目立つ錆を見る。身の端錆付け。

(夜)端水平研ぎ。内側を研ぎ込む。
リグロインで薄めた生漆を吸わせ、拭き取る。
*今回はあまり吸い込んでいかなかったので、拭き取る。

9.4(土)

〔雄型〕蓋・身…内側に錆。
身の高台を作る辺りが低いので、錆。
*どう作業をしていけば良いか、見当がつかない。

9.5(日)

〔雄型〕蓋・身…合わせて少し出ている身の外脇を荒砥で研ぐ。
身…高台を作る辺りに錆。外脇の布が出たところに生漆。
蓋…肩が緩すぎる感じなので、錆。

9.6(月)

〔雄型〕蓋…肩を空研ぎすると、一辺に不硬化―厚過ぎ。削っておく。
身…高台を作る予定の低い部分に錆付け。

9.7(火)

〔雄型〕蓋…肩に錆を盛る。
身…立ち上がりを作るため厚紙を貼る。
*一辺毎に貼り、洗濯ばさみで固定。高さ12mm、糊代5mm。
高台を作る辺りに錆付け。

9.8(水)

〔雄型〕蓋…肩に錆を盛る。
身…立ち上がりを作るため厚紙に切れ目を入れ(定規で確かめながら)、透明テープで固定。
麻布を貼る―3つに分けて。

高台を作る辺りに錆付け。

9.9(木)

〔雄型〕(朝)空研ぎ。身の立ち上がりから出ている布を切る。

(夜)身…裏底の中心を見つけ、円周上(高台を作る位置)の低いところに錆。
*トースカンで円周にあたり位置を決め、円形分度器を利用し、中心を決める(一応、中心線も引いたが、不正確―入り隅の位置がはっきり見えない)。
立ち上がりの布目摺り(錆)。
*作業順は、布目摺り―高台を作る位置に錆。
蓋…肩に錆。
*トースカンで測ると2辺が少し下がりすぎていた!

9.10(金)

〔乾漆0310雄型〕(朝)空研ぎ。
(夜)身…立ち上がりに麻布2枚目を貼る。
高台を作るため、麻紐を巻く。

蓋…肩に錆。

9.11(土)

〔雄型〕(朝)空研ぎ。

(昼)懸子…蓋の内側に嵌め、入り隅の位置を決める。削り込む。
ひっかる所(隙間の狭すぎる部分)をチェックし、削ったり、研いだりする。
内側に山を作る。
身…立ち上がり、布目摺り。
高台隅にこくそ+錆。
蓋…肩にこくそ+錆。

9.12(日)

〔雄型〕(朝)空研ぎ。

(午前)懸子…蓋の内に嵌め、引っかかるところを研ぐ。
内側の山を刻苧+錆で作る。入り隅の布の出たところに錆。
身…立ち上がり、錆付け。高台に刻苧+錆。
蓋…肩に錆。

9.13(月)

〔雄型〕(朝)空研ぎ。懸子…入り隅の山を錆で直す。

(夜)懸子…入り隅の内と外(山と谷)を揃える定規を作る。
*薄いアクリル板を利用し、6箇所の内、一番きれいな形のところを基準にする。
山の位置を入り隅の位置(谷)に合うよう錆を盛る。
身…立ち上がり作りの裏の厚紙を取り除き、残った紙を削る。糊分を洗う。
立ち上がり内に麻布3枚目を貼る。5mmほど素地にかかるようにする。
*一ヶ所素地から剥がれてきたので、糊漆を付けておく。
蓋…肩に錆。*形揃えの定規を作る。

9.14(火)

〔雄型〕(朝)身…立ち上がりから出ている布を鋏で切る。空研ぎ。
蓋・懸子…空研ぎ。

(夜)身…立ち上がりの内に貼った布の所にこくそ。
高台を作った所にこくそ。
*一ヶ所素地から剥がれた外隅にこくそ。
蓋…肩に錆+こくそ。 *定規を直してかかる。
懸子…入り隅の内(山)に錆をつけ、定規を引く。
入り隅の外(谷)に錆+こくそをつけ、定規を引く。
*入り隅の位置を円を12等分した定規でチェック。
*「こくそ」は、糊漆と木の粉を混ぜたもの(麻布の糸屑を含まない)。

9.15(水)

〔雄型〕(朝)空研ぎ。

(夜)身…立ち上がりの内に麻布貼り(4枚目)。高台を作った所に錆。
蓋…肩に錆。
懸子…懸けてみると少し引っかかるので、外腰を荒砥で研ぎ落とす。
円形定規で外形の出入りを見、出ているところを荒砥で研ぐ。
幅の厚みが足りないので、錆で作る。前日作った谷部分も錆で直す。

9.16(木)

〔雄型〕(朝)立ち上がりから出ている布を切る。空研ぎ。

(夜)身…布を貼った段を下地で埋める。立ち上がり端に下地付け。
懸子…掛かりの幅の厚みを錆で揃える。(引き箆)
*どう仕上げるか、決められない。麻紐は使う予定。

9.17(金)

〔雄型〕(朝)空研ぎ。

(夜)身…立ち上がりの内に麻布貼り(5枚目)。*引き箆で確かめると、外に出過ぎている。
蓋…肩付近にリグロインで薄めた生漆を吸わせる。
懸子…端の水平研ぎ。端幅を決めるように研ぐ。
黄緑の厚みと端の厚みを同じになるようにする。奥行き(掛かり)も大体決まる。
リグロインで薄めた生漆を吸わせる。

9.18(土)

〔雄型〕(朝)立ち上がりから出ている布を切る。空研ぎ。

(夜)身…立ち上がり端・高台を擦りガラスで水平研ぎ。
*高台底と裏底が同じ高さ!
布貼りの段を下地で埋める。
端に錆付けし、ガラス板に押す。
懸子…端幅の狭いところなどに錆。入り隅の角などを作る。

9.19(日)

〔雄型〕空研ぎ。
身…立ち上がり内に貼った麻布の布目摺り。高台、錆ろくろ付け。
懸子…端幅の狭いところに錆。

(夜)懸子…紙に外形を写し、出入りを見る。一ヶ所、研ぎ込む。
端幅の狭いところに錆。
身…立ち上がり内・高台、空研ぎ。端に錆箆付け。

9.20(月)

〔雄型〕空研ぎ。
身…立ち上がりの布を貼った所に錆。高台、錆ろくろ付け。
懸子…端幅の狭いところに錆。

(夜)身…立ち上がり付近、空研ぎ。端に錆付け。

9.21(火)

〔雄型〕(朝)空研ぎ。立ち上がりの内側に錆付け。

(夜)蓋を被せて、ズレを見る。蓋の出過ぎは、立ち上がりが外に出過ぎの所為と考えられる。
そこを削ると、蓋と身の大きなズレはないようだ。
立ち上がりの定規を引いて、外に出過ぎ部分を削っていく。ほとんどと言ってもいいくらい。
*丸ノミで削り、切り出しで滑らかにする。空研ぎ(#80)。
立ち上がり端の高さにも狂いがあり、高いところを空研ぎで直す。
*蓋と身のかぶり具合は、かなり良い状態。
錆を立ち上がり外に付ける(定規を引く)・・・定規を引くと、まだ外に出すぎのところが多い!

9.24(金)

〔雄型〕立ち上がりの出入りが狂っているので、定規で確かめながら、削っていく。
*丸ノミが削りにくくなる。
立ち上がりに錆を渡し、引き箆(定規)を引く。

9.25(土)

〔雄型〕…立ち上がりの外に定規を当てて出入りを見、出過ぎを削る。
蓋を被せ、外形の合い方を確かめ、身の出ているところを研ぐ。
立ち上がりの外に錆を渡し、定規を引く。
*丸ノミ、切り出しを幾つか研ぐ。
丸く研いでいたのは、荒砥で平面に直してかかる!

(夕)懸子…裏の腰の隅に丸ノミで凹みを作る。
内隅を研ぐ。端の裏を研ぐ。裏の腰を研ぐ。
研いだ辺りの錆を見る。
…端に錆付け。
…甲に錆。

9.26(日)

〔雄型〕…蓋を被せ、外形の合い方を確かめ、身の出ているところを研ぐ。
内側の布を貼って出来た段あたりに錆箆付け。
立ち上がりの外に錆を渡し、定規を引く。
高台に錆、轆轤箆付け。
懸子…端・裏底の水平研ぎ。内隅を研ぐ。見込みを研ぐetc.
*外腰の錆、乾き不十分。
…見込みの地研ぎ(荒砥)。
*甲の錆、一部乾き不十分。

(夕)黒漆で中塗り・・・懸子(表側)、(見込み)
…立ち上がり端に錆箆付け。

9.27(月)

〔雄型〕(朝)立ち上がりの足りない部分に錆(外側部分に定規を使って)。

(夜)…蓋を被せ、外形の合い方を確かめ、身の出ているところを研ぐ。
立ち上がり端幅に定規を当てて、太いところを研ぐ。
高台の内隅を丸く見えるように研ぐ。
端幅を揃えるよう錆を渡し、幅定規(棗のを利用)を引く。
懸子…裏の腰の入り隅が少なすぎるので、切り出しで削り、研ぐ。錆。
…甲の周辺部に錆轆轤付け。

9.28(火)

〔雄型〕(朝)立ち上がり内に錆付け。端周り、引き箆を引く。

(夜)…蓋を被せ、合い口の擦り合せ研ぎ(蓋の端、水平研ぎ)、上下研ぎ。
高台の水平研ぎ。低い所に錆。
端幅を揃えるよう錆を渡し、幅定規を引く。
懸子…端の厚みが一定になるよう研ぐ。腰を研ぐ。
内隅付近に錆。腰、布が出たので生漆。
…見込みを少し研ぐ。低そうな所に錆。

9.29(水)

〔雄型〕(朝)立ち上がり内に錆付け(布の段、端幅を揃えた段)。

(夜)…蓋を被せ、合い口の擦り合せ研ぎ(蓋の端、水平研ぎ)、上下研ぎ。
高台の水平研ぎ―一部、錆不硬化。
端水平研ぎ、立ち上がりの内・外研ぎ。
生漆を吸わせる―立ち上がり内、端、外。高台の一番内。
懸子…端の厚みが一定になるよう研ぐ。立ち上がりの載せ、擦り合わせ研ぎ。
見込みの周辺から内隅にかけて荒砥で研ぐ。
生漆を吸わせる―端の裏の布の出たところ。内隅と周辺あたり。
…内脇を荒砥で研ぐ。端と内脇に生漆。

9.30(木)

〔雄型〕(朝)立ち上がり端に錆付け。

(夜)…蓋を被せ、合い口の擦り合せ研ぎ(蓋の端、水平研ぎ)、上下研ぎ。
端水平研ぎ。
懸子…端の厚みの裏の出っ張りを削り、立ち上がりの上に載せ、ガタをなくす。
蓋・身…重ね、身の出ている部分を荒砥で研ぐ。なお出ているところは、切り出しで削る。
3箇所ガムテープで固定し、身の足りない所に錆。約15分後ぐらいに、僅かにずらす。

10.1(金)

〔雄型〕(朝)蓋・身一辺ずらして(2回目)重ね直し、身の足りない側に錆

(夜)蓋・身また一辺ずらして(3回目)、身の出ているところを研ぐ。ガムテープで3箇所固定。
まだ出ているところを刃物(切り出し)で削る。身の足りない側に錆
高台周りに錆。

10.2(土)

〔雄型〕(朝)蓋・身一辺ずらして重ね直し(4回目)、身の足りない側に錆。

(夜)蓋・身また一辺ずらして(5回目)、重ねる。ガムテープで3箇所固定。身の足りない側に錆。
高台周りに錆。

10.3(日)

〔雄型〕(朝)蓋と身を合わせると大体合っている感じ。蓋・身の擦り合わせ研ぎ、上下研ぎ。
…定規で立ち上がりの位置をチェックし、出ている所2箇所を削る(外脇を削ったところ)。
*外に盛ったところは緩くなったが、そのままにする。
その内側に錆をつけ、端幅を作る。  凹みに錆。

(夕)…蓋と擦り合わせ研ぎ、上下研ぎをした後、高台付近を研ぐ。(その前に端と高台、水平研ぎ)
端幅を作った段を埋める。凹みに錆。
懸子…懸かりの裏隅を研ぎ、布に生漆。足りない所に錆。

10.4(月)

〔雄型〕(朝)…端幅直し。削って出来た凹みに錆。

(夜)蓋・身…キング#1000で合わせ研ぎ。合い口付近を除き、外脇を別々に研ぐ。
入り隅の位置を鉛筆で書き、合っているか確かめる。ずらしてチェック。
丸ノミで合い口方向に削るが、正確ではない。もう一度鉛筆で書く。
楕円、円の棒状砥石の柱面(側面)で定規に当てて研ぐも、あまり上手くいかない。
*蓋にアクリル平面定規を当て、入り隅の位置を書き、身に合わせてみると、かなり狂っていた!
何度かずらして見るが、どこかずれている。
砥石で研いだ溝が明らかにずれているのを錆で埋める。
*入り隅がほとんど無くなっていたので作ろうとしている。
どう仕上げるかは未定。麻紐を使おうとは思っているが、、、

10.5(火)

〔雄型〕をアクリル定規に合わせ、入り隅の中央を鉛筆で書く。
それを身に被せ、入り隅の中央を書く。合わせ方を一面ずらしてみると、中央が一致しない!
鉛筆の色を変えたりして、まず入り隅の中央を確定する。(アクリル定規にも合わせ直す)
先が円で丸くした棒状砥石で入り隅を研ぎ作る
に被せ、位置を確認しながら、身の入り隅を研ぎ作る
*何度かズレて、溝が幾つか出来てしまう(後で錆で埋める)。
身の外脇の出過ぎを刃物で削る。
入り隅に生漆。削った所に錆。間違って出来た溝も埋める。

10.6(水)

〔雄型〕(朝)蓋と身を合わせ、入り隅を丸棒砥石側面で研ぎ合わせる
布が出たので、生漆をすわせ、拭き取る。

(夜)蓋・身…外形を合わせ、入り隅を丸棒砥石の側面で研ぐ
*合い口付近が研ぎにくかったので、短い丸棒砥石(折れたもの)を使う。
内脇などを研ぎ、全体にリグロインで薄めた生漆を吸わせ、拭き取る。
懸子…内隅、掛付近を研ぐ。全体にリグロインで薄めた生漆を吸わせ、拭き取る。

10.7(木)

〔雄型〕(朝)入り隅付近の足りない所に錆。

(夜)入り隅の合わせ研ぎ。(丸棒砥石)
深くなりすぎているところの側面を研ぎ落とし、直線に近付くようにする。
左側を研ぎ落とし、直線に近づける。
入り隅付近に錆を渡し、先の丸いプラスチック箆で入り隅の溝に沿って引く。
*蓋と身を合わせてみると、一ヶ所溝がずれていたので、合わせたまま引き位置を合わせる。
削った所にも錆。
数日前に削った時の写真

10.8(金)

〔雄型〕(朝)入り隅を丸棒砥石側面で研ぎ合わせる。
狂いの目立つ所に錆。

(夜)蓋・身…外形を合わせ、入り隅を丸棒砥石の側面で研ぐ。
蓋の入り隅で垂直に見えないところ3ヶ所、鉛筆で作図し、研ぐ。
入り隅の線ができるよう、錆を渡し、先丸プラスチック箆を引く(目測で垂直に)。
削った所に錆。
懸子…内隅を中心に表側を研ぐ。隅に丸みが足りないので錆箆付け。

10.9(土)

〔雄型〕(朝)入り隅を丸棒砥石側面で研ぎ合わせる。
身の入り隅の足りない付近に錆付け(蓋に沿わせ、合うように箆付け)。

(夕-夜)蓋・身…入り隅の合わせ研ぎ。その付近の錆も研ぐ。削ったところの凹みに錆。
懸子…表側を研ぐ(内隅は砥石。静岡炭)。黒漆で中塗り。

10.10(日)

〔雄型〕外形を研ぎ合わせる。
…側面に麻紐を巻く―ろくろの上で合い口端(の入り隅の中)から巻きはじめる。
巻き始めて2段目から3段目へ、、、
…削った凹みに錆。
*昨日の塗り・・・懸子(内隅)に縮み!

10.11(月)

〔雄型〕(午前-午後)懸子…縮みを研ぐ。裏側を研ぐ。錆。
身の錆を研ぐ。
の側面に麻紐を巻く(4.5時間)・・・入り隅部分が浮かないよう押さえるので時間がかかった。
蓋(黒っぽく見える紐巻き)を基準に身の紐(黄色っぽい)を巻いていく(轆轤の上に上下逆に置く)
*蓋の紐のズレていた2箇所、糊漆を渡し、間を詰め、テープで固定。

(夕-夜)懸子…裏側の錆を研ぐ。裏側、黒漆で中塗り。

10.12(火)

〔雄型〕(朝)身の紐のズレ、糊漆を渡し、テープで固定。
昨日巻いているとき結び目があった部分を刃物で切り、糊漆を渡しておく。

(夜)…麻紐を巻いた上に和紙を貼る(麻布吉野紙、極薄で縦方向に繊維が並んでいる)。
*身の麻紐に関しては、もう一日乾かす。

10.13(水)

〔雄型〕(朝)懸子…錆。

(夜)…麻紐を巻いた上に麻布吉野紙を貼る。
…余分の和紙を空研ぎで取り除く。肩と紐の段を刻苧で埋める。
懸子…内隅を砥石で研ぐなど。錆。

10.14(木)

〔雄型〕(朝)蓋…刻苧を空研ぎ(乾き悪い)。身…空研ぎで和紙を少し取る。

(夜)…空研ぎで余分な和紙を取り除く。腰の紐の段を刻苧で埋める。
蓋…刻苧をまた空研ぎ。乾いている感じはするが、万一の為、ここまで。
懸子…表側−外腰を名倉砥で主に研ぐ。錆。

10.15(金)

〔雄型〕(朝)身…刻苧を空研ぎ(乾き悪い)。

(夜)身…刻苧空研ぎ。高台が円になっていないので、定規を当ててチェック。削り、錆。
*アール定規60mmで大体の感じを見、丸ノミで削り、砥石で研ぐ。定規に合わせて錆。
蓋…刻苧をまた空研ぎ。肩と麻紐の段に錆。
懸子…名倉砥で錆を研ぐ。刷毛筋も研ぐ。表から裏の腰まで中塗り。

10.16(土)

〔雄型〕(朝)身…刻苧(腰周り)、錆(肩周り)の空研ぎ

(夜)蓋・身…擦り合わせ研ぎで、端に残る和紙を研ぎ落とす。身に残ったのは削る。
 内側の地研ぎ。 麻紐を巻いた所に生漆(拭く)。 錆をみる。
*身の内脇に凹みが目立つ。
懸子…裏側を研ぐ。錆。

10.17(日)

〔雄型〕蓋・身…擦り合わせ研ぎ。
内側の錆を研ぐ。麻紐の上の艶消し。
懸子…錆を研ぐ。
黒漆をいろいろ混ぜ、漉す。
*粘りがまだ強すぎる感じだが、、、
中塗り・・・蓋(内から外脇)、身(内から外脇)、懸子(裏側)。

10.18(月)

〔雄型〕(朝)肩と腰の、麻紐との段を錆で埋める。

(夜)肩と腰の、麻紐との段を錆で埋める。

黒田朱45gとヤナセ木地呂漆6gを約45分練る。(練り足す必要あり)
(たぶん本朱―以前、佐野さんから古いのを分けてもらったもので、箱が無い)

10.19(火)

〔雄型〕蓋・身…端の擦り合わせ研ぎ。麻紐の上の艶消し。
甲、裏底を名倉砥、キング#1000などで研ぐ。
懸子…表を名倉砥で研ぐ。
中塗り・・・蓋(外側)、身(外側)、懸子(表側)。

10.20(水)

黒田朱45gとヤナセ木地呂漆6gを約45分練ってあったのを、約40分練り足す。
高野日本産木地呂漆30gと混ぜる。
付けを取る。その結果を見て、木地呂漆の足す量を決める予定。

〔乾漆0310雄型〕錆を合わせる。
蓋…肩付近の凹みに錆。
身…裏底から高台、腰にかけて、凹みに錆。

10.21(木)

付け・・・湿り風呂(黒っぽく乾いていた)。空風呂(光ったまま―発色悪い)。
*空風呂(朝)19℃、60%、(夜)21℃、62%。

〔雄型〕蓋・身…端の擦り合わせ研ぎ。内側を砥石で研ぐ。錆も研ぐ。
主に内脇に錆。隅、平地も。
懸子…裏を名倉砥で研ぐ。錆。

10.22(金)

付け・・・空風呂(光ったまま―発色悪い)。
*色は悪いが、乾く感じがないことは漆不足?後9グラム、、、

〔雄型〕蓋・身…擦り合わせ研ぎ。内側の錆を研ぐ。麻紐の上の艶消し。
懸子…錆を研ぐ。
中塗り・・・蓋(内から外脇)、身(内から外脇)、懸子(裏側)。

10.23(土)

付け・・・空風呂(光ったまま)20℃、62%。薄い部分のみ艶が消えていた。

〔雄型〕蓋…甲を名倉砥で研ぐ。静岡炭で研ぐ。凹みと紐巻きの間に残る穴に錆。
身…裏底をキング#1000で研ぐ。腰辺りは名倉砥で。錆。

10.24(日)

〔雄型〕(午前-昼)蓋…錆を研ぐ。紐巻きの艶消し。
身…錆研ぎをしながら、裏付近を研ぎ上げる。紐巻きの艶消し。
懸子…表側を名倉砥で研ぐ。静岡炭研ぎ。

(夜)黒田朱に、高野日本産木地呂漆を5g足す。
朱で小中塗り・・・蓋(外側)、身(裏から立ち上がりまで)、懸子(表側)。
*粉を分けてくれた佐野さんも黒田朱のことを特別な感じで言っていたが、どういう意味か知るため単独で使ってみた。
漆の所為か、粉が細かいのか、兎に角汁っぽい朱で、塗りムラになる感じがする。
薄く塗っても溜まりが出来やすい。 20℃、55%。
*付けは白息がかかる程度になる。湿り風呂に移すと締まり始める。

10.25(月)

(朝)18℃、55%。光ったままなので、下のスポンジに水を吸わせる。
(夜)24℃、62%。下の段のものが僅かに一瞬、青息がのる程度なので、スポンジにたっぷりと水を吸わせる。
(約2時間後)23℃、65%。

*黒田朱は、かなり薄く塗ったのに、乾漆Fは垂れ溜まっていた。
流れは良いのかもしれない。

10.26(火)

(朝)20℃、70%。かなり締まりかけているが、触るとくっ付く感じ。
(夜)19℃、70%。乾いているところもあるが、まだくっ付くところもある。
加湿シートに電気を通し、湿度を80%にする。電気を切り、75%ほどになるとまた通電。

*付けで湿り風呂へ移したのは締まってはいるが、爪が立つほど柔らかい。
適正な速さで乾かさないと漆は弱くなるということか。
*麻紐の所は乾いているが、平地などはまだ湿っぽい。
最初60%、数時間後に65%、その2、3時間後に70%、塗って一日後には80%ぐらいに湿度を調整すべきか?

10.27(水)

〔雄型〕(朝)乾いていた(14℃、65%)。暫く加湿し、約80%に。

(夜)蓋・身…内側を主に名倉砥で研ぐ。錆を見る。
*どれだけ研ぎ込んでも凹みが残る感じ(特に内脇に)。
*黒田朱は、今のところそんなに発色が良くない。
Fの溜まりを蒔絵筆で浚えたが、まだ少し溜まっているのに縮みは今のところでていない。

10.28(木)

〔雄型〕(朝)錆を研ぎながら、粗粗と内側を研ぐ。

(夜)合い口の擦り合わせ研ぎ、上下研ぎ。
名倉砥で研ぎ上げる。
黒で中塗り・・・蓋(内側、端まで)。身(内側、立ち上がり端まで)。
*黒漆があまりに粘っぽいので、灯油で多少緩める。
透き漆(朱合いとか木地呂)はあまり粘りがでないのに、黒はすぐに粘りが出る。

10.29(金)

〔雄型〕(朝)12℃、65%。白っぽく乾いていた。
*蓋は薄めに、身は少しだけ厚めに塗った。縮みなし。

(夜)紐巻き部分の艶消し。黄色を練る。
黒田朱を塗り、蓋1箇所、身2箇所に黄色の線を入れ、均す。
懸子…内隅の溜まりを名倉砥で軽く研ぐ。

10.30(土)

〔雄型〕(朝)16℃、63%。息をかけると残るが、触るとほんの少しくっ付く。

(夜)身がまだ少しくっ付くので、湿り風呂へ。
蓋の甲を静岡炭で研ぐ(乾き不十分で途中まで)。内脇を研ぐ。
懸子…内側の朱を静岡炭で研ぐ(乾き不十分で途中まで)。
身…外側の底辺りを静岡炭で研ぐ。内脇を研ぐ―凹みがかなり残っていたので、錆。

10.31(日)

〔雄型〕身…錆を研ぐ。内側の山、一ヶ所剥がれ。削り、錆。
錆をしてあったところにまだ凹み、錆。

11.1(月)

〔雄型〕蓋・身…内側を静岡炭で研ぎ上げる。
黒で中塗り・・・蓋(端より内側)、身(立ち上がり外・端より内側まで)。

11.2(火)

〔雄型〕(朝)中塗りは乾いていた。身の内側の、浮いて削った跡に錆。

(夜)蓋と身の合い口の擦り合わせ研ぎ。
朱塗りを静岡炭で研ぐ(続き)。麻紐を巻いたところの艶消し。
朱が研ぎ切れないので、ペーパー#1000で研ぐ。(蓋・身・懸子)
身の内の浮いていた跡の錆を研ぎ、黒漆を塗っておく。

11.3(水)

〔雄型〕塗る準備をする―掃除、漆漉しetc.
黒田朱塗り・・・蓋(表側から合い口端まで)、身(裏底から合い口端まで)、懸子(表側)。
麻紐巻き部分に黄口を塗る部分を作る(前回、黄色を塗ったが、発色が悪すぎた辺りに)。
返しを取る。22℃、55パーセント・・・20℃、62%。

11.4(木)

〔雄型〕(朝)16℃、60%―光ったまま。下のスポンジにたっぷりと水を吸わせる。
懸子のみ、少し締まり始めていたので(返しを取らず、スポンジの少し上の板に載せておいた)、湿り風呂へ。

(夜)19℃、68%―多少艶が落ち始めているだけ。まだ加湿できる状態ではないので、そのまま。
懸子、点々という感じで光っている部分が残る。何故か?

11.5(金)

〔雄型〕(朝)14℃、69%弱―大体乾いている。上向き(上)だった蓋の一部に乾いていない所。
加湿シートに通電し80%ほどまで(電気を切る)。

(夜)蓋の甲などを研ぐ。乾きは十分ではない。
懸子(雄型)に縦・横2cmほどの光っているところが残っている!
*今朝乾いた蓋・身と、昨日乾いた懸子とでは色がかなり違う。
*流れは余り良くない。もう少し厚くできるかもしれないが、乾かし方がまずければ黒っぽくなってしまう。
*どう仕上げるか、、、黒田朱と溜め塗りの暈かしでは効果があるだろうか?

11.6(土)

〔雄型〕蓋…甲を静岡炭で研ぐ。乾き不十分な感じなので、ペーパー#1000で誤魔化し研ぎ。
外脇、炭粉で艶消し。端、静岡炭で軽く研ぐ。
上塗り・・・甲(黒田朱)、側面と端(透き漆)、肩付近で暈かす。20℃、62パーセント。返しを取る。
*朱は少し厚めに塗る。

11.7(日)

〔雄型〕(朝)16℃、62%。光ったまま(蓋を下向きに)。
(2:30pm)20℃、60%。蓋を上向きに。
(夜)19℃、60%。黒っぽく光っている(蓋を下向きに)。下のスポンジに水を十分吸わせる。65%になる。

〔雄型〕身…裏底を静岡炭で研ぐ。

11.8(月)

〔雄型〕(朝)14℃、67%。黒っぽく光っている(蓋を上向きに、1時間ほどして下向きに)。

(夜)23℃、67%。艶が落ちていた。下のスポンジに更に水分、22℃、70%。
*一緒に塗ったビール杯は薄く塗って、蓋と上下反対向きで乾かす・・・発色は良い。

〔雄型〕身…外側を静岡炭で研ぐ。相変わらず研ぎ切れない。ペーパー#1000で誤魔化し研ぎ。
懸子…見込みを静岡炭で少し研ぐ。乾かず溝が残った部分に朱を箆で渡しておく。

11.9(火)

〔雄型〕身…麻紐巻きと合い口端の艶を消す。
懸子…表側を静岡炭で研ぐ。残る刷毛筋はペーパー#1000で研ぐ。
*昨日箆で渡した朱は、黒くなり、段を研ぎ潰すと2層下の黒が出る。
*懸子は溜め塗りではなく、朱塗りにするしかない。
*夜より、加湿シートに通電、約80%まで(24℃、70%から)。

11.10(水)

〔雄型〕塗る準備。
懸子…黒田朱で上塗り。
身…裏底、外脇、立ち上がり外まで透き漆で上塗り。
*ゴミをあげるが、かなり残っている感じ。
温度が下がり、湿度が上がる傾向。11:30pm20℃、62%(下のスポンジは湿っている)。返し。
*蓋の付くを外し、湿り風呂へ。見るとかなり黒っぽい!

11.11(木)

*朝18℃、56%(湿度が上がりすぎるのを恐れ、隙間をあけておいた―連日、乾燥気味)。
下のスポンジに水分を追加。朱を上向きに返し、1時間後に返しなおすつもりでいたが、忘れてしまう。
*6:10pm、23℃、60%。透きは乾いていた。スポンジにたっぷりと水を吸わせる。23℃、65%になる。

〔雄型〕*懸子…スポンジに水を吸わせる時、朱に水が飛んでいた!ティッシュで吸い取るが傷がつく。
*かなりゴミが付いている。見た記憶のないところに大きなゴミもあった。
蓋…アラビック糊を洗い流す。内側を静岡炭で研ぐ。端から内脇にはみ出ている朱は名倉砥で研ぐ。

11.12(金)

〔雄型〕*朝、23℃、70%。 
*夜、22℃、70%(懸子の朱、乾いていた)。 加湿シートに通電し80%まで。
懸子の朱の方が蓋より発色が良いようだ。乾かし方が如何に重要かということだろう。

蓋…内側を静岡炭で研ぎ上げる。

11.13(土)

〔雄型〕付くを外し、脂分、糊分を取り除く。
身…内側を静岡炭で研ぐ。まだ刷毛筋が残るところがある。
懸子…朱に点々と黒っぽい飛沫が見えるので、溜め塗りに変更、と言うか、元に戻ることにならざるを得ない。
裏を静岡炭で研ぐ。 裏の上塗り(黒)。16℃、53%。(湿りをしない)

11.14(日)

〔雄型〕懸子…朝、14℃、55.5%。乾いていたが、刷毛筋がかなり残る。
朱を静岡炭で研ぐ。
透き漆で表側の上塗り。
蓋・身…塗る反対の面にアラビック糊、なかなか乾かなかった!
黒漆で上塗り(内側)。19℃、55%。

*黒漆・・・昨晩は、今までのいろいろ混ぜた黒漆+MR漆+ヤナセ+透き漆+ウルシオール(流れがあまりよくなかった)
今日は、昨晩のを半分ほどにし、ウルシオールを少し混ぜる(塗り終わった後、ガラス板の黒漆がかなり締まっていた

11.15(月)

朝見ると、昨日の黒の上塗りにかなり縮み(14℃、55%)。

〔乾漆0310雄型〕(朝)蓋…見込みの縮みをペーパー#360で研いでおく。
身…見込みの他、内脇にもかなりの縮み。研いでおく。
(夜)蓋・身…暫く間をおいたりして、ペーパー#360で研ぐ。
蓋の隅にも縮みがあるのを発見。
*懸子…透き漆夜になっても乾かないので、少し湿り(19℃、57パーセントほどになる)。

*黒漆・・・古くなると、何故か乾きが非常に良くなる。と言うか、乾きが速過ぎるようになる。
粘りも出てくる。いろいろ混ぜた黒漆を灯油でのばし、板に付けて部屋の放置する
*明朝まで仕上げねばならないなら、どういう作業をするのだろう?
研ぎ潰そうとすれば、なかなか研ぎ切れない。
研ぎ破ってはいけないときは、すぐ破れてしまうのに、、、

11.16(火)

〔雄型〕(朝)蓋…見込みの縮みをペーパー#600で研ぐ。
身…見込み、内脇の縮み。研ぐ。 まだ光っているところが残る。

(夜)蓋・身…ペーパー#1000で研ぐ。
昨日灯油でのばして、付けを取った黒漆―朝(空風呂の温湿度計では15℃、60%)には艶が落ちていたが、柔らかかった。夜、薄い部分はかなり乾いていた。
内側の上塗り(黒)・・・縮まないように厚くしなかった。18℃、57%(ファンヒーター)
黒田朱も透き漆もこれぐらいの厚味に塗ったのだが、黒は全く流れない感じ。

*懸子…触れても大丈夫に放ったが、乾きが悪い(夜15度、60%)。

11.17(水)

〔雄型〕(朝)15℃、57%。乾いていた。
付くを外し、糊分を洗う。湿り強化。
全く流れず、刷毛筋だらけ。
これで完了です

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