URUSHIの仕事 Y (2004年3月22日−8月3日 )

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3.22(月)

〔乾漆03.10〕雄型(蓋)―空研ぎ。乾き悪い。
 (身)―空研ぎ。もう一度リグロインを流し、拭き取る。布の段を刻苧(+錆少々)で埋める。
雌型(身)―貼り直した部分2箇所…刻苧(+錆少々)で布目摺り。
〔乾漆tonamino〕貼り直した部分2箇所…刻苧(+錆少々)で布目摺り。
〔手板〕11℃、42%。息が少しかかる程度。 (湿りをする)

〔乾漆F〕蓋…内に貼った布片を空研ぎ、刻苧(+錆少々)で布目摺り。

〔乾漆盛器〕(市展用?―2、3年前に途中まで作り、歪みが出ていたもの。)
端の線が乱れているので、端に錆箆付け。その他、目立つ歪み、凹みなどにも。
*桜町遺跡の縄文からの連想で、縄胎で作品を作ろうかと考えていたが、形が出て来ない。

3.23(火)

〔乾漆03.10〕雄型(蓋)―空研ぎ。高野のカヤ布を甲に貼る。
 (身)―空研ぎ(朝・夜)。乾き少し悪い。
雌型(身)―貼り直した部分2箇所…(全体の空研ぎ)乾き少し悪い。
〔乾漆tonamino〕貼り直した部分2箇所…(全体の空研ぎ)乾き少し悪い。
〔手板〕乾いている。

〔乾漆F〕蓋…内に貼った布片部分を空研ぎ。少し乾き悪い。

〔乾漆盛器〕荒砥であらあらと研ぐ。
端に錆箆付け。

3.24(水)

〔乾漆03.10〕雄型(蓋)―空研ぎ。乾き悪い。
 (身)―裏底に高野のカヤ布を貼る。
雌型(身)―深い凹みに布片を貼る。
〔乾漆tonamino〕深く布を取り除いた部分2箇所、その他目立つところに布 or 刻苧。

〔乾漆F〕アクリル定規を当て、素地の端の狂いを確かめる。
蓋…外に出気味のところの内に麻布を貼る。2箇所。
身…外に出気味のところの内に麻布1箇所。足りない2辺に定規を当てて、下地付け。

〔乾漆盛器〕見付きに、麻紐でこごみを入れようかと思いつき、目安としてその辺りを研ぐ。
高台の形を揃えるため、引き箆を作る。錆を角にわたし、引き箆を引く。
*素地が動いているので、高台の高さは一定ではない。底だけでも揃っているようにするため。

3.25(木)

〔乾漆03.10〕雄型(蓋)―布目摺り。
 (身)―空研ぎ。乾き悪い。
雌型(身)―余分の布を切り取る。空研ぎ。
〔乾漆tonamino〕空研ぎ。
〔手板〕側面と地研ぎ面(反対側の面)を静岡炭で研ぐ。(少しだけ)

〔乾漆F〕蓋・身…布、下地を空研ぎ。

〔乾漆盛器〕高台付近を研ぐ。

3.26(金)

〔乾漆03.10〕雄型(蓋)―固く厚めの麻布を甲に貼る。
 (身)―布目摺り。
雌型(身)―布片の布目摺り。凹みを埋める。
〔乾漆tonamino〕布片の布目摺り。凹みを下地で埋める。

〔乾漆F〕蓋・身…布片の布目摺り。錆の段を埋める―身。

〔乾漆盛器〕見付きに細い麻紐でこごみの感じの模様を作る。(一ヶ所)

3.27(土)

〔乾漆03.10〕雄型(蓋)―空研ぎ。浮きがある。切り取り、麻布片。
 (身)―細かい目の麻布を貼る。
雌型(身)―布片を貼る。凹みを埋める。
〔乾漆tonamino〕布片を貼る。凹みを下地で埋める。

〔乾漆F〕蓋・身…布片を貼った付近に下地付け。。

〔乾漆盛器〕見付きに細い麻紐でこごみの感じの模様を作る。(もう一ヶ所)

3.28(日)

〔乾漆03.10〕雄型(蓋)―空研ぎ。
 (身)―空研ぎ。*音がおかしいので、削ってみるも浮いていない、、、?
雌型(身)―空研ぎ。
〔乾漆tonamino〕空研ぎ。
〔手板〕側面と地研ぎ面(反対側の面)を静岡炭で研ぐ。(残り全部)
研いだ面に中塗り。

3.29(月)

〔乾漆03.10〕雄型(蓋)―布目摺り。
 (身)―空研ぎ。*音がおかしいので、削ってみるも浮いていない、、、?
  昨日同様の現象。石膏原型か、下地面と、麻布面とが分離しているのかもしれない。
  リグロインで拭いてから、布目摺り。
雌型(身)―布目摺り、凹みに切り子地。
〔乾漆tonamino〕布目摺り、凹みに切り子地。
〔手板〕ほとんど光っている(昨日18℃、40%。今夕21℃、47%)。湿りをする。

〔乾漆F〕蓋・身…布片を貼った付近に切り子地付け。
入り隅の形が狂っているところに切り子地で形を作る。

〔乾漆盛器〕高台付近に切り子地をわたし、引き箆を引く。

3.30(火)

〔乾漆03.10〕雄型(蓋)―空研ぎ。音が変なので、3.26の麻布を剥ぎ取る。
また空研ぎすると、音が変。削っていくと、石膏が顔を出す!穴を糊+木の粉+こくそで埋める。
 (身)―空研ぎ。音が変なところを削る。
雌型(身)―空研ぎ。凹みを切り子地で埋める。
〔乾漆tonamino〕空研ぎ。音が変なところを丸刀で削る。こくそで埋める。
〔手板〕乾いていた。同じ桶の漆を塗ったはずなのに、今回は艶がある。

3.31(水)

〔乾漆03.10〕雄型(蓋)―穴に布を貼る。
 (身)―空研ぎすると、また少し変な音。削り取る。段に刻苧。
雌型(身)―空研ぎ。深い穴に麻布片。凹みに切り子地。
〔乾漆tonamino〕空研ぎ。深い穴に麻布片。穴に切り子地。

〔乾漆F〕蓋・身…端を水平に研ぐ―硝子板の上に砥粉、水。
アクリル平面定規に合わせ、出ているところをチェック。
削ったり、研いだりして外形を合わせていく。
布目の穴などに切り子地。

4.1(木)

〔乾漆03.10〕雄型(蓋)―軽く空研ぎ。
 (身)―空研ぎ。
雌型(身)―空研ぎ。凹みに切り子地。布のところはせず。
〔乾漆tonamino〕空研ぎ。穴に切り子地。布のところはせず。
〔手板〕塗るときに持ち上げようとして、下の板がくっ付いてきて落ちたのがあった。
欠けた所に錆。(3枚)

〔乾漆F〕蓋・身…アクリル平面定規に合わせ、出ている部分をチェック。
荒砥で水研ぎし、出ている部分を直す。
端幅を目測で少しでも揃うように研ぐ。
布が出たところを空研ぎで減らし、錆を付けておく。
目立つ凹みにも錆を付ける。

〔乾漆盛器〕麻紐のよる模様(こごみ)の隅と上に錆を渡す。

4.2(金)

〔乾漆03.10〕雄型(蓋)―空研ぎ。切り子地で布目摺り。
 (身)―空研ぎ。高野漆行のカヤ布を貼る(削った部分に)。
雌型(身)―空研ぎ。凹みに切り子地。布のところにも。
〔乾漆tonamino〕空研ぎ。穴に切り子地。布のところにも。

〔乾漆F〕蓋・身…アクリル平面定規に合わせ、出ている部分をチェック。
荒砥で水研ぎし、出ている部分を直す。身の方は、布が多く出る。
蓋と身を重ね合わせると、アクリル定規ではかなり合ってきているはずなのに、ズレている。
蓋と身を重ね合わせてまま、足りない側に錆が付く様に錆を渡す。

〔乾漆盛器〕麻紐の模様付近を研ぎ、生漆をわたし、拭き取る。

4.3(土)

〔乾漆03.10〕雄型(蓋)―空研ぎ。高野のカヤ布片を貼る。
 (身)―空研ぎ。
雌型(身)―空研ぎ。深い穴1ヶ所に麻布片。凹みに切り子地。
〔乾漆tonamino〕空研ぎ。深い穴2ヶ所に麻布片。穴に切り子地。

〔乾漆F〕蓋・身…合わせたまま研ぎ、少し力を入れて分離。
アクリル定規に合わせると、身の方にまだ出ている辺があるので、荒砥で研ぐ。
布の出たところを研ぎ落とし、欠けた角(分離する時)や布目の出たところに切り子地。

〔乾漆盛器〕入り隅の山を直す。端を研ぐ。

4.4(日)

〔乾漆03.10〕雄型(蓋)―空研ぎ。
 (身)―空研ぎ。
雌型(身)―空研ぎ。
〔乾漆tonamino〕空研ぎ。

〔乾漆F〕アクリル定規に合わせると、蓋が外に広がっている。荒砥で水研ぎ。
蓋と身を重ね、合わないところをアクリル定規で確かめ、出ているところを研ぐ。
布が出たところなどに生漆を吸わせる。

〔乾漆盛器〕キング#1000などで研いだ後、静岡炭で研ぐ。

4.5(月)

〔乾漆03.10〕雄型(蓋)―布目摺り。
 (身)―布目摺り。
雌型(身)―凹みを埋める。
〔乾漆tonamino〕凹みを埋める。

〔乾漆F〕アクリル定規に合わせると、入り隅の深さを除いて大体合っている気がする。
蓋と身を重ね合わせると、前ほどズレてないので、合わせたまま足りない側に切り子地を付ける。
少しだけずらして切れ目を入れておく。

〔乾漆盛器〕内側から外脇まで、黒で中塗り。16℃、47%。
*漆が粘りすぎていたので、灯油を入れて展ばす。
*手板の欠けたのも(3枚)塗る。

4.6(火)

〔乾漆03.10〕雄型(蓋)―空研ぎ。剥ぐった所に高野のカヤ布を貼る。
 (身)―空研ぎ。剥ぐっ所に高野のカヤ布を貼る。
雌型(身)―空研ぎ。1ヶ所に麻布片を貼る。
〔乾漆tonamino〕空研ぎ。2ヶ所に麻布片を貼る。

〔乾漆F〕蓋と身を重ね合わせると、大体合っている感じがした。
アクリル定規に合わせても、大体合っている感じがした。
蓋と身を合わせて、荒砥で少しだけ研ぐ。
蓋と身を合わせて、切り子地を出ている側に付ける。少しずらして、切れ目を付けておく。

〔乾漆盛器〕手板も乾いていたが、3.30の乾いた時より更に艶がある。19℃、49%。

4.7(水)

〔乾漆03.10〕雄型(蓋)―余分の布を切る。空研ぎ。
 (身)―余分の布を切る。空研ぎ。
雌型(身)―1ヶ所に麻布片を貼っていたつもりが、貼っていなかった!
その布片を貼る。凹みに切り子地。
〔乾漆tonamino〕凹みに切り子地。

〔乾漆F〕蓋と身を重ね合わせても、アクリル定規に合わせても、大体合っている感じがする。
身の外脇の面に凹み気味の感じが一部あるので、錆を箆付け。
蓋の外脇から肩にかけて、見た目に狂いがあるので、アルミ片で引き箆を作り、錆を引く。
*基準とする平面定規を除き、ほとんど見た目で仕事をするので、なかなか形が合わない。
そう気付いてやっと必要な引き箆を作る。
効率の悪いやり方だが、素地の動きが止まるのを待つ意味もある。

〔乾漆盛器〕裏側をキング#1000で研ぐ。

4.8(木)

〔乾漆03.10〕雄型(蓋)―軽く空研ぎ。布目摺り。
 (身)―軽く空研ぎ。布目摺り。
雌型(身)―凹みに切り子地。
〔乾漆tonamino〕空研ぎ。布目摺り。凹みに切り子地。

〔乾漆F〕蓋と身を重ねて、合わせ研ぎ。中ぐらいの荒砥で、力をいれず研ぐ。
合わせ方をずらして研ぐ。計6回ずらし研ぎ。
蓋―外脇から肩の形を錆で作る。
身―引き箆を作り、素地の膨らみの狂いをチェック。出過ぎ部分を研ぐ。外脇の形を錆で作る。

〔乾漆盛器〕裏側を荒砥、キング#1000で研ぐ。錆を見る。
*乾漆素地は動くので、荒砥のような目の粗い砥石で力を入れずに研ぐのが、形を作る基本。

4.9(金)

*米糊を作る。お猪口に米糊を入れ、そこに生漆を足していきながら、大体の比率で糊漆を作る。
10:0、9:1、8:2、7:3、6:4=糊:生漆
麻布・・・高野のカヤ布、増村先生の時の目の細かい方、駕籠などに使った固い布。

〔乾漆03.10〕雄型(蓋)―空研ぎ。甲にカヤ布を貼る(米糊:生漆=7:3ほどで)。
 (身)―空研ぎ。削ったところにカヤ布を貼る(糊漆のムラを作らない為、今までのものを使う)。
雌型(身)―空研ぎ。布目摺り。凹みに切り子地。
〔乾漆tonamino〕空研ぎ。凹みに切り子地。

〔乾漆F〕蓋と身を重ねて、合わせ研ぎ。中ぐらいの荒砥で、力をいれず研ぐ。
合わせ方をずらして研ぐ。計6回ずらし研ぎ。
*アクリル定規に合わせると、入り隅が浅くなっている。研ぐ。
蓋―外脇から肩の形を錆で作る。
身―外脇の形を錆で作る。

4.10(土)

*10:0、9:1、8:2、7:3、6:4=糊:生漆
麻布・・・高野のカヤ布、増村先生の時の目の細かい方、駕籠などに使った固い布。
空研ぎ。乾いているものの右半分に布目摺り。

〔乾漆03.10〕雄型(蓋)―空研ぎ。米糊:生漆=7:3ほどだったので乾いていた。布目摺り。
 (身)―空研ぎ。糊漆、今までのものを使ったので乾き不十分。
雌型(身)―空研ぎ。凹みに切り子地。
〔乾漆tonamino〕空研ぎ。凹みに切り子地。

〔乾漆F〕アクリル定規に合わせ、主に狂っている入り隅を研ぐ。
蓋―肩の形にアルミ片で作る(引き箆)。トースカンで肩の高さをチェックし、高いところを荒砥で研ぎ込む。
錆で肩の形を作る。
身―外脇の形を錆で作る。

〔乾漆盛器〕裏側の錆をキング#1000で研ぐ。名倉砥、人工砥も使う。静岡炭で研ぐ。

4.11(日)

*7:3、6:4の比の、増村先生の時のと駕籠などに使っていたのを空研ぎ。乾いていた。
右半分布目摺り。(前日の布目摺りも空研ぎ)

〔乾漆03.10〕雄型(蓋)―空研ぎ。増村先生の時の目の細かい方を甲に貼る。外に近いので、糊漆は通常の5:5.5の比。
 (身)―空研ぎ。布目摺り。
雌型(身)―荒砥で水研ぎ。 (日中天日干し) 凹みに切り子地。
〔乾漆tonamino〕荒砥で水研ぎ。 (日中天日干し) 凹みに切り子地。

〔乾漆F〕蓋―トースカンで肩の高さをチェックし直す。直し研ぎ。肩を作る。
身―トースカンで裏の腰辺りの高さをチェック。低い2辺に切り子地で盛る。

〔乾漆盛器〕裏側を黒で中塗り。

4.12(月)

*空研ぎ。下半分にリグロインで薄めた生漆を吸わせる。
米糊だけで貼ったままのところへは、よく滲んでいく。

〔乾漆03.10〕雄型(蓋)―空研ぎ。
 (身)―空研ぎ。裏底に高野のカヤ布を貼る。
雌型(身)―荒砥で水研ぎ。リグロインで薄めた生漆を吸わせる。
〔乾漆tonamino〕荒砥で水研ぎ。リグロインで薄めた生漆を吸わせる。

〔乾漆F〕蓋と身を重ね合わせると、合っている感じ。内隅を荒砥水研ぎで研ぎ込む。全体を研ぐ。
リグロインで薄めた生漆を吸わせる。

〔乾漆盛器〕(朝)湿り。(夕)乾いていた。ヤナセの漆を混ぜたのに、相変わらず艶があるように乾く。

4.13(火)

*ガラス板から剥がし、裂けるかどうか調べる。

〔乾漆03.10〕雄型(蓋)―空研ぎ。布目摺り。
 (身)―空研ぎ。
雌型(身)―夜、熱処理開始。
〔乾漆tonamino〕夜、熱処理開始。

〔乾漆F〕蓋と身を重ね合わせると、合っている感じ。
入隅の形を整える引き箆をアルミ片で作る。
身の腰辺りを作る引き箆を作る。

4.14(水)

〔乾漆03.10〕雄型(蓋)―空研ぎ。一番目の細かい麻布を貼る(通常の混合比の糊漆)。
 (身)―布目摺り。
雌型―夜、熱処理。
〔乾漆tonamino〕夜、熱処理。

〔乾漆F〕蓋・身をアクリル定規に当て、入隅の谷の深さの狂い、辺の狂いを見、中目の砥石で研ぐ。
蓋と身を重ねると、合っている感じ。 錆を合わせる。
蓋・身…入隅に錆をわたし、引き箆を引く。
*少しずつ手直しをしていくと、見た目以上に狂っているのに気付く。

4.15(木)

〔乾漆03.10〕雄型(蓋)―余分な布を切る取る。空研ぎ。
 (身)―空研ぎ。低すぎるところに高野カヤ布を貼る。
雌型―(昼)天日干し。 夜、熱処理。
〔乾漆tonamino〕(昼)天日干し。 夜、熱処理。

〔乾漆F〕蓋・身をアクリル定規に当て、錆付けによる狂い(付き過ぎ)をチェック。軽く空研ぎ。
錆で入隅の形を作る(引き箆により形を揃える)。

4.16(金)

〔乾漆03.10〕雄型(蓋)―空研ぎ。甲、布目摺り。
 (身)―余分な布を切る。空研ぎ。
雌型―(昼)天日干し。 夜、熱処理。
〔乾漆tonamino〕(昼)天日干し。 夜、熱処理。

〔乾漆F〕蓋・身をアクリル定規に当て、錆付けによる狂い(付き過ぎ)をチェック。軽く空研ぎ。
錆で入隅の形を作る(引き箆により形を揃える)。3回目。
腰辺りにも錆をつけ、形を整え始める。

〔乾漆盛器〕内側を少し研ぐ・・・端や麻紐の隅は中目の人工砥で。他は静岡炭で。

4.17(土)

〔乾漆03.10〕雄型(蓋)―空研ぎ。生漆を箆で渡し、時間をおいてから、拭き取る。
 (身)―布目摺り。
雌型―(昼)天日干し。曇り勝ちのときもあった。 夜、熱処理。
〔乾漆tonamino〕(昼)天日干し。 夜、熱処理。

〔乾漆F〕蓋・身をアクリル定規に当て、錆付けによる狂い(付き過ぎ)をチェック。
身は一つの中心線上の隅が外に少し出ていた−荒砥で研ぎ込む。 錆付けを軽く空研ぎ。
錆で入隅の形を作る(引き箆により形を揃える)。4回目。
腰辺りにも錆をつけ、形を整える。

〔乾漆盛器〕内側を研ぐ・・・静岡炭で。
高台の錆をみる。

4.18(日)

〔乾漆03.10〕雄型(蓋)―午後のみ、天日干し。(夕)甲に切り子地箆付け。
 (身)―空研ぎ。手で触ってまだ低いところ3箇所に麻布を貼る。
雌型―(昼)天日干し。 夜、熱処理。
〔乾漆tonamino〕(昼)天日干し。 夜、熱処理。

〔乾漆F〕蓋・身をアクリル定規に当て、錆付けによる狂い(付き過ぎ)をチェック。
錆付けを軽く空研ぎ。
錆で入隅の形を作る(引き箆により形を揃える)。5回目。
身の腰辺り、錆を渡し、引き箆で形を整える。

〔乾漆盛器〕内から外脇までを静岡炭で研ぎ上げる。端の角を砥石で落とす。
研いだところ、黒漆で中塗り。26℃、42%。
*椀2個の外側、変わり塗り手板(棕櫚毛)にも塗る。

4.19(月)

〔乾漆03.10〕雄型(蓋)―空研ぎ。甲に錆地箆付け。
 (身)―余分の麻布を切る。空研ぎ。
雌型―夜、熱処理。
〔乾漆tonamino〕夜、熱処理。

〔乾漆F〕蓋・身をアクリル定規に当てると、身がまた外に動いている。かなり研ぎ込む。
錆付けを軽く空研ぎ。
身の少し足りない辺のところに錆(アクリル定規に合わせて)。
錆付けの凹みなどを錆で埋める。

〔乾漆盛器〕朝、22℃、42%でもう乾いていた。
*流れもそれなりに良いし、縮みもない。どういう漆?
裏底を静岡炭で研ぎ始める。

4.20(火)

〔乾漆03.10〕雄型(蓋)―空研ぎ。リグロインで薄めた生漆を吸わせる。
 (身)―布目摺り。
雌型―夜、熱処理。
〔乾漆tonamino〕夜、熱処理。

〔乾漆F〕錆を空研ぎ。内脇、端、外脇なども空研ぎ。
研いだところにリグロインで薄めた生漆を吸わせる(特に入り隅は十分に)。

〔乾漆盛器〕裏側(外側)を静岡炭で研ぐ。研ぎ切れないところは中目の人工砥で。

4.21(水)

〔乾漆03.10〕雄型(蓋)―湿りの中に置く。
 (身)―空研ぎ。裏底に中国麻布を貼る。
雌型―日中、天日干し。夜、熱処理。
〔乾漆tonamino〕日中、天日干し。夜、熱処理。

〔乾漆F〕アクリル定規に合わせると、身で少し出過ぎのところがあり、空研ぎ。
端幅用引き箆に合わせ、太いところを削る。空研ぎ。
端幅用引き箆で錆を引き、端幅を揃える。

〔乾漆盛器〕裏側(外側)を静岡炭で研ぎ上げる。

4.22(木)

〔乾漆03.10〕雄型(身)―余分の布を切り取る。空研ぎ。
(蓋)―日中、天日干し。夜、熱処理。
雌型―日中、天日干し。夜、熱処理。
〔乾漆tonamino〕日中、天日干し。夜、熱処理。

〔乾漆F〕端幅を作った段を埋める。
それから、端幅用引き箆で錆を引き、端幅を揃える。

〔乾漆盛器〕裏側(外側)、黒漆で中塗り。25℃、43%。
*変わり塗り手板―棕櫚毛も塗る。

4.23(金)

〔乾漆03.10〕雄型(身)―空研ぎ。布目摺り。
(蓋)―夜、熱処理。
雌型―夜、熱処理。
〔乾漆tonamino〕夜、石膏を水に浸す。

〔乾漆F〕端幅を作った段を埋める。
それから、端幅用引き箆で錆を引き、端幅を揃える。前日と同じ作業。

〔乾漆盛器〕朝、やや湿っぽい。夕、乾いていた。18℃、43%。湿り風呂へ。
*変わり塗り手板―棕櫚毛。 (同上)
*刃物を研ぐ。

4.24(土)

〔乾漆03.10〕雄型(身)―空研ぎ。錆下地、箆付け。
(蓋)―夜、熱処理。
雌型―夜、熱処理。
〔乾漆tonamino〕(午前)石膏雌型を割り、素地を取り出す。
*なかなか石膏が剥がれなかった。
(夜)浮いている部分を削る。刻苧で段を埋める。

〔乾漆F〕端幅を作った段を埋める。幅を揃える。3回目。

4.25(日)

〔乾漆03.10〕雄型(身)―空研ぎすると、腰の辺りが湿った音。
(蓋)―昼、天日干し。夜、熱処理。
雌型―昼、天日干し。夜、熱処理。
〔乾漆tonamino〕内底に膨らみ一ヶ所があり、削る。刻苧で埋める。
外側の凹みに刻苧 or 錆。

〔乾漆F〕端幅を作った段を埋める。幅揃え。4回目。

〔乾漆盛器〕端より内側を静岡炭で研ぐ。紐のところ、艶消し。
*2/1に途中まで練っていた本朱を練り足す。
端より内側に本朱で小中塗り。
20℃、40%弱(戸を開けている時は36%)。すぐ湿りをし、約50%。
*棕櫚毛の手板も一緒に塗る。

4.26(月)

〔乾漆03.10〕雄型(身)―裏底に錆箆付け。
(蓋)―昼、天日干し(途中で曇り)。夜、熱処理。
雌型―昼、天日干し(途中で曇り)。夜、熱処理。
〔乾漆tonamino〕空研ぎ。凹みに刻苧(+錆)。

〔乾漆F〕端幅を空研ぎで少し直す。
蓋と身を重ね合わせ、合わせ錆。(少し時間を置いて)軽く回して切る。

〔乾漆盛器〕(朝)18℃、59%。光ったまま。
(夜)21℃、59%。光ったまま。息もかからない。

4.27(火)

〔乾漆03.10〕夜、熱処理。
〔乾漆tonamino〕端・底の水平研ぎ。
砥石で水研ぎ。凹みに刻苧(+錆)。

〔乾漆F〕外形の狂いを見る。軽く研ぐ。
端に錆箆付け。

〔乾漆盛器〕(朝)20℃、60%。光ったまま。粘りが出ている(手板で確かめる)。
(夜)20℃、64%。光ったまま。息が少しかかる。
加湿シートに電気を流し、70%以上までもっていき、電気を切る・・・これを繰り返し、70%ほどにしておく。
80%になった時もある。

4.28(水)

〔乾漆03.10〕夜、熱処理。
〔乾漆tonamino〕(朝)端に錆箆付け。
(夜)端・底の水平研ぎ。
砥石で水研ぎ。凹みに刻苧。小さい凹みは錆。

〔乾漆F〕端を擦りガラスで水平に研ぐ。
外形の狂いを見る。軽く研ぐ。
端に生漆。拭き取る。

〔乾漆盛器〕(朝)15℃、64%。光ったまま。かなり黒っぽく乾いていた。
(夜)14℃、64%。加湿で80%ほどに。縮みはないようだ。

4.29(木)

〔乾漆03.10〕日中、天日干し(シートで包んでおく)。 夜、熱処理。
〔乾漆tonamino〕(午前)外形を荒砥で研ぐ。凹みを刻苧、錆で埋める。
高台を錆で作る(轆轤利用)。
(夜)外形を荒砥で研ぐ。深い凹みに布。目立つところは切り子地。

〔乾漆F〕*奥出(根本)方式で立ち上がりを作ってみる。
立ち上がりを作るため、厚紙を貼る。曲線にあわせて、6枚に分ける。

切れ目を入れながら内側に押す―立ち上がり定規で確かめる。
セロテープで形を固定する。

固めの麻布をバイアスに貼る。(失敗の記録の4/23の強かった方)
*麻布1枚を貼り、狂いを切れ目を入れることで調整していた方法を、
厚紙に切れ目を入れることでとして作ってしまっていることになる。
それに麻布を貼ることになるのだから、今までの方法より、はるかに優れている。

4.30(金)

〔乾漆03.10〕日中、天日干し(シートで包んでおく。半分位は曇り)。 夜、熱処理。
〔乾漆tonamino〕外形を荒砥で研ぐ。深い凹みの布(朝、空研ぎ)部分に下地。目立つところにも。

〔乾漆F〕立ち上がりの布を空研ぎ。布目摺り。
布が足りなかった部分に布を貼り足す。

5.1(土)

〔乾漆03.10〕昼、曇りがちで少しだけ天日干し。 夜、熱処理。
〔乾漆tonamino〕中目の人工砥、キング#1000で外側を研ぐ。
深い凹みだったところに薄い麻布を貼る。
形の狂いが大きいところに下地。
小さい直し部分に錆。 端に錆箆付け。

〔乾漆F〕立ち上がり、空研ぎ。
薄い麻布をバイアスになるように切る(少し幅を広めにする)。通常の比の糊漆で貼る。

〔乾漆盛器〕見込みを静岡炭で研ぐ。麻紐(こごみ)付近の艶を消す。
レーキ顔料(緑、青竹、濃緑、黄)と透き漆を練る・・・見た目2倍の透き漆を足し、付けをとる。
*練った量に対して2倍ということ。

5.2(日)

〔乾漆03.10〕昼、天日干し(シートで包んでおいたので、保温力抜群)。 夜、熱処理。
〔乾漆tonamino〕中目の人工砥、キング#1000で外側を研ぐ。内側も軽く研ぐ。
リグロインで薄めた生漆を十分吸わせ、拭き取る。湿りへ。
(夕方)花弁の形に切りこみを入れる。錆をみる。

〔乾漆F〕立ち上がり、空研ぎ。
リグロインで薄めた生漆を吸わせる。

〔乾漆盛器〕緑の色が少し暗すぎる感じだし、乾いていない。
一番明るい青竹色を練り、見た目3倍量の透き漆を足す。昨日のに一箆透き漆を足す。
こごみ部分に緑を塗る。(下に湿ったスポンジ。22℃、57%)

*石膏で盤用に作ってあったものを荒砥で水研ぎ。平面に近づける。
ノミを研いだり、形をどうするか、、、

5.3(月)

〔乾漆03.10〕昼、天日干しするも、曇りがち。 夜、熱処理。
〔乾漆tonamino〕中目の人工砥、キング#1000で外側を研ぐ。
凹み(最後に布を貼ったところなど)や、鎬の決まっていないところに錆。湿りへ。
(夕方)人工砥、キング#1000で全体を研ぐ。
黒漆で内側から外脇まで中塗り。

〔乾漆F〕立ち上がりを軽く水研ぎ、錆で布目摺り。

〔乾漆盛器〕刷毛筋が残ったまま乾いていた。

*盤用の底になる石膏原型を見ているが、決まらない。
みしみし音がしたり、撓む廊下の床の張り直しに来てもらいました(あと少し)。

5.4(火)

〔乾漆03.10〕雌型―夜、水につける。
〔乾漆tonamino〕(朝)切り込みを入れた端付近がガタガタなので、錆を見る。凹みも。
(夜)外側を砥石で研ぎ、塗り部分を静岡炭で研ぐ。外側の中塗り。20℃、55%。

*高岡市美術館「わざの美」の会場当番に行っていました。

5.5(水)

〔乾漆03.10〕雌型―石膏原型を壊し、素地を取り出す。
取れ難いところは金箆で削ったりし、洗う。
陰干し。
*雄型は、好天の日にのみ天日干しをすることにした・・・今日は曇りで中止。
〔乾漆tonamino〕(午前)外脇の上半分を静岡炭で研ぐ。
薄いアクリル板で形定規を作り、それに合わせて錆で花弁の形を作る。
(夜)軽く空研ぎし、錆で花弁の形を直す。

5.6(木)

〔乾漆tonamino〕内側から外脇まで研ぐ。花弁のところは注意して。
研いだところを中塗り・・・内側2回目。外脇3回目(花弁のところは1回目)。

5.7(金)

〔乾漆tonamino〕(朝)乾いてはいたが、湿りへ。(少しして)錆をみる。
(夜)外側―決めるべきところを砥石で軽く研いでから、静岡炭で研ぐ。
外側の中塗り・・・外脇4回目(花弁のところは2回目)、裏底と腰2回目。
*棕櫚毛の手板も塗る。

5.8(土)

〔乾漆tonamino〕(午前)内側を静岡炭で大体研ぐ。
(夕)静岡炭で研ぎ上げる。
(夜)透き漆で上塗り(のつもり)。

〔乾漆盛器〕(午前)内側の研ぎの続き。緑色のところ(麻紐によるこごみ)は艶消し。
*内脇で多少下の黒が出たが、、、
*風呂、部屋などの拭き掃除、掃除機かけ。
(夕−夜)透き漆で上塗りのつもり・・・溜め塗り。
*透け具合でもう一度塗る必要があるかもしれない。23℃、48%。

5.9(日)

*昨日の塗り(となみ野展−鉢、市展−盛器)・・・
 (朝)20℃、48% 光ったまま。下のスポンジに水を含ませる。
 (約1間後)19.5℃、55%。
 (4pm頃)22℃、60%。懐中電灯で中を照らしても、光ったまま。

〔乾漆F〕
蓋と身がきつすぎるので、立ち上がりの擦れているところを空研ぎ。
蓋と身を合わせたまま、研ぎ合わせる。入り隅の山のところは名倉砥で。
ずらしては、研ぎ合わせを繰り返す。身の外脇に少し足りないところがある感じ。

立ち上がりを付けるときに支えとして貼っていた厚紙を取り除く。
糊漆でくっ付いている紙はなかなか取れず、削ったり、空研ぎしたり、、、
一部、立ち上がりが素地から剥がれてしまう。
多少紙は残ったが、中国麻布を12mm+10mm(身側に貼る長さ)幅に切って、
立ち上がりの内側に貼る。2本に切り分けて貼る。
剥がれたところは洗濯バサミで固定。

〔乾漆03.10雌型〕蓋・身・懸子の端を、擦りガラスに山科地の粉を撒いて、水平に研ぐ。
くっ付いたまま残る石膏を削るが、取り切れない。
端に生漆を渡し、布で拭き取る。

5.10(月)

〔乾漆03.10雌型〕アクリル定規に合わせて、特に中央の入り隅の位置が合うよう研ぐ。
外脇の出過ぎ、甲や裏の凸凹を研ぐ。
リグロインで薄めた生漆を吸わせる。布で拭き取る。

〔乾漆F〕(朝)洗濯バサミを外すと、一ヶ所布が浮いていた。切り取り、別の布を貼りなおす(漆分の弱い糊漆)。
(夜)空研ぎ。昨日剥がれた辺りの隙間に下地。内側、布目摺り。

〔乾漆tonamino〕(朝)20℃、63%。乾いている感じ。
(夜)外側を静岡炭で粗々と研ぐ。凹みに錆。

〔乾漆盛器〕*流れは割合よく、多少ゴミが目立つが、乾く。
*夕、時々加湿。 溜め塗りの下の朱と緑の区別がつかない。透けてくれば、、、

5.11(火)

〔乾漆03.10雌型〕身をアクリル定規に合わせ、3箇所ガムテープで固定し、
入り隅を先の尖った丸い砥石で研ぎこむ。
山の足りない部分を錆で作る。凹みの目立つところにも錆。
外に出すぎている素地の内側に麻布片を貼る。
蓋は、凹みの目立つところに錆をつける。

〔乾漆F〕立ち上がりの内側を空研ぎ。
上が外に出すぎているので、幅10mmほどの麻布を内側に貼る。
*後で立ち上がりの上辺りの外側を削る予定。

〔乾漆tonamino〕(朝)錆をしたところを研ぎ、箆で黒漆を目摺っておく。
(夜)朱を塗る予定のところ(端、外脇、腰、台)を研ぐ。静岡炭など。
*黄口に木地呂漆を足す。本朱を混ぜる。それぞれ付けをとる。20℃、65%。
*日曜に小中塗りが出来なかったので、一発仕上げにする予定。一種の根来塗りになる。

5.12(水)

〔乾漆tonamino〕(朝)裏底にアラビック糊をひろげておく。
(夜)水拭、掃除機、シート吊り、漆漉し(本朱、黄口)、刷毛洗い、、、
朱の上塗り。22℃、65%ほど(下のスポンジに湿り)。返しを取る。

5.13(木)

〔乾漆tonamino〕(朝)20℃、65%。本朱はかなり黒っぽく、光っている感じ。
(夜)22℃、65%。本朱は乾いていたが、黄口は光ったまま。

〔乾漆03.10雌型〕蓋をアクリル定規に合わせ、3箇所ガムテープで固定し、入り隅を研ぐ。
一辺ずらして、ガムテープを貼りなおし、足りない山を錆で作る。目立つ凹みも。
身の足りない山を錆で作る。

〔乾漆F〕立ち上がりの高さを定規で確かめ、貼った布の出ている余分の部分を切る。
内側の布目摺り。立ち上がり端の上と外にも錆を渡し、箆で浚える。
蓋と身を重ね合わせ、身の足りない辺に錆をつける。暫くして分離。
*合い口に隙間が出て来た。身の方が歪んだようだ(立ち上がりを作っているためだろう)。

5.14(金)

〔乾漆tonamino〕(朝)黄口、光ったまま。昨晩の指で塗り直した付近が余分なのを拭いた灯油の所為で、白っぽい。
塗り直すしかない。湿りを強化。
(夕)黄口も何とか締まり始めていた。湿りを強化。
(夜)本朱に虫がついていたのに気付く。静岡炭で軽く研ぐ。

〔乾漆03.10雌型〕蓋・身をアクリル定規に合わせ、3箇所ガムテープで固定し、入り隅を研ぐ。
外側に膨らみすぎているので、内側に布を貼る。凹みに錆。

〔乾漆F〕蓋と身を重ね入り隅の山を名倉砥で研ぎ合わせる。
立ち上がりの内側に幅22mmほどの麻布を貼る。
形の出来ていないところに錆・・・平面から入り隅に移っていく場所、腰、肩など。

5.15(土)

〔乾漆tonamino〕刷毛筋が少し残った方が面白いので、ペーパー#1000で研ぐ。
*掃除を少しする。シートを吊るす、、、

〔乾漆03.10雌型〕端から出ている布を切り取る。
昨日貼った蓋の一部が浮いていたので、麻布片を貼り直す。

〔乾漆F〕蓋と身を重ね入り隅の山を名倉砥で研ぎ合わせる。
錆をしたところも研ぐ。
*蓋の外脇に一部浮きを見つける。穴をあけ、生漆を吸わせておく。
端から出ている布を切り取る。

〔乾漆盛器〕粗粗と静岡炭で研ぐ。ペーパー#1000で研ぐ。

5.16(日)

〔乾漆tonamino〕〔乾漆盛器〕4:40AM−7:15AM
外側(裏側)を透き漆で上塗り。21℃、60%。返しを取る。
*5.8の漆に、ヤナセの木地呂漆を足す(数パーセント)。
(6PM)窓から見ると、乾いている感じなので、戸を開けてみる。
塗っている時はゴミだらけの感じがしたが、そうでもないようだ。

〔乾漆03.10雌型〕こくそで布目摺り。
甲などに錆。

〔乾漆F〕こくそで布目摺り。

5.17(月)

〔乾漆tonamino〕〔乾漆盛器〕付くをはずし、ビンツケ油を拭き、アラビック糊を洗い取る。
作品写真

〔乾漆03.10雌型〕こくそを空研ぎ。
身の内側の端周りに2cm幅の麻布を貼る。
蓋の内側の端周りの出過ぎの4辺に1.5cm幅の麻布を貼る。

〔乾漆F〕こくそを空研ぎ。
立ち上がりの端に残る隙間などにこくそ。

5.18(火)

〔乾漆03.10雌型〕布貼り部分を空研ぎ。乾いている気がするが、、、
身の外側のガタガタに錆。

〔乾漆F〕立ち上がりの形を定規で確かめると、上の方がほとんど外へ出過ぎている。
刃物で切り取る。狂いが少ない時は布砥#40(使い古し)で研ぎ落とす。
立ち上がりが外に出過ぎている部分は、布を切り取ってしまう。
立ち上がりの布が薄くなった内側に麻布を貼る・・・3箇所。

5.19(水)

〔乾漆03.10雌型〕布目摺り(錆+こくそ)。

〔乾漆F〕立ち上がりの形を定規で確かめ直すと、まだ外に出過ぎている所が多かった。
刃物(切り出し、丸ノミ)で削る。また布を切り取ったところもある。
空研ぎで少し滑らかにする。
錆を引箆(定規)で立ち上がりの外と端に引き、形を作りながら整える。
*切れなくなったので、刃物を研ぐ。

5.20(木)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)空研ぎ。乾き余りよくない。
(夜)身の内側、端回りに幅1cmほどの麻布を貼る。蓋は錆少々。

〔乾漆F〕(朝)立ち上がりの内側の布目摺り。
(夜)立ち上がりの外側に錆を引き箆で引く。2回目。
蓋の端内側を砥石で水研ぎ。スッとは入るようになったが、まだまだキツイ。

5.21(金)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)布の上を空研ぎ。端から出ている布を鋏で切り取る。
(夜)身…端水平研ぎ。こくそで布目摺り。
蓋…端水平研ぎ。端に錆箆付け。

〔乾漆F〕蓋の端の水平研ぎ。
奥出技術記録に「上下させながら研ぐ」とあるので、端水平研ぎの砥粉(+水)を利用して実行してみる。
どういうことがハッキリしないが、蓋を少しだけ上下させるように動かしてみる。
一辺ずつずらして、上下研ぎ続いて左右回し研ぎをする。
身の向きを180°変え、一辺ずつずらして《
上下研ぎ続いて左右回し研ぎ》を繰り返す。
身の向きをまた変え、同じように・・・向きを変え・・・
*蓋と身の被り方が楽になる。合い口の隙間も合う。
蓋の内脇を見ると、立ちあがりの高さに対応する辺りに段がついているところがあった。研いで直す。
蓋の内脇と端に生漆を刷り込み、拭き取る。
立ち上がりの端幅を錆で揃えるように作る。

5.22(土)

〔乾漆03.10雌型〕こくそを空研ぎ。アクリル定規を当てると、蓋が全体的に膨らんでいる。
蓋…甲を荒砥でで研ぎ込む。定規を当てると、中央が狭すぎる。
蓋・身…端の内側周りに1センチ幅の麻布をバイアスに貼る。
蓋…甲の中央部分の周囲に錆箆付け。

〔乾漆F〕蓋を身に被せ、上下研ぎand左右回し研ぎを昨日同様にする。
蓋の内側に出来た段1辺、身の立ち上がりの外側を砥石で研ぐ。(後で、生漆を吸わせ、拭き取る)
入り隅付近を合わせ研ぐ。(ガムテープで固定)
蓋・身の外側を砥石で研ぐ。
立ち上がりの幅を揃えた段を錆で埋め、幅を揃えるため引き箆を引く。
外側の目立つところに錆。

5.23(日)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)はみ出た布をはさみで切り取る。空研ぎ。
(夜)高台用にダンボールをサークルカッターで切る(感じを見るだけ)。
こくそで布目摺り。(蓋・身)
蓋…甲の周囲に錆箆付け。(荒砥で水研ぎし、昨日より少し外に)

〔乾漆F〕(朝)空研ぎ。
(夕−夜)高台用に厚紙を探したがなく、ダンボールをサークルカッターで切る。
*身の裏で、入り隅の山を対角線で結び、中心を出し、見当をつけるため、円を書いてみる(コンパス)。
型となるダンボールより少し大きめの同心円をコンパスで書き、目安とする。両面テープで固定。
身の立ち上がりの内側の段を埋めながら、引き箆をで端幅も揃える。
麻紐を巻いて高台の高さを作る。(棗型の予定)

5.24(月)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)こくそを空研ぎ。
(夜)布貼り部分に錆下地付け。

〔乾漆F〕(朝)この後、型のダンボールを取り外す。
(夜)身…内側を砥石で水研ぎ。立ち上がりの入り隅は名倉砥で研ぐ。
底の周囲、内脇など、凹みの目立つところを中心に錆箆付け。
高台用の麻紐巻きの内側1周(内隅)に糊漆、外側1周(外隅)に刻苧。

5.25(火)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)空研ぎ。端に錆下地箆付け。(蓋・身)
(夜)空研ぎ。布貼り部分に錆下地箆付け。(蓋・身)

〔乾漆F〕(朝)空研ぎ。立ち上がり端に錆箆付け。
(夜)高台の外隅に刻苧。

*3時間近く探し物をしていましたが、とうとう見つかりませんでした。
大雑把な分類しかしない性質ですが、あるはずのところにないと今日のようなことになります。
*5.26にもう1時間探し、やっと見つけました。整理の仕方を考えるべき。

5.26(水)

〔乾漆03.10雌型〕蓋…アクリル定規をガムテープで3箇所固定。
入り隅を定規に合うように研ぐ。辺も合うように研ぐ。
ガムテープで貼る場所を隣(研いだ辺)に変え、残りの3辺を研ぎ合わせる。
足りない入り隅の山を錆で作る。(1箇所)
身…蓋と同様の作業。辺の足りないところにも錆。

〔乾漆F〕(朝高台隅を空研ぎ。
(夜)高台の外隅に刻苧。麻紐の上にも。

5.27(木)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)空研ぎ。蓋・身…端に錆下地付け。
(夕-夜)蓋・身…重ねてみると大体合っている感じ。
擦りガラスで端水平研ぎ。
もう一度、アクリル定規をガムテープで3箇所固定し、研ぎ合わせる。
内側を研ぐ。甲・裏底を研ぐ。
素地にリグロインで薄めた生漆を吸わせ、拭き取る。

〔乾漆F〕(朝高台隅を空研ぎ。立ち上がり端に錆箆付け。
(夕-夜)端水平研ぎ。高台底も。
内側を研ぐ。(立ち上がりの下部分で布やこくそが顔を出す)
裏底を除いて、素地にリグロインで薄めた生漆を吸わせ、拭き取る。

5.28(金)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)空研ぎ。蓋・身…端に錆下地付け。
(夜)端水平研ぎ。重ねてみると合ってない。
身…アクリル定規を固定し、入り隅を研ぐ。 *かなり外に出ていた。
布が出たところなどに生漆を吸わせる。
蓋…甲を触ると、緩い凹みがある感じ。荒砥で研ぐ。
膨らんできた感じ。生漆を吸わせる。

〔乾漆F〕(朝高台隅を空研ぎ。立ち上がり端に錆箆付け。
(夜)端水平研ぎ。高台底も。
高台の外隅に刻苧。麻紐の上も。

5.29(土)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)空研ぎ。身…端に錆下地付け。
(夜)蓋…アクリル定規に合わせると、かなり狂っている。
固定して、定規に研ぎ合わせる。
甲をガラス板上で水砥の粉で研ぐ。
端幅の広すぎるところを荒砥で研ぐ(内側)。
端の両側の研いだところに生漆を吸わせる。
身…端水平研ぎ。
アクリル定規に合わせ、少し狂ったところを研ぎ合わせる。
端幅の広すぎるところ(見た目)の内側を研ぐ。
端とその両側の研いだところに生漆を吸わせる。

〔乾漆F〕(朝高台隅を空研ぎ。立ち上がり端に錆箆付け。
(夜)端水平研ぎ。高台の外隅に刻苧+錆下地。

5.30(日)

〔乾漆03.10雌型〕蓋と身を重ねると、今のところ合っている感じ。
見た目に端幅が広すぎるので、空研ぎペーパーで研ぐ。
身の方は、3mm幅ぐらいにする。生漆を吸わせる。

〔乾漆F〕(朝高台隅を空研ぎ。
(午後)高台の形を決める引き箆をアルミ片で作る。
(夜)錆を合わせ、高台の形を錆で作る(引き箆)。

5.31(月)

〔乾漆03.10雌型〕蓋と身を重ねると、まだ狂い方が少ない感じ。
身に立ち上がりを付けるための厚紙を切り、貼る。
蓋の甲を擦りガラスで研ぐ。周辺に錆下地付け。

〔乾漆F〕(朝高台底をガラス板上(ペーパー#80)で空研ぎ。高台も。
高台底の低いところに錆付け。
(夜)高台底を擦りガラスで水平に研ぐ。
引き箆を動かして、高台底より浮き上がるところをチェック―腰が出っ張りすぎていて引き箆が持ち上げられる。
腰を研ぎ、高台底に沿って引き箆が動くことを確認し、錆を渡し、引き箆を引く。

6.1(火)

〔乾漆03.10雌型〕身…厚紙に切れ目を入れ、定規に合わせ、斜めに押し曲げる。
少しずつセロテープで固定。
麻布を厚紙に貼る。

〔乾漆F〕(朝高台を空研ぎ。
(夜)高台に錆を渡し、引き箆を引く。

6.2(水)

〔乾漆03.10雌型〕身
(朝)端からはみ出ている布を切る。合い口に出ているのは、先の丸い刃物で。 空研ぎ。
(夜)空研ぎ。立ち上がりに布目摺り(刻苧にて)。
懸子…内底を荒砥で研ぐ。錆をみる。

〔乾漆F〕(朝高台を空研ぎ。足りない部分に錆を付ける。
(夜)高台底を擦りガラスで水平にする。引き箆で確かめると、相変わらず同じ所が足りない。
錆を渡し、引き箆を引く。

6.3(木)

〔乾漆03.10雌型〕身…(朝)刻苧空研ぎ。乾き悪い。
(夜)刻苧もう一度空研ぎすると、乾いているようだ。
薄い麻布を立ち上がりに貼る。
懸子…擦りガラスで裏底と端を研ぐ。内底も研ぐ。錆をみる。

〔乾漆F〕(朝高台を空研ぎ。高台内隅に錆を渡す。
(夜)高台付近の凹みに錆。

6.4(金)

〔乾漆03.10雌型〕身の立ち上がり…(朝)はみ出ている布を切る。空研ぎ。
(夜)もう一度、空研ぎ。錆で布目摺り。
懸子…擦りガラスで裏底と端を研ぐ。内底も研ぐ。内底と端に錆をみる。

〔乾漆F〕高台に錆箆付け。(轆轤使用)
*これで素地作り完了とする。

6.5(土)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)錆をみる―懸子の裏底、身の裏の周辺部。
(夜)懸子…端・裏底を擦りガラスで研ぐ。内底を荒砥で研ぐ。
低いところに錆。

*プカプカするところがあった台所の床に、15mm厚の床板を貼り重ねてもらいました。

6.6(日)

〔乾漆03.10雌型〕懸子…端・裏底を擦りガラスで水平研ぎ。内底を荒砥で研ぐ。
研いだところに生漆を渡し、拭き取る。
身…立ち上がり部分を砥石で水研ぎ。生漆を渡し、拭き取る。

*外に出しっ放しだった雄型を家の中に入れる。
明日から雨になるらしいし、熱処理後、原型に付けたまま平温に保つことも大切らしいから。

〔乾漆F〕高台底を擦りガラスで研ぐ。曲面のところも軽く研ぐ。
高台付近に生漆を渡し、拭き取る。

6.7(月)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)懸子…端に錆箆付け。低いところに錆。
(夜)身…立ち上がりの内側の厚紙を外す。紙が糊漆にくっ付いて剥がれない―刃物、空研ぎで削るも、残る。
立ち上がりと素地を繋ぐように幅20mm余りの麻布を内側に貼る。
懸子…端・裏底を擦りガラスで研ぐ。内側、荒砥で研ぐ。低いところに錆。
*懸子を立ち上がりに載せると大きすぎた。もともと雄型用の懸子だったから、そちらに回すしかないだろう。

6.8(火)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)立ち上がりからはみ出ている布を切り取る。空研ぎ(乾き悪い)。
(夜)身…立ち上がりの内側を空研ぎすると、乾いている感じだったが、、、
高台をつけるために裏底にキチンとした面を作る必要があるので、錆を付ける(轆轤使用)。
蓋…少しガタがでていたので、擦りガラス(砥の粉)で端を水平にする。生漆。
懸子…擦りガラスで端と裏底を研ぐ。内底も研ぐ。端などに生漆。

〔乾漆F〕蓋と身を重ね合わせ、砥の粉と水を付け、上下研ぎ―左右回し研ぎ。
合い口の身の側に少しガタガタがあったので、錆をつける。蓋の端に生漆。

6.9(水)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)立ち上がりの内側に刻苧で布目摺り。
(夜)裏底を研ぐ。側面も少々。
裏の中心を出す。底が丸すぎるので刻苧を盛って弱める。

〔乾漆F〕蓋と身を重ね合わせ、砥の粉と水を付け、蓋を定規に擦り合わせ研ぎ
身の合い口…一部、低いところに錆。
蓋…内側の中央が少し膨らんでいる感じなので、研ぐ。低いところに錆。
甲周りの低い感じのところに錆。

6.10(木)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)裏底に盛った刻苧を空研ぎ。厚過ぎ、余り乾いていなかった。
立ち上がりを定規で確かめると、高い部分がある―鑢で削る。
(夜)立ち上がりの内側に幅20mm余りの中国麻布を貼る。(4枚目)
蓋…甲の周辺部分から肩にかけて、錆箆付け(轆轤使用)。

〔乾漆03.10雄型〕蓋…甲の周辺部に錆箆付け(轆轤使用)。

*漆の仕事で平面を作るのに、下地付けと研ぎを何度も繰り返して、やっとできる。
原型の仕事では、どのようにして完璧な面を作るのだろう?

〔乾漆F〕蓋と身を重ね合わせ、砥の粉と水を付け、蓋を定規に擦り合わせ研ぎ
蓋…内側を荒砥で研ぎ込む。かなり布がでる。生漆を吸わせる。
身…内側を少し研ぐ。 合い口端に生漆を吸わせる(擦り合わせ研ぎで研ぎ上がる)。

6.11(金)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)端からでている布を鋏で切る。空研ぎ。
高台を作る辺りに、錆+刻苧を付ける。余ったのを布の段を埋めるのに使う。
(夜)身…外脇の端から1センチほどおりた辺りから下が膨らんでいる(=端から1センチぐらいの間は、蓋と研ぎ合わせて、減っている)ので、荒砥で研ぎ込む。
立ち上がり内の布目摺り(下地+錆)。
外側の凹みを埋める。

〔乾漆F〕身…内側(特に隅)を荒砥―キング#1000で研ぐ。
凹みに錆。布が出た部分に生漆。
蓋…凹みに錆(昨日研いだ内側の)。

6.12(土)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)立ち上がり内を空研ぎ。
高台を作る付近に錆下地箆付け(轆轤使用)。
蓋…肩近くの甲の周辺部に錆下地箆付け(轆轤使用)。
(夕)高台付近の錆下地厚過ぎ、不硬化―荒砥で水研。湿りへ。
立ち上がり内、布目摺り。

〔乾漆03.10雄型〕蓋…甲の周辺部に錆箆付け(轆轤使用)。

〔乾漆F〕身…内側(立ち上がりまで)をキング#1000、人工砥で研ぐ。
布が出たところは生漆。凹みに錆。
蓋…内側を軽く研ぐ。凹みやガタガタ(布がでていたところ)に錆。

6.13(日)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)立ち上がり内を空研ぎ。
(夕―夜)蓋と身を無理にはめ込んで、外形の余分な膨らみを荒砥で研ぐ。(はめかたを数回変える)
砥粉と水をつけ、蓋と身の上下研ぎ、左右回し研ぎ。身の位置を次々変えて、一通り。まだまだキツイ。
蓋…端幅が広すぎるので、見た目で研ぎこんで揃うようにする。内脇も研ぐ。
内脇、端、外脇、甲に生漆。
身…外脇に生漆。
立ち上がり内に錆箆付け。
高台を作る辺りに錆箆付け。

6.14(月)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)立ち上がり内を空研ぎ。端に錆箆付け。
(夜)蓋と身をはめ込んで、外形の余分な膨らみを荒砥で研ぐ。(はめかたを数回変える)
砥粉と水をつけ、蓋と身の上下研ぎ、左右回し研ぎ。身の位置を次々変えて、一通り。まだまだキツイ。
蓋…端幅を狭くする為、荒砥で水研ぎ。空研ぎ。まだキツイので、内側の布を切り出しで切り取る。
空研ぎ。生漆を刷り込む。
身…立ち上がり定規を当てると、かなり狂っている。出過ぎ部分の布を剥ぎ取る。
空研ぎ。生漆を立ち上がり内から外脇まで刷り込む。

6.15(火)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)蓋の端幅の広そうな所を削り、空研ぎ、錆付け(内側)、幅定規を引く。
立ち上がりの両側を空研ぎ。錆を両側に付け、幅定規を引く。
(夜)蓋をアクリル定規に合わせ、出ている所を研ぐ。入り隅にも注意。
蓋と身を重ね、身の出ているところを研ぐ。
砥粉と水をつけ、蓋と身の上下研ぎ、左右回し研ぎ。身の位置を次々変えて、一通り。
蓋と身を合わせたまま、身の足りない側に錆をつける。
それを裏返して、高台の位置にダンボールを切り抜いた円を両面テープで貼る。
麻紐をその周りに巻いていく(端13ミリほどか?)。
合わせ錆が何時の間にか切れていたので、蓋の内脇に錆。
身の立ち上がり端に錆付け。

6.16(水)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)蓋・身、それぞれの外脇の膨らんでいるところを荒砥で空研ぎ。
錆をしたところを空研ぎ。立ち上がりの内と外に錆。蓋の内脇に錆(幅定規)。
(夜)衣文線の位置を揃える定規を作り始めたが、3本目を作っているとき、作図の間違いに気付く!
身…立ち上がりの内と外、空研ぎ。立ち上がりの端幅を錆で揃える(幅定規)。
高台に、2段目の麻紐を巻く(細いラミー糸を使う)。
蓋…端幅を錆で揃える(幅定規)。
衣文線用の定規に作図を始める。

6.17(木)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)身…2段にあげた麻紐の高台と裏底の隙間が少ないので、底を空研ぎ。
立ち上がりの端幅を揃えた段と布貼りで出来た段を錆で埋める。その他も。
蓋…端幅を揃えた段を埋める。
身の衣文線定規…残りの作図。1本目の切り込み。2本目少々。
(夜)身の衣文線定規…6本とも作るも、切る時歪んでしまい、元に上手く戻らない。
*出だしと終わりが狂ってないから、それを基準に、元々アクリル片で作っていた定規に沿わせて、鉛筆で素地側面に作図。
身…鉛筆の線に沿って、ハンドルーターに紡錘形の回転刃をつけて削る。刃が擦り減り、削りにくくなる。
蓋の衣文線定規…出だしと終わりに錐で穴をあけ、アクリル片の形定規を当て、鉛筆で作図。(1箇所のみ)
線に沿って、紡錘形の砥石をハンドルーターにつけて削ってみると、1箇所だけでだが、削り易かった。

6.18(金)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)身…端幅を揃えた段・布貼りの段を埋める。端に錆付け。高台に刻苧。
蓋…鉛筆で衣文線の作図(4箇所)。
(夜)蓋…作図1箇所。身と合わせてハンドルーターで削る(紡錘形砥石)。
蓋・身…衣文線をもう一度作図。合わせてハンドルーターで削る(紡錘形砥石)。
蓋…端、擦りガラスで水平研ぎ。内脇を研ぐ。内脇、端、削った衣文線、外脇に生漆。
身…高台の内の線をサークルカッターで決め直す。空研ぎ。高台用定規を作る。
端を擦りガラスで水平研ぎ。高台も少々。
立ち上がりの内と外を研ぐ。
立ち上がりの内−合い口端−削った衣文線に生漆。

6.19(土)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)楕円の形の棒状砥石の先を丸くしたのを使って研ぐ・・・蓋・身(合わせたまま)の衣文線。
錆をみる。高台に刻苧。
(夜)衣文線を研ぐ砥石を人工砥で作る―中央からの向き用、外からの向き用。
*中央からの向きは、少し急に線が立ち上がる感じの砥石。
*外から線を決めるように研ぐ砥石は、緩い盛り上がり方になる形。
蓋・身を合わせたまま、中央側から研ぐ。
合わせ方を変え、蓋・身を合わせたまま、外側から線を決めるように研ぐ。
外側をいろいろな砥石で研ぐ。
外側を黒漆で塗る。29℃、53%。

〔乾漆F〕蓋・身…外側をいろいろな砥石で研ぐ。
黒漆で中塗り・・・蓋(外側)、身(外側―裏底から立ち上がり外まで)。

6.20(日)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)乾いていた(28℃、53%)が、湿り風呂へ。
(夕)立ち上がりの高さを3mm低くする―毛引きで目印を付け、鋏で切り取る。
蓋と身の外脇の繋がり方が狂っているので、金尺を当てて確かめながら、荒砥で研ぎ込む。(2辺分)
研ぎ込んだところに生漆。
立ち上がり端に錆箆付け。
高台に錆付け。

*支部の木漆部会研究会でした。

6.21(月)

〔乾漆03.10雌型〕蓋と身の外形の繋がりを直すため、金尺で確かめ、荒砥で研ぎ込む。
残りの4辺。 180°回して、6辺とも研ぎ込む。
生漆を吸わせる。

6.22(火)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)高台を棗型にするため、麻紐(荷造り用)を底の端まで巻く。
(夜)衣文線の流れがスムーズでないので、素地に鉛筆で書いて感じを見る。
薄いアクリル板の定規を修正する。ひどいのは作り直す。
軽く空研ぎ。位置を作図す。
両面テープで貼り、錆をつけてみる。

6.23(水)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)蓋のずれ方が一部足りないので、刃物で立ち上がりを削る。
入り隅の形がキチンと合ってないので、蓋と身をガムテープで固定。
足りない側に錆が付くように箆付け。身の方が外に出ている場合は、付けない。
麻紐(荷造り用)の巻き終わりの段、巻き始め付近に刻苧+錆。
(夜)蓋のずれ方が、まだ不十分なので、向かい側の立ち上がり外を削る。
やっと内・外方向にずれるようになる。
入り隅の形がまだ合っていないので、ガムテープで固定し、足りない側に錆をつける。
その他、目立つところに錆―肩付近、入り隅付近など。

6.24(木)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)入り隅の形が合っていないので、足りない側に錆。
(夜)入り隅の合い具合を確かめると、同じ隅が凹み気味。
ガムテープで固定し、足りないところに錆。

6.25(金)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)空研ぎ。入り隅が身の一ヶ所で凹み気味なので、錆。
高台付近に刻苧―段を埋めるなど。
(夜)*入り隅が合っているような、合っていないような・・・
軽く空研ぎし、衣文線を作図。蓋と身を合わせて、線の両側を研ぐ。
錆をみる―内側の段、削ったところ、凹みなど。

6.26(土)

〔乾漆03.10雌型〕入り隅の山の位置を鉛筆でチェック。
位置定規で衣文線の反対側の位置を鉛筆で書く。
入り隅を楕円柱の砥石で研ぐ。線用の砥石で衣文線が出るように研ぐ。
内脇などを荒砥で研ぎ込む。
合い口を擦り合せ研ぎ(水と砥粉)。
内側から入り隅、外脇、肩(蓋)、高台(身)などにリグロインで薄めた生漆を吸わせ、拭き取る。(湿りへ)
(夜)錆を見る。

〔縄胎ビール杯〕この前、ものしり一夜漬けで真也さんが言っていたのを漆で試作。

離型用に太い麻紐を巻き、その上からビニール紐を巻く。
中国麻布をバイアスに貼り、その上からラミー麻紐を巻く。

6.27(日)

〔乾漆03.10雌型〕入り隅の山の位置を鉛筆でチェック。
位置定規で衣文線の反対側の位置を鉛筆で書く。
作図しながら、目立つ狂いは研ぐ。
蓋と身を合わせ、軽く衣文線を研ぐ。
盛り上がりが足りない線を、アクリル薄板定規に沿って、錆で作る。
定規が使い難いときは、目測で錆を箆渡しし、盛り上がりを作る。
高台の段や目を、残っている錆を使い、埋める。

(夜)錆をあわせる。

〔縄胎ビール杯〕離型用の紐を取り出す。
鋏で上の布を切り取る。

6.28(月)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)入り隅の山の位置を鉛筆でチェック。
*合っているような、合っていないような、、、
蓋の内・外へのずれ方が不十分なところがまた見つかる。
立ち上がりが外に出すぎているのかと考えたが、位置をずらすと、そこは緩くなる。
蓋の内側の入り(入り隅の内側の出)が多すぎると考えるしかない。
見た目にも膨らみすぎなので、丸刀で削る。錆。
衣文線の見た目に足りないところにも錆。

(夜)衣文線を鉛筆で作図。
作図しながら、出すぎやガタガタを荒砥で研いで直す。
線の足りないところ、線の間の凹みすぎに錆。
高台にこくそ+錆をつける。

〔縄胎ビール杯〕内底に中国麻布を貼る。
*布2枚となる。底にも凸凹があるので、浮くかもしれない。

6.29(火)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)錆を空研ぎ。目立つ凹みに錆(線にも)。
(夜)入り隅の山を鉛筆でチェック。
衣文線を位置定規、アクリル片定規で作図。
蓋と身を合わせ、ガムテープで6辺を固定。
入り隅を砥石で研ぎ合わせていく。3箇所。錆。

6.30(水)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)入り隅を砥石で研ぎ合わせていく。2箇所。錆。
(夜)入り隅を砥石で研ぎ合わせていく。1箇所。
一通り終わったので、位置をずらして入り隅の山の位置を鉛筆で書く。
衣文線を位置定規、アクリル片の線定規で作図。
蓋と身を合わせ(立ち上がりに紙6枚分挟んで)、ガムテープで辺を固定。
足りない側(主に身)に錆。線の足りない部分にも。

7.1(木)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)入り隅を砥石で研ぎ合わせていく。錆少々(高台にも)。
(夜)残りの入り隅を研ぎ合わせる。
合い口を擦り合せて、隙間をなくす。
*一日で合い方が余にも変わるし、またアクリル平面定規に戻ることにした。
蓋を合わせ、ガムテープで固定し、出過ぎの所を刃物で削る。錆を見る。
身…立ち上がり端と高台を擦りガラスで水平にする。
高台に錆付け。端の足りないところに錆。

〔縄胎ビール杯〕内底に貼った布の浮きを切る取る。
内側から端の外少し、裏底に糊漆+少量の空研ぎ粉を薄く刷毛付け。

7.2(金)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)蓋…削ったところを空研ぎ(定規に合わせたまま)。錆。
身…立ち上がり端に錆箆付け。高台付近にも錆。
(夜)蓋…アクリル平面定規に合わせると大体合っている。
出ているところを研ぐ。山の位置を定規を基に鉛筆で書く。
身…蓋を被せると、ほとんど狂いがなかった―結局、蓋の方が動いたということになる。
山の位置を蓋の作図に合わせて、書き込む。
蓋・身…位置定規と線定規で、衣文線を鉛筆で書く。
蓋…前日、出過ぎで削り、薄くなった端幅の内側に錆を付ける。錆少々。
身…1本研ぎ過ぎて、減り過ぎていた線を錆で作る(アクリル線定規を当てて)。
高台内の線が乱れすぎていたので、厚紙で径14センチの円を切り抜き、当てる。
高台と厚紙の円の隙間にこくそを詰める。 錆少々。

〔縄胎ビール杯〕外側を軽く空研ぎ。
外側に糊漆+空研ぎ粉少々を薄く刷毛付け。

7.3(土)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)蓋と身を合わせ、ガムテープで固定。
外脇の出過ぎの部分を研ぐ(また合い口付近が凹み気味になっていた)。
高台内に厚紙を置き、隙間に錆を薄めに渡す。
(夜)蓋・身…合わせ研ぎ。
足りないところなどに錆。
高台…内に厚紙を当て、錆で隙間を埋める。
そのまま高台全体に錆箆付け(轆轤使用)。

〔縄胎ビール杯〕リグロインで薄めた生漆を中に入れて、全体に吸い込ませる。
*どこからか、漏れている!

7.4(日)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)高台隅に錆を渡し、引き箆を引く―隅とその立ち上がり部分と、裏底側付近を揃えるため。
(午前)蓋を研ぐ―荒砥、中目、キング#1000。内脇、外脇が荒砥=形が出来ていない。
(夕)身を研ぐ。
蓋と合わせると、合わせる場所によって合わない組み合わせがある―アクリル平面定規で確かめると、7/1に削った側が狭い。
蓋と身を合わせ、入り隅をガムテープで固定し、足りない側に錆(蓋・身とも)。
高台…錆箆付け(轆轤使用)

〔縄胎ビール杯〕リグロインで薄めた生漆を中に入れて、全体に吸い込ませる。
*今度は漏れがなかった。
ビールを入れてみると、泡立ちも良いような、、、

7.5(月)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)蓋と身を合わせ、出ている身側を研ぐ。
蓋と身の合わせ方を変え、一番ずれている組み合わせで、足りない側に錆(蓋・身とも)。
身の立ち上がり端に錆箆付け。
(夜)蓋と身は、何となく合っている感じだが、、、
身…立ち上がり端・裏底を擦りガラスで水平研ぎ。
錆などを研ぐ。裏底隅を砥石で研いで、円に近づける。
立ち上がりを定規でみるとかなり狂っている―少し削り、後は錆を渡し、引き箆を引く。
腰の痩せている感じのところ、高台の幅の足りないところ(大部分)に錆。
蓋…端幅を作る(引き箆で揃える)。

7.6(火)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)身…立ち上がりの形の足りない感じのところに錆、端の上に錆(引き箆)。
蓋…端幅を作った段を生め、幅定規を引く。
(夜)端の水平研ぎ。
蓋・身…合わせ研ぎ(上下研ぎ・左右回し研ぎ)。
錆などを研ぐ。
蓋・身…リグロインで薄めた生漆を吸い込ませる。布で拭き取る。

〔縄胎ビール杯〕全体にリグロインで薄めた生漆を吸わせる。
*内側には何度も吸わせる。拭き取らず。

7.7(水)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)身…立ち上がり端の幅を錆で揃うように作る。
入り隅の形が決まっていないところに、先の丸いプラスチック箆で錆を渡す。
蓋…端幅の段を埋める。幅定規も引く。
(夜)身…内底の歪みの凹み部分に錆。内脇の凹みにも。
立ち上がり端の幅の段を埋め、引き箆を引く。
錆を合わせる。
高台に錆箆付け(轆轤使用)。
蓋…見込みを砥石で研ぐ。
歪みというか、凹みが目立つので、錆。

7.8(木)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)蓋…見込みの凹み、端幅の段埋めに錆。
身…内底の凹み、立ちあがり端幅の段を埋める。
高台の水平研ぎ―幅の足りない側に錆。腰の痩せているところに錆。
蓋…(身の作業後)端に錆箆付け(外角作りに注意して)。
(夜)見込み用、肩用、高台用定規箆を作る。
蓋…見込み、肩に定規で錆を付ける。
身…見込み(内底)、高台に定規で錆をつける。

7.9(金)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)蓋と身を擦り合わせ研ぎ。
蓋…見込み、肩に錆。(定規)
身…見込み(定規で錆)、立ちあがり内に錆、高台(定規で錆)。
(夜)端・高台の水平研ぎ。蓋と身の擦り合わせ研ぎ。
名倉砥などで内側を主に研ぐ。
蓋…見込みに錆(定規)。内脇の凹みにも錆。
身…内腰用の定規を作り、錆をつける―凹みが目立つので。
見込みに錆(定規)。内脇の凹みにも錆。
高台に錆(定規)。

7.10(土)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)錆を研ぐ。リグロインで薄めた生漆を吸わせ、布で拭き取る。
(昼)身…見込み、内脇の目立つところに錆。湿りへ。
蓋…入り隅を小さい砥石などで研ぐ。
甲面を研ぐ。外脇を研ぐ。目立つところに錆。
(夜)身…入り隅を研ぐ(途中まで)。
見込みの凹み、目立つ狂いに錆。

〔縄胎ビール杯〕艶消し・・・棒状砥石、地の粉胴擦り。

7.11(日)

〔乾漆03.10雌型〕(午前)身の入り隅の残りを研ぐ。錆を研ぐ。
黒漆で中塗り・・・蓋(内−外脇)、身(内−外脇)。29℃、58%。
(夕)3時間後には乾いていた―縮みなし。
軽く研いで(手の脂分を取り除くため)、黒で中塗り・・・蓋(甲)、身(高台と裏底)。

〔縄胎ビール杯〕(昼頃)黒漆塗り・・・内−外側。
(夕)軽く研いで、黒漆塗り・・・底−外腰。

7.12(月)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)合い口付近(入り隅が主)をチェックし、足りない側に錆。
見込みの、目立つ凹みに錆。
立ち上がり端に錆。
(夜)入り隅付近を合わせて、狂いを研ぐ。
見込みを研ぐ・・・生漆を摺り込む。
線を小さい砥石で研ぐ。所々に浮きを発見し、削る。
*大きい部分は刻苧。その他は錆。
立ち上がり端の水平研ぎ・・・生漆を摺り込む。

*午後より工芸高で塗りの講習会。昨年に続いて。

7.13(火)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)身…見込み、内隅、立ち上がり端などに錆。
蓋…線を研ぐ(途中まで)。見込みの凹みに錆。
(夜)身…内側を研ぐ。外側は主に錆研ぎ。端・高台の水平研ぎ。蓋と擦り合わせ研ぎ。
蓋…線を研ぐ(残り)。内側を研ぐ。
中塗り・・・身(内側−外脇)、蓋(内側−外脇)

7.14(水)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)錆を合わせる。
見込み、削った穴、角などに錆。
(夜)蓋…線を研ぐ。見込み、外脇、甲などを研ぐ。
また浮きを見つけ削る。錆をみる。
身…線を研ぐ(途中まで)。見込み、外脇などを研ぐ。
深い穴は下地+錆で埋める。錆を見る。

*午前中、工芸高で塗り関係の指導。
蒸し暑い中、皆頑張っています。縮みを削る仕事をしていました。

7.15(木)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)身の線2箇所を研ぐ。錆を研ぐ。
蓋・身の見込みを名倉砥で研ぎ、生漆。
浮いたところに粉を混ぜた錆。 錆をみる。
(夜)錆を研ぎながら、研げていない部分を研ぐ。
高台の内(裏)底が出過ぎているので、荒砥で研ぎ落とし、キング#1000で研ぐ。
端の水平研ぎ、合い口の擦り合わせ研ぎ。
黒で中塗り・・・蓋(外側)、身(裏底−立ち上がり外)。30℃、62パーセント。
*1時間後、もう手で触っても良いくらいに乾いていた。

7.16(金)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)蓋の線を研ぐ。身の線を研ぐ(途中まで)。
蓋の外脇に浮き。錆を見る。
(夜)身…線の残りを研ぐ。内側から外脇まで砥石で研ぐ。
蓋…内から外脇まで研ぐ。浮きがあった。
黒で中塗り…蓋(内から外脇)、身(内から外脇)。

*午前中、工芸高。3日間の最終日でした。
貝を切る切り出しを研ぐ。貝貼り(割貝)など。後日、纏めます。

7.17(土)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)身の線の浅い(目立たない)ところ・決まっていないところ(乱れ)を中目の人工砥で研ぐ。
錆をみる。見込みにまだ凹みが目立つ。
(夜)見込み(蓋・身)を名倉砥で研ぎ込む。身に残る凹みに錆。
蓋…線も含め、外側を名倉砥で研ぐ。
身…外側を研ぐ(一部、キング#1000など、ほとんど名倉砥)。
黒で中塗り…蓋(外側)、身(裏底−立ち上がり外)。28℃、65%。

7.18(日)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)線の合わないところを研ぎ合わせる。
見込みや削ったところ(浮いた跡)に錆。
(午後−夜)身…内側を名倉砥で研ぐ。研ぎ切れないところに錆(内隅など)。
蓋…内側、線、外脇を名倉砥で研ぐ。一部、錆。
蓋…線、外脇を研ぐ(主に名倉砥。一部、中目の人工砥)。内側を研ぎ上げる。立ち上がりの角を落とす。
黒で中塗り・・・蓋(内−外脇)、身(内−外脇)。30℃、65%。

7.19(月)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)錆をみる(少しだけになる)。線に錆が残っていたところを研ぐ。
(午前)日華淡口朱30gを高野木地呂7g程で練る。約1.5時間。23gの木地呂漆と混ぜる。
古い朱(淡口・赤口・本朱、混)と混ぜ、漉す。
(午後−夜)蓋…外側を研ぐ。外脇にまた小さな浮き(削り、錆)。
身…外側を研ぐ。立ち上がり外まで。
蓋・身…合い口の擦り合わせ研ぎ。
朱で小中塗り・・・蓋(外側−合口端)、身(裏底−合口端)。30℃、65%。下のスポンジに湿りで70%。

7.20(火)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)72%ほどで、朱が締まり始めていた。
(夜)70%ほどで朱は乾いていた。
内側を名倉砥で大体研いでから、静岡炭で研ぐ。
*身の内隅にかなり大きな浮きを発見。削り、錆(2箇所)。・・・結局、黒塗りを中止。
外脇の朱を静岡炭で軽く研いでみる。

7.21(水)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)蓋の入り隅を静岡炭で研ぐなど。
身の削った内隅に錆(空研ぎ粉をまぜる)。
(夜)蓋の朱塗り部分を研ぎ上げる。
身…内隅の錆を研ぎ、生漆を吸わせる。
朱塗り部分を静岡炭で研ぐ。
内隅に錆。
朱で小中塗り(2回目)・・・蓋(外側−合口端)、身(裏底−合口端)。29℃、70%。

7.22(木)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)29℃、70%。光ってはいるが、しまり始めている。
少しして73%(下のスポンジを湿らす)。立ち上がりをもって、内隅の削ったところに錆。
(夜)錆と火曜日に研ぎ残したところを研ぐ。
黒漆を漉す(今までのものに、能作日本産、高野遅口などを混ぜる)。
黒で小中塗り・・・蓋(内側)、身(内側−立ち上がり外)。30℃、63%。

7.23(金)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)朱を軽く静岡炭で研ぎ始める。
(夜)朱を静岡炭で研ぐ。(身は立ち上がり外まで)
身…透き漆(裏底−立ち上がり外)塗り、1回目。
蓋…暈かし(甲朱、外脇・肩透き)塗り、1回目。
*30℃、67%をエアコンで26℃、55%。 1:10am

7.24(土)

〔乾漆03.10雌型〕(朝6時)27℃、63%。透きは光っているが、締まり始めている。朱は光ったまま。
下のスポンジに水を吸わせる。
(昼)朱が光ったままなので、加湿強化(72%)。
(夕−夜)内側の黒塗り部分を研ぐ。
*朱の乾きが悪く、多少くっ付く感じがある。
黒の上塗り・・・蓋(内側)、身(内−立ち上がり端)。
*34℃、60%をエアコンで30℃、48%・・・55%・・・58%。

7.25(日)

〔乾漆03.10雌型〕朝、朱の乾きが不十分なままなので、強い湿りへ。
身…外側を静岡炭で研ぐ。内に一ヶ所小さい縮み(多分、消せる程度のはず)。
蓋…(昼頃、朱はほぼ乾いていた)外側を静岡炭で研ぐ。
朱は、まだ研ぎきれず、ペーパー#1200で研ぎ重ねる。
上塗り準備・・・掃除、漆漉し、刷毛洗いなど。
身…裏底−立ち上がり外に透き漆で上塗り。
蓋…甲朱、外脇透き、肩で暈かし塗り。
*晴れで高温から、急に風雷雨で、一時作業中止。
*空風呂(35℃、68%)をエアコンで30℃、60%(最初は55%)。返しを取る。

7.26(月)

〔乾漆03.10雌型〕朝、28℃、65%。朱は光ったまま。下のスポンジに水補給。
(夜)33℃、67%で、朱は光ったまま。下のスポンジにたっぷり水を吸わせる。70%に。
身…付くを外し、ビンツケ、アラビック糊を取る。大き目のゴミをペーパー#1200で軽く潰しておく。

〔丸鉢〕かなりがたがたなので、名倉砥で表側を研ぐ。角に錆。貝をどうするか?
(何年か前に中塗りしていたもの)

7.27(火)

〔乾漆03.10雌型〕朝、28℃、70%。少し光っているが朱が締まり始めている。
付くを外し、ビンツケを箆で浚え、湿り風呂中段へ。
(夜)朱は乾いていた。ビンツケの残りを灯油で洗い、アラビック糊を水で洗う。湿り風呂へ。
身…小さめの静岡炭で刷毛筋を研ぎ始める。
蓋…朱のゴミをペーパー#1200で軽く潰す。

7.28(水)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)蓋の蝋色研ぎ(静岡炭で)を始める。
(夜)蓋の蝋色研ぎ(静岡炭−蝋色炭)

甲(朱塗り)に生正味漆を摺り込み、拭き取る。

7.29(木)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)身の見込みの蝋色研ぎ。内隅、蝋色炭で少々。
(夜)蓋の朱(甲)の蝋色研ぎ。胴擦り。薄めた生正味漆拭き切り。

7.30(金)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)身…内隅、内脇、蝋色研ぎ。
蓋…甲(朱)に灯油で薄めた生正味漆拭き切り2回目。
(夜)身…外側(裏底−外脇、立ち上がり外)、蝋色研ぎ。
蓋…甲(朱)に灯油で薄めた生正味漆拭き切り3回目。

7.31(土)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)蓋…朱に磨き残しがあるので、研ぎ・胴擦りし直し。
外脇の上半分ぐらいを胴擦り。甲(朱)に灯油で薄めた生正味漆拭き切りし直し1回目。
(夜)甲(朱)に灯油で薄めた生正味漆拭き切りし直し2回目。
身…胴擦り(裏底、高台、外脇3面)。

8.1(日)

〔乾漆03.10雌型〕3:30am-4:30am甲(朱)に灯油で薄めた生正味漆拭き切りし直し3回目。
身…胴擦り、少々。
5:30am-7:35am身…胴擦り(外側の残り、内側をかなり)。
8:50am-11:50am蓋…胴擦り(内側、外脇の残り)。摺り渡し1回目・朱拭き切り4回目。
-1:30pm身…胴擦り(内脇の残り)。摺り渡し1回目。

6:45pm-7:50pm蓋…摺り渡し2回目・朱拭き切り5回目。
身…摺り渡し2回目のはずが、外脇に磨き不足10ヶ所ほど。
部分的に胴擦りし直し、摺り渡し。
*灯油:生正味漆=4:1ほどの比なので、摺り重ねは大丈夫なはず。

〔棕櫚毛手板〕胴擦り(貝はペーパー#1000で研ぎ出すも、なかなか出ない)。摺り渡し。
*8.2に見るとペーパー研ぎの傷がたくさん残っていた。

8.2(月)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)摺り落とし・・・身(外側―溜塗部分と立ち上がり外)、蓋(外脇)
摺り渡し・・・身(外側―溜塗部分と立ち上がり外)、蓋(外側―朱と外脇)。
(夜)摺り落とし・・・蓋・身の全体。
摺り渡し・・・蓋・身の全体。

8.3(火)

〔乾漆03.10雌型〕(朝)摺り落とし・・・蓋・身の全体。

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