●ここに挙げるものは、100% yonetchの私見です。ワタシは翻訳者側の事情については詳しくありませんし、考慮してません。そして、敢えて翻訳業界の楽屋ネタを調べるツモリもありません。ですから、「業界のコトを知りもしないでナニを偉そうに」というプロの方(あるいは事情通の方)は大勢いらっしゃるでしょう。
●しかし、ワタシは飽くまで視聴者側の視点で『ツッコミ』を入れて行きたいと思います。そう、視聴者(消費者)はスタッフ(生産者)側の事情なんぞ知ったこっちゃナイのです。現実に気になるところがあったからこそ「ツッコミ」が入っているのです。ご理解ください。
●まぁそんなワケで、気に障ったカタは、シロートの駄文と思って聞き(見?)流してくだされば...
追記:"crewman"は、「下士官」よりさらに下の「兵卒」クラスであろうとの指摘あり。公式設定上どうなのか現状不明。訳語として、軍でない宇宙艦隊に「兵」というのもそぐわないから言及を避けられているのだろうか(^^)。
補足:「ネメシス」のDVD特典映像を参考資料として紹介したい。別バージョンのエンディングで、新任副長がピカードへの接し方についてライカーに助言を求めるシーンがある。ライカー曰く「フランクにジャンリュックと呼べ」。それに従った副長がピカードに睨まれるというオチだ。いきなりファーストネームで呼ぶことは普通でない、という証左である。
補足(1):取り繕う例の最たるものとして、"THE ICARUS FACTOR"において、ウォーフがデータに対して「Be gone!! Sir.」と言うシーンがあった。上官であるデータに対して「失せろ!」と言ってのけたのは血気盛んな頃のウォーフらしいが(^^)、後にsirを付けるというのも...(^^;;;) ま、この場合取り繕うというよりは、堂々と形だけは敬語ということにした、という感じだったが。ついでにもうひとつ。そのデータだが、"LONELY AMONG US"において、シャーロック・ホームズに感化され、ライカーに対して「My dear Riker. Sir.」といったことがあった(「My dear〜」はホームズが「ワトスン君」と呼ぶときの定型)。
補足(2):女性上官を「sir」と呼んでいる例として、トロイが中佐に昇進したときのデータとの会話(TNG第7シーズン"THINE OWN SELF"より)を参照。
【訂正】 これまで、「軍隊では性別に関係なくsirを使う」と述べてきましたが、飽くまで「宇宙艦隊では」ということのようです。お詫びして訂正します(_ _)。本件に関して、ご指摘いただいた無銘様より、さらに詳細な研究論文を寄せていただきましたので是非ご覧下さい。
補足(3):そうなると、ジェインウェイをma'amと呼ぶようにした本当の理由は、「Starfleet protocol」に詳しくない一般視聴者からの苦情を避けるためだったりして... 「なんで女性をsirって呼ぶのよ!失礼じゃないの!」「いえ、あれはフィクションでして、ST世界ではそういう設定なんです」なんてやりとりが果てしなく続く恐れもあったわけだからネ(^^)。
余談:ふと、「ラチナム」ってのもこの原則からすると本来は「ラチニウム」となるかといぶかったが、latinumであってlatiniumでないのでコレにはあたらんワケだ。ほっ。
【参考文献】「スタートレックへの誘い 僕たちのスタートレック大研究」(安斎レオ著 ジャパン・ミックス刊)
第6章 トーキングスタートレック
著者である安斎氏が、元東北新社所属のディレクター戸田清二郎氏にインタビューしている。日本語版製作についての裏話などについてだ。ナカナカ貴重な資料ではある。